2017/04/23 - 2017/04/23
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ウェンディさん
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ノアの方舟の頃;創世記と呼ばれる時代のお話です。
その昔、驕りと背信により神の怒りに触れた人類は、神の起こした大洪水によりノアの家族以外は全て死滅しました。
ノアの家族の乗せた方舟は、白き頂のアララト山(現在のトルコ)へと流れ着き、ノアの家族は人類の祖となったと云われています。
そして、ノアの方舟が神話の話と言われる程の時が経過した頃、バビロンと呼ばれる大きな都市がアジアの西に生まれました。
バビロンの王は強大な富と権力を持ち、人々を支配し、自分を神と喩えるようになりました。
「天まで届く高い塔を建て、この町の名を、王の名を世界中に知らしめよう」
王の命令で、天への階段;バベルの塔の建築が始まりました。
バベルの塔は空高く伸び、その頂点は雲を突き抜け、塔の下から見上げてもその最上部が見えないほど…。
町の人々はバベルの塔を見上げ、王の名を称えました。
しかし、その様子を天高くから見ていたのは主、創造主と呼ばれる存在です。
創造主は「人類皆が一つの言葉を話しているから、このようなことを考えるのだ。これでは人類が何を企てても妨ぐことはできない。直ちに人類の言葉を混乱させ、互いの言葉が聞き分けられぬようにしてしまおう。」と、出来上がったばかりのバベルの塔を雷で破壊し、人類の言葉を互いに理解できない言葉に分けてしまいました。
この創造主の破壊工作により、人類は民族ごとに異なる言語を持つ集団になり、人類が一致団結して物事を進めることが出来ない様になってしまったとのことです。
旧約聖書には、バベルの塔の物語がこんな風に書かれています。
人類が創造主への挑戦として作ったStairway to Heaven;バベルの塔は、旧約聖書の題材でも有り、古より多くの画家が自由な表現で天を貫くその姿を絵に残しており、その中でも著名なのがブリューゲルの最高傑作とも云われるBABELです。
そのBABELの絵が24年ぶりに来日するとあり、「バベルの塔」展の開催される東京都美術館へと足を運びました。
(写真: 東京藝術大学によるバベルの塔 1/150模型。この角度からのブリューゲルのBABELが見られるのは、おそらく世界初の試みだと思います。)
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- グルメ
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- JRローカル 私鉄 徒歩
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今回、BABELの特別展が開催されたのは東京都美術館。
最寄り駅は上野駅なので、上野駅からは新緑の上野公園の中を通り抜け、美術館へと向かう。
もともと私が【バベルの塔】という題材に興味を持ち始めたのは、いまからもう30年以上も前。
小学生の頃に読んだマザーグースの唄と呼ばれる英国の詞で、バビロンという地名を知ったのが最初だった。
(写真:上野公園。ツツジが色づいていた)寛永寺清水観音堂 寺・神社・教会
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How many miles is it to Babylon? バビロンまで何マイル?
Threescore miles and ten. 60と10マイルさ
Can I get there by candle-light? 蝋燭灯りでいけるかな?
Yes, and back again! ああ、行って帰って来られるよ
If your heels are nimble and light, 足が速くて軽いならね
You may get there by candle-light. 蝋燭の灯で辿り着けるさ
マザーグースの唄は意味があるようで意味が理解できない不思議な語呂合わせの詞で、子供心ながらに詞には何か隠された裏の意味があるのではないかと考え、その真意を読み取ろうと必死で考えたモノだった。
(写真:美術館へと向かう上野公園内の道。バビロンの様に遠くはない) -
そして、バビロンという単語からバベルの塔の存在を知り、調べれば調べる程その謎は深まり、とても小学生の手には負えない内容に…。
結局、あれから30年が過ぎてもこの詩の裏の解釈は見つけてはいないが、バベルの塔に対する興味はあの頃からずっと持ち続けている。
(写真:上野公園経由、美術館までの道沿いには満開のシャガの花)上野恩賜公園 公園・植物園
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そんな昔から興味のある題材、それも一番有名なブリューゲルの描いたBABELが来日するとなったら見に行かない訳はない。
前売りチケットの販売が始まった2016年11月に最安となるペアチケット(2000円/2人)を購入した。
このペアチケットは2枚セットだが、使用は1枚ずつバラバラでOKというモノだったので、とりあえずペアで買っておき、その後にもう一枚の引き取り手を募集することに。
幸い欲しいヒトがすぐに見つかり、無事に一人1000円での入場が出来ることとなり、当日券1600円と比較したら、かなりお得なチケットとなった。 -
イチオシ
そして、上野駅から辿り着いた東京都美術館。
久しぶりに晴れた日に東京都美術館を訪れたが、晴れた日は銀色に輝く球体オブジェの存在感がいつもに増して凄い。
キラキラした珠に、通り過ぎる人が不思議な角度で映りこむ。東京都美術館 美術館・博物館
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今回のBABELの特別展で展示されているのは、目玉となっているブリューゲルの絵だけではない。
ブリューゲルと同じオランダの画家で15世紀の画家にしてはなかなか前衛的で不思議な想像画を描く画家ボスや、その他の宗教芸術の作品も何点か来日している。
そして更に、特別企画としてかなり興味深い企画を2つも見ることができる。
その一つが東京藝術大学が【Study of BABEL】と題して企画立案した、バベルの塔の立体モデルの作成とプロジェクションマッピングだ。
ブリューゲルの絵に描かれた人間のサイズからバベルの塔の高さを510mと推定し、デジタル処理で解析した絵からバベルの塔の1/150サイズの立体模型を作り上げている。
もう一つは、漫画AKIRAの作者でありアニメ―ション映画監督でもある大友克洋氏が描くINSIDE BABEL-知られざるバベルの塔の内部構造の絵(コンピューター合成)-だ。(立体バベルの塔は、東京藝術大学エントランスギャラリーにて公開。バベルの塔の内部構造は、展覧会場のすぐ脇で公開。)
有料展示である本展のブリューゲルのバベルの塔の絵も勿論素晴らしかったのだが、東京藝術大学の立体バベルの塔や大友氏のバベルの塔大解剖は予想していなかっただけに面白く、私的には本展以上に楽しかった。
今回の旅行記に於けるブリューゲルの描くバベルの塔の説明には、東京藝術大学のStudy of BABELで作成されたバベルの塔1/150立体模型の写真を用いて書いてみようと思っている。 -
バベルの塔の絵画で有名なブリューゲルの本名はピーテル・ブリューゲル1世で、あまり知られてはいないのだがブリューゲルの名は妖怪画家としてもその道では有名だ。
妖怪画というと日本のおどろおどろしい妖怪である「ろくろ首」や「置いてけ堀」系の妖怪を想像しがちだが、ブリューゲルの描く妖怪たちは陽気な妖怪画と表現する方が似合っている。
ブリューゲルの描く妖怪画についてはバベルの塔の後で紹介しようと思っているが、先に1枚だけ紹介♪
ブリューゲルが描くこの版画(原板の彫板)のタイトルは【聖アントニウスの誘惑】で、修行をする聖人アントニウスの周りに魑魅魍魎が現れ、アントニウス君を惑わすという内容だ。
絵の中央には巨大な顔と腹が大きく開いた魚が描かれ、聖アントニウスは右端に描かれている。
そして、絵の登場人物をよくみると壺人間、魚人間、貝人間、鳥人間、顔・足人間…ありとあらゆるものが擬人化・妖怪化され、そのディテールが細やかに描きこまれている。
ブリューゲルの1550年~1560年代の作品にはこのような緻密な妖怪画が多く、そこで培われた繊細な技法が、1568年頃に描かれた【バベルの塔】へと繋がっているのかもしれない。
(写真:絵葉書 聖アントニウスの誘惑/ブリューゲル) -
東京都美術館での特別展の会場は3階構成になっていて、バベルの塔の絵までたどり着くまでには1階と2階展示をシッカリと見なければならない仕組みになっている。
1階部分の宗教画では、見ている方たちの表情はふ~ん…位な感じだったが、2階のボスとブリューゲルの絵画、そして3階のブリューゲルのコーナーになると、見学者の喰いつき度合いが1階の展示室とは異なり、みんな、本当にコレが見たくてやってきているのだな…という感じ。
私自身もだが、日本での公開は珍しいボスの絵画やブリューゲルの筆さばきに、目がキラキラしている方が多かった。
そして、ラスボスとして登場した本物のバベルの塔の絵の前では、多くの方が近づいたり遠くから眺めたりを何回も繰り返していた。
会場には、映像で紹介するバベルの塔の解説コーナーも有り、映像解説を見てまた本物の絵画の前に戻るというコトを繰り返す人も多く、私自身も会場にいた時間は2時間強とかなり長かった。
会場内はそれなりに混んではいたが、並び直せば何回でもじっくりと見ることはできた。
(写真:絵葉書 バベルの塔/ブリューゲル) -
ブリューゲルが描くバベルの塔。
その絵が凄いと云われるのには秘密があり、その1つが描写の正確さと緻密さだ。
バベルの塔の左側面で、棟が縦のラインで白くなっているところは建築のために漆喰・アスファルト・石灰を運んだため、縦に赤くなっているところは煉瓦を運搬していたため煉瓦の赤色が付着した部分を表現している。
当時の流行画家たちはリアリティよりも絵としての綺麗さを追求したため、この様に建築過程を描いた絵であっても汚れ部分は描かなかったのに、ブリューゲルは当時の建築風景を汚れを含めて現実に忠実に再現している。
ブリューゲルのリアリティを追及する手法が更に絵に深みを与え、当時の人々にバベルの塔が本当に存在するというような錯覚感を与えたそうだ。
(写真:東京藝術大学 Study of BABEL バベルの塔1/150立体模型) -
絵の秘密は1つだけではない。
ブリューゲルは、描くものはどんな細かいアイテムにも決して手を抜かなかった。
当時、煉瓦や石灰の運搬には梃子の原理を利用した滑車を用い、大量の煉瓦や石灰の上げ下ろしをしていた。
ブリューゲルは、絵の中ではほんの5mmにも満たないサイズの運搬用の滑車まで細かく描きこんでいる。
滑車の緻密な描写は実際の絵から読み取るにはかなり大変で、絵を拡大した解説版を見ながらなんとなく理解できるほどだったが、東京藝術大学が作成した1/150縮尺の立体模型を眺めると一目瞭然。
ココまで正確に絵の中には描きこまれている。
(写真:東京藝術大学 Study of BABEL バベルの塔1/150立体模型) -
更に作業場の足元をみると、積んである煉瓦までが…。
ブリューゲルは絵を作成する時に拡大鏡を用いて描いていたのではないかと思ってしまうような細部へのこだわりだ。
(写真:東京藝術大学 Study of BABEL バベルの塔1/150立体模型) -
バベルの塔の絵の右上部分、窓が覆われている部分が1か所あるのが分かると思う。
此処はガラスが嵌められている教会を表現していて、ブリューゲルはその教会部分にも教会の内装を担当する作業員を描きこんでいる。
これも1/150縮尺の立体模型で眺めてみると、こんな感じ。
ココだけで100名ほどの作業員が描きこまれている。
バベルの塔の建築には1日1400人余りが駆り出された計算になるそうなので、ブリューゲルの絵の中にはまだまだ残り1300人が隠れているということか。
(写真:東京藝術大学 Study of BABEL バベルの塔1/150立体模型) -
そんな風に思いながら立体模型を眺めると、いるいる!
作業員さんがしっかりと描きこまれていた。
(写真:東京藝術大学 Study of BABEL バベルの塔1/150立体模型) -
立体模型を見ているとバベルの塔の原画を見ているだけでは分からないトリビアの様なモノも発見できる。
その1つがこちら。
バベルの塔の立体模型を下から見上げると、監視塔の中に監督者の影が…。
(写真:東京藝術大学 Study of BABEL バベルの塔1/150立体模型) -
えっ? 見つけられない?
それならばサービスしてアップの画像を…。
ほら、居たでしょ。
(写真:東京藝術大学 Study of BABEL バベルの塔1/150立体模型) -
東京藝術大學で実施されたStudy of BABELではブリューゲルの描いた原画をデジタル処理で3倍に拡大(もしかしたら倍率は間違っているかも)し、その拡大図を用いて実際のバベルの塔の1/150サイズの模型を作ったそうだ。
その拡大作業から分かった事。
それは、ブリューゲルが必要以上に細かくアイテムを描きこんでいたというコト。
絵の中で数mmのサイズにしかならないアイテムについても詳細を作りこみ、絵の中に描きこんでいることが明らかになった。
(写真:東京藝術大学 Study of BABEL バベルの塔の原画の3倍拡大画像) -
バベルの塔の展示は東京都美術館の本展示と東京藝術大學のStudy of BABELだけではなく、前代未聞のアニメとの融合が行われている。
バベルの塔とアニメとの融合って、それって一体…と思われる方も多いだろう。
私自身も、アニメとブリューゲルと聞いた時に頭の中が???で一杯になってしまった。
今回の融合はアニメとは云うもののいわゆる漫画やアニメーションではなく、アニメーション作成に用いられる手法を利用して、ブリューゲルの描いたバベルの塔を解剖してみようという取り組みだ。
バベルの塔の大解剖に取り組んだのは、自身がブリューゲルのファンである漫画家の大友克洋氏で、バベルの塔の内部の構造を構築するという今までに行われたことのない作業に取り組んだ。
大友氏はオランダのボイマンス美術館へと足を運び、学芸員とディスカッションし、バベルの塔の内部構造のイメージをモノクロの線画で起こした。
(写真:大友氏の描くINSIDE BABELの線画) -
大友氏が描いた線画に実際に着色を施したのは、コラージュ・アーティストでありグラフィック・デザイナーでもある河村康輔氏。
河村氏が作成した編集ソフトのレイヤー数は25000を超えていたそうで、私には想像のつかない世界だ。
そして、出来上がったINSIDE BABELの作品がこの写真。
ブリューゲルが描いたバベルの塔をバームクーヘンみたいに切り出している。
(写真:INSIDE BABEL) -
まるでブリューゲルその人が描いたかのように細かなタッチで、思わず見入ってしまう。
大友氏は、建物の負荷を考えるとバベルの塔の内側は空洞になっている筈だと考えて、こんな形の内部構造を考えたそうだ。
(写真:INSIDE BABEL) -
そして、建物の上部に内側はらせん構造になっていて、階層が上に行くほど、その傾斜もきつくなっている。
大友氏と川村氏が手掛けたINSIDE BABEL。
実はこの絵INSIDE BABELには、一つイタズラが仕掛けてあるそうだ。
イタズラとは、INSIDE BABELの絵の中にブリューゲルの描く「墜落天使」を隠し入れたそうだ。
私はこの情報を帰宅してから知ったので、実際の場所は自分の目で確認はいないが、この絵のどこかに隠れていることは確からしい。
是非、これから特別展会場へと行く方は探してみて欲しい。
ブリューゲルのBABEL展につての紹介はココまで。
BABELの見所はまだまだあるが、全部紹介したら、つまらないからね。
(写真:INSIDE BABEL) -
ココからはブリューゲルのもう一つの貌である妖怪画伯の顔と、ブリューゲルの師とも言うべき謎の天才画家であるヒエロニウム・ボスについて少し紹介したい。
この写真は私が、ミュージアムショップで買ったバンダナの図柄だ。
ミュージアムショップで売るバンダナとしてはかなり変わったデザインで、ブリューゲルの描く妖怪が生地一杯に描かれている。
顔足人間や、魚人間など、現実にはありえないファンタジックな妖怪たちが多数…。東京都美術館ミュージアムショップ お土産屋・直売所・特産品
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コチラもバンダナの別の図柄だが、バンダナに描かれた妖怪の種類は全部で66種類。
その数は、決して少なくはないと思う。
ブリューゲルがこれらの不思議な妖怪を描きこんだのは、7つの大罪と言われる絵画のシリーズや、聖人の苦悩を描いたシリーズの絵画たち。
一般的に暗く重くなりがちな宗教画というテーマを敢て明るく、更に当時の政権や世相・風俗に対する皮肉を漫画チックな妖怪という形で絵に盛りこんだのではないかと云われている。
そして、ブリューゲルの絵に描かれた妖怪たち。
実は、妖怪たちのオリジナルの絵はブリューゲルの考案ではなく、ブリューゲルより半世紀以上先に活躍をしていた画家のボスが生み出したデザインだ。 -
悪魔のクリエイターと呼ばれたヒエロニムス・ボスが生きていたのは、レオナルド・ダ・ビンチと同じ時代、欧州では魔女狩りと称した狂気が充満していた時代だ。
ボスの描く妖怪はブリューゲルの描くそれよりも更におどろおどろしく、人間の罪と悪、愚行をテーマにしたものが大部分で、絵の構図もダークなモノが多い。
(写真:絵葉書 樹木人間/ボス) -
それでもボスの名が一世を風靡したのは、ボスの描く風俗画や妖怪の不思議でファンタジーな世界に憧れ、ボスの絵の模写をする画家、真似をする画家がボスの死後に相次いだから。
ブリューゲルもそんなボスの絵を愛した画家の一人だった。
風刺的で狂気を含むボスの妖怪画は、見る人に底知れぬ恐怖を感じさせるが、愛嬌もある気がする。
(写真:絵葉書 快楽の園/ボス、中央の樹木人間はボスの自画像とされている。2017年はボス没後500年となる年で、12月には奇才ヒエロニズム・ボスの創作の謎に迫るドキュメンタリー映画「罪と罰」が公開される。) -
日本人にはちょっと理解しがたいのかもしれない中世の妖怪画だが、中には日本の妖怪画と共通する部分もある。
日本の妖怪の中に付喪神と呼ばれる妖怪が居る。
付喪神は、長く使われた器物に魂が宿り妖怪となったもので、江戸時代まではその存在が信じられていた。
実は、ボスやブリューゲルの絵の中の妖怪たちをよく見ると付喪神的なものはいくつか見られ、ボスの絵を眺める時は、付喪神を探すという視点で見ても面白い。
(写真:東京都美術館の窓でシールとなった西洋の付喪神たち) -
イチオシ
この写真は、写真で紹介してきた東京藝術大學 Study of BABELで作られた立体模型の全体像。
立体模型は、東京藝術大學の学生さんがブリューゲルの描いたバベルの塔の原画を細かく分析し、パーツをひとつひとつ作っていったものだ。
立体化はかなり大変な作業だったのではと想像できるが、ブリューゲルの描いたバベルの塔の絵を具現化するという夢の様なプロジェクト。
担当した学生さん達、楽しかっただろうな。東京芸術大学 名所・史跡
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東京藝術大學のStudy of BABELでは、立体バベルの塔だけではなくバベルの塔のプロジェクションマッピングも公開しているので、東京都美術館でブリューゲルのバベルの塔を見たら、歩いて5分の東京藝術大學のStudy of BABEL(無料)の会場にも行くのを忘れずに。
この写真はStudy of BABELの宣伝用に作られたチラシだが、このチラシは彼らの造り出したプロジェクションマッピングの一場面で、ブリューゲルの作品では見ることのできないバベルの塔の1シーンだ。
何枚か前のブリューゲルが描いたバベルの塔の絵はがきと比較してみてもらうと分かるのだが、Study of BABELのこの一場面が表しているのは夕闇迫る薄暮の頃のバベルの塔。
月明かりに塔の右が照らしだされ、塔の内部には蝋燭のが灯るバベルの塔。
塔の左を見れば、まだ夕焼けが残る明るい色合いが広がる。
実際には存在しないブリューゲルの描くバベルだが、Study of BABELでは朝から夜までのバベルの塔の景色を見ることができる。
因みにブリューゲル展はこの後、7/18~10/15まで大阪の国立国際美術館での巡回があるそうだ。
その時に東京藝術大學のStudy of BABELはどうするのか?
せっかくの力作なので立体模型もプロジェクションマッピングも大阪会場に一緒に連れて行って展示をしてほしいと思う。 -
東京都美術館と東京藝術大學でバベルの塔の世界を愉しんだあとは、春の下町散策。
向かったのは、東京藝術大学から徒歩15分のところにある根津神社。
4月下旬から5月上旬の根津神社は、神社の斜面に咲くモコモコの躑躅(つつじ)が有名で一度は見に来たいと思っていた場所だ。
上野公園内の躑躅がかなりきれいに咲いていたので、根津神社もと期待したのだが…。 -
躑躅園は残念ながらまだまだ緑の葉が目立ち、今年はGWの連休後半が見頃になるのではという感じだった。
根津神社 寺・神社・教会
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イチオシ
せっかく根津まで来たので、根津神社から日暮里駅までは谷根千エリアを歩くことに。
その途中で、藤棚の綺麗なお宅を発見。 -
そして、藤棚のお宅の傍で見つけたのが小さな展覧会の案内で、そのタイトルは【箱ニワニハ…】。
ポスターのネコの絵が可愛らしかったので、ちょっとお邪魔してみることに。 -
根津の細い路地を入っていくと、○にヒと書かれた看板がある。
此処はギャラリーマルヒで、休日にはカフェ営業もやっているギャラリーだ。
店内は古い日本家屋をそのまま生かした造りで、その空間を利用して絵を展示していた。
絵を描いた方は、九州出身の越智健仁さん。
動物や恐竜など生物の絵が殆どで、柔らかなタッチで描かれた絵は女性が好きそうな感じ。根津ギャラリー マルヒ 美術館・博物館
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私が気に入ったのは、古生代デボン紀に生きていたとされるダンクルオステウスの絵(下)。
不思議な雰囲気が良いでしょ? -
谷根千の道沿いにはネコ好きには有名な店が何軒かあり、今回もそんな店をのぞきながら歩いたのだが、谷中寺町にあるカフェ【ねんねこや】が来年で閉店するということ。
ネコカフェではなく、あくまでも家猫がいるカフェというコンセプトのお店なだけに、ファンの方も多かったのではないかな。ねんねこ家 グルメ・レストラン
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谷根千の中で私が一番好きな場所が、寺町・谷中のシンボルでもある点まで聳える様な大きなヒマラヤ杉。
一時は開発業者による伐採の危機もあったという事でその存続を心配をしていたのだが、どうやらヒマラヤ杉をこのままにしておいてほしいという地域の人の願いが通じたようだ。
街中にこのような大きな杉の木がある景色は今では非常に珍しく、いつまでも地域のシンボル的存在であってほしい。みかどパン店 グルメ・レストラン
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そして、谷根千の終点である日暮里駅でこの日の旅は終了となる筈だったのだが、谷中の商店街の裏路地で美味しそうな香りが何処からともなく…。
気がついたら、手はお店の引き戸を開けていた。
私が扉を開けたお店は、七面坂NecoJitaya-ネコジタヤ-。
ネコジタヤとは猫が多い谷根千らしいネーミングのお店だ。
店内には猫グッズも多く、谷中銀座商店街にあるネコのしっぽの形をしたドーナツを販売している【やなか しっぽや】さんの姉妹店とのことで、カフェ時間帯は、しっぽドーナツとドリンクのセットもある。
ネコジタヤのメインのお料理は、熱々のハチノス煮込みやモツのワイン煮込みの欧州の煮込み系の家庭料理で、猫舌を店名にしている割には舌を火傷しそうなお料理が多かった。
夜はワインなども美味しいそうな雰囲気。七面坂 (日暮里 ・ 谷中) 名所・史跡
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イチオシ
私を有無を言わせず店内へと引き寄せた素敵な香りのお料理は、牛スジ肉のデミグラ煮込み。
この日は昼食を食べずに出歩いていてお腹がペコペコだったので、鼻孔をくすぐる香りには勝つことが出来なかった。
夕食までの3時間を我慢できずに、私の口は理性を無視して勝手に牛スジ肉のデミグラ煮込みをオーダー。
トロトロに口の中でほどける牛肉とガーリック・トーストは、久々に食べたヒット!
谷中のお店って正直、値段の割にあんまり…というお店が多いのだが、ココはお勧め♪
旅の最後に口福に出会えるって、最高の幸せ。 -
旅行記のラストに、ちょっとだけ私のひとり言【神様って癇癪持ち?】という話を。
最近イスラム教圏へと旅することが多く、宗教的な背景を知るために訳の異なる旧約聖書をいくつも読んでいるのだが、読むたびに思うのが、【創造主と云われる存在は、なんて我儘で、自己中心的なのだろう】ということ。
ノアの方舟で人類がノアの家族以外を残して絶滅したのは、創造主が、自分の意のままに動かなくなった人間に対して頭にきて、洪水を起こしたから。
そして、バベルの塔を壊し、それまで統一言語で意思疎通してきた人類を仲たがいさせたのも創造主であり、その理由もノアの方舟の時と同じく、人間たちが共通言語を持つことで創造主のコントロール下から飛び出そうとする力を持ちそうになったから。
これって、幼児が自分の思うように物事をコントロール出来なくなると、泣き出したり、作っていた玩具の山を崩したりする行動、アレに良く似ている。
つまり、癇癪。
アダムを作りあげ、その肋骨からイブを生み出した創造主。
天の遥か高いところから人類の営みを見おろし、地球という箱庭の中で蠢く人類を見ている彼等。
その彼らも完璧な存在ではなく感情に起伏があり、いつもは我慢強いのにときたま幼児の様な振る舞いをする。
そう考えると神様って、とっても人間チックだよね。
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この旅行記へのコメント (4)
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- ひろさん 2017/04/30 21:01:06
- そうだった。バベルの塔展があったんだった!
- ウェンディさん こんばんは!
バベルの塔展のポスターは前に一度見たのだけれど、
この旅行記を読むまですっかり忘れていました。
思い出させてくれて、ありがとうございます。
ブリューゲルのバベルの塔は、大塚美術館で見ましたが
ホント詳細に一つ一つ描かれているところが凄いのですよね。
バベルの塔は、バビロンにあったジッグラートを伝説化したという
捉え方もあり本当に興味深いですね。
建物が7階縦というのも面白く、それであの高さだったら
一階一階がホント物凄い高さだな〜といつも思います。
今回は、立体模型もあるという事で凄く興味津々です。
是非時間を作って私も行ってみようと思います。
ひろ
- ウェンディさん からの返信 2017/04/30 22:04:35
- RE: そうだった。バベルの塔展があったんだった!
- ひろさん こんばんは。
半年前から楽しみにしていたブリューゲルが描いたバベルの塔を見に行ってきました。
チケット購入時の段階では、BABELが来日することのみしか知りませんでしたが、展覧会が近づくにつれ東京藝術大学の画像研究や大友克洋氏によるバベルの塔の内部構造の解明等、更に展覧会を面白くしてくれる情報が続々と押し寄せてきました。
更にブリューゲルの師匠的な画家ボス;中世の悪魔を描かせたらそのファンタジックさで云えば誰も右に出る者がいないボスの絵画もやって来る(今年はボス没後500年で、年末には奇才ヒエロニズム・ボスの創作の謎に迫るドキュメンタリー映画「罪と罰」が公開されるそうですね)となれば、私の期待値もマックスでした。
そして、実際の展覧会や東京藝術大学の立体模型はかなり興奮もので、ひとりで感動していました。
旅行記には書いていませんが、「バベルの塔」展にはもう一つ別のコラボ企画があり、HIGUCHI YOKOさんの描く妖怪画とバベルの塔展(原画展)というのも表参道(見学無料)で開催されています。
こちらも興味はあったのですが、会場が若干遠かったのでこの日は諦めました。
ブリューゲルの描くバベルの塔のモデルとなったジッグラトと呼ばれる螺旋ピラミッド型の寺院は、そのサイズは別としても、バビロンと呼ばれた古代都市に本当に実在したみたいですね。
バビロンが何処にあったのかというのも諸説ありますが、メソポタミア文明の地域というのが現在一番有力な説なのかもしれません。
まだ、解明されていない部分が多い古代都市バビロン。
未知の部分が多い分、絵を見ることで更にその想像は膨らみます。
ひろさんも是非、東京都美術館の「バベルの塔」展と東京学芸大学の「Study of BABEL」、両方行ってみてくださいね。
バベルの塔に興味があるのならば、とっても楽しいですよ〜。
ウェンディ
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- fujickeyさん 2017/04/27 13:47:30
- 模型を観てみたい!
- ウェンディさん、こんにちは。
ブリューゲルの「バベルの塔」展、面白そうですね〜
平面の絵画が立体の模型になったものはぜひ、観てみたいと思いました。
ブリューゲルのことは知っていましたが、妖怪画家とは知りませんでした。
彼の絵を観たのはウィーンの美術史美術館が初めてだったと思います。
農民の様子が描かれたものが多くて日常の場面を描く人なんだと思っていました。
なので妖怪の絵を描いていたとはびっくりです。
ウェンディさんとおそろいのバンダナが欲しい!
バベルの塔もなんで一カ所だけ赤いのか気になっていたのです。
人が殺されて、血で赤いのかと思いましたが・・・レンガを運んだ跡なんですね
健全な理由の赤さで良かったです(笑)
東京展は7月までなんですね。期間中に行けるかな。。。。
ウェンディさんからの宿題「墜落天使」を見つけなくちゃだし
アメ横と甘味を合わせて行ってみようかな。
fujickey
- ウェンディさん からの返信 2017/04/27 21:12:41
- RE: 模型を観てみたい!
- fujickeyさん こんばんは。
半年前から楽しみにしていたブリューゲルのバベルの塔。
ようやく自身の目で見ることが出来ました。
私の頭の中では、バベルの塔の絵画は畳一畳分位ありそうなイメージだったのですが、実際はそれほど大きくなく、列の一番前まで進んで目を凝らしてみてもなかなかその詳細までは分からなく、会場に展示してある拡大図や資料映像を見ながら何回も何回も本物のバベルの塔の絵を見に並ぶ…というコトを繰り返して、心行くまで堪能してきました。
特別展にいらしている方の中には小さな単眼拡大鏡を手に絵を眺めている方も知らして、さすがだな〜と感心しました。
ブリューゲルの様な細かな絵は、拡大鏡でもないとそのディテールまでを追いきれません。
そんな私の気持ちを補ってくれるかのように行われた東京学芸大学の研究によるバベルの塔の立体模型の作成。
デジタル技術により細部まで拡大され解明されたブリューゲルのバベルの塔の立体化。
この立体模型は絵画の細部理解という点では、非常に役に立ちました。
そして、立体模型を見ることで、ブリューゲルがあの小さな絵の中にここまでアイテムを描きこんでいたのかという驚きも…。
バベルの塔を絵で描かれた方向以外からも眺めることができる…って画期的ですよね。
ブリューゲルの特別展のミュージアムショップでは、様々なブリューゲルグッズ、ボスグッズがありました。
私が買ったバンダナには生地の色が青系の物も有りましたよ。私も、色をどちらにするか悩みましたが、結局黄色系を購入しました。
ミュージアムショップの出口には300円のガチャがあり、カプセルの中身はなんとブリューゲルやボスが描いた妖怪画のフィギュア。
ただのゴム人形に300円は高いのですが、私はやっちゃいました。
そして、カプセルの中に入っていたのは…七つの大罪の大食に出てくる妖怪ちゃん。
食い気ばかりの私には、ピッタリ…とまるで、おみくじを引いた気分でした。
フィギアの種類は7種類あるので何がでてくるのかは運次第。
fujickeyさんもガチャで運試し、チャレンジしてみてくださいね♪
ウェンディ
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