老年にさしかかった中年夫婦で5月下旬に6泊。このホテルに決めた訳は、3月に娘が宿泊して強く薦められたことと、口コミの評判が良かったこと。実際に泊まってみると、スタッフの対応はコメント通り、一所懸命さと笑顔に感動すら覚える。遺跡観光は事前に数ヵ所調べたが、ホテルの仲介は比較的割安で利用価値あり。トラブルもなかった。無料サービスは、空港への送迎、毎朝食、サービスランチorディナー、ボトル水付ピクニックボックス、パンと果物の軽食ボックス、マッサージ体験等のチケットが人数分。マッサージは一度も受けなかったが、娘の談によれば、無料でなくとも安いし毎日受けたとのこと。ランドリーサービスとして1ドル/キロ(1日程度)、エクスプレスだと1.5ドル/キロ(半日程度)。ただしアイロンなしなので、多少皺になってもよいものに限定するのが無難。また少々洗剤の香料がきつい。部屋にはランドリーバッグがないので、自前の袋でフロントへ持参すると早い。朝食は種類は少ないが、わりと美味、パンの味は不明。お粥はなかったが作ってくれた。お粥というよりいろいろ具の入った雑炊が一人用の土鍋に入っている。日によって味も違うが、どれも美味。発音が悪かったせいかporridgeがなかなか通じなかったので、rice with soup in ceramic pot等が通じるかも。スープ麺もその場で作って貰える。卵自体も美味だがスクランブルは火が通りすぎ。どこのレストランもそうだがシェムリでは注文してから時間がかかるので、調理が必要なものは最初に注文を済ませ、それから他のものを選ぶとスムーズ。ジュースは数種類あって無料、ウェイトレスに注文する。オレンジとマンゴーを試したが、マンゴーがベター。レストランのメニューブックが部屋にも置いてあってルームサービスも可能。メニュー料金そのままなので、涼しくゆったり食べたい時にはお勧め。ただ部屋にテーブルとソファはあるが適当なチェアがないので工夫が必要。これは改善してほしいところ。遺跡巡りで足が痛かったので行儀が悪いがベッドの上で食べた。小さいピクニックシートを持参すると何かと便利。バスルームは洗面、シャワー、トイレが一室で、入り口からこの順番で並んでいた。床の段差もないので、シャワーを使った後の床はびしょびしょ。両側にカーテンがあったのでトイレットペーパーは無事だったが。ビーチサンダルはその対策のよう。部屋履きを別に用意してなかったので洗面台の前にバスタオルを敷いた。ただ換気扇を回しておけばわりとすぐ乾くし、足拭きマットも出口に用意がある。部屋が日本でいう4階で最上階だったせいもあると思うが、水圧が弱くシャワーの勢いが全然足りない。これはなんとかしてほしい。そのくせトイレのタンクにはすぐに水がたまる、不思議。女性には関係ないが、便器が日本より更に一回り小さいので男性で行儀よく座る方は難儀しそう。宿泊客は欧米人が圧倒的に多いがどうしているのか?アメニティは固形石鹸、シャワージェル、シャンプー、歯ブラシセット、櫛、シャワーキャップで、コンディショナーはなし。普通は持参するのだろうが、私は日本ではコンディショナーを使わない。シェムリの水は硬水だからかシャンプーだけでは髪がきしむので、フロントに依頼して出して貰った。部屋は広くゆったりしているが、決して高級感はなく、むしろ手作りの素朴さが微笑ましい。カンボジアらしい雰囲気が嫌いでないなら寛げるはず。寝具も、ベッドはちゃんと硬めでリネン類も清潔だが、縫い目が手縫いだったり、ほんの少し綻びがあったり。できれば羽毛の枕が欲しかった。しかしとにかく身体は酷使されて疲れていたのでぐっすり眠れた。セーフティボックスは問題なし、冷蔵庫もグラス以外空、だだし木製キャビネットの中にあって、木の扉を閉めると冷え難いので開けっ放し。冷凍庫はなし。エアコンは温度調整が難しい。コンセントも場所が悪いが日本のプラグが使えた。もちろん電圧には注意。無料Wifiは最初は快調だったが、理由は不明だが丸一日程度繋がらなかった日があった。フロントで聞くと新パスワードを教えてくれたが、聞かなければ説明がなかったのが少々不満。バルコニーにはテーブルと寝椅子が2脚。あの暑さがなければここでのんびりしたい。全体はインテリアもエクステリアもカンボジア風。エレベーターもあり。プールは小さいが毎朝丁寧に掃除されている。オールドマーケットやパブストリートなどにもゆっくり歩いて10分程度、並びには小さいコンビニ的な店も。小さいホテルなのでどこもこぢんまりしていて、スタッフもすぐに顔と名前を覚えてくれる。どこへ行っても同様のサービスの質の高さを求める方には向かないが、ちょっとした不便さをもこれも旅の興趣として楽しめる方には、ぜひお勧めしたいホテル。