2017年９月、日本代表の応援ツアーを利用してサウジアラビアへ①（マニラで乗り継ぎジェッダへ）

2017/09/03 - 2017/09/04

　一時期観光ビザが発給されたものの、現在は観光ビザを一切発行していないサウジアラビア。難関のサウジビザがサッカーの日本代表の応援ツアーならゲットできる。ということで、9月３日から5日間、オフィシャルの応援ツアーに参加してサウジアラビアを訪問してきました。ちょうどイスラム教徒のハッジ（巡礼）の時期。メッカ近くのジェッダはたくさんの巡礼者であふれかえる。当然、飛行機も混みあう状態でチケット代も高くなる。しかも、サウジとカタールが断交したこともあって、選択肢も少ない。わずか５日間のツアーでも昨年3回分の海外旅行（シベリア、ミャンマー、モーリタニア）の合計額とほぼ同じという恐ろしく高額なツアー（泣）となりましたが。

日程は以下の通りです
９月３日★ＰＲ421　羽田→マニラ　　　　　
　　４日★ＰＲ662　マニラ→ジェッダ　　　旧市街など観光
　　５日　サウジアラビア代表vs日本代表戦（午後８時半キックオフ）　
　　６日　ＰＲ663　ジェッダ→マニラ　　　出発までモールなど観光
　　７日　ＰＲ424　マニラ→羽田　　　　　マニラでトランジット、観光

エリア マニラ(フィリピン)

• 旅行の満足度: 3.5
• 観光: 3.5
• ホテル: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 30万円 - 50万円
• 交通手段: 観光バス 徒歩
• 航空会社: フィリピン航空
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）

さてサウジアラビア入国に必要なVISA。招待状などの煩雑な手続きは旅行会社任せなのだけれど、申請の際は指紋の登録などがあるので本人の出頭が不可欠。ということで、山手線の田町駅から徒歩５分ほどのサウジアラビアビザセンターが入っている建物に出向かなければなりません

サウジアラビアビザセンターは６階。予約時間の午後３時少し前に到着です

ツアー募集の段階では７月下旬から８月上旬にVISA申請となるはずでしたが、招待元のサウジアラビアサッカー協会からの招待状がいつになっても届かない。ようやく届いたのは８月下旬という出発間際。しかも８月末は仕事で出張があり、ビザセンターに足を運べる日も限られてくる。旅行会社から8月23日に「明日の15時」と連絡があり、予定を調整して慌ただしく向かう。もっとも、手続き自体は旅行会社の担当者も控えていてスムーズ

ということで、やっと手にしたサウジアラビアＶＩＳＡ。名前や滞在日数など一部を除いてアラビア語表記なので読めませんが（笑）。このVISA代はえらく高額で、当初旅行会社に払い込んだのが５万円。ところが当初はオフィシャルツアーは「goverment　VISA」が発給されるはずが、招待状に記載されていたのは「working　VISA」。応援がworkingって。ってことで追加料金２万円が発生（旅行会社の説明では差額は６万５千円だけど、勉強しましたとのこと）。昨年のモーリタニアVISAの130ﾕｰﾛ、もしくは140ﾄﾞﾙも驚いたけれど、これには口あんぐりです。ちなみにサウジアラビア戦を取材する報道VISAは８千円だったとか

ツアーは13時羽田空港。時間がなかったので、パスポートは空港でピックアップ。添乗員の方ともここで顔合わせ。なんたって初の添乗員付きのツアー参加ですから。といっても、男女２人の添乗員（様々な場面で男女別行動が予想されたため）のうち、女性とはVISAセンターで既に顔合わせしていますが。で、フィリピン航空のチェックインは巨大な荷物を持ったフィリピン人が多く、なかなか進まない。ついでに最終目的地がサウジなので、我々のチェックインも確認事項が多くて時間がかかる。ふう。で、非アライアンスのフィリピン航空なのでラウンジの利用もできずに搭乗ゲートへ

事前の口コミなどで機内エンターテイメントは何もないという話だったフィリピン航空。ところが最新式の機材だったせいか、日本語の映画も含めビデオプログラムも充実。期待値が低かった分、ちょっとしたことがうれしい。マニラまで頭を使う必要のない「キングコング」を鑑賞

フィッシュを選択した機内食。味はこんなものかなってとこ。サウジではアルコールが飲めないので、今のうちに飲んでおこう。白ワインを頼みます

4時間超のフライトは遅延もなく無事マニラに到着。マニラにやってきたのは1999年のGW以来だから18年ぶりか。当時はターミナルも一つしかなかったような……。そんなことを考えつつ、ツアーなのでバスに乗ってホテルに向かうことに。この集団行動、高校の修学旅行以来かも

ニノイ アキノ国際空港 (MNL) 空港

渋滞するような時間は過ぎていたこともあって、まもなくゴールデンフェニックスホテルに到着。隣にはファミリーマート、ほかにもセブンイレブンやampmとコンビニも近いので便利な立地であることは間違いない

部屋はこんな感じのダブルルーム。一人旅には十分すぎるでしょう

ゴールデン フェニックス ホテル マニラ レジャー ホテル ホテル

ツアーなので本日の夕食もついています。この日の夕食はセットメニューでスープからデザートまで。なんだけど、特筆すべき点はなし。サウジに行く前にビールくらいは飲んでおこうか、ってことで追加でビールを２本注文（250ﾍﾟｿ）。この食事でツアーメンバーを確認。今回の参加者は17人。そのうち戒律の厳しいサウジまで代表の応援に行こうって気合の入っている？女性は５人。内訳は夫婦２組、母娘１組、女性の単独旅１人という感じ

さて食事が終われば自由時間。翌日のフライトが午前７時20分ということを考えれば、遅くまで出歩くわけにはいかないけれど少しぐらいは散歩しましょう。すぐ近くにフィリピンで最大のモールがあるということなんで足を伸ばしましょう。しかし、周辺の雰囲気、18年前のフィリピンからは想像もできない

やってきたのがＳＭモール・オブ・アジア。その規模の大きさにびっくり

SM モール オブ アジア ショッピングセンター

中にはブランド店が並ぶ。日本関係もユニクロなどの定番は当然あるし。自分が思い描いていたフィリピン像とは全く違う。そうそう、ホテル近くにあったＡＴＭではキャッシングができなかったけれど、モール内のＡＴＭでは問題なくフィリピンペソをゲット。フィリピンのＡＴＭは操作中に手数料を取るとの警告がでるけど、ＣＤのキャッシングの場合は実質手数料は無料になるので問題なし

18年も経っているんだから変わっているのは当たり前。なんだけど、お洒落な空間とフィリピンが自分のイメージの中では一致しない。勝手な思い込みなんだけどね。でもフィリピンにいることを忘れてしまいそうな光景ばかり

「京たこ」まであるんかい。思わず屋台で注文したくなる。ほかにもラーメンをはじめ、日本ブランドのレストランがそこら中にある。いやいや、マニラを甘く見てた

いやあ、圧倒されつつホテルに戻りますか。もちろん、近年になって開発された地区だからだけど、フィリピンで車道が４車線とかマジですかって気分。変わるんだなあ

ホテルに戻る途中にゃんこに遭遇。遅いから眠いのかい？それとも暑くてバテた？

さて翌日のジェッダ行きは午前７時20分発。ツアーなのでぎりぎりに出発なんてことはあり得ません。午前４時にモーニングコールで午前４時30分には出発。眠い。なんて思っていたらランチボックスならぬ、ブレックファーストボックスが。いやいや、この量を朝の４時台に食べるの？いくらなんでも多すぎないかい

ということで、深夜？早朝？のマニラ空港に戻ってきました

クアラルンプールや大阪などの行き先に混じってジェッダの文字,サウジに向かうという気分が盛り上がる

いつもなら空港に早く着いたらラウンジでゆっくり、なんですが今回はラウンジなんて使えません。搭乗ゲート付近には大したものがないし時間をもてあましてしまう。仕方ないので添乗員の２人とショップでコーヒー飲みながらしばし雑談。２人ともサウジは初めてとのこと。また、いつビザの申請ができるか分からないから、２人とも２カ月は国内ツアーの添乗に費やしたんだとか、興味深い話も伺えた。そうそう、ここでオフィシャル以外のツアー客が合流。彼らは４日の午前１時発の深夜便で羽田をたち、短い乗り継ぎ時間でジェッダ行きに乗り継いでいます。搭乗ゲートの係員にきいたら総勢81人だそう。帰りもマニラ観光なしに短い乗り継ぎ時間で羽田へ帰る弾丸ツアーです。もっともオプションでリヤドに寄るというパターンもあるので帰りのフィリピン航空に乗っていたのは20人くらいでしたが

搭乗ゲートでもVISAのチェックをするサウジ便は旧型機。ということで、VTRなどは一切なし。緊急時の説明も実演のみ。当然、機内エンターテイメントもなし。まあ、機内Wifi（30分フリーとなってた）はあるようなので、アプリを手持ちのスマホなどダウンロードすれば機内エンターテイメントを楽しめるかも。とはいえ、スマホの小さな画面で映画なんて目が疲れるしみたくない

離陸後まもなく１回目の機内食。味は……、まあこんなもんでしょう。この時点ではビールやワインを頼むことも可能。サウジ行きはアルコール厳禁との噂もあったのでホッとする。とはいえ、朝からビールでもないかなとオレンジジュースを頼む。２回目の機内食の時に頼めばいいかなってことで

マニラ－ジェッダは11時間を超える長距離フライト。ってことで、間食に様々なスナックが配られた

で、２回目の機内食で配られたのがこれ。え～っと、ホットサンドイッチとキットカットってことでしょうか。またまた予想もしなかった展開。しかも２回目の機内食はノンアルコール。なんでも飛行機がサウジの管制下に入った時点でアルコールの提供はストップになるんだって。２回目の機内食の時点で既にサウジの管制下だったわけ

そうこうしている間に飛行機は高度を下げて着陸態勢に。通路側の席だったので微妙な写真だけど、空から見たサウジの風景。長距離フライトだし、窓側はきついなと思っていたので

ハッジで数多くのイスラム教徒がメッカを目指すためにジェッダに押し寄せる。ボーディングブリッジのようなしゃれたものはなく、連絡バスで入国審査へ

マニラからジェッダまで運んでくれたエアバスA330。帰りの際もよろしく

あそこに駐機しているのはレバノンの航空会社中東航空。さすが巡礼地の玄関の空港。イスラム圏から様々な飛行機が飛んでくる

だだっ広い荒涼とした土地に整備された滑走路。サウジアラビアに到着したことを実感しつつ、ターミナルへ

さて入国審査ヘ。女性たちは皆が機内でアバヤ姿に変身です。「郷に入りては郷に従え」とはいえ、「半ズボンは控えて」と言われる程度の男性陣と比べて女性陣は不自由な点が多くて大変です。そういえば、オフィシャル以外のツアーでは単身の若い独身女性20人ほどがVISAを取得できなかったという話も聞きました

制限の厳しいサウジの入国って、構えていたけど雰囲気が違う。地元のメディアを巻き込んで日本のサポーターを歓迎って感じ。約100人の日本人に対し「ウェルカムフラワーです」と日本語に堪能なサウジアラビア人が花をプレゼント。さらに聖地メッカの泉に涌く「ザムザムの水」でも歓迎してくれました

入国審査の列も「サポーター用に一つ開設しました」とテレビカメラでの撮影付きのものまで。いやいや思わぬ歓迎にびっくりです

Welcome to Saudi Arabia

と、ここまでは良かったのですが、入国審査で一部の人がトラブルに。なんでもVISA申請時のシステムトラブルで、ある一定の日に申請をした人のデータがサウジのホストコンピューターに登録されていなかったんだそう。ということで、しばらく到着ロビーで待つことに。この間にATMでサウジアラビア・リアルを手に入れますか

結局、到着から２時間ほどかかって全員の入国手続きが終了。空港の外に出るとむわっと熱風が。これは……。さすがサウジアラビア、しかも海沿いだから湿度も高い

キング アブドゥルアズィーズ国際空港 (JED) 空港

などと思いつつ、現地ガイドとも合流してホテルへ。サウジアラビアの旅スタート

この旅行記へのコメント （4）

• ジョゼッペさん 2017/09/21 03:05:52

  親近感(@_@)

  itaruさん、はじめまして！
  ジョゼッペと申します。
  
  サウジ旅行記を拝見しましたが、自分と同じような旅行記だったので、親近感があります。
  ツアー会社違いかもしれませんが、現地では大変タイトなスケジュールでしたよね。。。
  
  また、時間のある時にゆっくり拝見させていただきます。
  それでは、また！

  itaruさん からの返信 2017/09/21 20:32:23

  RE: 親近感(@_@)

  ジョゼッペさん、こんにちは。
  
  いいねとフォローありがとうございます。
  >
  > サウジ旅行記を拝見しましたが、自分と同じような旅行記だったので、親近感があります。
  > ツアー会社違いかもしれませんが、現地では大変タイトなスケジュールでしたよね。。。
  
  確かにタイトなスケジュールでした。
  でも、私たちのツアーはマニラでの乗り継ぎ時間に余裕があった分、気持ちの上では楽でした。ジョゼッペさんの深夜便の乗継ってドキドキだったのでは？　
  >
  > また、時間のある時にゆっくり拝見させていただきます。
  
  こちらこそ。旅行期間を見ると、リヤドにも足を伸ばされたのではないでしょうか。ジェッダで会った現地駐在員の話では比較的開放的なジェッダと違い、リヤドは戒律が厳しいとか。また違ったサウジの姿を見ることができたのではないでしょうか。
  旅行記の続編、楽しみにしています。
  
  itaru

• winningさん 2017/09/17 22:30:00

  サウジ行きたかった〜

  itaruさん
  
  winningと申します。
  サウジ旅行記羨ましく拝見しております。
  
  私も最初ツアーで仮登録していて、当初会社3日間ならなんとか休めるかなと思ってましたが、工程表が月〜木の4日間となってしまった事で、流石に休めないという事で断念した次第です。
  試合は既にW杯出場が決まっていただけに・・・といった感じでしたが。
  空港ももっと厳格で写真撮れないかと思ってたら、意外と普通だったみたいですし、以降の旅行記楽しみにしております。
  

  itaruさん からの返信 2017/09/18 01:34:54

  RE: サウジ行きたかった〜

  winningさん,こんにちは。
  
  ご訪問ありがとうございます
  
  >
  > 私も最初ツアーで仮登録していて、当初会社3日間ならなんとか休めるかなと思ってましたが、工程表が月〜木の4日間となってしまった事で、流石に休めないという事で断念した次第です。
  
  確かに他の国だともっと日数の短いツアーになることが多いのにサウジは長かったですよね。
  ホントかどうか分かりませんが、旅行社に聞いたところ、現地手配をするローカルの旅行会社が余裕のある日程を組んでくれと日本側に要請したためにこんな日程になったそうです。
  
  > 試合は既にW杯出場が決まっていただけに・・・といった感じでしたが。
  > 空港ももっと厳格で写真撮れないかと思ってたら、意外と普通だったみたいですし、以降の旅行記楽しみにしております。
  
  現地駐在の方に聞いたところ、ジェッダあ巡礼者が数多く訪れる商港でもあったことから外国人に対して免疫があり、比較的開放的なんだそうです。これがリヤドになると宗教警察の影響も強くて写真撮影も大変なんだとか（ホントかどうかはわかりませんが）
  
  つたない旅行記ですが、よろしくお願いします。
  
  itaru