1989/07/25 - 1989/08/25
547位(同エリア569件中)
悠悠さん
命拾いした二人は、一夜明けた朝、日本での再会を誓い別れた。私は、彼が最近まで滞在していたバンフを目指した。
ハイウェー沿いで、彼と別れて別々の向きにヒッチハイクを開始した。
今日は、カナディアンの方が先に、車が止まり、軽く挨拶すると彼は、車上の人となった。
彼が、いなくなっえから一時間近く経った時、一台の赤い小奇麗な車が止まった。
中には、上品そうな若いカップルが乗っていて、今からバンフスプリングホテルまで、行くから乗りなよと言われた。
私が、日本人と知ると、こないだ同様、お前もバンフスプリングホテルに泊まるんだろ?と聞かれた。
この辺りで、まともなホテルは、ここしかなく。到着して改めて、日本からの観光客で、大半の部屋が押さえられている事実を知った。
私は、このホテルの少し手前のキャンプ場に泊まるとは、切り出せず・・。親切なカップルに、湖の畔に建つ素敵なホテルまで、連れて行ってもらった。
彼らが、チェックインの手続きをしている隙に前回同様、こっそり豪華なホテルを退散する事になる。しかし、私は、この夜、また、ここに戻ってくるとは、思っていなかった。
煌びやかな、ロビーを後にして、湖の畔を暫く歩いて、車で、今さっき、数分上り続けた坂道を下った。
車では、5分ぐらいの距離だったはずだが・・。下り坂なのに、30分以上麓までかかった。
私は、無事に、目的のキャンプ場にたどり着いた。
受付で、一枚の紙を渡されたが、私は、フランス語が全く理解できないので無視した。
しきりに、受付で、何か確認されたが、私のヒアリング力では、話の半分も理解できなく、この事が、重大な恐怖体験を巻き起こす事になろうとは・・。
私は、案内された場所に、一人用テントを張った。
周りには、大型のキャンピングカーしかなく、しきりに私の方を、皆が見ている・・。日本人が珍しいのかな??
俺に興味があるのかな?
などと・・のんきに考えていた。
私はこのキャンプ場で2泊する予定だったので、のんびりした。
夕飯の時間になり、数台止まっているキャンピングカーのメンバーから誘われた。
暖かい手作り料理を分けていただき、大好きな酒も分けてもらった。彼らは、私の事を、しきりに心配していた・・。何でだろう??酔いも進み、暫くすると、このキャンプ場の近所で最近起こった事件の話になった。熊に家族が襲われ、一人だけ逃げたお父さんが殺されたという話だった。このお父さんは、家族を守るために自分が犠牲になるつもりで逃げたのか・・家族の事など置き去りにして自分さえ助かれれば・・という思いで逃げたのか?が話題になった。
私は、彼らと別れて、自分のテントに戻った。
そして、受付でもらった一枚に紙を見た。
この紙は、片面がフランス語で、もう片面が・・実は、英語で書かれていた。この国の公用語が二つある事を知った。
英語の文面には、熊に襲われた家族の事が書かれていて、このキャンプ場で同様の事が起こっても責任は自分ですよと書かれていた・・。受付で何度も念を押されたのは、このことだったのか・・。大分酒も飲んで気が大きくなっていた私は、そのまま眠りについた。
夜中に、トイレに起きると、テントの近くで物音がした・・ネズミか・・小さな動物だろう・・勝手に自分の都合よく解釈した。
トイレが我慢できなくなって勇気を持って外に出る、ログハウスのようながっちりしたトイレまで全力で走った。
無事に、用を足すと、今度は、戻る勇気が中々出てこない。
朝までこのトイレで過ごすか・・その方が、安全だよな・・。などと思いをめぐらせた。
一か八かでテントまで戻ろう。熊が出たのは他のキャンプ場のことだし・・。私が、トイレから出るとそこには、2メートル以上ある物体が、暗闇に・・・。
ま、まじかよ・・。
でも、形的には、熊のシルエットではなく大きな角を持った鹿。
夜中に、相手が草食動物だとわかっていても恐怖した。
その後は、朝まで、どんなかすかな音でもビクビクしながら眠れぬ朝が待ちわびた。
いつの間にか、気がつかない内に、眠りについた。
私は、あまりの寒さに目が覚めた。
ゆっくりテントの窓を開けると・・雪。
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