2017/09/30 - 2017/10/01
85位(同エリア828件中)
玄白さん
20代の頃の職場の面々と恒例となっている同窓会旅行へ。今回の行先は三浦半島。せっかくなので、一日早く出発し、車中泊しながら城ヶ島の夕景、星空、日の出の撮影を楽しんできた。同窓会旅行は、原則、決められた時間にホテルにチェックインすれば、その他の行動は自由というゆる~い団体旅行なので、こんなわがまま旅行も許されるのである。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 自家用車
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予定では、くりはま花の国に立ち寄ってから城ヶ島に行くつもりだったが、花の国のコスモスはまだ2~3分咲きで、見頃はまだですよと駐車場整理のおじさんに言われ、そのまま城ヶ島へ。島の東側の城ヶ島公園第2駐車場に車を入れる。
まずは明るいうちに撮影ポイントの下見で、城ヶ島南側の海岸の岩場を行ったり来たりしてちょっとしたハイキングだ。最初に目指すポイントは馬の背洞門。 -
高さ8m、幅6mほどの波の浸食でぽっかりと空いた海蝕洞穴である。凝灰岩質砂礫岩というもろい岩のため、容易に波の浸食を受けたようだ。もともと、海に突き出た岩礁に穴が開いたもので、洞穴には海水が入り込んでいて船でくぐれたらしい。ところが、関東大震災の時に地盤が隆起して洞穴が陸上に上がってしまった。
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馬の背洞門からさらに西へ岩場を歩いて行く。
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海岸は、ずっとごつごつとした火山灰が固まった凝灰岩の岩場が連続している。平坦だが、足元は歩きにくく、靴が傷みそうだ。
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島の西橋、城ヶ島灯台まできた。灯台の周りは公園になっていて、あまり似合わない洋風のモニュメントなどがある。
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城ヶ島灯台。明治3年に完成した西洋式灯台で日本で5番目に古いものだという。ちなみに一番古い灯台は、同じく三浦半島の観音崎灯台で、城ヶ島灯台の一年前にできている。2番目が房総半島先端にある野島崎灯台である。
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島の北側は住宅街や港がある車道しかないので、帰りは、島中央部の台地上の遊歩道を通って、東の端にある城ケ崎公園まで戻る。
公園の一角では、「星降る町の映画祭」なる野外映画祭の準備が行われていた。湘南の野外映画祭としては逗子の映画祭がよく知られているが、それにあやかって、三浦市でも今年から始めるという。コーディネーターは8年続く逗子の映画祭と同じ「CINEMA CARAVAN」というグループが担当している。
やけに駐車場が混雑していると思ったら、このイベントのせいであったか・・・ -
映画上映開始は6時半だが、3時間前にはすでに大勢の観客が集まり出している。この時間帯は、夜中の撮影に備えて仮眠するつもりなので、映画は見られないな。
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城ヶ島公園内の展望台からの海の眺め。西に傾いた日の光が海をキラキラ輝かせている。
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安房崎灯台。城ヶ島公園から急な階段を下りた岬の先端の岩場に建てられている。城ヶ島灯台とは違い、昭和37年完成の比較的新しい灯台である。高さ11mの小振りな灯台だが、20km先まで光が届くという。中央下部がくびれた面白いデザインの灯台である。中には入れない。
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灯台周辺は、磯釣りのメッカになっている。石鯛やメジナなどが釣れ、いつも釣り客でにぎわっている。
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一通り下見が終わったので、一時間ほど休憩。
日の入り前40分になったので、撮影場所の馬の背洞門に向かう。途中にウミウ展望台という見晴らし台がある。夕日で断崖がオレンジ色に染まっている。残念ながらウミウらしき鳥は飛んでいない。 -
馬の背洞門の上部に到達。幅1.5mほどの岩の橋である。もろくて崩落の危険があるため、洞門の上には行くなという注意書きの看板が立っている。
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階段を下りて馬の背洞門の横へ。洞門も夕陽でオレンジ色に染まっている。夕暮れの絶景を見ようと大勢の観光客が洞門の前で記念撮影したり、沈みゆく夕陽をカメラに納めたりしている。
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夕焼けになりそうな良い感じの雲が出ている。
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夕陽が海面に創った黄金色の光の道。
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岩場の上で夕陽を眺めるカップル。
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東に目を向けると、洞門の中に月が見えている。
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間もなく日の入り。水平線上の朱の空が広がりだした。
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夕陽を眺めるカップル。彼氏の方は撮影に夢中、彼女は飽きたのか、帰り支度。
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彼女、「帰るわよ」と言って立ち上がる。
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沈む直前の夕陽でオレンジ色に染まった馬の背洞門。
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イチオシ
アメリカのグランドサークルのどこかのような情景だ。
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イチオシ
日の入り間近。風が穏やかなので岩場に砕け散る波はない。そんな情景を期待していたのだが、自然相手ではそうそううまくはいかない。
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夕陽をアップで。
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日の入り直前。焼けた空の色が変わってきた。
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日の入り直後。
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イチオシ
反対方向の東側の雲まで焼けてきた。オレンジ色からマゼンタ色に変わっている。
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南の方角の空。みるみる全天の雲が焼けた。
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西の夕焼雲も色の濃さが増してきた。
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若い女性2人が夕暮れの茜色の空を眺めている。後姿をパチリ。
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ちょっと場所を変えて。
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イチオシ
日があるうちは見えなかった富士山が、シルエットで浮かび上がった!
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徐々に空は青が深くなり、月が輝きを増してきた。
このあと、雲が出てきてしまった。いったん駐車場に引き上げて、晴れるまで待機。 -
10時ごろになると雲が取れてきた。ふたたび、星空撮影に出発。まずは、昼間、台地の上の遊歩道で北側の空が開けたところを見つけておいたので、そこで三浦市の夜景と星の日周運動を撮影。遠く横浜、鎌倉、藤沢の街の灯りによる光害が予想外に大きい。三浦市の夜景がオーバーにならないよう、20秒露光を150回インターバルで繰り返し、比較明コンポジット合成。
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ふたたび、馬の背洞門近くの海岸へ。
月明りに輝く海面をスローシャッターで。 -
もうワンカット、星の流し撮り。今度は東の空を馬の背洞門とともに。
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西の方角。水平線上に伸びる光の帯は城ヶ島灯台の灯り。
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月は完全に沈み、暗い夜空となった。やがて、冬の夜空の主役、オリオン座が昇って来た。
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イチオシ
洞門天井の橋の陰になっていたシリウスも昇ってきた。明るい星ほど大きく写るようにソフトフォーカスフィルターを付けているが、シリウスに光芒を付けるためにクロスフィルターまでつけてみた。
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ソフトフォーカスフィルターを外すと明るい星も点にしか写らないので、星座の形がわかりにくい。星景写真の場合はソフトフォーカスフィルター使用が常套手段なのである。
洞穴内の明るい光は漁火。 -
オリオン星雲を望遠ズームで。
天体望遠鏡を使わなくてもそこそこ写るものだ。天体望遠鏡を使った本格的な天体写真には及ばないが・・・ -
ただし、望遠レンズで星雲をアップで撮ろうとすると、こんなものが必要になる。ポータブル赤道儀である。回転軸が地球の自転軸に一致するように設定し、ステッピングモーターで星の動きを追尾しながら長時間露光するのである。
星景写真を撮るようになって2年。とうとう、こんなものまで買ってしまった!
夏の天の川を撮ろうと7月に買ったのだが、天候不順で出番がなく、ようやくデビューしたところである。 -
3時ごろまで星空撮影したあと、車で2時間ほど仮眠。
日の出30分前になったので、今度は安房崎灯台付近で日の出の撮影だ。
房総半島の山並みの奥に筑波山(写真中央)がうっすらシルエットになって見えている。 -
日の出
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安房崎灯台と日の出
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早朝の操業を終えて三崎港に戻る漁船
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大型の船舶も航行している。
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日の出は期待したほどのドラマチックな情景にはならなかった。
午前7時、撤収して車の中で寝不足解消することにしよう。
~ 続く ~
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この旅行記へのコメント (3)
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- 旅人隊長さん 2017/10/22 19:05:14
- いよいよ本格的な星撮影!
- 玄白さん こんばんは!
いつもながらの素晴らしい作品にただただため息です。
そして赤道儀まで登場ですか!
いよいよこれからの玄白さんの作品から目が離せなくなります。
私は気が向いたときに星を撮る程度で全然上達しません‥
これからも素敵な星楽しみにしてます。
馬の背洞門はかねがね行きたいと思いながら未だ行けてない場所。
見ると行きたいと思うんですが‥今度こそと思っています。
これからも素敵な星の写真楽しみにしてます。 隊長
- 玄白さん からの返信 2017/10/22 22:59:34
- RE: いよいよ本格的な星撮影!
- 隊長さん、こんばんは
ハイ! とうとう赤道儀にまで手を出してしまいました。しかしながら、
玄白は天体写真より地上の風景を入れた星景写真の方が面白いので、
赤道儀フル稼働にはならないかなと思っています。せいぜい、星の動きの半分の
スピードで動かして星と地上の風景を半分ずつぶらす程度の追尾と露光時間を
延ばすために使うだけになりそうです。星の写真はノイズとの戦いなので、
少しでもISO感度を低くするためだけのぜいたくな使い方です。
大口径の超広角レンズより赤道儀の方が安いので妥協の産物です。(^^);
星の写真は撮影半分、画像処理半分と言われるくらい後処理の巧拙がモノをいう
ようです。まだまだ勉強中です。
玄白
- 旅人隊長さん からの返信 2017/10/22 23:48:22
- RE: RE: いよいよ本格的な星撮影!
- 返信頂きありがとうございます。
実は私も以前星を撮ろう!と思いビクセンのポラリエを購入したことがあったのですが、日の目を見ることなく手放したことがありました。
美瑛には星をほぼ専門に撮ってる方がいて、よく話を聞くのですが、その方なんかは撮影2割現像8割とも言っていますね。
一緒に撮影に行っても、ただただ奥深さに怖じ気づくばかりです。
そんなこともあり星を撮る玄白さんを凄いと思ってしまいます。作品も素晴らしいです!
これからも星景楽しみにしてます。
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