山陰方面【2/4】山口を巡る --メジャーになった橋と千本鳥居、そして日本の礎--

2016/05/05 - 2016/05/08

未投稿の旅行記を徐々に掲載。なるべく投稿時と季節感のギャップが出ない投稿にする。

2016年のゴールデンウィークを利用して訪問した、山口、島根、鳥取の３県を巡る旅。この旅行では初めて訪れる場所が殆どのため、とても新鮮な気持ちで。軽ワゴンでの車中泊も慣れ、雨天の影響以外は快適な旅に。

【1/4】2016.5.5 山口を巡る１ --アーチ橋と決闘の島--
【2/4】2016.5.6 山口を巡る２ --メジャーになった橋と千本鳥居、そして日本の礎--（本投稿）
　・CMでメジャーになった「角島大橋」
　・TV多く取り上げられた「元乃隅稲成神社」
　・現代日本の礎を築いた吉田松陰ゆかりの地と萩の町
　・日本の開国を支えた産業技術
【3/4】2016.5.7 山口/島根を巡る --自然の造形美と世界に認められた銀山--
【4/4】2016.5.8 島根/鳥取を巡る --駆け巡り駆け上がる島根/鳥取メジャースポット--

この旅でも複数のリベンジスポットが生まれた。再訪が楽しみだ。

エリア 角島・下関北部(山口)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• グルメ: 5.0
• 交通: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 自家用車
• 旅行の手配内容: 個別手配

今朝は、道の駅 北浦街道 豊北 で目覚めた。

道の駅 北浦街道 豊北 道の駅

本日の最初の目的地「角島大橋」。

選んだ道の駅からは車で10分足らず。朝7:00には角島大橋に到着。

角島大橋 名所・史跡

本日は雨模様。
晴天の角島大橋を思い描いていたため、たいそう悔やまれる。

角島大橋 名所・史跡

青い海と青い空、そして角島に左に曲がりながら掛かる橋。そんな想像は砕け散った。天気は変えようがない。。

角島大橋 名所・史跡

リベンジを誓い、角島大橋を後にした。

角島大橋 名所・史跡

次に訪れたのは、こちらもTVで多く通りあげられた「元乃隅稲成神社」。
朱の千本鳥居が素晴らしく、今回の旅で楽しみにしていた場所。

元乃隅神社 (もとのすみじんじゃ) 寺・神社・教会

元乃隅稲成神社のある岬の先端方向には「龍宮の潮吹」と呼ばれる、自然の噴潮現象が観られる。
季節が真逆のため期待していなかったが、やはり全く潮を吹きそうな気配すらなかった。

元乃隅神社 (もとのすみじんじゃ) 寺・神社・教会

秋から冬にかけて、波が高く北寄りの風が吹くときには、写真のような潮を噴き上げる自然現象が観られるそうだ。

元乃隅神社 (もとのすみじんじゃ) 寺・神社・教会

元乃隅稲成神社のある岬は、足場の悪い荒々しい環境。

元乃隅神社 (もとのすみじんじゃ) 寺・神社・教会

玄武岩と思しき岩が波を打つように岬にまとわりついている。

元乃隅神社 (もとのすみじんじゃ) 寺・神社・教会

海の安全を祈るためと思われる地蔵菩薩。

元乃隅神社 (もとのすみじんじゃ) 寺・神社・教会

いくつもこの岬には地蔵菩薩がある。
海難事故が多い所なのだろう。

元乃隅神社 (もとのすみじんじゃ) 寺・神社・教会

改めて元乃隅稲成神社。

元乃隅神社 (もとのすみじんじゃ) 寺・神社・教会

朱の千本鳥居が眩しい。

元乃隅神社 (もとのすみじんじゃ) 寺・神社・教会

塗られて間もないように感じる朱。

元乃隅神社 (もとのすみじんじゃ) 寺・神社・教会

急峻な断崖沿いに並び立つ朱の千本鳥居。

元乃隅神社 (もとのすみじんじゃ) 寺・神社・教会

早朝且つ雨天のためか、参拝客はとてもまばら。

元乃隅神社 (もとのすみじんじゃ) 寺・神社・教会

崖の上から。朱の千本鳥居が美しく並び立つ。
季節がもう少し下り、天気に恵まれれば、更に素晴らしい景観に遭遇できた筈。

元乃隅神社 (もとのすみじんじゃ) 寺・神社・教会

鳥居に付けられた賽銭箱。
TVにも多く取り上げられていたが、賽銭を投入れることができれば願いが叶うと言われる。

元乃隅神社 (もとのすみじんじゃ) 寺・神社・教会

元乃隅稲成神社から約１時間車を走らせ、萩の街へ。

松下村塾がある松陰神社。ここにあった鈴木勘蔵の旅館で、薩摩・田上藤七、長州・久坂玄瑞、土佐・坂本龍馬が一堂に会した。後の薩長土連合の前兆に。

松下村塾 名所・史跡

吉田松陰が安政の大獄で江戸伝馬町の獄に投ぜられ、処刑を覚悟した際に両親に送った手紙の中の一節。
「親思うこころにまさる親ごころ きょうの音ずれ何ときくらん」

松下村塾 名所・史跡

吉田松陰の父、杉百合之助の旧宅で、伊豆下田港で海外渡航に失敗した吉田松陰が江戸・伝馬町の獄から萩に戻され実家で幽囚となった際に住んだ家。

松下村塾ができるまで、ここで講義が行われていた。

松下村塾 名所・史跡

大きな家。幽囚の身ながら裕福な生活をしていたように思われる。

松下村塾 名所・史跡

幽囚室自体は三畳半のこの広さ。ここで、読書と著述に専念したそうだ。

松下村塾 名所・史跡

そして遂に松下村塾。

松下村塾 名所・史跡

この松下村塾から、幕末から明治の日本を主導する逸材が多く輩出された。

松下村塾 名所・史跡

講義室。部屋の掛け軸にはよく見かける吉田松陰の肖像画ある。

松下村塾 名所・史跡

松下村塾。。
ここで学んだ人々が明治を作り、近代日本の礎を築いたんだ。世界遺産にもなる筈だ。

松下村塾 名所・史跡

さて、おなかが空いたので、ネットで調べていた旨いと評判のちゃんぽん屋「はた満」へ。

これがイチ押しのとんこつスープの「ちゃんぽんデラックス」。
とんこつスープが濃厚で蒸し麺に良く絡んで、サイコー！
人格がおかしくなるかと思った。チャーシューや野菜などもタップリで満腹感も十分。
本当の美味しかった。。この辺りに来たら、絶対にまた立ち寄る！
また食べたくなってきた。。

大満足で、改めて萩中心部へ戻り、萩城址へ。

萩城跡指月公園 名所・史跡

萩城址の傍らには美しいビーチがあった。菊ヶ浜海水浴場。
海水浴シーズンにはファミリーなどで大変賑わうそう。

菊ヶ浜海水浴場 ビーチ

そのまま歩き、萩の城下町へ。

菊屋横丁 名所・史跡

国の重要文化財に登録されている「菊屋家住宅」。

菊屋家住宅 名所・史跡

木戸孝允（桂小五郎）が生まれた家。国の指定史跡に登録されている。

木戸孝允旧宅 名所・史跡

蘭学者の青木秀弼旧宅。

木戸孝允旧宅 名所・史跡

ここには、家は残っていないが、群馬県令になった楫取素彦（小田村伊之助）が住んでいたことがあるそうだ。

円政寺 寺・神社・教会

久坂玄瑞立像。尊皇攘夷の先頭に立つ勇ましい姿。

吉田松陰の妹の文と結婚した久坂玄瑞。吉田松陰から絶賛された男。
禁門（蛤御門）の変で、24歳で亡くなった。

文は大河ドラマ『花燃ゆ』の主人公になり有名になった。

久坂玄瑞進撃像 (萩市中央公園内) 名所・史跡

萩城下町の道には、世界遺産指定されてからだろうか、道の案内板が埋め込まれている。

円政寺 寺・神社・教会

奇兵隊を創ったことで有名な高杉晋作の立像。
肺結核により27歳で亡くなっている。

高杉晋作立志像 名所・史跡

菊屋横丁にて。長い白壁が素敵。

高杉晋作誕生地 名所・史跡

日本の道100選にも選ばれた。

高杉晋作誕生地 名所・史跡

菊屋横丁には高杉晋作の生誕地もある。

高杉晋作誕生地 名所・史跡

毛利輝元の墓所「天樹院」にも立ち寄った。

旧毛利家別邸表門 名所・史跡

良心に任せた料金入れ。大人二十円。

旧毛利家別邸表門 名所・史跡

静寂に包まれた廃寺の奥に毛利輝元は眠る。

旧毛利家別邸表門 名所・史跡

石灯籠が整然と並ぶ。

旧毛利家別邸表門 名所・史跡

萩城の脇を流れる用水路。

花の江 グルメ・レストラン

萩城下町から少し離れた吉田松陰が生まれた場所にも行ってみた。

吉田松陰誕生地 名所・史跡

吉田松陰の実家、家禄26石の萩藩士杉家の旧宅地。

吉田松陰誕生地 名所・史跡

吉田松陰は萩城下が見渡せるこんな風光明媚な場所で幼少時代を過ごしたんだな。
この場所は団子岩とも言われているそう。なぜ団子岩なんだろう。

吉田松陰誕生地 名所・史跡

団子岩には吉田松陰の墓がある墓所もある。

吉田松陰誕生地 名所・史跡

墓所には、吉田松陰とゆかりの深い人々の墓が立ち並んでいる。
実家杉家の方々、玉木家（松陰の叔父の家系）、久坂玄瑞とその家族、高杉晋作など。

吉田松陰誕生地 名所・史跡

世界遺産に登録された「萩反射炉」に移動した。

萩反射炉 名所・史跡

見えているところは煙突に当たる部分で、高さ11メートル。途中から二股に分かれているように見えているが、実際は2本の独立した煙突。

「硬くてもろい鉄」を「柔らかく粘りのある鉄」に変えることがこの反射炉の大きな特徴で、炉内を高温に保つために高い煙突を作り大量の空気を取り込む造りになっているそう。

萩反射炉 名所・史跡

ただ、この反射炉は試作的に築造されたもので、萩藩は、技術的、費用的な困難さ故、本型の築造は断念した。

反射炉で現存しているのは、静岡の韮山とこの萩の２基のみ。大変貴重な遺産。

萩反射炉 名所・史跡

恵美須ヶ鼻造船所跡にも行ってみた。ここも世界遺産に登録されている。

恵美須ケ鼻造船所跡 名所・史跡

発掘中であり、特別目に留まるものがあるわけではなかったが、国内で唯一確認された洋式木造帆船の造船所跡で、今後更に発掘調査が行われ、保存整備を行う予定とのこと。

恵美須ケ鼻造船所跡 名所・史跡

大板山たたら製鉄遺跡にも行ってみた。ここも世界遺産にリストされている遺跡。

江戸時代の製鉄所跡で、日本古来からの砂鉄から鉄を作っていた。

大板山たたら製鉄遺跡 名所・史跡

仕事や生活にかかわる事務を行う「元小屋」の跡。

大板山たたら製鉄遺跡 名所・史跡

面白いものがあった。
小屋の隅に埋められた３点の赤い杭をこの復元図に合わせると、あーら不思議、元小屋の復元イメージが。

この細工、他では見た記憶はないな。面白い。

大板山たたら製鉄遺跡 名所・史跡

これは、高殿（製鉄炉）跡。

大板山たたら製鉄遺跡 名所・史跡

炉・鞴（ふいご）の復元図。
＃帽子が映り込んでしまった。。

製鉄には強い炎が必要なため、強い炎を作るために炉に風を送る足踏み式の装置だったそう。

大板山たたら製鉄遺跡 名所・史跡

天秤鞴という鞴（ふいご）の跡。

大板山たたら製鉄遺跡 名所・史跡

砂鉄を洗う場所なども復元されている。

大板山たたら製鉄遺跡 名所・史跡

たたら製鉄所跡は、南半分は山ノ口ダムに水没し、北半分のみが保存されている。

大板山たたら製鉄遺跡 名所・史跡

今晩の湯は、道の駅阿武町の「鹿島の湯」。
ここで今晩は寝ようと考えていたが、明日のことを考え、更に移動することに決めた。

そして移動してきた道の駅「ゆとりパークたまがわ」。
ここでこの晩は就寝。

道の駅 ゆとりパークたまがわ 道の駅