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大阪心斎橋にある大丸百貨店は、宣教師であり建築家でもあったアメリカ人ウィリアム・メリル・ヴォーリズ ( William Merrell Vorries ) ( 1880?1964 ) による設計で、1933年 ( 昭和8 )に完成した。すでに80年以上経ちながらも今なおアメリカン・ゴシックを基調としたアールデコの美しい装飾が随所に見ることが出来る。<br /><br />和歌山から東京への帰途の途中に大阪に寄り、今回初めて大丸百貨店を訪れてみた。予てから訪れてみたいと考えていたが、今まで大阪に来ることはあってもここに立ち寄ることはなかっために全く訪れる機会がなかった。恐らく今回が最後の訪問になるであろう。<br /><br /><br />*百貨店のインフォーメションでは絵はがきが販売されていて、今回の旅行記の作成に当たって若干利用させていただいたことを付記しておきたい。

大阪・大丸心斎橋店でヴォーリズの傑作を見る

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2015/04/01 - 2015/04/01

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Weiwojing

Weiwojingさん

大阪心斎橋にある大丸百貨店は、宣教師であり建築家でもあったアメリカ人ウィリアム・メリル・ヴォーリズ ( William Merrell Vorries ) ( 1880?1964 ) による設計で、1933年 ( 昭和8 )に完成した。すでに80年以上経ちながらも今なおアメリカン・ゴシックを基調としたアールデコの美しい装飾が随所に見ることが出来る。

和歌山から東京への帰途の途中に大阪に寄り、今回初めて大丸百貨店を訪れてみた。予てから訪れてみたいと考えていたが、今まで大阪に来ることはあってもここに立ち寄ることはなかっために全く訪れる機会がなかった。恐らく今回が最後の訪問になるであろう。


*百貨店のインフォーメションでは絵はがきが販売されていて、今回の旅行記の作成に当たって若干利用させていただいたことを付記しておきたい。

旅行の満足度
4.5

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  • <大丸心斎橋店の建物全体の姿><br /><br />地下鉄心斎橋駅を降りると、そのまま地下道で大丸百貨店につながっていて、この日は雨が降っていたので、大いに助かった。<br /><br />この画像はクリスマス時のイルミネ−ションが施された御堂筋側から見た建物の外観である。白いイルミネーションが清楚な感じがして、美しい。

    <大丸心斎橋店の建物全体の姿>

    地下鉄心斎橋駅を降りると、そのまま地下道で大丸百貨店につながっていて、この日は雨が降っていたので、大いに助かった。

    この画像はクリスマス時のイルミネ−ションが施された御堂筋側から見た建物の外観である。白いイルミネーションが清楚な感じがして、美しい。

  • <建物の全体像><br /><br />大丸百貨店は地上7階建てで、大正末期から昭和初期に建てられた。茶色いスクラッチタイルと白い花崗岩の組み合わせが重厚な色合いの外観をしている。白い壁の上層部と真ん中の茶色がコントラストをなし、百貨店らしい華やかさを醸しだしている。

    <建物の全体像>

    大丸百貨店は地上7階建てで、大正末期から昭和初期に建てられた。茶色いスクラッチタイルと白い花崗岩の組み合わせが重厚な色合いの外観をしている。白い壁の上層部と真ん中の茶色がコントラストをなし、百貨店らしい華やかさを醸しだしている。

  • <御堂筋側から見た建物の外観 ①>

    <御堂筋側から見た建物の外観 ①>

  • <御堂筋側から見た建物の概観 ②>

    <御堂筋側から見た建物の概観 ②>

  • <御堂筋側から見た建物の外観 ③><br /><br />ピンクの屋根覆いの間に、ネオ・ゴシック様式のランタンが置かれている。よく見ないと見落としてしまいそうである。

    <御堂筋側から見た建物の外観 ③>

    ピンクの屋根覆いの間に、ネオ・ゴシック様式のランタンが置かれている。よく見ないと見落としてしまいそうである。

  • 大丸社章のわきに2匹の動物が見える。

    大丸社章のわきに2匹の動物が見える。

  • もっと大きくして見ると、ウサギとカメがいるのが分かる。ウサギトカメの図は店内の他の場所にも見ることが出来る。

    もっと大きくして見ると、ウサギとカメがいるのが分かる。ウサギトカメの図は店内の他の場所にも見ることが出来る。

  • ライトアップされた夜の建物も魅力的である。大阪の代表的な景観のひとつである。

    ライトアップされた夜の建物も魅力的である。大阪の代表的な景観のひとつである。

  • <本館北西角の塔><br /><br />水晶のようなデザインで、同時代のアメリカ・ニューヨーク市にある Empire State Building を思わせる構造になっている。

    <本館北西角の塔>

    水晶のようなデザインで、同時代のアメリカ・ニューヨーク市にある Empire State Building を思わせる構造になっている。

  • <心斎橋筋正面入り口><br /><br />内部に入って見てみたい。ヴォーリズが手掛けたのは現在の本館部分で、先ずは本館心斎橋筋正面入口から入ってみた。<br /><br />入口には大丸のシンボルである孔雀が大きく羽根を広げた姿で浮かび上がっている。

    <心斎橋筋正面入り口>

    内部に入って見てみたい。ヴォーリズが手掛けたのは現在の本館部分で、先ずは本館心斎橋筋正面入口から入ってみた。

    入口には大丸のシンボルである孔雀が大きく羽根を広げた姿で浮かび上がっている。

  • 孔雀が大きく羽根を広げた姿は正に優雅でいて力強さを感じる。ちょうど来店される客を迎えるかのようだ。

    孔雀が大きく羽根を広げた姿は正に優雅でいて力強さを感じる。ちょうど来店される客を迎えるかのようだ。

  • <御堂筋側玄関の内側><br /><br />天井部分に雪の結晶を思わせるかのようなアラベスク模様が施されている。更に注目してほしいのは、大丸の「大」の文字である。一画ごとの跳ね(止めとでも?)が吉数とされる「三・五・七」になっている (拡大してご覧ください)。

    <御堂筋側玄関の内側>

    天井部分に雪の結晶を思わせるかのようなアラベスク模様が施されている。更に注目してほしいのは、大丸の「大」の文字である。一画ごとの跳ね(止めとでも?)が吉数とされる「三・五・七」になっている (拡大してご覧ください)。

  • 2階エレベターの前に取り付けられているもので、右側が時計で、左側はエレベェターの階数を示す指示板である。どちらもアール・デコ調のデザインである。 <br /><br />左側の階数を示す表示板に株が白い照明が付いているが、これは

    2階エレベターの前に取り付けられているもので、右側が時計で、左側はエレベェターの階数を示す指示板である。どちらもアール・デコ調のデザインである。

    左側の階数を示す表示板に株が白い照明が付いているが、これは

  • 上記の右側の時計をカラーで表示するとこんな具合である。

    上記の右側の時計をカラーで表示するとこんな具合である。

  • <1階中央にある柱の装飾>

    <1階中央にある柱の装飾>

  • <1階中央天井><br /><br />フレスコ画の天井が空間を覆い尽くすカのような装飾は圧巻である。まるで宝石がちりばめられている感がする。

    <1階中央天井>

    フレスコ画の天井が空間を覆い尽くすカのような装飾は圧巻である。まるで宝石がちりばめられている感がする。

  • 天井に描かれた装飾の一部。

    天井に描かれた装飾の一部。

  • 御堂筋玄関入り口。

    御堂筋玄関入り口。

  • 入口の上部に描かれたステンドグラスにはフラミンゴが踊っている。最初これがフラミンゴだとは分からなかった。

    入口の上部に描かれたステンドグラスにはフラミンゴが踊っている。最初これがフラミンゴだとは分からなかった。

  • 大理石で出来た階段が柔らかな光を受けて、輝いている。

    大理石で出来た階段が柔らかな光を受けて、輝いている。

  • 1階エレベーターホールは幾何学をモチーフにしたアール・デコ・スタイルの装飾が特徴で、華やかで且つ大変美しい。

    1階エレベーターホールは幾何学をモチーフにしたアール・デコ・スタイルの装飾が特徴で、華やかで且つ大変美しい。

  • 1階エレベェター付近は一段と華やかな装飾が見られる。

    1階エレベェター付近は一段と華やかな装飾が見られる。

  • 「ダビデの星」( 六芒星 )の形をした照明が美しい光を放っている。

    「ダビデの星」( 六芒星 )の形をした照明が美しい光を放っている。

  • エスカレーターを1階から2階へ上る時に、上の階から下に降りて行くエスカレーターの基部が美しく装飾されていて、このような細部にも気が配られていることに感心した。

    エスカレーターを1階から2階へ上る時に、上の階から下に降りて行くエスカレーターの基部が美しく装飾されていて、このような細部にも気が配られていることに感心した。

  • 中2階には「サロン・デ・テ・ヴォーリズ」というヴォーリズの名を取った紅茶専門店がある。今回は時間の関係で利用出来なかったが、次回にはぜひゆっくり紅茶を飲んで寛ぎたいものだ。

    中2階には「サロン・デ・テ・ヴォーリズ」というヴォーリズの名を取った紅茶専門店がある。今回は時間の関係で利用出来なかったが、次回にはぜひゆっくり紅茶を飲んで寛ぎたいものだ。

  • 1階部分から見た「サロン・デ・テ・ヴォーリズ」。中高年女性の利用が多いようだ。

    1階部分から見た「サロン・デ・テ・ヴォーリズ」。中高年女性の利用が多いようだ。

  • 屋上にも上がってみた。あいにくの雨のためにすぐ引き揚げたが、この庭園風のガーデンは「イタリアネード・ガーデン」と名づけれれ、イギリス・カントリーハウスにあるようなガーデンを再現したそうである。

    屋上にも上がってみた。あいにくの雨のためにすぐ引き揚げたが、この庭園風のガーデンは「イタリアネード・ガーデン」と名づけれれ、イギリス・カントリーハウスにあるようなガーデンを再現したそうである。

  • 2基のエレベェターの間にある万華鏡のようなデザインの時計が美しい光を放っている。

    2基のエレベェターの間にある万華鏡のようなデザインの時計が美しい光を放っている。

  • 「フクロウ」がひっそりと天井近くに鎮座していた。よく上の方まで目を凝らさないと気が付かない。フクロウ以外にも、鷹やいくつかの動物が潜んでいるようだ。

    「フクロウ」がひっそりと天井近くに鎮座していた。よく上の方まで目を凝らさないと気が付かない。フクロウ以外にも、鷹やいくつかの動物が潜んでいるようだ。

  • 心斎橋大丸百貨店は「大正モダン建築」として大阪の歴史的近代建築の代表作であるが、近く建て替える見通しとなった。<br /><br />近年老朽化に加え、周辺のデパートが次々と改装・増床していて、それらに対抗する必要になったためだそうである。ヴォーリズ・ファンにとってはこれはかなりショッキングな決定である。一部でも明治村や大正村のような所へ移築保存が出来ないだろうか。

    心斎橋大丸百貨店は「大正モダン建築」として大阪の歴史的近代建築の代表作であるが、近く建て替える見通しとなった。

    近年老朽化に加え、周辺のデパートが次々と改装・増床していて、それらに対抗する必要になったためだそうである。ヴォーリズ・ファンにとってはこれはかなりショッキングな決定である。一部でも明治村や大正村のような所へ移築保存が出来ないだろうか。

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