冬のメキシコ旅行（９）－【世】古代都市ウシュマル見学　＆　メリダ市内観光・食事－

2017/01/28 - 2017/02/04

冬になると暖かい国に行きたくなる。メキシコは砂漠とサボテンの暑い国のイメージがあるが、北半球にあるので冬はそれほど暑くはないし、古代文明と植民地時代の街並みの世界遺産があって面白そうなので、探してみると日程的にも都合の良いメキシコ航空直行便利用のツアーが見つかった。価格的にも、割安感がある。（出発までの詳細は、このシリーズの（１）～（３）をご覧ください）

その日程は以下の通り。（★＜　＞内が今回の内容）

１日目：成田～メキシコシティ移動、国立人類学博物館、独立記念塔（キンセアネーラ）、メキシコシティ泊
２日目：【世】メキシコ国立自治大学、【世】プエブラ歴史地区、【世】ポポカトペトル山腹の修道院（ウェホツィンゴのフランシスコ修道院）、メキシカンレストラン、メキシコシティ泊
３日目：【世】サント・ドミンゴ広場、【世】メキシコシティ歴史地区＞、【世】テオティワカン遺跡、メキシコシティ～メリダ移動、メリダ泊
４日目：マヤパン遺跡、カバ遺跡、★＜【世】ウシュマル遺跡、メリダ市内観光、メリダ泊＞
５日目：【世】チチェンイツァ遺跡、セノーテ、カンクン泊
６日目：カンクンで自由行動（イスラ・ムヘーレス観光）、カンクン～メキシコシティ移動
７日目：メキシコシティ～成田移動（機内泊）
８日目：早朝帰国

第９回目は、４日目午前中のマヤパン遺跡・カバー遺跡の観光を終えて、午後の【世】古代都市ウシュマル見学とメリダ市内観光（食事風景を含む）の模様となる。

エリア メリダ(メキシコ)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• グルメ: 5.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 一人あたり費用: 25万円 - 30万円
• 交通手段: 観光バス
• 航空会社: アエロメヒコ航空
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）
• 利用旅行会社: 阪急交通社

13時半頃までカバー遺跡を見物して、【世】古代都市ウシュマル近くまでバスで30分程移動の後、遅い昼食を摂りにレストランへ。

いつものようにコロナビールを注文。前菜は、スープだった。

メインディッシュは白身魚。あっさりしていて美味かった。昼食はバイキングが多かったので、このような定食メニューもたまにはいいものだ。

デザートは、真四角だがプリンのようなもの。

レストランの壁にあったレリーフ。先程のカバー遺跡の最後に見た木彫りの民芸品とほぼ同じ絵柄だ。

昼食の後、15時頃にウシュマル遺跡に到着。メリダの南80ｋｍほどのところに位置している。

この【世】古代都市ウシュマルは、7世紀から10世紀頃にかけて栄えたユカタン半島南西部のプウク（山や丘の意）地方を代表する大遺跡で、幾何学模様や蛇腹模様などの華やかな装飾が特徴的な建物やピラミッドが保存状態良く残されている。

遺跡に入る前に、ビジターセンターのようなチケット売り場・売店・土産物屋の集まっている広場を通過することになっている。

ガイドさんがチケットを購入している間に、この広場の一角のミニ博物館を見学。

ミニ博物館の壁には、複製と思われる壁画が飾られていた。

いよいよ遺跡の方に移動。

案内板には遺跡内の地図も出ている。

遺跡の中に足を踏み入れると、まず魔法使いのピラミッドが目に入ってくる。

魔法使いのピラミッドが一番良く見える正面には、立派な世界遺産の案内板（左側）があり、カバー遺跡の名前も刻まれている。ガイドさんが、「カバー遺跡も世界遺産の一部で、その証拠は後程ご覧になれます」と言っていたのは、この案内板のことを指していたのだ。

魔法使いのピラミッドの麓をぐるりと回りながら、正面の方へ進んで行く。

魔法使いのピラミッドは、高さが36ｍで他のピラミッドとは異なり、柔らかな丸みを帯びたフォルム（曲線）が特徴となっている。

魔法使いの老婆が温めた卵から生まれてきた小人が、超自然的な力で一夜のうちに造ったというマヤの伝説から、この名前が付いたとされている。

ピラミッドの頂上には神殿がある。

正面に回ると、ここにも大地に突き刺さる一本の石柱が建っている。

雨神は男性、大地は女性。そこから生まれるのが農作物と考えられており、石柱は雨神の象徴とのこと。

ピラミッドの頂上の神殿自体も、チャック（雨神）に見立てられている。

魔法使いのピラミッドの正面からの姿を眺めた後、三角形の門を潜って尼僧院の方へ移動。

この構図は、ウシュマル遺跡の代表的な一枚となっているもの。抜け目なく撮影しておいた（笑）。

尼僧院の中に入ってしまうと、ピラミッドが高く突き抜けて見える。

ツアーメンバーも撮影していた。

尼僧院には、広々とした中庭を囲む形で４つの独立した建物が建っている。

それぞれには小部屋が並んでおり神官が住んでいたのでないかといわれている。

壁面には、幾何学的模様と多くの雨神チャック像が設けられている。

チャック像が縦に３つ並んでいる。

建物の角にもチャック像。鼻の半分ほどが残っているのが見て取れる。

地元の人も見学に訪れており、日陰でガイドさんの説明を聞いている。

ここは、縦に４つのチャック像。

階段の下には、石の玉座があった。

至る所に雨神チャック像がある。大きな川がないこの地方では、それだけ雨に頼る水が大切だったということだろう。

チャックの鼻が並んでいる様が見て取れるが、残念なことにいずれも鼻の先端（曲がって上を向く部分）が欠けてしまっている。

尼僧院の中庭全体を見下ろす。

球戯場に移動。

イグアナの巣もあった。

高さ30ｍの大ピラミッドが見えてきた。ここは登ることが出来るようになっている。

大ピラミッドの案内板。

大ピラミッドに登る前に、ハトの家が出現。ガイドさんは、不親切なことに簡単な説明を行うだけで、この遺跡の前には導いてくれなかった。

暫しツアー一行から離脱して、ハトの家の正面に行ってみる。

案内板には、スペイン語と英語が並んでおり、英語では「PIGEON LOFT COMPLEX」となっていた。

壁の上部に造られた格子窓がハト小屋のように見えることから名付けられたが、この建物は行政機関として使われていたらしい。

数分遅れてツアー一行に追いついたが、すでに皆さんは大ピラミッドに登り始めていた。

下から見るとかなり急で高い。やはり這いつくばるような形で登るのが安全なようだ。

上まで登ると、この遺跡全体が見渡せる。左奥は尼僧院だ。

頂上の建物の壁面には、雨神チャック等の彫刻があり、皆さん興味深げに眺めていた。

その壁面のクローズアップ。

大ピラミッドから下りて、最後の総督の宮殿前に移動。大ピラミッドの向こう側に魔法のピラミッドが見え、午後遅くの陽射しに浮かび上がっている。

宮殿前には、双頭のジャガーの像があった。これは、為政者の強大な力を象徴しているとのこと。

ここの石柱は、大地に斜めに突き刺さっていた。

双頭のジャガーの向こうには、一段と高くなっている基壇の上に神殿がそびえていた。この遺跡の中で、最も美しいといわれている建物だ。

基壇の上に上がると、魔法使いのピラミッドが良く見えていた。

横に長い建物には、いくつもの部屋と入口が設けられている。

魔法使いのピラミッドの丸みを帯びた姿。16時33分。

総督の宮殿を後にして・・・。

魔法使いのピラミッドの横を通って、出口に向かう。

入口にあった売店・土産物屋広場に戻ってきて、暫し休憩。冷たいフルーツジュースが美味かった。

15～17時の約2時間の【世】古代都市ウシュマル見学にも満足して、メリダへ戻ることになった。

ウシュマル遺跡から約1時間半で、メリダ市内に到着。市の中心広場を見物することになっている。18時半になっており、すでに真っ暗だ。

広場前の教会と古い建物。

広場の標識。

広場には面白い腰掛けがあった。この椅子に座ると、二人のコミュニケーションが良くなるとのこと。

広場の中はもちろんのこと、周りの建物も皆ライトアップされている。

まだ時間も早いので、寛いでいる人が多い。

これは、市長の館（？）。入ってみようとしたら、守衛に止められた。

教会。

こちらは市庁舎（？）。

観光馬車も待機している。

メリダの文字の大きな看板前で記念撮影。

一旦ホテルに戻った後、ホテル前にある建物内のレストランで夕食。ここはメリダでは有名なレストランらしく、後でガイドブックを調べてみるとちゃんと掲載されていた。

建物１階にあった噴水と天井の飾り。レストランは２階にある。

１階は、ショッピング街にもなっている。

コロナビールがなかったので、他の銘柄を注文。前菜はスープだった。

メインディッシュのポークのソテー。普通に美味しかったが、平凡な料理だ。

デザートのスイーツ。

このレストランで特筆すべきことは、テーブル横の壁画。良く見ると、世界中の有名人の似顔絵が描かれている。

一番左はダリと思っていたら、メキシコの有名な画家らしい。

後方の３人の女性は、ジャクリーヌ・ケネディとダイアナ妃ともう一人（誰？）。横には小さくガンジーが描かれている。

右側の大きく描かれている２人の左の方は、頭の痣からもゴルバチョフと判る。

左から、エルビス・プレスリー、マイケル・ジャクソン、有名なオペラ歌手のパバロッティ。

公園で見た面白い形の椅子に座っているのは、マリリン・モンローとカストロ。

右側に立っている二人は、マリア・カラスとアインシュタイン。

さすがに地元のメキシコ人は判らなかったが、プレスリーの横はメキシコの有名な歌手なのだろう。食事よりもこの壁画の方が気に入ってしまった（笑）。

食事が終了したのは。21時過ぎだったが、まだ一日は終わらない。すぐ近くのウォルマートへ土産物を探しに出掛けた。


ツアーメンバーのほとんどが、閉店までの１時間買い物をした後揃ってホテルへ帰還。この日も盛り沢山の観光を楽しんだ充実（？）の一日だった。明日は、【世】古代都市チチェンイツァの観光からスタートだ。

（続く）