2009/10/25 - 2009/10/25
2613位(同エリア4467件中)
morino296さん
- morino296さんTOP
- 旅行記1215冊
- クチコミ20件
- Q&A回答1件
- 2,548,189アクセス
- フォロワー109人
嵯峨釈迦堂(清涼寺)狂言堂で行われた嵯峨大念仏狂言・秋季定期公演を楽しませてもらいました。
嵯峨野に700余年前から伝わる狂言は、壬生寺・千本閻魔堂とあわせて京都三大念仏狂言といわれます。
秋季定期公演は、嵯峨狂言創始者・円覚上人の命日10月26日に近い日曜日に行われます。
壬生狂言ほど知られていないのでしょうか、観客も少なく、長閑な雰囲気の中で楽しむことが出来ます。(しかも、無料です。)
この日の演目は、
1.蟹殿(前半をご覧ください)
2.縛り坊主
3.紅葉狩り
の3題です。
1、カン、デン (空き) デン カンデンデン
2、カン、デン、デン、デン、カン、デン、デン
と2種類のはやしで演じられる無言劇、なんとも素朴な味があります。
解説などを参照した嵯峨大念仏狂言の公式HPはこちらです。
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/zennaka/kyogen.html
PR
-
2番目の演目は、「縛り坊主」です。
登場人物:大僧、小僧、旦那、供
あらすじ:
大僧と小僧、昼下かりにのんびりしている。
大僧は小僧に花見の客を庭に入れないよう見張らせ本坊に帰る。
旦那と供、ぶらぶらと花見にやつて来る、寺の花に目を付け供に頼みにやるが、断られ仕方なく門前で
花見の宴を始める。
これを見ていた小僧を酒でつり、まんまと庭の中に入り宴会となるが酒がなくなり供が買いにゆく。
酒が届いて飲めや歌えの大宴会、酔いつぶれた小僧を置いて旦那と供は花を折って引き上げる。
大僧が出てきて花がないのに驚いて、小僧につまづき寝ている小僧を起こす。
まだ上機嫌の小僧、大僧と顔が合いすっかり酔いがさめ許しをこうが怒られながら退場する。 -
大僧と小僧がのんびりと花見をしています。
-
大僧の肩をたたく小僧
-
疲れた小僧は足で大僧の肩をたたきます。
(この後、大僧が気付き、振り返ります) -
大僧は、小僧に花見客を庭に入れないように見張らせて本坊へ帰ります。
-
旦那と供、ぶらぶらと花見にやつて来て、寺の花に目を付け、供に頼みにやりますが。
-
小僧に断られます。
-
小僧に断られ仕方なく門前で花見の宴を始めます。
-
門前で始まった酒盛りを羨ましそうに覗きこむ小僧。
-
思わず盃に手を伸ばします。
-
小僧が酒に手を伸ばしたのを見て見ぬふりをしている旦那は、盃を小僧の近くに置きます。
-
ついに小僧が、盃を盗んで飲み始めました。
-
盗み呑みをする小僧を捕まえんと、旦那と供が仕掛けます。
-
遂に、小僧は捕えられます。
-
捕えられた小僧
-
小僧は、木に縛り付けられます。
(これが、題目の「縛り坊主」です) -
縛られた小僧の前で、これ見よがしに酒盛りをする旦那と供
-
縛られている小僧が許しを請います。
-
許されて縄を解かれた小僧
-
3人で寺の庭に入りこみ、花見をしながら酒盛りとなります。
-
飲めや歌えの大宴会となります。
-
-
酔いがまわり、ふらつく小僧
-
酔いつぶれて寝てしまった小僧を尻目に供が花を折ります。
-
花を折る供
-
花を折った供と旦那が帰っていきます。
-
大僧が出てきて、花がないのに気付きます。
-
大僧は酔いつぶれて寝ている小僧につまずきます。
-
まだ上機嫌の小僧、大僧と顔が合いすっかり酔いがさめ許しをこうが怒られながら退場します。
-
清涼寺本堂の屋根と紅葉
-
-
3番目の演目「紅葉狩」
登場人物:維茂、従者、鬼女(最初は美女の姿)、その供(腰元)、地蔵尊
あらすじ:
美女と腰元が出中で菊見の宴をしている。
一方、維茂と従者が猿狩りをしている。
美女は維茂に再三酒(毒酒)を勧めて飲ますことに成功する。
維茂か寝込んだ隙に武器を奪って逃げ去る。
寝ている維茂のもとに地蔵尊が現れ太刀を与え、武運を祈祷して消え去る。
目を覚ました維茂は、与えられた太刀を身につけ地蔵尊に感謝して鬼女を追う。
維茂は鬼女を倒し堂々と首をあげ、引き上げる。 -
美女が登場します。
-
続いて腰元が登場します。
-
美女と腰元が菊見をしています。
-
一方、維茂と従者が猿狩りをしています。
-
-
-
腰元が維茂を酒に誘いますが乗って来ません。
-
-
美女の再三の誘いに遂に引っ張り込まれます。
-
弓矢と刀を預かる美女
-
-
維茂は毒酒を飲まされます。
-
美女に盃をわたし呑ませようとしますが
-
美女は維茂の目を盗んで毒酒を呑まずに捨てます。
-
呑むほどに酔いがまわりふらつく維茂
-
維茂は遂にダウンです。
-
-
維茂の従者が主人を心配しますが腰元に連れ去られます。
-
ダウンしている維茂に気付かれぬように
-
美女は弓、刀を盗み取ります。
-
してやったりとばかりに、美女が弓、刀を持って立ち去ります。
-
寝ている維茂のもとに地蔵尊が現れます。
-
地蔵尊が太刀を与え、
-
地蔵尊は、維茂の武運を祈祷して消え去ります。
-
目を覚ました維茂は、与えられた太刀を身につけ地蔵尊に感謝して鬼女を追います。
-
-
維茂と鬼女の戦い
-
維茂が鬼女を倒します。
-
鬼女の首をあげた維茂
-
維茂は鬼女を倒し引き上げて、終わります。
-
清涼寺 本堂裏の庭園
色づき始めた木々と忠霊塔 -
清涼寺 大方丈庭園
紅葉も始まっていました。 -
-
-
-
-
-
清涼寺 仁王門
たびたび焼失したが、安永6年(1776)の再建。
17時、閉門と同時に失礼しました。
13:30から始まった大念仏狂言をたっぷり楽しませてもらいました。
重要無形民俗文化財嵯峨大念仏狂言、運営は大変のようですが、頑張っていただきたいものです。
有難うございました。
(おしまい)
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
この旅行記へのコメント (4)
-
- ゆうこママさん 2009/10/31 10:54:40
- 大念仏狂言
- 清涼寺にはこのようなすばらしい伝統芸能が残されているのですね。
全く存じませんでした。
これは、いつか必ず行かねば。
296さんのおっしゃるとおり、伝承してきた地元の方々のご努力には頭が下がります。
芸能を残すことは、モノを残すことよりもさらに大変でしょうから。
- morino296さん からの返信 2009/10/31 20:11:04
- RE: 大念仏狂言
- ゆうこママさん
こんばんは。
いつも有難うございます。
そうなんですよ、嵯峨大念仏狂言が地元の皆さんで大切に伝承されているのです。
2年前に、大覚寺から清涼寺まで来たときに、偶然、おはやしの音が聞こえて引き寄せられたのです。
その後、壬生狂言も見に行きましたが、私は、こちらの嵯峨狂言が素朴で良いなと思っています。
是非、一度ご覧いたきたいと思います。
morino296
-
- はなかみno王子さん 2009/10/31 08:02:12
- お互い、気をつけねばね。。
- 296さま
狂言、前半、後半ともストーリーを楽しませていただきました。
後半の二題はお酒の失敗のハナシですね。
お互い、気をつけねばね。。
王子
- morino296さん からの返信 2009/10/31 08:14:46
- RE: お互い、気をつけねばね。。
- 王子さま
おはようございます。
そうですね、酒飲みを戒める題材ですね。
「人の振り見て・・・」、気をつけねば。
morino296
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
4
70