一応、5つ星ホテル。
正直、スターレートの厳密な判定基準とか明確に判っていませんが、控えめに4つ星や3つ星付けていた方が印象がアップするホテルだと思いました。
良かった点:
1.部屋からの眺望
ホテルはトレド旧市街の外側、タホ川を挟んだ向かい側にあり、さらに高台の上に建っている。広大な庭を有しており、その庭越しにトレドの旧市街とその周辺を大パノラマで拝むことができる。また、特に朝方の靄のかかった景色は素晴らしく、このホテル最大のお奨めポイントでもある。ただ、パラドールの方が直線的に旧市街に近いので、真にシティビューやライトアップされた夜景を求めるならパラドールの方に軍配が上がると言えよう。
2.バスルーム
洗面台が2つ。そしてバスタブのあるバスがあるほかに個室のシャワールームも有る。この価格帯のホテルでこれはまだ経験したことが無かった。これなら二人や家族で泊まってる場合でも互いの時間を気にせずシャワーやお風呂に入ることができる。
3.外観(正面玄関ファサード)
正面玄関の石造りのファサードは歴史ある建物を感じさせる。また、その玄関前の小さなロータリーにはこれまた遺跡風の石の支柱が立ち並んでおり、5つ星表示との相乗効果で期待感はこの上なく高まる。しかし、それが高すぎるが故、その後の細かい点がどうしても気になってきてしまう。
4.スタッフの対応、雰囲気
レセプション、技術スタッフ、レストランのボーイ、ハウスクリーニングのスタッフ共にその応対としては嫌な感じはしなかった。スマートフォンを部屋のテラスに忘れたままチェックアウトをしに行ってしまった際も、ハウスクリーニングのスタッフがすぐに駆けて持ってきてくれた。日本で言えば結構普通のことかもしれないが、現在あまり高いとは言えない経済状態にあるこのスペインという国で、この信用の得られる対応は高く評価を付けてあげたい。
悪かった点:
1.部屋の不具合
テラスの窓の鍵が破損していて、鍵がかからない状態になっていた。破損跡からするとそれほど新しいものには感じられなかったので、結構長いこと騙しだまし使ってきた感が否めない。レセプションに告げてすぐに技術スタッフが来て直してくれたが、ハンドドリルを使って窓枠と外枠をネジ止めるというワイルドな修繕をして帰った。閑散期の宿泊でもあり、他に空き室も十分あるように見えたので、本来であれば部屋を変えるぐらいの申し出があってもいいぐらいだと思ったが、そこまでの考えは無かったようで残念に思った。
2.レストランの料理
正直、客は入っていない。駐車場の車の台数を見る限り、その日宿泊していた他の宿泊客も大勢いたわけではなかったが、みんなどこへ行ってしまったのか?と思うほどここのレストランに人は入っていなかった。食べてみてわかったのは、全体的に食材、味付けも高くは評価し難いレベル。見た目は悪くは無いのだけれど。街から離れたところにあるホテルを選ぶ上でレストランの評価も重要だということをあらためて思い知らされた。
3.交通
このホテルの近くに荒廃したバス停もあり路線バスが走っていたような形跡はあるが、今はその気配無し。このホテルを選んだときは旧市街まで徒歩圏だと思って予約したが、実際旧市街を散策した後にホテルまでの坂道とホテル内の坂道を歩いて帰ってみると、「旧市街まで徒歩圏」とは言い難かった。