ちいさな自転車旅　下北半島（佐井～大間崎～尻屋崎～大湊～恐山）

2017/06/15 - 2017/06/18

本州の最北端、下北半島サイクリング。
それはもう美しすぎて言葉を無くします。

佐井～大湊　https://yahoo.jp/K5d0zT
恐山　https://yahoo.jp/BcEsqZ

エリア 下北半島(青森)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 5.0
• ホテル: 5.0
• グルメ: 4.0
• 交通: 3.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: 新幹線
• 旅行の手配内容: 個別手配

６月１５日(木)
会社を定時で上がり大宮駅へ。
20:40 発 はやぶさ35号に乗ります。

新青森駅 23:34 着。
在来線最終電車に乗り換え青森駅へ。
周囲に人気のあるうちにお宿に着こうと、自転車は組み立てず、輪行袋に入れたまま徒歩で向かっていたら、自転車もろとも転倒！
左肘→下打撲と擦過傷、左膝→下打撲。。。(>_<)
て
青森駅やその周辺は、深夜でもコンビ二営業していているし明るかったので、横着せずに組みたてれば良かった。

新青森駅 駅

６月１６日(金)
お天気は曇り時々雨。
雨雲の隙間をぬってお宿を出発。
昨晩の怪我でペダルが踏めない。
まだ、薬局も開いていない。

青森駅 駅

とりあえず、シィライン　ポーラスターで下北半島へ。

高速旅客船 ポーラスター 乗り物

ポーラスターは、八甲田丸の隣から出発します。

青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸 美術館・博物館

こちらがポーラスター。

青森から佐井までは３５６０円。自転車は８４０円でそのまま乗せられますが、輪行袋に入れれば受託手荷物扱いで４２０円。

旅客定員１００名弱。５月から９月は日に２便の運行ですが、平日(金曜日)ということもあってか、乗客はまばら。

脇野沢港に入港。
乗船前に酔い止め薬を飲んだせいか非常に眠い。。。。

景勝地　仏ヶ浦。
速度を落として運行してくれます。

約２時間半で佐井港に到着。
どんより曇り空。左ひざは階段の上り下りも辛い状態。
今日は佐井村周辺をサイクリングする予定でしたが、大事をとって自転車は断念。

佐井村の薬局で湿布薬を購入。
膝自体を痛めているわけではないので、打撲の腫れがひけば大丈夫なはず。
そう信じたい。

念のため観光案内所で、佐井からむつ市方面のバスに自転車を載せられるか確認。輪行袋に入れればOKとのこと。

明日は佐井村うに祭り。
最悪、自転車に乗れなかったとしても、うにの楽しみがある！と気持ちを切り替えます。

本日お世話になるのは、民宿みやのさん。
18：00からの夕飯には、こんなにたくさんのお料理が並びます。
魚の煮付け、ナスの煮浸し、数の子、ホタテ、つぶ貝。。。

民宿みやの 宿・ホテル

煮トマト、ホヤ、フキ、もずく、山菜。。。

極めつけは、ウニ、大間のまぐろ、紅白のヒラメ！
とろけます。すべて美味しい！！

お食事中、素晴らしい夕陽が見えました。

女将さんは、ひとり旅の私が他のお客さんとも話ができるよう、とりもってくださり、楽しく食事ができました。

６月１７日（土）５：３０
ひざの状態をみるため、朝食前に試走。
湿布薬が効き、腫れと痛みはとれ、踏めるようになってる！
若干の違和感はあるものの大丈夫そう。

うっすら向こうに見えるのは、北海道。
位置的に道南のあたり。

下北半島は熊出没の危険があり注意が必要。どうか、出会いませんように。

佐井村には手縫いの赤十字旗が掲げられています。
これは日露戦争時満州へ渡ったこの村出身の軍医、三上剛太郎に関係するもの。
戦地でこれを掲げ、ロシア兵の攻撃を止めさせたとのこと。

民宿みやのさんに戻って朝食。
お腹いっぱい食べて元気に出発します＼(^o^)／

気さくで素敵なおかみさん、どうもありがとうございました。

佐井村うに祭り準備中。
後ろ髪を引かれるものの、メインはやっぱりサイクリング。
昨日走れなかった分、今日は走ります。

バイバイ、佐井港。

お寺で地ビール？卍麦雫？
これは気になる。でも寄れない。
これがサイクリングのデメリット(笑)

国道３３８号線。

本州最北端大間崎に到着～！
と言っても、佐井村からたった１０キロくらい走っただけなので達成感はゼロ(笑)

大間崎 自然・景勝地

雲ひとつない真っ青な空。

海の水がこんなに澄んでいる！！

２７９号線　むつはまなすラインを東に向かいます。
こんぶカーテン！！

気持ち良い～以外の言葉がみつからない。

海の向こうにうっすら見えるのは北の大地、北海道。

ハマナスの花が鮮やか。

こちらで休憩中、ドライブをしていた男性に自転車購入について相談されました。

下風呂温泉を過ぎ、大畑に入る手前の峠。そこをクリアしたあとの絶景ったら！
写真の左上に見える尻屋崎を目指します。

ここから２６６号線。尻屋崎への近道。
路面状態はかなり良い。
しかし、車通りも民家も消え、かなり心細い。
クマよけ鈴を鳴らし、更に音楽を流しながら進みます。

佐井～大畑までの絶景の連続に比べ、こちらは何も無い。地味なアップダウンだけが続く。

目的地まであと１１キロ。途中、カモシカの親子に遭遇。
熊も出るんじゃないかと不安が増す。

ふぅ、尻屋崎入口。
寒立馬(かんだちめ)が遠くへ行かないようにゲートで仕切られえています。

最果ての地に来ました。

青空に白亜の灯台が映える。

尻屋崎 自然・景勝地

大畑から東側の道、辛かったけど、頑張って来た甲斐がありました。

尻屋崎 寒立馬 自然・景勝地

「今日みたいな良い天気に恵まれることはなかなか無い」と、いつも寒立馬の写真を撮影に来ている方が話されていました。

この風景、無心になります。

本州の最北端では、こんな平和でのどかな時間が流れているなんて。

馬の後ろに行かない限りは安全とのこと。
怖る怖る近づいてみました。

穏やかな海に太陽が反射してキラキラ。これは現実なのかしら。
帰りたくないなぁ。

むつ市に向かう途中、野牛川レストハウスで休憩。
バイクラックありました。

あー、また、この地味なアップ＆ダウン続きの道を走るのか。。。

そんなことを思った瞬間、道路の前方を横切る黒いものが！足を止め、ガソリンスタンドにいた人に聞いたら、「熊も出るかもだけど、大体がカモシカだよ」お願い、熊出ないで。

無事、本州最北端の下北駅に到着。
しかし、今夜の宿泊先をまだ決めていなかった。このまま下北に泊まろうか、輪行で八戸に移動しようか。

３年前、下北半島サイクリングを計画したときにチェックした民宿に電話したら空きがあったので、今夜は下北に泊まることにします。

下北駅 駅

民宿は素泊まりにしたので、夕飯を買いに、てっぺんの終着点　大湊駅へ来ました。

大湊駅 駅

お目当ては、大湊駅前にある吉田ベーカリー。

大湊吉田ベーカリー グルメ・レストラン

こちら、ベーカリーと言いながら、お弁当やお惣菜がたくさんあって目移りします。写真のようなケースが3つ。これでも今日は売れちゃって品薄なんだとか。

パンのケースももちろんあります。
いろいろ迷った挙句、明日の朝食の分まで１０００円以上買ってしまいましたｗ

ご親戚が秩父にいらっしゃるとか。こんな北の地で埼玉の話をするなんてびっくり。吉田ベーカリーのおかみさんと楽しくお話させていただきました。

今夜、お世話になる民宿鈴屋さん。
直前の予約でも、気持ちよく対応してくださいました。
女性の自転車旅は私が初めてとのこと。
そんなこともあってか、素泊まりなのにいろいろとこころ配りをしていただき、とても嬉しかったです。
次回、下北半島に来るときもこちらにお世話になりたいです。
いや、むしろ、ここに泊まるためにまた、下北半島に来たいくらい。
その時は、朝夕２食付きで！

民宿　鈴屋 宿・ホテル

６月１１日（日）
早朝に八戸に移動するか悩んだ挙句、下北に留まりました。
八戸と比べると、下北半島はアクセスが難しい場所。
せっかく下北にいるのだから、やっぱり恐山はクリアしておきましょう。

県道４号線で恐山へ。
比叡山、高野山と並ぶ日本三大霊場のひとつ。
このあたりでは、「ひとは死んだら、お山へ行く」と信じられています。
お山とは恐山のこと。

恐山まで９キロ。このあたりから登りが始まります。
坂が大の苦手な私。仮に時速５キロで走っても２時間あれば着くってこと。
ダメもとで行ってみます。

「1杯で10年、2杯で20年、3杯飲めば死ぬまで長生きする」と言わる冷水まできました。

恐山冷水は不老水と書かれている。

恐山入口。この先、12～20％近い斜度の下りがあって、怖くて自転車をおりました、(復路は逆に登りになりますので、もちろん歩きました）

恐山到着～！

三途の川を渡ります。

宇曽利湖。
死者が集まるとされるここは、恐山の名に反して極楽浄土のよう。

恐山 自然・景勝地

入山。

温泉もありまます。

強い硫黄臭と石灰、積み上げられた小石、そして風車。
おどろおどろしい雰囲気です。

悲しみの数だけ小石が積み上げられています。

悲しみの小石の先には、極楽浜が広がっています。
たくさんの悲しみや苦しみがあっても、最終的にはお浄土にたどり着くってことなのでしょうか。

清らかな水で全ての穢れを洗い流せそうです。

こちらも幻想的なエメラルドグリーンの池もありました。

バス停でバス待ちしながら宇曽利湖を眺めていたオーストラリアからの旅行者、レイチェルさんと、お互いの写真を撮り合いました。彼女は昨晩、宿坊に泊まったそう。早朝、静寂な宇曽利湖に霧がかかり、それは幻想的だったとか。
想像しただけでもゾクゾクします。

お浄土からあっという間に娑婆に戻ってきました。

下北駅から新青森駅へ。

新青森駅近くのあおもり健康ランドで入浴。
（向かう途中、金曜日に佐井の民宿で一緒だったご家族の車と同じ信号待ちをするという偶然が！）

さっぱりして、はやぶさ３２号に乗車。

新青森駅 駅

２週末続けての青森自転車旅。
ますます青森が好きになりました。
今度はいつ来れるかな。