2016/10/22 - 2016/10/22
72位(同エリア169件中)
まりも母さん
ちょっくら真岡へ レトロ探して街歩き。前半 金鈴荘と久保記念館
http://4travel.jp/travelogue/11209843
続きです。
真岡駅方面へ レトロな建物や町並みを探しながら歩きました。
真岡駅のSLキューロク館でSLが動くのを見て、
最後は、久保講堂を見に行って来ました。
調べもせずに来てしまった真岡でしたが、レトロを探しつつ 一日楽しい街歩きでした。
- 旅行の満足度
- 3.5
- 観光
- 3.5
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
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-
頂いた「真岡まちあるきMAP」を参考に、レトロな建物がありそうな道を進みます。
レトロがありそうな道、とは、
古い街道、狭い路地、折れたり カーブのある道など、あまり開発されていなそうな道の事です。
食事をした“ミドリ食堂”の前の道を進むと、“辻善兵衛商店”という酒蔵の建物が見えました。
この酒蔵前の道は、「関街道」と言って、賑わっていた門前通りだという事が書かれた説明板がありました。 -
清酒 桜川を造る創業宝暦4年の200年以上続く酒蔵だそう。
-
更に進むと行屋川に出ました。
川べりには 遊歩道があり、春は桜並木がきれいなのだそうです。
県道47号から 行屋川 上流方面。 -
こちらは、下流方面。
この川は、先で五行川へと注ぎ、更にその先で小貝川と合流します。
駅方面に行くのに、川沿いの道を歩いてみます。 -
「芳真館」という旅館らしい建物がありました。
看板はついていますが、もう営業していないのかな? -
川の反対側に見えてきたのは“海潮寺”創建永正7年(1510)その後現在地に移転。
なんだか変わった楼門だと思ってよく見たら、屋根瓦が大谷石製です。
さすが、栃木県のお寺。山門の屋根が大谷石なんて珍しいと思います。
栃木県指定文化財となっています。 -
行屋川を離れて、駅へ向かいます。
駅へ向かうメインストリートなのでしょうが、
営業している商店は少ないです。
まぁどこの地方もこんなもんですが。
何のお店だったのか?「おとめや」と看板のあるお店の前に、懐かしいものが。
お店の左端 この半分壊れかけたのは、昔のゴミ入れですよね。
うちの近くにはありませんでしたが、この中に生ゴミの袋を入れるとかして使ったものでは?
すぐ並びのお店の脇にも同じものがあり、そちらは、植木鉢の台として使われていました。
昭和の面影を感じる文化遺産(?) -
駅前通りまで来ました。
“ボナール”はオムライスがおいしいと評判の石蔵を使った喫茶・レストラン。
中に、ボルタリングのウォールが見え、子供が登っていましたよ。
敷地内には、石蔵を使った“BERRYWALLクライミングジム”もあるようです。
スポーツクライミングは、オリンピックの種目にもなり、最近人気が出てきたようですね。 -
真岡駅前の道から。こちらが、“ボナール”の入り口みたいですね。
表札も出ているし ダンススタジオの看板もあるので、敷地内のいくつかの建物が色々と利用されているのかも。 -
真岡鐵道真岡線 真岡駅の駅舎です。
蒸気機関車の形をデザインした駅舎が面白いです。
この駅舎は、平成9年(1997)に出来ました。 -
駅前は広くて、“SLキューロク館”の建物もあります。
真岡鉄道は、土日祝日などに通年SLを走らせていて、人気があります。 -
駅構内にはレトロな車両も色々展示してあります。
私は、電車の車両の知識は全くありませんが、「鉄」の方には楽しい場所なのでしょうね。 -
“SLキューロク館”に入ります(入館無料)
9600形蒸気機関車がありました。型の番号から、「キューロク」と呼ばれるのだそうです。
大正9年(1920)川崎造船所で製造され、北海道の機関区で活躍した車両です。
昭和51年(1976)廃車になり、真岡市井頭公園で静態保存されていました。 -
このキューロク館に入ったとたん、機械油の匂いを強く感じました。
車輪の脇には所々に青いケースが置かれていて、中には油が入っていました。
車輪の上あたりから油が滴り落ちてくるのを受けているようです。 -
外には D51形蒸気機関車。
こちらの型の方が新しく、昭和13年(1938)製
デゴイチは、他の場所で展示も見たことがあります。蒸気機関車の代名詞みたいなデゴイチですからね。 -
キューロクの後ろには、スハフ44型25号という客車がありました。
中も見られます。
天井に扇風機のある、レトロな客車。
子供の頃、夏休みになると、こんな電車に乗って、海に行った様な気がします。
窓辺にはポリ容器のお茶と冷凍みかんが必須アイテムですね。 -
客車の洗面所 なんとも懐かしい感じ。
昭和29年(1954)製造で、北海道で急行ニセコの客車として使われました。 -
キューロク館の前には 車掌車。
9600形SLの運行に合わせ、1人300円で乗車できます。 -
キューロク館前のSL自走運行は、土日祝日に1日3回。
3回目の14:30をせっかくなので、待つ事にしました。
時間が来ると、汽笛を鳴らし、SLが建物から出て来ましたよ。 -
蒸気が上がりなかなかの迫力。
本物のSLが動いているのをこんな近くで見るのは 初めてです!
汽笛の音がいいでねぇ。
自走運行は石炭ではなく、圧縮空気を動力源として動かしています。
キューロク館内が機械油臭かったのは、SLを動かす為に、メンテナンスが行われているからです。
大正9年製という古い機関車がこうして大切にされているが すばらしいですね。 -
敷地内のレールを進んで、お客さんが乗った車掌車に連結します。
連結の様子も見ものです。
赤と緑の旗をもって連結の合図を出しているおじさんは、OBさんなのでしょうかね? -
車掌車をスムーズに連結すると、機関車は 今度はバックして、車掌車を引いたままキューロク館へ戻って行きます。
-
乗っているのは子供が主で、小さい子供とその親や祖父母たち。
SLはキューロク館の中に入り、また進みと、車掌車は2往復します。 -
駅前に飾られた真岡鉄道のSL紹介。
SLが走っている所を見るのも楽しいですが、今度は もおか号の運転日に乗ってみたいです。
キューロク館で 自走運行が行われているのは、ここに来るまで知りませんでした。
楽しかった。見られて良かったです。 -
SLの雄姿を見て、再び街歩きです。
ファイヤーキングなどのアメリカンアンティークとビンテージクローズの“雑貨屋マメチコ”を覗いて、真岡駅入り口交差点へ。 -
道路脇に大谷石の蔵がぽつんとありました。
蔵の前には、「松田屋」と名のある門柱のようなものもありました。
以前は商店の蔵だったのかな?
この蔵は、いずれ、何かに使われる為に残してあるように見受けられました。 -
更に進んで、田町北交差点。
ここにレトロな建物を発見。
今はもう使われていないようですが、
銀行か信用金庫、保険会社など、金融関係の店舗だったであろうと思われる建物。
こんな建物 少し前までは結構みかけたように思いますが、
いつの間にか、建替えられたのかあまり見なくなりました。 -
交差点の先、MAPにある、「レトロな小径」を目指して進むと・・・。
“満川医院”という病院が。
入母屋破風っぽい屋根の建物。
敷地を囲うのは、蔦の茂る大谷石の塀です。 -
入り口のドアや屋根など、直されているようですが、窓に はまった格子のデザインにレトロな感じがあります。
-
そして、この病院の脇には、水路があるいい感じの小径が。
水路の中には、大きなタニシがどっさりいましたよ。
こういう路地を見つけるのが 街歩きの楽しさです。
大体、真岡の駅前~門前エリアの散策は出来たので、車を停めた “木綿会館”に戻ります。 -
夕方になり そろそろ帰途へ。
最後に「真岡まちあるきMAP」には掲載されていませんが、
真岡市にある、登録有形文化財から検索して見つけた、
“久保講堂”に寄る事にしました。
ナビに行き先を入れて到着したのは、 こんな建物でした。
大きな建物ですが、一見さほど古そうには見えません。 -
駐車場と入り口を探して建物の周りを行くと・・・
隣接して真岡市市役所の図書館もあり、駐車場がありました。 -
真岡市久保講堂(旧真岡小学校久保講堂)昭和13年(1938) 昭和61年(1986)移築
遠藤新 設計 国指定登録有形文化財
塔屋が2つある部分は、モダンでシャープな印象。
しかし、その左側のエントランス部分は、板壁や切妻の瓦屋根と言った、和風な印象です。 -
1階のテラスのような部分は、石張りで、大谷石多用の師である、F・Lライトっぽい感じがします。
-
中まで見る事は出来ないかなぁ?と思いつつ、「真岡市文化祭 盆栽展」の看板につられて中に入ってみると・・・おばちゃん数人が受付に。
正直に「建物が見たくて来たのですけど」と言うと「どうぞ どうぞ。盆栽も見て行ってね。お2階も上がれるわよ」と、うれしいお言葉が。
じゃ~早速・・・と入り口脇の階段を上がりまず 2階から。
2階にはぐるりと、バルコニーがありました。
照明はすっきりした埋め込みで、天井装飾は無し。
ホール内では盆栽展が開催中だったので、パーテーションが並んでいます。 -
2階のバルコニーのレベルの上に向かってさらに狭い階段が。
ここまで上がって来たのだから、これも登ってみます。(丁度おひとり、男性が降りて来ました) -
狭い階段を上がると、さっき、外から見えた塔屋の内側に出ました。
ガラス窓の小部屋で、窓の先にはベランダ状の部分も。 -
窓からは、屋根瓦ともうひとつの塔屋が見えました。
この高さでも、地方の町なので、眺めはまぁまぁです。
昭和初期の建物が出来た頃は、さぞ、眺めが良かった事でしょう。 -
階段ホールの照明はこんな、レトロモダンなデザインです。
-
1階から2階への階段部分。
階段と壁の一部は板張りです。 -
上のフロアを見て1階に戻ってくると、さきほどのおばちゃんに しっかり盆栽展会場に促されました~。
タダ見(?)はゆるさへんで~って事か・・・。
盆栽は 全く 目的ではありませんけど、義理もあり一応見るか・・・。
まぁ、結構すごい盆栽もあり、楽しめました。
ダンナは・・・2階から降りると さっさと外に出て、ポケモン探しに行っちゃいましたよ~。(裏切り者~) -
で、私は・・・盆栽見つつ、講堂の中もちゃんと見てきました。
ステージの背面はカーブし、ステージまでは 正面が階段になっていました。
蹴上げの低い、美しい階段でした。 -
ホールの左右にも1段高くなった場所があり、
小学校によくある、体育館兼講堂、と言うより、「講堂」の名にふさわしい造りだと思いました。 -
外に出て、今一度 講堂の周りも見てみます。
講堂のテラス前には2つの四角い池らしきものがありました。
大谷石っぽい石で造られた浅い池は、F・Lライトっぽさを感じます。 -
この久保講堂は「久保」の名前の通り すでに見てきた「久保記念観光交流館」の美術評論家 久保貞次郎が資金を寄付し、真岡尋常小学校の講堂として造られたものです。
F・L ライトを敬愛する久保氏は、真岡の久保ギャラリーと共に講堂もライトの弟子であった遠藤新に設計を依頼したと言う事なのです。(建築は久保ギャラリーの方が後です) -
最初ここに来た時に見た、バルコニーと反対側の 窓の並ぶ後ろ側は、瓦屋根とすっきりした広い窓から、古い建物とはあまり感じられませんでした。
建物反対側のテラスのある側は、2つの塔屋の目立つレトロモダンなイメージ。
エントランス付近は、モダンな要素は感じつつも、なじみ易い和館の雰囲気で、
見れば、見るほど、面白さを感じる建物でした。
小学校の体育館完成によって、一時は取り壊しの話も出ましたが、移築保存が決まり、市民に活用される建物となったのはよかったです。
ほとんど、調べも無くいきなり来てしまった真岡市でのレトロ探し。
わざわざ観光で来るにはまだ、内容は足りない気もしました。
「真岡木綿」に関しての見どころがほとんど無かったからです。
それでも、巨匠の作品が見られ、レトロ探しの目的はまずまずの収穫で 楽しい一日が過ごせました。
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