桜子の 「 Hello Again ! ３年ぶりのサイパン （２ ）テニアン島の戦跡めぐり編」

2017/04/06 - 2017/04/06

◎編集中◎

２０１７年４月５日（水）～９日（日）２年半ぶりに４泊５日で
サイパン島へ行ってきました。

今回の最大の目的は、テニアン島の戦跡めぐり。（２日目）

テニアンエクスプレスの「テニアン島北部島内観光＋シュノーケリング」
という日帰りツアー（＠１６０ドル/１人）に前もって申し込んでおきました。

カノアリゾートから空港までの送迎、サイパン～テニアン島までの
往復フライト、島内観光（北部のみ）ガイド代、海の家利用料が
代金に含まれています。
昼ごはんは別料金。レストランに連れて行ってくれました。
午後は、タチョンガビーチでシュノーケリング。
５時の便でサイパン島に帰ります。

エリア サイパン(北マリアナ諸島)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0

• 同行者: 友人
• 交通手段: 飛行機
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）

４月６日（木）
朝８時１０分、お迎えのタクシーにてサイパン国際空港に向かう。
インターナショナルの横にひっそりとドメスティックの建物があります。

サイパン国際空港 (SPN) 空港

テニアン島行きのチェックインカウンター。他にはロタ島、グアム島行きがありました。

荷物の重さを量るだけでなく・・・

乗客の体重もしっかりと量ります。
小さなプロペラ機なので左右前後重さのバランスが大切なようです。

番号札を渡されて待合室で待つこと１０分。
左の案内人に呼ばれて、ON　BOARD　

パイロット入れて６人乗りの小さなプロペラ機。
内装も外装もボロボロ・・・大丈夫か、マジで大丈夫なのか・・・

暑い・・エアコンも無い。飛び立つ瞬間まで扉は開けっ放し。

私は２列目右の席に座りました。

テイクオフ！

神様に無事を祈りながら・・・

ボロッボロッボロボロボロボロボ・・・・

エンジンと風を切る音が、ボロボロボロ・・と私には聞こえる。
今にも止まってしまうのでは？と心配になる弱く乾いたエンジン音。
機体は本当にボロボロ。

テニアン島まで８分程度。

旧日本軍の滑走路が見えてきました。
Ｂ２９が、東京大空襲、広島、長崎へ飛び立った滑走路でもあります。

北部ほとんどが森。
米軍の管理地。

昔は日本人がサトウキビを作っていたっていうけど
いったいどこで？っていうほど深い森に覆われている（ように見える）

テニアンブルー！外洋は波が高い！

テニアン国際空港に無事到着！

テニアンエクスプレスの鈴木さんが到着ロビーで
待っていてくれました。

ランチで寄るレストランまでトイレタイムがないとのことで
空港のトイレに寄ってから、出発。

テニアン国際空港 (TIQ) 空港

最初に向かったのは、

旧日本軍通信基地跡 (RADIO COMMUNICATION BUILDING)

建物の基礎は今も壊れないでしっかり残っています。

２０センチあろうかという厚い壁。頑丈なつくり。
７０余年を経てちょっと手直しすればまだ使えそうだ！

清水建設施工だそう。

天井は焼きただれていますが、柱はしっかり残っています。

日本海軍の陣地構築は、頑丈なものだったと感心。

テニアン島内観光ツアー 体験・アクティビティ

静かすぎて不気味な真っ白な廊下。

この廊下、戦後は牛の屠殺場に使われていたそう。
天井に牛を吊るした金具があります。

この奥に火薬庫があるそうだけどねむの木が鬱蒼と茂っていてよく見えない。
南米原産のねむの木。戦後、米軍が
「二度と日本人がサトウキビを作れないように」と
ヘリで空から島全体に種をまいたそう。

サイパンもテニアンもこの木だらけなのはそういう理由か....

２階の床は砲撃で完全に壊されていました。

ＮＫＫ神社。日の出神社の鳥居。


1914年～1944年の30年間、このテニアン島には
約１万５千人の日本人が住んでいたそうです。

テニアン島内観光ツアー 体験・アクティビティ

戦前、日本人村がいくつもあったテニアン島。

ほとんどの民間人はこのＮＫＫ（南洋興発株式会社）で働いていました。
主に、製糖業・酒精及び清酒業など。
中でも製糖業は、「砂糖の島」と呼ばれ東洋屈指の工場となりました。
島内には砂糖きび畑があり、この神社は第4農場の人々によって
建てられたそうです。

この辺りにも学校や病院、たくさんの日本人家族が住んでいて
砂糖きびの刈り入れ時には、神社では収穫祭もあったそうです。

現在は本殿などの建物は無く一と二の鳥居が残るのみ。
日本人の豊かな暮らしが確かにここにあったことを
教えてくれています。

一の鳥居には大きな火炎樹(南洋桜）があり、
当時は日本の桜を懐かしく想いながらお花見もしたそうです。

潮吹き海岸。
外洋に面していて波が荒く、この日も汐が高くまで上がってた。
カメラ大丈夫か？って心配になるくらい、離れていても汐が降ってくる。

潮吹き海岸 ダイビング

この島は噴火によってできたそう。
海岸線を見るとそれがクリアにわかります。

滑走路脇にある英語の案内板

B29滑走路。
戦中までは日本軍のハゴイ飛行場。
1944年7月からは米軍のNorth field runway.

東京大空襲、日本各都市への空襲、広島、長崎へと
B29はここを飛び立っていきました。

パパイヤがたわわに実る森の中・・・

次に向かうのは、旧日本軍弾薬庫。

右上の写真、この当時はまったく木が生えていません。

７０数年のときを経て弾薬庫へ続く道は様変わりして
いました。
両サイドに木々が鬱蒼と茂っています。

案内板の写真とはまったく違う。
まるでジャングルの中。
突然現れるコンクリートの建造物。

弾薬庫の内部。ドラム缶が散らばっている。
爆破されたそのままの姿で残っていた。

キーンと冷たい空気が頬にあたる。

まるで７０数年前の空気がそのままそこにあるかのように
時が止まっていました。

原爆搭載地。（ATOMIC BOMB PITS)　広島。

原爆搭載地。（ATOMIC BOMB PITS)　広島。

リトルボーイ。広島。

原爆搭載地。（ATOMIC BOMB PITS)　長崎。

原子爆弾積荷場跡 史跡・遺跡

原爆搭載地。（ATOMIC BOMB PITS)　長崎。

旧日本海軍司令部跡　（AIR ADMINISTRATION BUILDING)

旧日本海司令部跡 建造物

旧日本海軍　第一航空艦隊司令部跡

旧日本海司令部跡 建造物

旧日本海軍　第一航空艦隊司令部跡

トイレ跡。

激しい爆撃の跡。

旧日本海軍　第一航空艦隊司令部跡

旧日本海軍　第一航空艦隊司令部跡

滑走路のエプロン。

遠くに防空壕が見えます。

広い舗装された空間の端に防空壕（写真奥の平らの建造物）
エプロンをはさんで反対側に日本海軍第一師団航空艦隊作戦の
管理センターがあります。


そして、エプロンを囲むように米軍の白い記念碑がいくつも
建っています。

○にRは、エノラゲイ。

ここで活躍したＢ２９を紹介している碑。

米軍のセレモニーの記念に建てられたものらしい。

一機一機のロゴや活躍が紹介されてる。

旧日本軍の防空壕。

同じものが、サイパン国際空港横にもそのまま残っています。

防空壕の内部

厚いコンクリートの外壁には爆撃による大きな穴。

日本海軍第一師団航空艦隊作戦の管理センター

米軍の水陸両用車。

映画の中でノルマンディーの戦いの上陸シーンでよく見る。
「プライベートライアン」に出てきました。

思ったより大きくない。
１０人くらいを運ぶのがやっとだと思う。
上陸する側の米軍の兵士も恐怖と闘っていただろう。

チュルビーチ（星の砂がとれる海岸）

チュルビーチ

タガストーン遺跡。

タガ ストーン遺跡 自然･景勝地

英語による史跡の案内。

しかし、これは眉唾モノと鈴木さんは言っていました。

タガ ストーン遺跡 自然･景勝地

巨大な石造物が転がっています。

この上に王の家があった？

タガビーチの横に、中国資本の巨大なカジノ＆ホテルができるらしい。
船の形をしているホテル。昔、沼津にあったスカンジナビア号みたいな。
中国人が押し寄せてもこの美しい海を守れるのか....心配。

タガ王朝の王族だけが使うことを許されたプライベートビーチ。

タガビーチ ビーチ

タガビーチ

地元の子どもたちはここから飛び込んで遊ぶらしい。

タガビーチ ビーチ

タガビーチ
ポカリスエットのＣＭで綾瀬はるかちゃんが
飛び込んだ場所。

大きなアオヤガラが泳いでました。

淡いエメラルドグリーンで浅く見えるけど
水深３メートルくらいはあるらしい。

タガビーチ。

向こうに見えるビーチがタチョンガビーチ。

テニアン島民の憩いの場になっていて
週末にはＢＢＱをする地元民で賑わうとか。

島内観光のあと、ランチタイムです。
島で数軒ある中で一番人気のレストランだそう。

JC カフェ カフェ

ローカルの人たちでいっぱい！

JC カフェ カフェ

ランチスペシャルとハンバーガー。
ランチスペシャルには、紅生姜の乗った白飯と味噌汁。
とっても日本的（笑）

暑くてついついビールを飲んでしまった。

ランチの後は、タチョンガビーチへ移動。

タチョンガ ビーチ ビーチ

タチョンガビーチ

タチョンガビーチ

ほとんど誰もいない。
途中、１時間くらい中国人観光客が来たけど
彼らはほとんど海に入らない。

タチョンガビーチ

３時間ほどプライベートビーチを楽しむ。

タチョンガ ビーチ ビーチ

テニアン国際空港から、このセスナ機に乗り込みます。

テニアン国際空港 (TIQ) 空港

帰りは３列目。となりには現地のおばちゃん。

パイロットの隣に座ってみたかったけど・・・

帰りは美しい夕焼けと群青の海を眺めながら、
今日案内していただいた戦跡を思い出し、
テニアンにまじめに暮らした日本人に想いを馳せる。
８５００人余りの日本人が亡くなったそう。


平和の有り難さ、尊さを改めてかみ締める。

サイパンのススペ地区が見えてきた。

２年前にワシントンDCでエノラゲイを見てから、どうしても
行ってみたかったテニアン島。

アトランタから本当に遠かったけど、思い切って行って良かったです。

この旅行記へのコメント （3）

• 武闘派２さん 2018/08/26 10:33:43

  北マリアナ諸島

  はじめまして。
  北マリアナが懐かしくて読ませて頂きました。
  私は、グアムとサイパンしか行ったことはありませんがあの辺りの 戦趾を訪れると当時の方々の苦労が偲ばれます。
  私の場合,東京から三日半かかる船旅でしたので「こんなに遠くの島で周りじゅうを敵の船に囲まれてさぞかし無念だっただろう」と思いを馳せたものです。
  

• capriさん 2017/05/17 10:58:38

  私の中でもシンクロしました

  桜子さん、こんにちは。
  
  テニアン島旅行記をとても興味深く拝見しました。
  ２０年程前に豊田穣さん（海軍兵学校出身で艦上爆撃機乗りだった作家）
  による角田覚治海軍中将（テニアン島海軍司令官）の話を読んでから、
  とても気になってました。
  
  そして先月ウドヴァーヘイジーで見たエノラゲイ。
  色々と私の中でシンクロした思いです。
  
  オンボロ小型飛行機は本当に怖そうですね。
  昔、ラスベガスでグランドキャニオン行きの
  ９人乗り小型飛行機に乗った時の事を思い出しました。
  体重を計られて、旅行バディの友人Ｔは太めの為、
  最後部の真ん中一人席に座らされました。
  「飛行機のバランサーにされた」と今でも彼の鉄板ネタです。
  
  次の旅行記を楽しみにしています。
  
  Capri

  桜子さん からの返信 2017/05/21 02:11:23

  RE: 私の中でもシンクロしました

  　　　
  
  capriさん、こんにちは。
  
  つたない旅行記に投票＆コメントありがとうございます。
  もう少し丁寧な説明と感想を書ければいいんですが・・・・・
  手抜きでホントすみません。
  
  前々からテニアン島の戦跡めぐりに行きたかったのですが、
  現役のごとくギラギラのエノラゲイに圧倒され、その思いは
  更に強くなっておりました。
  思い切って行って良かったです。
  が、ちゃんとご供養の花とお水とお酒を持っていけばよかったと
  後悔もしています。特にお水・・・
  
  グアムとサイパン＆テニアンってひとくくりにされがちですが、
  日本との関わりで言えばまったく別物でサイパン＆テニアンは
  戦前日本であったわけです。（侵略したわけでもない！）
  そこには普通に日本人の暮らしがあって、激戦で民間人も
  大きな犠牲となったわけで・・・本当に胸が痛みました。
  と同時に私たちは先人に感謝の気持ちを忘れず過去の歴史を
  教訓とし肝に銘じて今の平和を守っていかなくてはいけないと
  改めて思いました。
  
  いつになるかわかりませんが、パラオ、ペリリュー島にも
  ぜひ行ってみたいです。
  
  桜子より