マヤの遺跡と生活を訪ねて−アンティグア編

2009/09/05 - 2009/09/05

旅の８日目。今日は、パナハッチェルからアンティグアに移動し、アンティグア市内を散策します。

アンティグアは、かつてグアテマラの都だったところで、古都らしい美しい街並みを保っています。

パナハッチェルを出た後は、途中何箇所かに立ち寄りながらのんびり移動し、アンティグアへは午後到着しました。そのため、アンティグアの観光は午後の短い時間だけとなりました。ここは、のんびりと歩いて回るが楽しく、できれば丸一日あるいは２日くらい時間を充てられれば良かったなと思います。

グアテマラ・シティからずっと一緒に回ってくれたガイド兼ドライバーとはアンティグアでお別れ。初日の出発の遅れ以外はトラブルもなく、無事アンティグアまで来れました。３日間、どうもありがとう。

【アンティグアについて】
スペイン人の征服者ペドロ・デ・アルバラードは、カクチケル族と同盟し、1524年、当時グアテマラを支配していたキチェ族を攻撃して征服し、カクチケル族の都イシムチェに拠点を構えました。しかし、すぐにカクチケル族との同盟は崩壊して彼らの抵抗に遭い、やがてイシムチェは放火により破壊されます。そこで、アルバラードは現在のシウダー・ビエハに首都を移しました。その後、1541年にアルバラードは戦争中に没し、彼の妻が総督の地位を継ぎますが、その直後アグア火山の噴火による火砕流と地震でシウダー・ビエハの首都は壊滅。これに代わり、1543年アンティグアに新首都が建設されました。

アンティグアは、グアテマラ総監領の中心地として、最盛期の18世紀には6万人の人口と数多くの寺院・修道院を擁して栄華を誇っていましたが、この町も1773年の大地震によって大打撃を受け、今度はグアテマラ・シティに首都が移りました。今では、崩れた教会などが残る町並みが印象的なグアテマラを代表する観光都市となっています。

エリア アンティグア(グアテマラ)

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 15万円 - 20万円

パナハッチェルの宿泊先、ポルタ・デル・ラゴから見た風景。ホテルの部屋から火山とアティトラン湖を眺めることが出来ます。パナハッチェルを代表する高級ホテルですが、部屋の中はやや古い感じがしました。
グアテマラの地方都市なので、まあこんなもんかなといった感じです。

パナハッチェルを出発してしばらく行ったところにあった公民館のような建物。壁面にマヤ・カレンダーが描かれていました。伝統文化の教育のために描かれているそうです。

道中立ち寄ったお土産屋さんの店先で撮った写真。彼女は目が見えませんが、ここでビーズの工芸品を作って生活費を稼いでいるそうです。

アンティグアの近くまでやってきました。ここは、ブーツ作りが盛んな村で、ブーツの看板を掲げたお店が街道沿いに並んでいました。

アンティグアに到着しました。まず最初に訪れたのは、メルセー教会。黄色い壁にメキシコの漆喰職人の手による白い装飾が映えます。

中米一の漆喰職人によって造られたという壁面装飾。その繊細な美しさがたまりません。

街中からアグア山を見ることができます。この日は、雲が山を覆い、富士山に似ているという姿を見ることはできませんでした。訪れたのは雨季だったので、仕方ないですね。

民家の窓。美しい装飾が往時の繁栄を偲ばせます。

カルメン教会。廃墟がそのまま放置されています。

カルメン教会の前には、民芸品を売る露店が並んでおり、にぎわってました。

高級ホテル「カサ・サント・ドミンゴ」。廃墟となった教会・修道院を利用して造られたホテルです。中に入ってみます。

かつて教会の礼拝堂だった空間が、結婚式会場として利用されています。

かつての壁画が残っている箇所もあります。

廃墟の中に蝋燭と陶器を売るお店がありました。

お店の中です。商品の並べ方がおしゃれです。

かつては、このホテルの敷地にこのような大きな教会と修道院が建っていました。

廃墟に美しい花が咲いて、旅情を誘います。

ホテル内には、写真のような教会の古い遺物も展示されており、ちょっとした博物館になっています。

「カサ・サント・ドミンゴ」の近くにあるもうひとつの廃墟。ここは個人のお宅の中に廃墟が残されています。

近くの公園にあった噴水。ヨーロッパ人ってのは、こういう「顔彫刻」が好きですね。

町の中心にあるカテドラル。

カテドラルの中では結婚式が行われていて、式を終えた新郎新婦が出てきました。

中央公園に面した市庁舎のアーケード。

こちらも中央公園に面したアーケード。こちらは、木造です。カフェがあり、歩きつかれたときの休息にもってこいです。

エル・アルコ（時計台）です。花車が置かれていましたが、時計台とよくマッチしています。

街の中で、しばしばウイピルを着た女性を見かけました。近隣の村々から出てきて、商売をしているそうです。

時計台の近く、「ポサダ・デ・ドン・ロドリコ」の入り口にあったレリーフ。一応ライオンでしょうかねえ〜。

時計台付近を散策した後、一旦ホテルに行って、チェック・インしました。今日泊まるのは、日本人の松本ご夫妻が経営する「カサ松本」です。犬がたくさんいて、中に入ると彼らが駆け寄ってきて大歓迎を受けました。犬好きにはたまりません。
建物は、コロニアル様式によって建てられており、かつての邸宅の雰囲気を味わえます。

夕食を食べるレストランを探しがてら、再び街を散策します。これは、「カサ松本」のすぐ近くにあるサン・フランシスコ教会です。

ライトアップされたエルマーノ・ペドロ教会。

ライトアップされたカテドラル。昼間とはまた違った美しさを見せています。

再び時計台の近くまでやってきました。夜も大勢の人でにぎわいます。夕食は、この近くのラ・フォンダ・デ・ラ・カジェ・レアルで摂りました。ここでは、「カサ松本」で教えてもらったPepianというグアテマラ風シチューを食しました。飲み物とあわせて100Qちょっとですが、大変おいしかったです。このほか、Caldoという雑炊風スープ、Chile Rellenosというピーマンの肉詰めもお薦めだそうです。

時計台のすぐ近くにある民芸品屋「ニム・ポット」。先住民の人が実際に使っていたウイピルなどの民族衣装やその他民芸品を売っています。中古（？）のマシモンも売られていました。
使い古された民族衣装がワゴンセールで安く売られてもいますが、時として状態の良いきれいなものが思わぬ掘り出し物として出てくるそうです。

明日は、アンティグアから一日かけてホンジュラスのコパン遺跡を見学しに行きます。

この旅行記へのコメント （9）

• hot chocolateさん 2011/04/03 23:03:16

  黄色と白の色合いが素敵な教会♪

  Yattokame!さま
  
  メルセー教会の黄色い壁に、白い漆喰の装飾が美しいですね！
  繊細で、優しい色合いが素敵です。
  それとグアテマラの民族衣装がまた、色彩豊かですてき。
  メキシコもそうですが、中米の国々は色彩が豊かですね。
  
  hot chocolate

  Yattokame!さん からの返信 2011/04/05 01:25:49

  RE: 黄色と白の色合いが素敵な教会♪

  hot chocolateさま
  
  こんばんは。
  
  メルセー教会の壁面は、中米一の漆喰職人が仕上げたといわれるだけあって、ほかのどこにもない黄色と白の繊細で美しい装飾になっていて、見ていて飽きないです。中南米で一番美しいファサードを持つ教会ではないでしょうか。
  
  メキシコ南部からグアテマラにかけては、マヤ先住民のカラフルな衣装や面白い民芸品を見ることができ、民族衣装や民芸品が好きな人にはたまらないエリアです。日本人の感覚ではマネのできない色彩感覚に魅了されますね。
  
  Yattokame!

• ももであさん 2011/03/05 08:46:40

  複雑な気持ちです。

  Yattokame!さん
  
  ホントに世界のあちこちを旅されてますねー
  驚きでもあり、羨ましくもあります。
  
  アンティグアはいつか行ってみたいと思っている場所です。
  
  毎回自分で生豆を煎って飲む程の珈琲好きなんですが、
  中でもグｧテマラ・アンティグア・ラグリマが大好きです♪
  
  以前、キリマンジャロの麓で期待して珈琲を飲んでみたら、
  何と期待ハズレ。美味しい珈琲豆は全て日本や欧米に行って
  しまうとか…
  
  アンティグア・ラグリマ（アンティグアの涙）
  名前通りでなければ良いのですが。
  
  ももであ

  Yattokame!さん からの返信 2011/03/06 02:51:31

  RE: 複雑な気持ちです。

  ももであさん
  
  こんばんは。
  
  アンティグアは、常春の気候で夏に行っても快適でした。居心地がいいので、バックパッカーが語学の勉強も兼ねてよくここで長期滞在（沈没）するそうです。小さな町で半日もあれば町を隅々まで見られてしまう大きさですが、周囲にマヤの先住民の村があって、これらを見て回ったりすると、あっという間に何日も時間が経ってしまいます。
  
  グアテマラ、あれほどコーヒーで有名な土地なんですが、実はコーヒーを売るお店は観光で寄ったコーヒー園以外見なかったですね…。地元の人が楽しむようなカフェというのもあまりなかったですし、ここでもいい豆は全部海外に輸出されているかもしれません。
  
  Yattokame!

• やまいもさん 2010/02/15 16:22:45

  美しい〜

  先日から、この写真に見とれています＾＾
  
  綺麗ですね＾＾
  
  うらやましいです。
  

  Yattokame!さん からの返信 2010/02/15 17:54:19

  RE: 美しい〜

  やまいもさん、
  
  どうもありがとうございます。
  
  私も、このような繊細な漆喰装飾の教会を他で見たことがありません。本当に美しい教会でした。美しいアンティグアの町の中でも、一番素敵な教会だと思います。
  
  アンティグアは、街並みがきれいだし、またのんびりしていて、いいところでしたよ。機会があれば、ぜひ行ってみてください。

  Yattokame!さん からの返信 2010/02/16 01:08:45

  RE: 美しい〜

  メルセー教会が写った２枚の写真のうちの１枚を入れ替えました。新しい写真のほうが、古いものより白い漆喰装飾がくっきり見えるかと思います(^o^)/

  やまいもさん からの返信 2010/02/16 06:02:36

  ありがとうございます！

  > メルセー教会が写った２枚の写真のうちの１枚を入れ替えました。新しい写真のほうが、古いものより白い漆喰装飾がくっきり見えるかと思います(^o^)/
  
  
  美しいです＾＾
  
  日本の色彩感覚からは想像できない美しさですね＾＾
  
  もうひとつ
  
  スペイン語らしき看板（陶器屋さんの）
  
  この看板の色のコーディネートが素晴らしい！！
  
  何かにこの色の組み合わせを使わせてもらいます＾＾
  
  今しばらく
  
  度々、ブログの写真にうっとりしに
  
  訪問させてもらいます＾＾
  
  ありがとうございました＾＾

  Yattokame!さん からの返信 2010/02/17 14:51:24

  RE: 美しい〜

  中米は、メルセー教会のような黄色のほか、ブルーやピンクなど色とりどりの建物が見られて、楽しいです。
  
  陶器屋の看板は、センスのよいおしゃれなものだったので、思わず写真を１枚撮りました。マヤの人々は、手先が器用でセンスのいい織物などが沢山売られていましたよ。
  
  また、良かったらいらっしゃってください。それでは〜。