2017/05/12 - 2017/05/12
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motogenさん
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マニラの街を出ると、バスは一路ハイウェイを北上していく。
しばらくは窓の外を眺めていたが、うとうとしているうちに、いつの間にかアンヘルスを過ぎている。
GPSチェックをすると、国道2号線に移ったようだ。
時刻は5時20分。
走り始めて2時間20分。
トイレ休憩で止まった場所は、アンヘルスから北に40kmのタルラクという町らしい。
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- 一人旅
- 交通手段
- 高速・路線バス
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-
薄明るくなった空。
バスから降りてぼんやりと辺りを眺めている。 -
しかしバスはすぐに出発。
-
平らな大地が続いている。
バギオは山岳地帯と聞いているが、ここまで来ても、まだ山岳地帯とは無縁の景色。
坂道を登りながら北上するものと想像していたのに、まったくの予想はずれだ。
よく見れば、それでもほんのわずかな傾斜があって、標高は徐々に上がっているのかも知れない。 -
7時を過ぎた。
次の休憩は、周囲に何もない場所だった。
少し長めの食事休憩なようで、簡単な食事をしている人もいる。
自分は睡眠不足のためか食欲不振。
持参してきたドーナツをかじり、フィリピン親子にも提供して、これで朝食とする。 -
出発までには時間があるようで、近辺をぶらついてみる。
レストランの中は、客はまばら。 -
走ってきた道路を見る。
まっすぐな道路。
車の姿はほとんどなし。 -
これから向かう道路も、まっすぐに延びているだけ。
-
東方向には山並みが見えていた。
これまで見えなかった山の姿だ。
バギオのある山岳地域なのだろうか?
足早に歩くと、右足のふくらはぎに違和感と鈍痛を覚えた。
2~3日前にストレッチをやり過ぎて、筋を痛めたらしい。
こんな状態で山歩きなどできるのかと不安になってくる。 -
バスは方向を変え、山に向かって走っていくが、簡単には山に近づかない。
山は見た目以上に遠いようだ。 -
山から流れてくる荒涼として川原を渡り・・・・
-
さらに走る。
なだらかに登ってはいるはずだが、とても坂道とは言えない。
バギオは本当に標高1500mもあるんだろうか? -
と疑いだすと、やっと登り坂に入ってきた。
-
山道なのに道路は広くて、舗装状態も良好だ。
カーブもそんなに厳しくはなく、バスはスピードを落とさずに楽々と登っていく。 -
家屋が点々と続いている。
カラフルな西洋風の建物もあれば、邸宅と呼べるような立派な建物もある。
レストランやカフェ、その他の店だってある。
もちろん納屋のようなみすぼらしい家屋もある。
しかし、とても標高1500mの山に登っていく道とは思えない。 -
そんな家々の周囲には段々畑があった。
野菜や穀物を作って生活しているのだ。
山岳地帯なのに、人の手がかなり入った地域のようだ。 -
車の往来も、山岳地帯とは思えないほどある。
荷物を積んだトラックが多い。 -
登り始めて1時間。
随分高度を稼いだと思われる頃、 -
遠くの山の頂き付近に、キラッと輝くものを見つけた。
もしかしたら家々の屋根か?
あの付近がバギオなのか? -
その輝きしだいに近づいてきた。
あっちの山に、こっちの山に、ものすごい数の屋根がひしめき合っている。
すごい!
こんな山奥に、どうしてこんなにたくさん?
想像をはるかに越えるバギオの姿だった。 -
道路が混雑してきて、渋滞の中に突入した。
動いたり止まったりの繰り返し。
車の数も想像以上。 -
渋滞の中を20分もかかり、停車したのはこんな坂道だった。
10::20になっている。
二度の休憩と渋滞もあって、マニラ出発から7時間半もかかってしまった。
目の前に:VICTORY LINER の建物がある。 -
バスを降りると、
「タクシー、タクシー」との声がかかり、大半の人はそれに乗って去っていく。 -
「私たちはタクシーで、次のバスターミナルまで行くから・・・・
ここでさよならね。
ボントックの実家には、一週間滞在してるから、何かあったら連絡してね・・・」
と電話番号を渡してくれた。
胸がつまる思いがこみ上がってくる。
何とお礼の言葉をかけたらよいのだろう・・・ -
調べておいた『TUVERA PENSION HOUSE』まで歩くことにする。
この近くのはずだ。
方向も現在位置も分らない今は、頼りはグーグルマップのみ。
歩いていくと、路上で果物や野菜を売っていた。
ほっとする。
ここは庶民の町だ。 -
急勾配の坂道を降りていく。
どこもかも坂道だ。
急ぎ足で歩くと右足に痛みが走る。
ゆっくり、ゆっくり、歩いていく。 -
下り坂の次の、短い登りり坂の先に『TUVERA PENSION HOUSE』が見つかった。
周囲に食堂や露店はない。
寂しい場所だ。 -
部屋は空いていた。
1000ペソ(2500円)と言われる。
情報では700ペソだったのに、値上がりしたようだ。
「シングル」と言うと、半地下室に連れて行かれた。
当然窓はなく、じめしめしていて、狭苦しい。 -
安っぽいベッドと、これまた安っぽい化粧台と椅子があるのみ。
クローゼットなし、ファンもなし。
タオルもなければ、石鹸もない。
荷物や服はベッドの片隅に置くことにする。
助かったのは、コンセントがあることと、フィリピンには珍しく10時前というのにチェックインできたことだった。 -
トイレはどうなっている?
狭い。
温水シャワーはあるが、便器には便座なし。
どう使うのか?
尻を洗うための水を溜めるバケツと柄杓がある。
これで2500円か・・・
ベトナムやカンボジア、ラオスでは1000円以下の部屋に相当する。
何て街に来てしまったんだ。
バギオの印象がとたんに悪くなった。 -
マニラとバギオの位置関係です。
-
バギオ市内のバス終着点(ビクトリーライナー・ターミナル)と、TUVERA PENSION HOUSEの位置関係。
歩いた道則を赤点で示してみました。
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この旅行記へのコメント (1)
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- trat baldさん 2017/06/04 07:22:00
- 先々に脚が心配。
- アンヘレス〜タルラック辺りから微妙に畑(水田)が段々になっていったね。
よくぞバギオまで!motogenさんは海よりも山なんですね健脚である証拠かな、先を想像するとワクワクしてくる。
ルソン北部の女は平均に日本人と感性が近く親切だね、友達の女房もお隣のサンティアゴ州の出身です。
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