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 早朝より元気な声が聞こえてきた。<br /> ベランダに出て見ると、ジプニーが停まっていた。<br /> 向かいのPeople&#39;sロッジや、その隣のGreenロッジから欧米人たちが、とびどびに現れてきて、騒ぎながらジプニーの屋根にはい上がっている。

なぜ旅に出るんだろう? ましてやフィリピンの山岳地帯なんかへ(その14) バナウェイのビューポイント

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2017/05/19 - 2017/05/19

91位(同エリア444件中)

motogen

motogenさん

 早朝より元気な声が聞こえてきた。
 ベランダに出て見ると、ジプニーが停まっていた。
 向かいのPeople'sロッジや、その隣のGreenロッジから欧米人たちが、とびどびに現れてきて、騒ぎながらジプニーの屋根にはい上がっている。

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  •  屋根の上にはタイヤが乗っていて、それが椅子代わりのようだ。<br /> 7人ほどが乗っているが、次々に乗ってきて、乗る場所がないほどに詰まってしまった。<br /> 柵もつかまるところもなく、転落事故が心配だが、欧米人たちは楽しそうだ。

     屋根の上にはタイヤが乗っていて、それが椅子代わりのようだ。
     7人ほどが乗っているが、次々に乗ってきて、乗る場所がないほどに詰まってしまった。
     柵もつかまるところもなく、転落事故が心配だが、欧米人たちは楽しそうだ。

  •  あまりにも楽しそうだったのだ、道路まで降りて行った。<br /> 「どこに、行くの?」<br /> すると、「バタッド!」 「ライステラス!」とはしゃいだ声が返ってくる。<br /> まるで小学生が遠足に行く時みたいだ。

     あまりにも楽しそうだったのだ、道路まで降りて行った。
     「どこに、行くの?」
     すると、「バタッド!」 「ライステラス!」とはしゃいだ声が返ってくる。
     まるで小学生が遠足に行く時みたいだ。

  •  ジプニーは出発していった。<br /> 屋根の上はぎっしりなのに、車内は空いていた。<br /> ワンダーロッジのオーナーに聞くと、このジプニーはチャーターしたもので、地元民が乗る定期便ではないらしい。

     ジプニーは出発していった。
     屋根の上はぎっしりなのに、車内は空いていた。
     ワンダーロッジのオーナーに聞くと、このジプニーはチャーターしたもので、地元民が乗る定期便ではないらしい。

  •  バナウェイ散策の第一弾は、テラスビューポイントにした。<br /> 持参してきたスポーツ・ステッキを手にして歩き出す。<br /> 直線距離で1.5km、曲がりくねった山道でも3kmはないだろう。<br /> 観光案内所の下まで来ると、、

     バナウェイ散策の第一弾は、テラスビューポイントにした。
     持参してきたスポーツ・ステッキを手にして歩き出す。
     直線距離で1.5km、曲がりくねった山道でも3kmはないだろう。
     観光案内所の下まで来ると、、

  •  通りかかったトライシクルが、<br /> 「ビューポイントは遠いぞ! 歩いて行く人はいない!」と営業活動する。<br /> たいした距離じゃない・・・と思いつつも、<br /> トライシクルというもの、一度は乗ってみるか・・・<br /> と乗り込んだ。<br /> 100ペソ(250円)を80ペソにまけさせた。<br /> これでもふっかけられているのだろうが、地元民への観光代だ。

     通りかかったトライシクルが、
     「ビューポイントは遠いぞ! 歩いて行く人はいない!」と営業活動する。
     たいした距離じゃない・・・と思いつつも、
     トライシクルというもの、一度は乗ってみるか・・・
     と乗り込んだ。
     100ペソ(250円)を80ペソにまけさせた。
     これでもふっかけられているのだろうが、地元民への観光代だ。

  •  ガクガク・ドタバタ、乗り心地は褒められたものではなかった。<br /> しかし思ったよりも遠かった。<br /> 勾配も急だった。<br /> 「バタッドまでなら、いくら?」と聞くと<br /> 「往復で1000ペソ」だと言う。<br /> ずいぶんかかるものだ・・・・<br /> 「いつ行くんだ?」 「今日か?」 「明日か?」<br /> とうるさい。

     ガクガク・ドタバタ、乗り心地は褒められたものではなかった。
     しかし思ったよりも遠かった。
     勾配も急だった。
     「バタッドまでなら、いくら?」と聞くと
     「往復で1000ペソ」だと言う。
     ずいぶんかかるものだ・・・・
     「いつ行くんだ?」 「今日か?」 「明日か?」
     とうるさい。

  •  ビューポイントに到着したようだ。<br /> 家屋が並ぶカーブ手前でトライシクルは止まった。

     ビューポイントに到着したようだ。
     家屋が並ぶカーブ手前でトライシクルは止まった。

  •  道の脇に、下りていく石段があった。<br /> 杖をつき、手を引かれて歩く、赤い民族衣装のお婆さんがいた。

     道の脇に、下りていく石段があった。
     杖をつき、手を引かれて歩く、赤い民族衣装のお婆さんがいた。

  •  その先に文字通りのテラスがあって、、

     その先に文字通りのテラスがあって、、

    バナウェ ビュー ポイント 山・渓谷

  •  観光客が、民族衣装のおばあさんたちと肩を並べ、記念写真を撮っていた。<br /> なんだ、商業主義がみえみえの観光スポットなのか・・・<br /> と一瞬たじろぐ。

     観光客が、民族衣装のおばあさんたちと肩を並べ、記念写真を撮っていた。
     なんだ、商業主義がみえみえの観光スポットなのか・・・
     と一瞬たじろぐ。

  •  杖をついてやって来たおばあさんも、列の端に座った。<br /> 人生の粋も辛いも見てきたに違いないその顔を、失礼ながら、じっと見つめ続けた。<br /> チェンライやチェンマイなどで、しわで覆われた老人の顔を描いている画家を見るが、まさにその画家が描くようて魅力的な顔だ。

     杖をついてやって来たおばあさんも、列の端に座った。
     人生の粋も辛いも見てきたに違いないその顔を、失礼ながら、じっと見つめ続けた。
     チェンライやチェンマイなどで、しわで覆われた老人の顔を描いている画家を見るが、まさにその画家が描くようて魅力的な顔だ。

  •  正気に戻って、ユネスコの文化遺産に登録されたバウェイの棚田を眺める。<br /> 大地の起伏に魅せられる。<br /> 雄大であり優しくもある、このな地形を刻んできた時の長さに思いを馳せる。<br /> 頭の中が空っぽになっていくようだ。<br /> 人々が神々を信じる気持ちも、今なら理解できる。

     正気に戻って、ユネスコの文化遺産に登録されたバウェイの棚田を眺める。
     大地の起伏に魅せられる。
     雄大であり優しくもある、このな地形を刻んできた時の長さに思いを馳せる。
     頭の中が空っぽになっていくようだ。
     人々が神々を信じる気持ちも、今なら理解できる。

  •  これら棚田は、この地に住み着いたイフガオ族が作り上げてきてものらしい。<br /> 紀元前に始るという。<br /> 日本は弥生時代だ。<br /> ボントックで出会ったガイドの話では、イフガオ族は中国の農耕技術を受け継いでいたらしい。<br /> 日本での渡来人のような人たちがいたのか?

     これら棚田は、この地に住み着いたイフガオ族が作り上げてきてものらしい。
     紀元前に始るという。
     日本は弥生時代だ。
     ボントックで出会ったガイドの話では、イフガオ族は中国の農耕技術を受け継いでいたらしい。
     日本での渡来人のような人たちがいたのか?

  •  今走ってきた道とバナウェイの町も見える。

     今走ってきた道とバナウェイの町も見える。

  •  望遠を最大にして町を見る。<br /> バナウェイは山頂の町ではなく、小さな盆地にできた町だった。

     望遠を最大にして町を見る。
     バナウェイは山頂の町ではなく、小さな盆地にできた町だった。

  •  パノラマから目を転ずれば、このビューポイントは土産物屋だ。

     パノラマから目を転ずれば、このビューポイントは土産物屋だ。

  •  お婆さんたちが頭に乗せている飾り物も売られている。

     お婆さんたちが頭に乗せている飾り物も売られている。

  •  木製のバイクまである。<br /> 本体は大木のむくの木で作られている。<br /> ゴムを張った車輪も回転でき、坂道を走り下ることもできそうだ。

     木製のバイクまである。
     本体は大木のむくの木で作られている。
     ゴムを張った車輪も回転でき、坂道を走り下ることもできそうだ。

  •  おばあさんたちに頭の被り物を見せてもらう。<br /> 色とりどりの羽は、鶏の羽だと言う。<br /> 鶏ってこんなに美しい鳥だったのか!<br /> 服は木の皮からとった繊維で織ってある。<br /> 自分で糸をつむぎ、自分で染め、自分で織ると言う。<br /> 何と素晴らしい人たちなんだ!

     おばあさんたちに頭の被り物を見せてもらう。
     色とりどりの羽は、鶏の羽だと言う。
     鶏ってこんなに美しい鳥だったのか!
     服は木の皮からとった繊維で織ってある。
     自分で糸をつむぎ、自分で染め、自分で織ると言う。
     何と素晴らしい人たちなんだ!

  •  杖をつき、手を引かれて来たお婆さんは、村の最古老で95歳だ。<br /> もう目は見えていない。<br /> 家族や一族みんなの助けで、仲良く暮らしている。<br /> 写真を撮らせてもらったが、お金は請求されなかった。

     杖をつき、手を引かれて来たお婆さんは、村の最古老で95歳だ。
     もう目は見えていない。
     家族や一族みんなの助けで、仲良く暮らしている。
     写真を撮らせてもらったが、お金は請求されなかった。

  •  無料で観光客の相手をし、ここで一日中座っているのだろうか?<br /> 商業主義のビューポイントかと思ってしまったが、とんだ間違いだったらしい。<br /> ごめんなさい。

     無料で観光客の相手をし、ここで一日中座っているのだろうか?
     商業主義のビューポイントかと思ってしまったが、とんだ間違いだったらしい。
     ごめんなさい。

  •  帰りは自分の足で歩く。<br /> 歩いていると、トライシクルでは見落としてしまうものが見える。

     帰りは自分の足で歩く。
     歩いていると、トライシクルでは見落としてしまうものが見える。

  •  たらいの中で、洗濯物と一緒に洗濯されている子どもの姿があったり、、、

     たらいの中で、洗濯物と一緒に洗濯されている子どもの姿があったり、、、

  •  ブタを洗っている少女がいたりする。

     ブタを洗っている少女がいたりする。

  •  子どもたちの歓声が聞こえてくる建物があった。<br /> のぞいてみると、ボランティアで運営されている教育施設だった。<br /> 子どもたちが塗り絵をしたり、アルファベットの練習をしていたり、歌を歌っている。

     子どもたちの歓声が聞こえてくる建物があった。
     のぞいてみると、ボランティアで運営されている教育施設だった。
     子どもたちが塗り絵をしたり、アルファベットの練習をしていたり、歌を歌っている。

  •  指導者らしき人が、あたたかく私を迎え入れてくれた。<br /> 子どもは自分の描いた絵を見せてくれた。<br /> 施設のことも説明してくれたが、いかんせん専門的で難しい英語は、私には理解できなかかった。

     指導者らしき人が、あたたかく私を迎え入れてくれた。
     子どもは自分の描いた絵を見せてくれた。
     施設のことも説明してくれたが、いかんせん専門的で難しい英語は、私には理解できなかかった。

  •  階下にも案内された。<br /> そこでは子どもたちのための食事を作っていた。<br /> 十字架はないけれど、キリスト教に関係しているボランティア施設だった。

     階下にも案内された。
     そこでは子どもたちのための食事を作っていた。
     十字架はないけれど、キリスト教に関係しているボランティア施設だった。

  •  軒下にイフガオ民族の彫り物が刻んである家屋もあった。

     軒下にイフガオ民族の彫り物が刻んである家屋もあった。

  •  こんな小屋が、取り残されているように建っていたり、、、

     こんな小屋が、取り残されているように建っていたり、、、

  •  羽子板のような木工品を作っている家があったりもした。<br /> 「何に、使うの?」とたずねると、<br /> 「○○○ボールだよ。」<br /> と答えてくれたが、○○○ボールが何なのかは、さっぱり分らなかった。

     羽子板のような木工品を作っている家があったりもした。
     「何に、使うの?」とたずねると、
     「○○○ボールだよ。」
     と答えてくれたが、○○○ボールが何なのかは、さっぱり分らなかった。

  •  坂道を降りるに従って、見える景色も変わっていく。

     坂道を降りるに従って、見える景色も変わっていく。

  •  その景色の変化も面白い。

     その景色の変化も面白い。

  •  民家の脇に棺のようなものがあったので、のぞいてみると、、

     民家の脇に棺のようなものがあったので、のぞいてみると、、

  •  木工品を製造している家だった。<br /> 一人のおじさんが、巨木からドアや椅子やテーブルを作っていた。<br /> 合板ではなく、本物の一枚板の製品だ。<br /> 日本ではさぞかし値打ちがあるのだろうが、ここではそうでもなさそうだ。<br /> 表の棺のようもものは、米を脱穀し、精米する道具だった。

     木工品を製造している家だった。
     一人のおじさんが、巨木からドアや椅子やテーブルを作っていた。
     合板ではなく、本物の一枚板の製品だ。
     日本ではさぞかし値打ちがあるのだろうが、ここではそうでもなさそうだ。
     表の棺のようもものは、米を脱穀し、精米する道具だった。

  •  展望台かあった。<br /> ここもビューポイントの1つだ。

     展望台かあった。
     ここもビューポイントの1つだ。

  •  現れたのは、サビの浮いたヤリを持ったおじさんだ。<br /> 本物のサルの頭蓋骨と、鳥の頭が付いた羽飾りを頭に乗せて、意気揚々とポーズをとってくれる。

     現れたのは、サビの浮いたヤリを持ったおじさんだ。
     本物のサルの頭蓋骨と、鳥の頭が付いた羽飾りを頭に乗せて、意気揚々とポーズをとってくれる。

  •  鳥の大きなくちばしの凄いこと。<br /> サルの頭蓋骨のリアル感。<br /> 写真を撮ったためにチップを要求され、20ペソ札を手渡した。<br /> 先ほどの赤い民族衣装の親切なお婆さん方にも、チップをあげた方が良かったかな・・・<br /> と、今になって後悔した。

     鳥の大きなくちばしの凄いこと。
     サルの頭蓋骨のリアル感。
     写真を撮ったためにチップを要求され、20ペソ札を手渡した。
     先ほどの赤い民族衣装の親切なお婆さん方にも、チップをあげた方が良かったかな・・・
     と、今になって後悔した。

  •  幹線道路からはずれて、山に登っていく坂道があった。<br /> アーチには「ELEMENTARY SHOOL」の文字がある。

     幹線道路からはずれて、山に登っていく坂道があった。
     アーチには「ELEMENTARY SHOOL」の文字がある。

  •  道草ついでに登っていくと、やはり学校があり、、、

     道草ついでに登っていくと、やはり学校があり、、、

  •  ちびっこたちが走っていた。

     ちびっこたちが走っていた。

  •  教室には先生もいて、笑顔で中に招いてくれた。<br /> 数年前は日本の教員だったと話すと、ますます親切になって、、、

     教室には先生もいて、笑顔で中に招いてくれた。
     数年前は日本の教員だったと話すと、ますます親切になって、、、

  •  「バナウェイの学校も、よく見ていってね・・」<br /> と他の先生も紹介してくれた。 <br /> カラフルで遊び心いっぱいの、まるで保育園のような教室だった。<br /> バナウェイの先生は官僚的ではなく、自由人だった。

     「バナウェイの学校も、よく見ていってね・・」
     と他の先生も紹介してくれた。 
     カラフルで遊び心いっぱいの、まるで保育園のような教室だった。
     バナウェイの先生は官僚的ではなく、自由人だった。

  •  歩けば歩くほど、面白いことがたくさん見られる。<br /> イヌと一緒の老夫婦から声をかけられ、、、

     歩けば歩くほど、面白いことがたくさん見られる。
     イヌと一緒の老夫婦から声をかけられ、、、

  •  かっこいいギターを自慢にかかえる青年と、しばし話をし、、、

     かっこいいギターを自慢にかかえる青年と、しばし話をし、、、

  •  景色に見とれる。

     景色に見とれる。

  •  気づくと後からバスがやって来た。<br /> 昨日、私が乗ってきたボントックからのバスだ。<br /> トライシクルは「遠い!」と言ったけど、歩いても何のことはなく、楽しい楽しいピクニックとなったのだった。

     気づくと後からバスがやって来た。
     昨日、私が乗ってきたボントックからのバスだ。
     トライシクルは「遠い!」と言ったけど、歩いても何のことはなく、楽しい楽しいピクニックとなったのだった。

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