＜　コマネズミの走るがごとく　＞　Ｌｉｓｂｏａ　(５月１０日）<br /><br /><br />リスボンには七つの丘があると読んだので、山坂の多い街だと想像していた。　　Palacio Fozの脇からや、Ｍｅｒｃａｄｏ da Ribeiraの近くからのケーブルカーに乗ったときには、なるほどと思っただけであった。<br /><br />しかしながら、市電に乗って走るに及んでこれは驚きと賞賛に変わった。Santa Claraの　Ｐａｎｔｅａｏへ行く市電は、右に左に曲がりながら、急勾配もなんのその、縦横無尽に、まさにコマネズミの走るが如くであった。<br /><br />たまたま、座席に座れなかったため、鉄棒につかまっていたが、最初のうちの恐怖心もどこえやら、むしろ、そのコマネズミぶりを楽しんでしまった。　電車を降りてから、レールの様子を見てみて、驚いた。　狭い道でカーブを切るためには、道と併行しなくなるほど急角度で曲がるため、その後でもう一度軽く逆方向に曲がって道路の中心に戻るようにしている。<br /><br />結構なスピードで走るので、運転技術も相当高いのだろうと、感心していたが、別のときに乗ったときには、見事脱線した車両の後となり、ぜんぜん動かなく、その車両を放棄して、バスに乗り換えたことがある。<br /><br />しばらく動かないので、どうしたのかと見ていると、乗客が降りて前の方に歩いて行く。　ついていってみると、脱線現場であった。　何も言わずにそれぞれに、次の手段を考えて目的地へ向かうようだ。　彼らには、いつもの出来事なのだろうと納得した。<br /><br />バスとは違って市電は楽しい。　市電を廃止しないのは、このような楽しみを観光客に与えるためでもあるのだろうか？<br />

熟年夫婦の珍道中　＜市電を楽しむ＞　Lisbon　/　Portugal

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2001/05/10 - 2001/05/10

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＜　コマネズミの走るがごとく　＞　Ｌｉｓｂｏａ　(５月１０日）

リスボンには七つの丘があると読んだので、山坂の多い街だと想像していた。　　Palacio Fozの脇からや、Ｍｅｒｃａｄｏ da Ribeiraの近くからのケーブルカーに乗ったときには、なるほどと思っただけであった。

しかしながら、市電に乗って走るに及んでこれは驚きと賞賛に変わった。Santa Claraの　Ｐａｎｔｅａｏへ行く市電は、右に左に曲がりながら、急勾配もなんのその、縦横無尽に、まさにコマネズミの走るが如くであった。

たまたま、座席に座れなかったため、鉄棒につかまっていたが、最初のうちの恐怖心もどこえやら、むしろ、そのコマネズミぶりを楽しんでしまった。　電車を降りてから、レールの様子を見てみて、驚いた。　狭い道でカーブを切るためには、道と併行しなくなるほど急角度で曲がるため、その後でもう一度軽く逆方向に曲がって道路の中心に戻るようにしている。

結構なスピードで走るので、運転技術も相当高いのだろうと、感心していたが、別のときに乗ったときには、見事脱線した車両の後となり、ぜんぜん動かなく、その車両を放棄して、バスに乗り換えたことがある。

しばらく動かないので、どうしたのかと見ていると、乗客が降りて前の方に歩いて行く。　ついていってみると、脱線現場であった。　何も言わずにそれぞれに、次の手段を考えて目的地へ向かうようだ。　彼らには、いつもの出来事なのだろうと納得した。

バスとは違って市電は楽しい。　市電を廃止しないのは、このような楽しみを観光客に与えるためでもあるのだろうか？