2006/08/19 - 2006/09/19
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こまちゃんさん
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9月7日。
莎車滞在の2日目は、爺ぃが18才の頃、会社の労働に借り出され、錬鉄(鉄鉱石採掘など)で1年以上も働かされていた村、「霍什拉甫郷(フォスラップ)」へ出掛けた。
実は、霍什拉甫は、鉄など全く無い所。画像を見終えて頂けるとお判りになると思うが、見るからに赤い土壌を見た低能幹部が、「製鉄で一儲けだ~!」と旗揚げし、当時の会社にいた若者が借り出されたと言うから無様な事だ…。
最初は、砂と土ばかりの悲境の大地にタップリと湛えられた、恵みの水で溢れる「叶爾羌河(イェアルチャン河)」を訪問した。
朝は簡単にパンなどを買い込み、車内で済ませた。
「霍什拉甫郷(フォスラップ)」と言う所へ向かうらしいが、聞いたこともないところなのでクニクニに説明すらできず。
砂漠のど真ん中にあるような莎車、その周辺にはどんな村が、どんな形で息吹て居るのだろうか・・・
見慣れたポプラ並木を通り抜けた所から、見た事もないような景色が次々と現れ驚かされる。砂曇りの空中に浮かぶその山々の姿は、まるで悲境の「要塞」の如く。
では、突如現れた堤防の向こうに、蕩々と湛えられた水で潤う「叶爾羌河」、悲境に溢れる命の源をご覧戴きたく。
(この章も3部作です・・・(~~;ゞ)
尚、画像後半にある戈壁の山々は、元画像でご覧戴くと、その迫力が充分に伝わります。
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 高速・路線バス レンタカー
- 航空会社
- 中国国際航空
PR
-
思いも寄らぬ朽ち果てた莎車賓館で朝を迎えた。
このホテルは2星だが、文革後のホテルとしては有名なところの1つだ。
シルクロードの西の玄関口、莎車に来た旅人や商人は、当地に2つと無いホテルに魅了されたはず。
・・・しかし今は、壁も剥がれドア勘合もガタガタ。
聞くと頃によると、個人に引き渡し営業委託すると言う事で、その業者に引き渡すまでは手を加えないとの事。
この辺り、中国らしい考え方だ。 -
朝9時頃起きてみると、一寸涼しい感じがした。カーテンを開けて窓を開け、外気を取り込んでみると、仄かに心地よい香と共に、徐々に気温が上がってくる。
北京時間の9時は、ここ新疆では現地時間7時に相当する。
南疆地方は兎に角暖かい。
同じ時期に於いて、北疆の烏魯木齊と比べると季節が違う程の気温差がある。
烏魯木齊を出る時に寒かった事が、まるでウソのようだ。
今日も相変わらずの空模様。。。
砂が上空に滞留し、遠くの景色が殆ど見えないあいにくの情況。
画像は、お馴染みの(身内で)莎車県文化中心。
朝なので、日の差す方向が昨日とは違う。 -
さあ、朝は「余り欲しくない・・」と呟くクニクニに併せて、パンやビスケットなどを買い込み出発した。
車は、韓さんの1つ上のお兄さんの息子さんが、当地では権力者なので、その人の手配で「北京チェロキー」がやって来た。
運転手曰く、「この手の車でなければ行けないんだ」
・・・(ーー;
あんた、そんなプレッシャー掛けてどうするの?
ま、本人はそんなつもりではないんだけど。。。
画像の道は、市内を整備したばかりの幹線道路。
この先に見えている新疆ポプラの道に突入すると、そこはもう維吾爾人の世界だ。 -
入った途端に世界が変化。。。
-
行き交う乗り物もこの通り。
トラクターや驢馬車や、顔かたちの違う民族が散歩する光景。 -
新疆ポプラのトンネル。
車からの撮影なので、画像はピンボケ。
ご勘弁願いたし。 -
暫く続く長い長い新疆ポプラのトンネルは、真っ直ぐな道も相俟って、口では言い表せない独特な感激がある。
フラッシュのように、途切れ途切れに差し込む光、背の高い自然木のアーケード。 -
「阿熱斯蘭巴格郷(アルスランバック村(集落クラス))」の標識。
乳牛の「半ケツ」は気付かなかった・・・(~~; -
アーケードが解かれ、今度はオープンテントの並木道。
肥料効果の試験区域と書かれている垂れ幕。 -
馬、牛、驢馬の3兄弟?
郊外の村に来た方が、道が綺麗になっている。
莎車町内から外れたばかりの道は、自然道にアスファルトが浸みているだけだった。 -
この先は、徐々に登りになっている。
その様子が判る程、道はひたすら真っ直ぐ。 -
舗装道はここまでだった。
まだできたばかりだったのだろう。
その先は、ご覧のように工事中だった。
何れ全線綺麗になって居る事だろう。 -
工事区間を過ぎると、さっき手前の道路にもあったような、簡単なアスファルトの道になっていた。
・・・真っ直ぐ。 -
小橋を超えると、景色が一気に開けて、目の前には戈壁の小山が連なっている。
-
村に近づくと、またご覧のように、馴染みのトンネルが現れた。
最初の村が近いようだ。
しかし、驢馬車は便利そうだ。
免許不要、自動運転機能付き!? -
ここでは、みんな驢馬を目一杯活用し、思い思いの使い方をしている。
-
その中にも、文明の利器は走っている。
ドコの国、ドコの人でも、若い人には人気のバイク。
ガソリンスタンドを見ないが、ドコにあるのかな?・・・
こま達は、出る寸前に莎車で給油してきた。 -
迫力の、貫禄有るかしまし娘?
並木の所々には、飾りがあったり、策が施されていたり、そしてこの画像のように花が植わっていると、その先には人家がある。 -
最初の村「喀群郷」到着。
-
帰りに食事で立ち寄るので、サッサと通過する。
最初に到着した見所は、タイトルにある「叶爾羌河(イェアルチャン河)」だ。
砂漠の砂と土煙の中では、ここは人々の生活の源だ。 -
そこにあった記念塔。
台座部分は3面で、それぞれに、漢語,英語,維語の3カ国語で説明書きが施されていた。 -
叶爾羌河喀群引水枢紐。
画像奥から流れてくる水は、遠く天山、崑崙山の雪解け水だ。
ここは水量調整の堰で、写真奥(南)の崑崙から流れてくる水を溜め、下流3つの町へ水を供給している。
「北育緑州」と言うのは、この水で潤う町を言う。 -
潤いの水に肥やしを!!
。(*o☆)\バキッ!
中国人検定3級のクニクニ。。。 -
ここで佇んでいると、「水」について考えて仕舞う。
日本で飲んでいる水とは、別なモノのように感じてしまうのは、きっとこまの「逃げ」だと思った。 -
今日お世話になった「北京チェロキー」。
記念塔を背景に。 -
爺ぃと韓さんが、裏の説明(漢語)を読んで戻ってくる所。
珍しく、共産党の凄さを語っていた。(~~;(意味深ではあるが…) -
こちらは、下流が莎車に当たるらしい。
一番多く必要で、堰を通さず直接流し込んでいる。 -
こちらは調整区域。
村はどこかは聞かなかったが、時々流す程度で良いのだろう。
人が入り込んで釣りなどを楽しんでいた。
数ヶ月前の水害で、河に落ちてしまったトラクターを引き上げている所。。。(~~;
(何で落ちてん?) -
堰でゆっくりした一行は、車に乗り込みここを後にした。
橋のような堰の狭い道をゆっくりと進み、そこを越えると、信じられないような量の水で溢れていた。
砂漠と戈壁の景色に於いては、この光景は感動モノだった。
画像は、堰の向こうの上流に当たる部分。 -
暫く行くと、砂曇りで視界の効かない前方に巨大要塞出現!
戈壁の山脈、不毛の山々が連立する。
この光景はド迫力だった。 -
坂道を越えると、その要塞の麓を流れる川沿いに、地元の人達が何かを捜しているようだった。
噂に聞く「砂金」何だろうか? -
しかし、奥に聳える戈壁の山々は圧迫感がある。
天候のせいで、あまり良く見えないのが残念だが、その奥には、もっと大きな壁が立ち並んでいた。 -
このエリアの道は、ご覧のように舗装が施されたばかりらしく、快適なドライブができた。
-
彼らの命を繋ぐ源と併走しながら、頭の中では1つの歌がいつまでも流れていた。
不毛の大地に花咲く夢を見るのは、何も現地人だけではなく、人類みんなの希望。
そして、みんなが何の蟠りもなく、楽しく愉快に暮らせる大地。
♪もしも今から百年が過ぎ、僕らに良く似た子供達が、
微笑みと歌とを忘れない時、人は皆愛せるかも知れない。
その頃には緑が地に滴り、柔らかな日差しが花を咲かせる。
♪もしも今から百年が過ぎ、ボクらが夢見た頃になれば、
美しい裸に何も纏わず、人は皆愛せるかも知れない。
その頃にはきらめく星が戻り、心には優しい歌が芽生える。 -
♪その日まで、その日まで・・・・・
愛よ枯れるな傷つくな…
(布施明:愛よその日まで)
口を突いて出るその歌が、妙に心を悩み困らせる。 -
車は次第に、今まで見えていた要塞に向かって登り始めた。
-
砂の塊、
-
砂の壁、
-
数億年前に隆起したままの姿でそびえ立つ姿から、体中に何かを感じさせられる。形容のしようがない。
時々、申し訳のようになびくそよ風が、まるで昔の人のメッセージのように感じるが、未熟なこまには、その風を感じられても言葉にはできない。 -
ここに豊かな草原が有れば、とても素敵な景色になっていただろう。。。
-
爺ぃ曰く、この辺りが、昔、錬鉄作業で詰め込まれた辺りらしい。
しかも、何もかも、全くなんにも変わっていないと言う。 -
すると、やはり48年前の記憶通り、「霍什拉甫郷(フォスラップ村)」に入った。。。
画像に見えている小屋は、現地の人々の家。 -
農業しか生活の糧はない。
しかし、その農業でさえ、理屈通りには行かない厳しいところ。
こま達は、この訪問が終わればそれで済むが、彼らはこの後もずっとここに居る。 -
こんな離れていても、携帯のアンテナは引かれている。
携帯の電波は「フル」だった・・・
何か妙に不可思議な抵抗感を覚える。。。 -
一寸車を止めて見てみる事にした。
道のある丘の上から見下ろした所。
遠くに見えるのは村の中心だろう。 -
少し行くと、、、
正面に見える山肌が、何か彫刻のような芸術的なモノを感じさせる。
アメリカ人だったら、きっとここに歴代著名人の顔などを彫刻してしまうだろう。 -
範囲を少し拡げて・・・
-
もっと拡げて、9枚綴りの超ワイドパノラマで。
(元画像まで進み、画像を保存してから、そのファイルを開けてみて下さい。
戈壁の村に広がる、原寸大(気持ち)の大藝術が目の前に現れます。) -
大感動の大自然を背景に、空虚な心で記念撮影。
-
そこにも咲く花はあった。
栄養が完全ではなさそうだったが、彼らは懸命に花を咲かせていた。
いつか自分たちで満ちあふれる世界、豊かな未来を夢見て。 -
♪微笑みと歌とを忘れない時、
人は皆愛せるかも知れない。
その頃には緑が地に滴り、
柔らかな日差しが花を咲かせる・・・
続いて第7弾では、「霍什拉甫郷」の大自然に、とっぷりと浸かってみた。
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