里海画報～夕暮のアマモ場を歩く　０８年６月7日

2008/06/07 - 2008/06/07

６月７日、豊島住民の現地確認に同行して現場写真を撮ったでがんす。その後北海岸に行ってアマモ場を歩いたけど、そろそろ暑うなって、アマモも生殖葉が枯れ出し種が落ちだす時期となったでがんす。
小さいアカニシが二個くっついとるんを三ヶ所以上で見たんぢゃが、これは生殖行動かのう？この大きさで産卵できるんかどうかよう判らんけど、このサイズのんはもう当たり前に見られるんでがんす。アカニシは夏に産卵するけど、大きさ１０ｍｍ前後の卵嚢を岩にびっしり付けるけど、これはナギナタウミホウヅキと呼ばれるんよ。
死の干潟と言はれた北海岸のアマモ場も今はそこで育ったアカニシやトリガイなどが当たり前に見られるやうになったでがんす。このまま命のゆりかごとして、瀬戸内海にどんどんいきものを送り出して欲しいでがんす。

エリア 直島・豊島・小豊島(香川)

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 船 バイク

５月７日、豊島産廃不法投棄事件の公害調停の調停委員(当時)が全員豊島を私的に訪問して、不法投棄現場にも視察に入り、掘削現場にも住民とともに現地確認に入ったけえ、記録写真を撮ったでがんす。

第二次掘削に入り、かなり産廃の地面が低うなっとるんでがんす。

掘削した産廃の水分を減らす為に生石灰を混ぜるんでがんす。
黒う見えるんがシュレッダーダストで灰褐色のんが汚染土壌でがんす。

白い袋に生石灰が入っとって、この場所で混ぜて置いといて、反応で出る水蒸気と水素を飛ばすんでがんす。
直島での処理が始まった直後、水素が発生しとるんが判らんまま溶融炉に入れて水素爆発が起こって、その教訓から現場で水素ガスを放散さすんでがんす。

現場東部では第二次掘削でかなり産廃の地面が下がって来とるんでがんす。
しかし今の時点で全体の６割以上の産廃がまだ残っとるんでがんす。

サイズの大きい産廃は特殊前処理施設で別にして小さく砕くんでがんす。

掘削区域の入口付近。
地層みたいなんが見えるんは、産廃を持って来て可燃性の廃油等をかけて燃やして真砂土かけてまた燃やしての繰り返しでそうなったんでがんす。
滝みたいなんは遮水壁で止めた汚染水を高度廃水施設に行く前にトレンチに一旦戻しとるんでがんす。
今年は雨が多そうで、１日６０tの処理能力の範囲内で行けるんかどうか・・

住民も現地確認で沢山出てきて処理状況など現状について施設の会議室で聞いとるとこでがんす。

現場見学を終えたを調停委員たちと住民達が公民館で対面集会を開くんでがんす。

二階の大広間だけでなく隣の部屋まで椅子を出して満員状態でがんした。

調停委員が帰るんを地元の人たちが見送るんでがんす。

港までたくさんの島民が出て見送ったんでがんす。

調停委員の一行を見送った後、北海岸に戻り、ナミキソウなども見に行ったんでがんす。
今年は一遍に沢山咲いとって、こんなん初めてみたでがんす。

この場所は一時期外来植物のユッカが進入しており、ナミキソウは押されて弱弱しく片隅に押しやられとったんが、福武学術文化振興財団の助成を受けて０６年夏に２回ユッカを駆除し、更に０７年春にオリーブ基金ユニクロボランティアの皆様によりユッカを根絶作戦を行い、ここまでナミキソウが回復したんでがんす。
まだユッカの地下茎が残ってススキやクズなども雨が多い所為か茂っとってぢゃが、今年もナミキソウを見守るんでがんす。

潮が引いたアマモ場を裸足で歩くんでがんす。
牡蠣ガラやガラス片などもなく、干潟を素足で歩けるんも珍しいんでがんす。

レイシを見たんは北海岸では今年が初めてでがんす。

アカニシはまだまだ小さいけど10ｃｍ前後のんを普通にみるやうになったでがんす。

三ヶ所でアカニシがくっついとるんをみたけど、これは生殖行動なんか、ようわからんのでがんす。
アカニシの卵嚢は５ｍｍ前後の細長い薙刀状でナギナタホウズキとも呼ばれるんでがんす。

フデムシぢゃろうと思ふんでがんす。
アマモ場の中で触手をゆらゆら伸ばしとるんでがんす。

これもフデムシの仲間でがんす。
近づいたら「しゅっ」と引っ込むんでがんす。

コアマモに種が付いとるんが見られるんでがんす。

沖に船が通り、その波がアマモを揺らすんでがんす。

アマモ場を歩くと「パッチン」と音がしてよう見たらテッポウエビでがんす。

去年からトリガイも見られるやうになったでがんす。

日が暮れてアマモを赤く染めるんでがんす。

宇野行きのフェリーが沖を通るんでがんす。
もう撮影限界でがんす。

この旅行記へのコメント （2）

• 野宿さん 2008/06/19 21:07:17

  豊島

  小さい活動で世の中が劇的に変わる事は無いですが、その小さい活動を地道にやってる方尊敬します！！！

  52市村康さん からの返信 2008/06/19 21:29:37

  RE: 豊島

  > 小さい活動で世の中が劇的に変わる事は無いですが、その小さい活動を地道にやってる方尊敬します！！！
  竹原のハチの干潟とか、名古屋の藤前干潟とか、多くの干潟で地道にやっとる人も居り、交流もあるんでがんす。
  野宿はんも自分の近所に干潟があったら、アサリ掘りでもやったら愉しいけえおすすめでがんす。