2017/05/11 - 2017/05/13
74位(同エリア155件中)
naoさん
旅の行程
5月11日 椿泊、日和佐浦
5月12日 吉良川、奈半利、土居廓中
5月13日 佐川、いの
高知市の西に隣接する高知県吾川郡いの町は、四万十川及び吉野川と並ぶ四国三大河川の一つで、「仁淀ブルー」の愛称でその名をとどろかせる日本一の清流、仁淀川沿いに広がる土佐和紙発祥の地として名高い小さな町です。
天正13年(1585年)に四国統一を果たした長宗我部元親の妹に招かれていの(伊野)に入った安芸の豪族の子孫、安芸三郎左衛門家友が、土佐藩主となった山内一豊に七色紙の和紙を献上すると、いの(伊野)は土佐藩御用紙漉きの地としての地位を与えられます。
その後、土佐和紙が徳川幕府にも献上されるようになると、製法の秘密厳守を条件に土佐藩によって手厚く保護、育成され、紙漉きはめざましい発展を遂げました。
さらに、「紙聖」と呼ばれる吉井源太の努力により、幕末から明治時代にかけて数々の技術改良や新しい紙の開発などが進められたことで、いの(伊野)の高度な「紙漉き技術」や「紙漉き用具」は飛躍的に向上し、また、非常に品質が良いと全国的に認められている原料の土佐楮は、いの(伊野)近郊で盛んに栽培されました。
現在、越前や美濃と並んで日本三大和紙産地に成長したいの(伊野)は、仁淀川の清流、品質の良い土佐楮、高度な技を会得した職人など、古くから紙漉きに適した風土に恵まれたおかげで、手漉き和紙づくりの豊かな文化が継承されてきました
現在の問屋坂から西町、元町、本町辺りにかけての町並みには、かつての紙問屋の面影をたたえた町家が点在し、手漉き和紙の町として発展した姿をしのぶことができます。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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この旅最後の目的地、仁淀川が流れる「いの」にやって来ました。
「仁淀ブルー」と称えられる日本一の清流、仁淀川は、四万十川及び吉野川と並ぶ四国三大河川の一つと言われています。 -
このトラス橋は国道33号線が通る仁淀川橋です。
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では、紙の博物館の駐車場に車を停めさせてもらって、仁淀川沿いに広がる、土佐和紙発祥の地として名高い「いの」の町歩きを始めます。
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虫籠窓に瓦葺の庇を付けた、珍しい町家です。
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国道33号線沿いの町並みです。
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こちらの町家は、白漆喰塗の重厚な戸袋を設けておられます。
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しつらえられた造作の何もかもが・・・
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大豪邸たる風格を備えています。
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水切り瓦小口の白漆喰の鏝細工も見事です。
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こちらの町家は、左右の戸袋の造作が異なっているので2軒長屋のようです。
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国道33号線沿いの町並みです。
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こちらの町家は、6枚引きの広い出入口以外に、格子戸の脇玄関があります。
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こちらの町家は、2階の窓廻りを白漆喰で縁取ったり、庇を白漆喰で塗籠めたりと、こだわりのあるしつらえが施されています。
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妻面も同様で、何層にも設けた水切り瓦の間を、下見板張りの壁で覆うと言うこだわりようです。
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では、ここで国道33号線と別れて旧道沿いの町並みへ向かいます。
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旧道沿いの町並みにやって来ました。
こちらは、虫籠窓やナマコ壁をしつらえた伝統的な町家です。 -
いの町の汚水枡の蓋。
紙の博物館がモチーフになっています。 -
こちらの町家は、2階の戸袋に使った銅板が緑青色に変化しています。
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店名を書いた行燈が良い雰囲気を醸し出しています。
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旧道沿いの町並みの中でも、一段と目を引くこちらの町家は・・・
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白漆喰を塗籠めた軒裏と、格子が印象的です。
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1階のナマコ壁にかつての名残りを留める町家です。
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こちらの町家は、1階部分に建築当初からの木製ガラス戸を残しておられます。
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こちらの町家は、妻壁に水切り瓦を設けておられます。
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正面の外観も、瓜形の虫籠窓が引き締めています。
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黒漆喰の壁に、小さな虫籠窓を設けた町家です。
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旧道沿いの町並みです。
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千本格子が目を引くこちらの建物は、いの町商工会の建物です。
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旧道から別れた、脇道の町並みです。
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お米屋さんの先から脇道の町並みを振り返ったところです。
ここで旧道に引き返します。 -
旧道沿いの町並みに戻って来ました。
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緑青の吹いた銅板の防火戸のある町家です。
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同じナマコ壁をしつらえた町家ですが、建物全体としては大きく趣きが異なります。
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こちらは、方形屋根に外壁を鉄板で覆っています。
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こちらは、黒漆喰塗の外壁に、瓜型の白漆喰塗がアクセントになっています。
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伝統的な水切り瓦を外壁に取り入れた、いの町の図書館。
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2階の手すりがこの町家の見せ場ですね。
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元々あった2階の手すりの前にアルミサッシを取り付けた町家です。
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旧道沿いの町並みです。
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1階の出格子と下見板張りの壁が建築当時の姿を残しています。
また、出格子の屋根には銅板が使われています。 -
路地を入った所にある町家は、建物の一部の屋根と壁を銅板で覆った珍しい造りになっています。
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路地から見た旧道沿いの町並みの光景です。
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こちらは路地の角にある町家です。
路地の奥には、一部の屋根と壁を銅板で覆った町家が見えています。 -
こちらの町家は、雨戸を全て閉め切っておられます。
注連縄が飾られているんで空き家ではないと思うんですが・・・。 -
こちらの町家の玄関戸は、丹念に拭き込まれて、木目がきれいに浮き出ています。
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こちらの町家は、明治時代に建てられた和紙問屋だったお店です。
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正面の間口は狭いものの、奥行きのある立派なお屋敷は、白漆喰と煉瓦が落ち着いたハーモニーを見せています。
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こちらの黒漆喰塗の重厚な町家も和紙問屋だったお店です。
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千本格子の上部を四角く切り取って外部が見えるようになっています。
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平面にも水切り瓦を設け、下見板を張った土蔵です。
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こちらは、とさでん交通伊野線の終点、いの駅です。
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とさでん交通伊野線は、高知市のはりまや橋といの町との間を結ぶ路面電車です。
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6時から22時まで、おおよそ20分間隔で運行されています。
土佐藩主山内一豊から土佐藩御用紙漉きの地として手厚く保護され、めざましい発展を遂げたいの町は、古くから紙漉きに適した風土に恵まれたおかげで、手漉き和紙づくりの豊かな文化が継承されてきました。
今も旧道沿いの町並みには、かつての紙問屋の面影をたたえた重厚な町家が点在し、手漉き和紙の町として発展した姿をしのぶことができました。
では、車を停めさせてもらっている紙の博物館に戻って、帰路につくことにします。
今回も良い旅が出来ました。
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