2005/09/13 - 2005/09/13
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こまちゃんさん
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楡林窟石窟参観の前に周辺の散歩と腹ごしらえの昼食。
科長達が摂る食事は、お抱えのコックが調理するらしい。
若手が頑張っている様子。大味だが家庭的な料理が勢揃い。
やはり最後は拌面(ご当地では凉面と呼ぶ)で締めたのでした。
では、バーチャル観光の続きをどうぞ!
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事務所の入り口。
先程の書は、この内側に架かっている。 -
右の小部屋がチケット売り場。
表示板のような物は、楡林窟参観注意事項など。 -
チケット売り場越に北壁の西側を。
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更に引いてみるとこんな風景。
1F奥辺りには第4窟と3窟がある。
第4窟は、歴史背景などの入り組みが激しくて、何時の時代の物なのか謎が多い洞窟の一つ。現在も研究中で、分析難度の高い窟なのだそう。元代の壁画などには緑色が多く使われ、その保存も素晴らしく鮮やか。絵に植物の「根」があしらわれている事が最大の特徴らしく、莫高窟の神仏関係には全く存在しない表現なのだそうだ。この両者は、多くの画法の違いからその信教を異していると言う説明でした。その感覚は、見ているウチに区別可能な程、色々な表現特徴に現れているのだ。山を表す絵の表現方法が抽象画になっていて、中国が方の特徴である丸い感じではなく、氷柱の如く尖った建造物風の建ち並びは、その時代にここにいた人たちの信仰が大陸ではなく、インドなどに向いている事を示していると言う事だ。 -
散歩しながら東の果てまで来た。
先程車で降りてきた道だ。 -
発電所。電気だけは完璧らしい。(~_~;ゞ
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そこから見える南壁。
こんな険しい感じの溝を発見した僧侶達が、良く石窟を築く気になった・・・と感心するコトしきり。 -
事務所前に戻って昼食にした。
気が付くと空には綺麗な鱗雲が・・・
ここは第3窟の前辺りなので解説しよう!
第3窟は西夏時代の石窟。壁画には、その当時の人々の生活風景があしらわれている。繊細且つ優美な曲線、見る者を魅了する美しい姿態。奥室の奥の面とその両脇にまで広がって作られた彫刻の多さが目立つ石窟。奥室内から見て、入り口側の両壁にあしらわれた、国画(水墨画)風のその絵巻物には、その当時から既に存在していた「西遊記」の図柄も見られるのだ。三蔵法師の脇には、白馬を従えた猿顔の人物、所謂「孫悟空」がお供をしている。
多くの壁画や彫刻で取り上げられる子供達は、皆蓮の花の上に乗っていて、時には座り、時には立っている姿がここでも多く見られる。 -
北壁に登って東側を臨む。南壁は逆光なので真っ暗でごめんなさい。
2Fの最初は第25窟。
第25窟は、奥室の中心に仏像が一体鎮座しており、壁画には沢山の人面鳥が舞踏している様があしらわれているのが特徴。人物画はこれまで見た中では太り気味で、時代の違いを思わせるもの。壁画には様々な舞踏風景が見られ、それに併せて楽団の姿も多く見られる。 -
第25窟へ向かう所。科長の先に見えている黒い窟。
(第25窟解説の続き)
この時代の生活様式が描かれているのは、他の窟の壁画と同様だが、ここの壁画で見物なのは人物描写と表現が豊かな事と、散髪や洗髪などの風景など、もっとも身近な生活風情まで描かれている事。当時のリーダーのユーモアのセンスが垣間見られる壁画だ。その反面、人が死に近づいた時、自らくぐる石門が描かれていて、少数民族の習慣のような、丸い土盛りのゲートの前には一人の恰幅の良い白髭のご老人が、皆の哀しみを制止して居るような描写があり、その後はどうなっているのかは見る者が感じるようにと言わんばかりに、壁面の端に描かれていた。 -
第19窟へ向かう所。
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第19窟では、例の小熊オヤジが居た。ここで初めて石窟カメラマンだと知った。
コニカの一眼レフと三脚、助手がライトを構えて居た。撮影は既に済んでいたようで、端で別の助手がノートにデータを移して、画面で確認していた。
第19窟は輪廻六道の壁画。輪廻を迎えた時に、どの道に進むのかを示す6本の道。25窟でも見た、死を迎えた人間が自らくぐる石門と、そこまでの過程を描き表した壁画群が印象的。奥室の一番奥に仏像が一体鎮座。元代の仕事で、その時代を垣間見る様な生活風景が沢山描かれている。
その先に第17窟。6窟の大仏殿のお顔を正面から拝見できる窟。莫高窟の96窟(9層楼)、130窟の大仏は下から眺めるだけだったが、ここでは大仏の正面からお顔を拝見する事が出来る。これだけ大きいと、下から見るのと正面から見るのとでは全く趣が違っていてとても有意義だった。
入ってすぐの両面には動物に跨った人があしらわれていますが、右手の大象には6本の牙が有り、輪廻六道の表す「6」が基本になっている。「6」の数字は人の転生時の道を表すようだ。 -
そこから振り返ってパチリ。
(第17窟解説の続き)
その事を話していると、科長が「もう少し早く知り合っていたら、96窟、130窟の仏像も正面から見せて上げられたのにね・・」と、残念そうに語って呉れた。その気持ちで充分。敦煌では商売上で胡散臭い事が有り過ぎたので、こう言う気持ちに出会う事が少なかった。最後に彼に出会えた事は、我々にとって唯一の救いにも感じた。
第23窟。ここの壁画は「佛教相声之圖」、和尚さんが漫才をしている光景があった。清代の石窟で家族愛を表しているような壁画群が特徴。老人を敬愛する子供達がその周りを取り囲んでいる壁画もあった。この壁画、以前は別の壁画だったそうで、中蒙戦争時、内部を全て剥がされて仕舞い描き直したのだそうだ。なので、画風が荒く線も太めで単調。 -
何故か気になる欄干の影。
早速パシャ! -
そこから向かい側の南壁を臨む。
この壁面には、生涯太陽が当たる事はないのか・・・ -
小熊オヤジの撮影を羨ましく感じながら、北壁の参観終了。
・・・と気付いたら、こっちには熊猫が居たのでした!。(*o☆)\バキッ! -
ガイドの女性と科長。
話の内容は、彼女の友人が新婚旅行に来ていて、楡林窟を見せて上げたいという相談。科長はOKを呉れて一安心!!
実は上がってくる前に、他に従業員が、知人に見せたいからと言う嘆願もあった。でも、何でもかんでも許すとキリがないので許可しなかった。 -
当時の僧侶住居跡。
今は警備員などの詰所になっている。 -
詰所、写真を観ていて気になった。。。何処から入るのかな??
聞いておけば良かった・・・(その時は気付かなかった) -
名残惜しいので、青い空と一緒にもう一度。
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莫高窟より有意義だと言う感じ。
規模は小さいけど、壁画年齢が古い物が多い。
保存も綺麗でユーモアにとんでいる内容のものが多い。 -
この時点から、石窟周辺は曇影になった。
その他は青空で輝いていたので、写真の不思議な光加減は、画像加工でなったのではない。
なので、壁面は日が照っていない感じがするんです。 -
いざ、南壁に突入!!
こちらは一般開放されていません。
画像は、振り返って北壁を見たところ。 -
木橋を渡ると、そこは余り人が入った事のない地域。
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木橋上から西側を臨む。
辺り一面が日陰になっている。 -
先に木橋を渡りきってみんなを待つ。
南壁側の川辺から東面を臨む。 -
みんなはまだ渡って来ない。
ガイドの女性が用足しに行っているので待っている所。 -
さあ、みんな揃った所で早速参観再開。
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南壁から北壁中腹を臨む。
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同じく東面を臨む。
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みんなが第39窟へ向かう所。
2枚の写真を簡単に繋ぎました。 -
南壁の中腹から見た北壁。
塔の立っている所の階段が、駐車場からの誘導路。
この上には、来る時に見た駐車場がある。 -
南壁の中腹から見た北壁中腹。
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岩のトンネルを潜り抜け、第39窟に到着。
第39窟は、敦煌地区最大サイズの飛天画を有する石窟。入り口を入ってすぐの両壁に、1m程の長さの飛天画が描かれている。肌色や白色系は、莫高窟同様酸化して黒色化しているが、羽衣などの流線型は、莫高窟同様綺麗な曲線美を表現しているもの。さらに先へ進むと、その途中にあるくぼみには、右に大象像、左に獅子像が鎮座しており、これも他のも同様に想像して作ったものなのだろう、像は馬っぽく、獅子は犬っぽい感じのものだった。奥室には中心部の四角い台座の4面に、それぞれ仏像があしらわれている。正面に鎮座している仏像は大らかな微笑みの表情で、莫高窟の静かな面持ちとは違っているもの。唐代の作品で、服装などの特異性が伺えるが、残念ながら清代になってから上からなぞって修復した為に、元の繊細さは無くなって仕舞っている。
壁画には、「藍灯佛」と呼ばれる佛の後部に碧い円形の後光を浮かべたものが沢山描かれている。その青色が綺麗で、現在も原色の如く綺麗に残っているものの一つ。 -
その玄関前から北壁を臨む。
これまた2枚の写真を、これは露出補正しながら丁寧に繋ぎました。
何処で繋いであるのかが当てたら粗品進呈!!? -
楡林窟を堪能し引き上げる我々。
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楡林窟で、従業員が飼っているワンちゃん。
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帰途に就く。
帰りは、最初は殆ど良い道が続く。
先に安西へ従業員を送り届けてから敦煌へ向かう。 -
戈壁灘地帯でよく見かける像の肌質のような丘陵。
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こう言う道を見ると、何時になったら帰れるのかな。。。と、ちょっと不安になる。(~_~;
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安西県到着。
メイン通りは「瓜州大道」
この名の通り西瓜やメロンが美味しい町だそうだ。 -
遅ればせながら、今回活躍のワゴン車。
三菱デリカベースの中国国産車。 -
西瓜売りを発見し、早速西瓜と甘瓜を買う。
お!このオート三輪は、来る時にも見たタイプと同じような車。
こっちでは、こう言う車種も現役で活躍して居るんですね。 -
我が運転手さん、荷台に登って良さそうなのを吟味してくれた。
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西瓜も買って、いざ帰途に就く。
もうすぐ日が暮れそうだ。。。 -
現在19時16分。
よく考えると、まだ楡林窟のエリアを出ていなかった。
今がこの様子だとすると、敦煌には10時半頃到着だから、戈壁灘道中真っ暗って事か・・・? -
おおお、あれから十数分しか経ってないのに、辺りはこんなになってきた・・・
工業機材も人から離れて夕日に照らされています。 -
そのアップ。
何となく強者どもが夢の後・・・って感じる絵だ。 -
夕日のショーが見られた。
将に地平線に沈む夕日だった。
手持ちの銀塩一眼レフと一緒に取っ替え引っ替え撮影。
一眼レフには300mmが載っているので、夕日のどアップが撮れた(・・と思う)。 -
同系統のワゴンが、砂を巻き上げながらこちらへ向かって来た。
それを見て、我々もこんな感じで走って居るんだ・・・って感じながらパチリ! -
夕日が今将に沈もうとしている。
目前に広がる戈壁灘は、起伏など全くなく将に地平線。
その大きな曲線に、でっかいでっかい太陽が、空気の層の悪戯なのか、「すぽーん」と落ちて消えてしまうのだった。 -
帰国後、フィルム写真が出来上がってきましたので、夕日のアップ写真をスキャナで取り込み加工しました(計2枚:2005.10.16追加)。
取り込んだ時の色が全然違うので、その色合わせが結構近づかない事と、ピントが甘いのでボケ気味な写真で納得できない感じですが、雰囲気はこんな感じです。 -
沈み掛かって居る夕日。
フィルム写真取り込みなので、露出が可笑しいのとピンボケで失礼します・・・ -
19時55分、太陽が沈んだ後の空には、地平線の向こうから放たれる光線だけが、その存在を示している。
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その後、夜道が我々を迎えた。
敦煌へ着いたら、早速どこかで夕飯を摂らないと、デコボコ道で揺られたみんなの胃袋は腹ぺこだった。
21時過ぎに敦煌へ戻った我々は、運転手さんと一緒に、いつもの羅記四川料理店で家庭料理三昧とした。
楽しかった楡林窟。でも、この道が出来上がらない限り、ツアー客は中々時間的余裕が持てない。
でも、道が完成したらしたで、人員が少ない楡林窟では、てんてこ舞いになるかも。。。
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この旅行記へのコメント (3)
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- とらいもんさん 2005/10/13 16:25:19
- 敦煌
- こまちゃんさん
行ったことないので楽しませていただきました。
有難うございます。
スイスお宅の田舎の爺様より
- こまちゃんさん からの返信 2005/10/15 02:30:28
- RE: 敦煌
- とらいもんさん、ご訪問頂き有り難う御座います。
今年は通算で130日間敦煌に居たことになります。
今はその時の事が現実なのかどうなのか、良く判らない感じで日本に帰ってきています。こまにとっての日本滞在は、この3年間では殆ど「一時帰国」って感じです。
スイス、画家爺ぃさんが行ってみたい外国の筆頭候補です。
こまは、スイスへはツアー旅行でしたが一回だけ行ったことがあります。
雄大なあの感覚は、こまが行ったことのある中国で言えば、新疆の北地区(北疆と言う)の天山山脈周辺で感じられます。
まだ行ったことのない「チベット」の方が、もっとスイスに近い感覚なんでしょうけど、生活習慣や文化が全く違いますので、建物やらが入るとやっぱりアジアだなぁ・・・って感じてしまうんでしょうね。(^^;
敦煌奮闘記的な日記になって仕舞うのでしょうけど、手持ちの4千枚の写真が語る敦煌を、全て表現し尽くすまで紹介して行きたいと思っています。
宜しかったら、今後もご覧頂けると幸いです。
(日程が新旧入り交じっての投稿なので、どれが最新投稿版か判らないかも知れませんが・・・(~_~;)
- とらいもんさん からの返信 2005/10/15 07:29:37
- RE: RE: 敦煌
- こまちゃんさんへ
おはようございます。
130日も!!!!!敦煌に?すんげー!(こちらの田舎弁)
私のスイスは「山を見る・写す・ハイクする」です。また、スイスは交通が至便で運行が日本並みに正確な上治安が良い、飲み水が安心で食事がまあまあ我慢が出来るからです。梅干と正露丸を毎日引用!
では、また拝見させていただきます。
尊敬と敬服を重ねる田舎者より
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