10年ぶりの香港、少し不安な中でしたが、あらかじめタクシーで向かうことを連絡しておいたからでしょうか、広東語でホテルのレセプションまでの道順を記した地図がメールで送られてきましたので、タクシーでは運転手さんに見せるだけでホテルに到着できました。エントランスで名前を告げると、バトラーの男性スタッフ、レセプションの女性スタッフが笑顔で「お待ちしていました!」との挨拶、ホッとしますね。さっそくバトラーさんにエスコートされ、歴史を感じさせるフローリングの床や石の階段を見ながら客室に向かいます。バトラーさん曰く「本日は特別に素晴らしい客室をご用意しました」とのこと。アサインされたのは”Kat O Suite”という名前で、ホテル最上階の中央部にある客室でした。ホワイエ部分は図書室のイメージ、客室はブラックとダークブラウンを基調した落ち着いた雰囲気で天井にはシャンデリアというデザインで、テーブル上にはてんこ盛りのフルーツ、暖炉の跡もありました。さっそくバルコニーに案内され、「このスイートのバルコニーは、ホテル内で一番大きなものなんですよ!」とのこと。たしかに巨大なバルコニーで、左右にソファーセット、中央部にテーブルセットがありました。下を見ると多くの観光客がこちらに向かってカメラを構えており、ちょっと恥ずかしい感じです。続いてバトラーさん曰く「お飲み物は何が良いですか?ワイン?ビール?何でもあります」とウェルカムドリンクのお誘い。香港のビールを注文すると、濾過されていない香港の地ビールが、たちまち大きなグラスに注がれて運ばれてきました。その後は客室デザイン、モードが切り替えられる照明機器、備え付けのスマートフォンで国際電話も無料であること、暖炉跡の紹介、赤・白ワインを含むミニバーはすべて無料で利用できること、翌日の朝食についてなど一通りの説明があり、バスルームへ向かいます。もちろんバスルームも大変に広く、シャワーブースはレインシャワー、ハンドシャワー、そして蛇口と3段切り替え、バスタブも大きいですし、バスアメニティも高級感があります。いやぁ~、素晴らしいバトラーさんの接客レベルと客室設備に脱帽です。ちなみに夕刻にはカスタードタルトが運ばれて来ました。もちろん歴史的建造物ですから、天井のエアコン吹き出し口から少し露が落ちてくるなどといった不便なこともありましたが…。外出しようと客室を出ると、いつも廊下に待機しているスタッフが挨拶し、こちらが何か言おうとする素振りを見せると駆け寄って来てくれます。これも素晴らしいパーソナルなサービスですね。肝心の夜景ですが、目の前には香港文化中心などの建物があって、それらの隙間から見られる程度でした。翌日は、2ブロック先の「シェラトン香港ホテル&タワーズ」への移動です。「タクシー使うまでもないですよね?」とバトラーさんに尋ねると「近いホテルですが、隣のブロックへは地下道を通らなくてはなりません。スタッフに荷物を運ばせましょう」とスタッフを派遣していただき、皆さんには玄関で見送りを受けました。まったく凄いサービスのホテルでした。もちろん「シェラトン香港ホテル&タワーズ」のチェックインカウンターまで荷物を運んでいただいたスタッフには、タクシー代以上のチップをお支払いしましたよ。