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岐阜県下呂市と高山市の境にある川上岳(かおれだけ。1626m)に登ってきました。<br />https://www.google.co.jp/maps/place/%E5%B7%9D%E4%B8%8A%E5%B2%B3/@36.0009965,137.1913186,12.07z/data=!4m5!3m4!1s0x6002be3a33c171b9:0x417b9c19e7c0e77f!8m2!3d36.0086167!4d137.1498827<br /> <br />2007年以来しばしば登っているお気に入りの山です。それは360度の大展望を楽しめる数少ない山の一つだからです。ただ、家からは遠く、3時間以上かかるため、前夜からの車中泊か、当日の早朝に出発しなければならないのが欠点です。登山にかかる時間はガイドブックでは5時間ほどですが、家から登山口までの往復に6時間以上はかかります。車中泊は多分寒くて熟睡できないだろうと思い、当日の午前5時に家を出ました。名神高速道路の小牧ICから国道41号線を高山市に向かって北上します。GWなのに早朝のためか道路はどこも空いていました。下呂市から県道経由で登山口まで林道を走りますが、林道がかなり荒れていて車体の底をがりがり擦りながら登山口に到着したのは午前8時ごろでした。駐車スペースにはすでに5台の車が。登山者と釣りの人のものです。オオルリの声を聞きながら登山開始です。<br /> <br />まず丸木橋がかかった谷を渡りますが、ミソサザイの声がにぎやかです。最初は急な斜面をジグザグに登り、高度をどんどん稼ぎます。ツツドリの声が遠くから聞こえますが、よく通る声です。ヒガラやシジュウカラ、ヤマガラも競うように数多くさえずっています。花を期待していったのですが、ニリンソウの群落が1カ所あっただけです。1時間半ほど登るとやっと平坦な道に出ました。まだ積雪が消えたばかりのようで、花どころか草も生えてきていません。樹木にもまだ若葉が付いていなくて、まるで冬山の枯れ木のようです。進むにつれて日陰や谷に残雪が目立つようになります。そのうちに残雪の量が多くなり、登山道に残雪がかかる場所に来ると滑らないように慎重に足を運びます。滑れば谷に落ちてしまいます。だんだんと頂上部が見えてきました。<br /> <br />年中、水が絶えない水場にも積雪が多くあり、清冽な水が流れています。最後の上りを汗をかきながら登ります。快晴で日を遮るのものがないためです。ここまで来るうちにシカの声を聞きましたが、まだササは食害から免れて残っています。(三重県の鈴鹿の山も昔はこんなササの山でしたが、今ではササはほとんど見られません。)ササの快適な道を登り詰めると頂上です。すでに若いカップル(愛知県安城市から高山市に移住した夫婦)と若い男性(愛知県瀬戸市から来た人)の3人が食事中でした。わたしは4人目です。<br /> <br />まず360度の展望を楽しみました。大きな山並みが続く白山、御岳山、乗鞍岳、北アルプスなどが白く見えます。青空に映えてきれいです。風も微風で爽やかです。花はまだショウジョウバカマしか咲いていませんが、日当たりのいい場所にもたくさん咲いていました。下界では日陰でしか見られない花です。遠くにタカが舞っているのが見えましたが、双眼鏡がないので同定できません。白い山々を見ながらランチです。まるで天国のような至福を味わいました。<br /> <br />下山はわたしが一番に出発しました。下山途中にも登山者が続々と登ってくるのに会いました。日が高くなっているのでかれらは暑そうです。やはりこの時期から秋にかけては涼しい早朝登山に限ります。ツツドリ以外のトケン類の声は聞けませんでした。わたしの経験からツツドリ、ホトトギス、カッコウ、ジュウイチの順に渡ってくるようですが、今年は鈴鹿でツツドリとジュウイチを聞いただけです。また、この山にはイワウチワやイワカガミは見られませんでした。少なくとも登山道沿いにはないようです。<br /> <br />登りにかかった時間は2時間35分、下山は2時間ちょうどでした。歩行数は21,000歩でした。<br /> <br />帰宅時は国道41号線は大渋滞で、4時間もかかってしまいました。GWには出かけるべきではないといつも思うのですが、家にいても考えるのは山のことばかりで、どうしても出かけてしまいます。自業自得ですね。<br />

大展望の川上岳(かおれだけ)に登る

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2017/05/04 - 2017/05/04

8469位(同エリア12727件中)

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地酒大好きさん

岐阜県下呂市と高山市の境にある川上岳(かおれだけ。1626m)に登ってきました。
https://www.google.co.jp/maps/place/%E5%B7%9D%E4%B8%8A%E5%B2%B3/@36.0009965,137.1913186,12.07z/data=!4m5!3m4!1s0x6002be3a33c171b9:0x417b9c19e7c0e77f!8m2!3d36.0086167!4d137.1498827

2007年以来しばしば登っているお気に入りの山です。それは360度の大展望を楽しめる数少ない山の一つだからです。ただ、家からは遠く、3時間以上かかるため、前夜からの車中泊か、当日の早朝に出発しなければならないのが欠点です。登山にかかる時間はガイドブックでは5時間ほどですが、家から登山口までの往復に6時間以上はかかります。車中泊は多分寒くて熟睡できないだろうと思い、当日の午前5時に家を出ました。名神高速道路の小牧ICから国道41号線を高山市に向かって北上します。GWなのに早朝のためか道路はどこも空いていました。下呂市から県道経由で登山口まで林道を走りますが、林道がかなり荒れていて車体の底をがりがり擦りながら登山口に到着したのは午前8時ごろでした。駐車スペースにはすでに5台の車が。登山者と釣りの人のものです。オオルリの声を聞きながら登山開始です。

まず丸木橋がかかった谷を渡りますが、ミソサザイの声がにぎやかです。最初は急な斜面をジグザグに登り、高度をどんどん稼ぎます。ツツドリの声が遠くから聞こえますが、よく通る声です。ヒガラやシジュウカラ、ヤマガラも競うように数多くさえずっています。花を期待していったのですが、ニリンソウの群落が1カ所あっただけです。1時間半ほど登るとやっと平坦な道に出ました。まだ積雪が消えたばかりのようで、花どころか草も生えてきていません。樹木にもまだ若葉が付いていなくて、まるで冬山の枯れ木のようです。進むにつれて日陰や谷に残雪が目立つようになります。そのうちに残雪の量が多くなり、登山道に残雪がかかる場所に来ると滑らないように慎重に足を運びます。滑れば谷に落ちてしまいます。だんだんと頂上部が見えてきました。

年中、水が絶えない水場にも積雪が多くあり、清冽な水が流れています。最後の上りを汗をかきながら登ります。快晴で日を遮るのものがないためです。ここまで来るうちにシカの声を聞きましたが、まだササは食害から免れて残っています。(三重県の鈴鹿の山も昔はこんなササの山でしたが、今ではササはほとんど見られません。)ササの快適な道を登り詰めると頂上です。すでに若いカップル(愛知県安城市から高山市に移住した夫婦)と若い男性(愛知県瀬戸市から来た人)の3人が食事中でした。わたしは4人目です。

まず360度の展望を楽しみました。大きな山並みが続く白山、御岳山、乗鞍岳、北アルプスなどが白く見えます。青空に映えてきれいです。風も微風で爽やかです。花はまだショウジョウバカマしか咲いていませんが、日当たりのいい場所にもたくさん咲いていました。下界では日陰でしか見られない花です。遠くにタカが舞っているのが見えましたが、双眼鏡がないので同定できません。白い山々を見ながらランチです。まるで天国のような至福を味わいました。

下山はわたしが一番に出発しました。下山途中にも登山者が続々と登ってくるのに会いました。日が高くなっているのでかれらは暑そうです。やはりこの時期から秋にかけては涼しい早朝登山に限ります。ツツドリ以外のトケン類の声は聞けませんでした。わたしの経験からツツドリ、ホトトギス、カッコウ、ジュウイチの順に渡ってくるようですが、今年は鈴鹿でツツドリとジュウイチを聞いただけです。また、この山にはイワウチワやイワカガミは見られませんでした。少なくとも登山道沿いにはないようです。

登りにかかった時間は2時間35分、下山は2時間ちょうどでした。歩行数は21,000歩でした。

帰宅時は国道41号線は大渋滞で、4時間もかかってしまいました。GWには出かけるべきではないといつも思うのですが、家にいても考えるのは山のことばかりで、どうしても出かけてしまいます。自業自得ですね。

旅行の満足度
4.0
同行者
一人旅
一人あたり費用
1万円未満
交通手段
自家用車 徒歩
旅行の手配内容
個別手配

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  • 川上岳登山口です。クマに注意の看板に緊張します。<br /><br />ここまで来る林道は荒れていて、車の底をがりがりこすりました。

    川上岳登山口です。クマに注意の看板に緊張します。

    ここまで来る林道は荒れていて、車の底をがりがりこすりました。

  • すぐ谷を渡りますが、しっかりした丸木橋がかけてあり助かります。下呂市がかけてくれたのでしょう。<br /><br />ミソサザイの大声が聞こえてきました。

    すぐ谷を渡りますが、しっかりした丸木橋がかけてあり助かります。下呂市がかけてくれたのでしょう。

    ミソサザイの大声が聞こえてきました。

  • 登り途中にははとんど花は見られませんでしたが、このニリンソウの群落が1カ所だけありました。

    登り途中にははとんど花は見られませんでしたが、このニリンソウの群落が1カ所だけありました。

  • ニリンソウの花です。

    ニリンソウの花です。

  • 前半はこのようなジグザグの急登を1時間半ほど登ります。<br /><br />写真の右奥から手前に登り、左奥へと進みます。<br /><br />ツツドリの声や、ヒガラ、シジュウカラ、ヤマガラのさえずりがにぎやかです。

    前半はこのようなジグザグの急登を1時間半ほど登ります。

    写真の右奥から手前に登り、左奥へと進みます。

    ツツドリの声や、ヒガラ、シジュウカラ、ヤマガラのさえずりがにぎやかです。

  • 高度を上げると残雪が目立つようになりました。融け出した水が登山道に流れ出て、ぬかるんでいます。

    高度を上げると残雪が目立つようになりました。融け出した水が登山道に流れ出て、ぬかるんでいます。

  • 雪が消えるとショウジョウバカマが咲き始めます。下界では日陰の花ですが、この山では日当たりのいい場所にだけ咲いていました。

    雪が消えるとショウジョウバカマが咲き始めます。下界では日陰の花ですが、この山では日当たりのいい場所にだけ咲いていました。

  • 途中の展望台からは御岳山が見えました。この雲がだんだん晴れてきます。

    途中の展望台からは御岳山が見えました。この雲がだんだん晴れてきます。

  • ブナの木のようですが、右が地面から出ていて湾曲して左上へと伸びていました。U字型の底は地面には着いていません。奇妙な木です。

    ブナの木のようですが、右が地面から出ていて湾曲して左上へと伸びていました。U字型の底は地面には着いていません。奇妙な木です。

  • 木々はまだ若葉も出ていません。冬山のような木々です。

    木々はまだ若葉も出ていません。冬山のような木々です。

  • 川上岳の頂上部が見えてきました。あそこまでは迂回して登ります。<br /><br />ツツドリの声が聞こえていました。

    川上岳の頂上部が見えてきました。あそこまでは迂回して登ります。

    ツツドリの声が聞こえていました。

  • 登山道を遮るように残雪がありました。ここを滑らないように慎重にトラバース(横断)します。滑れば谷底に・・・。

    登山道を遮るように残雪がありました。ここを滑らないように慎重にトラバース(横断)します。滑れば谷底に・・・。

  • 年中、水が流れる水場です。水が透明すぎて見えません。

    年中、水が流れる水場です。水が透明すぎて見えません。

  • いよいよ頂上が間近に見えます。ササに覆われた快適な道です。<br /><br />下の方でシカの声を聞いたのですが、ここのササはまだ食害にあっていません。三重県の鈴鹿の山では、昔はこのようにササが繁っていましたが、今ではほとんど食害でなくなりました。<br /><br />この山もいつまでこの状態が続くのか心配です。

    いよいよ頂上が間近に見えます。ササに覆われた快適な道です。

    下の方でシカの声を聞いたのですが、ここのササはまだ食害にあっていません。三重県の鈴鹿の山では、昔はこのようにササが繁っていましたが、今ではほとんど食害でなくなりました。

    この山もいつまでこの状態が続くのか心配です。

  • 頂上に着きました。登山開始から2時間35分です。<br /><br />向こうに見えるのは白山です。

    頂上に着きました。登山開始から2時間35分です。

    向こうに見えるのは白山です。

  • 頂上からは360度の展望が利きます。こんなに完全に展望が利く山はそんなに多くありません。それが目的で何度も登っています。<br /><br />白山を撮りました。雲が晴れてきています。

    頂上からは360度の展望が利きます。こんなに完全に展望が利く山はそんなに多くありません。それが目的で何度も登っています。

    白山を撮りました。雲が晴れてきています。

  • 御岳山です。噴煙が上がっているのが肉眼で見えました。

    御岳山です。噴煙が上がっているのが肉眼で見えました。

  • これは乗鞍岳です。

    これは乗鞍岳です。

  • 頂上広場です。すでに3名の登山者が登ってきていてランチ中でした。<br /><br />カンカン照りですが、爽やかな微風が吹いていて、天国にいる気分です。

    頂上広場です。すでに3名の登山者が登ってきていてランチ中でした。

    カンカン照りですが、爽やかな微風が吹いていて、天国にいる気分です。

  • 最近掛けられた看板です。日本三百名山と書いてあります。

    最近掛けられた看板です。日本三百名山と書いてあります。

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