2017新春のメキシコ　その６～おもちゃ箱のようなグアナファトの路地裏と教会巡り

2017/01/03 - 2017/01/05

２０１７年のお正月休み、冬は暑い所に行こうと２度目のメキシコへ。前回はメキシコシティとユカタン半島を巡ったので、中央高原を中心に回りました。

その６は、かつてシルバーラッシュに湧いた街、グアナファト。押し寄せた人々が自分の家を隣と区別するために思い思いに色を塗ったのが現在にも引き継がれています。

銀で得た財産を惜しみなく使って建てられた教会建築も見もの。隙間恐怖と呼ばれるほどの過剰な装飾をほどこした、ウルトラバロックのファサード彫刻は、スペイン文化と先住民文化の融合としてとても興味深いものです。ただ、グアナファトは独立戦争の重要な舞台になったことと、その後の政府による宗教弾圧（財産没収）などにより、内部は簡素になっている教会が多いのは少し残念。

谷に沿ってできたグアナファトは、たくさんの路地が入り組んでいますが、主要な見どころは谷底部分にあつまっているので、路地裏をさまよい歩いても、下り坂を選べば自然と中心部に戻ってくることができます。前の旅行記では、バレンシアーナから眺めましたが、ここでは街の南側の丘に立つピピラ像から、昼、夕暮れ、夜と表情を変える街の姿を眺めました。グアナファト名物の地下道体験もほんの少し。

・トンネルを通り、車でグアナファト市街の西のはずれ、アロンディガ広場へ
・ここからは徒歩で、イダルゴ市場
・トンネルを歩く
・口づけの小道
・フアレス通り
・ラパス広場とバシリカ
・長い階段のグアナファト大学
・ラコンパニーア教会
・フアレス劇場とサンディエゴ教会
・お昼はファレス劇場の向かいのレストランで
・ケーブルカーでピピラの丘へ、ピピラからの昼の眺め
・サンフランシスコ教会
・路地裏歩き
・サンロケ教会
・２回目のピピラで、夕暮れから夜への景色の変化を楽しむ
・メキシコ最後の夕飯はちょっとゴージャスに
・翌朝、山の上のクリスト・レイ像を眺めながらグアナファトを後に

表紙写真は、ラパス広場から見上げるピピラ像。

エリア グアナファト(メキシコ)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.5
• ホテル: 3.5
• グルメ: 4.0
• ショッピング: 3.5

• 交通手段: 徒歩
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行なし）

グアナファト名物のトンネルを通って、車でグアナファト中心部に向かいます。

昔の鉱山技術を忍ばせますね。

このあたりはアーチが続きます。かつては川だったところを暗渠にしているのです。

光が反射して見にくいですが、ドン・キホーテ像の前を通過。

この階段もグアナファトのランドマークの１つですね。

UGマーク。グッズを売っているのでしょうか。

細い路地を車は抜けていきます。

巨大な四角い建物は、アロンディガ・デ・グラナディータス。穀物倉庫です。
独立戦争の激戦が行われた場所。

ここで車を降りて、あとは徒歩で街を回ります。

アロンディガ デ グラナディータス／州立博物館 文化・芸術・歴史

ファレス通りに出ました。

一見教会のような、イダルゴ市場。

イダルゴ市場の入り口。

ピンク色の石と、装飾が可愛いです。

イダルゴ市場 市場

中は地元の人で賑わっていました。

階段の上にマリア様が祀られています。

スナックを食べられる場所かな。

あれ、犬が迷い込んで？います。

整然としているのか、無秩序なのか…

ガラスケースに入って売られているのは、豚の丸焼きをほぐしたもの。

市場の出口では、なんだかキムチのようなものを売っています。

大きな唐辛子を焼いて皮をむいて、辛い調味液に漬けたものだそう。ソースのもとになるんですって。それに衣をつけて揚げたのも売っています。

昔は各家庭で手作りしていたそうですが、とても手間がかかるので、こうして市場で買うことが増えたそうです。

市場を出たら、巨大なボンネットバスが。

階段を下りて…

かつては川にせり出していた建物でしょうか。

その横のトンネルに入ります。

トンネルを歩く私。

トンネルが三方に開く、三叉路に出てきました。

ちょっとしたトンネル体験でした。

地上に出て少し行くと、口づけの小道。

隣同士でキスができるほど、道を挟んだ左右の家がとても近いところです。

小道の先は階段になっていました。

「口づけの小道カフェ」があるみたいですね。

口づけの小道 散歩・街歩き

トンネルへの入り口は突然姿を表します。

私たちは上の道を進みます。

カラフルな家並み。

遠くに、黄色いバシリカが見えてきました。

左手は議会だそう。

ラパス広場とバシリカ。

ラパス広場 広場・公園

バシリカの扉。先住民の意匠でしょうか。

バシリカの中。淡いレモンイエローが心地よい空間を作っています。

Parroquia de Basilica Colegiata de Nuestra Senora de Guanajuato 寺院・教会

ラパス広場からは、丘の上のピピラ像がよく見えました。

坂を上がって、グアナファト大学へ。

この長い階段が、グアナファトのランドマークになっています。

グアナファト大学 建造物

その並びには、イエズス会のラコンパニーア教会。

チュリゲラ様式の典型例とのこと。エスティピテ台柱は比較的端正な感じ。

Templo de la Compania de Jesus 寺院・教会

中に入ると、十字架に架けられたキリスト像が目に飛び込んできます。

建物はさっぱりしていますね。独立戦争や宗教弾圧の際に破壊されたためでしょう。

ラコンパニーア教会の角には狼と魚の泉。何か特別な意味があるのかな。

トルコ通りは、その名の通り、かつては中東からの人が住んでいたようです。

フアレス劇場です。

彫刻と、その前は彫刻風にボディペイントした大道芸人です。

フアレス劇場 建造物

フアレス劇場の隣には、サンディエゴ教会。

サンディエゴ教会 寺院・教会

こじんまりしていますが、エスティピテ台柱は装飾で満載。

中はこちらも新古典様式ですね。

可愛らしいパイプオルガンがありました。

銅像のところからみたサンディエゴ教会。

大道芸人さんもいらっしゃいます。

そして、教会のドームのすぐ左に、小さくピピラ像が見えています。

お昼は、フアレス劇場に面するレストランで。写真左手の赤いひさしのところです。

女性のシェフなのですね。

Casa Valadez その他の料理

石の板に載って、パンが出てきました。カットして食べるそうです。

お昼はリーズナブルなランチメニューがあって、とても賑わっていました。

サラダ、スープ（２種類から選択）、メイン（同）、コーヒーがついて１０００円ぐらい。

メインは魚のフライにしました。なかなかおいしい。

食後のファレス劇場。

あいかわらず逆光でなかなかきれいに写真が撮れません。

むしろ、その強い日差しを浴びて輝く街を見るために、ピピラの丘へ。１ねんほど運休していたケーブルカー、ようやく開通したようです。

フニクラ (ケーブルカー) その他の交通機関

ケーブルカーのチケット。片道２５ペソ。

８人ほどしか乗れないので、並んでいる人数で左右どちらに行くか、判断してください。

先頭に並んでいれば、ケーブルカーの一番下、窓側の場所を確保できます。

動き出しました。手前の三角屋根はフアレス劇場。

赤いサンディエゴ教会のドームの向こうは、ラコンパニーア教会のドームです。

谷沿いに、山に沿って家が立ち並んでいる様子がよくわかります。

高度があがって、黄色のバシリカが見えてきました。その奥はグアナファト大学です。

さらに高度が上がります。

ピピラ像のところまでやってきました。

ピピラ記念像 (ピピラの丘) 自然･景勝地

テラスからのパノラマ写真。谷に沿って形成された街の様子が手に取るように分かります。

写真をクリックすると拡大します。

バシリカと大学あたりをアップにしてみます。

あ、奥の山際にある要塞みたいなのは、現在も操業中の銀鉱山です。

朝はあのテラスから、こちら側を見たのですね。

左の方に目をやると、山の上に教会が見えます。

アップにすると…　これも今朝訪れた、サンバレンシアーナ教会。

ついでにバシリカの超アップ。

カラフルな街並み。いつまでも見飽きることがありません。

テラスから街を見下ろす人々。

ここにも大道芸人さんがいますね。鉱山労働者に扮しているのでしょうか。

ピピラの丘からは、階段で下りることもできますが…

おとなしく、ケーブルカーで戻ることにしましょう。

実は、このケーブルカーの途中からの景色が、建物の側面が見えるので、一番きれいだなあと思います。

続いてはサンフランシスコ教会。この教会もファサードの彫刻は面白いのですが、中はすっきりしていました。

サンフランシスコ教会 寺院・教会

カンパネロ通り。

橋の上にあるカフェとして写真スポットになっているところです。

坂の多い街をさまよいます。

絵になる風景があちこちに。

カラフルな街並みの向こうに見える塔は、バシリカかな。

強烈な色合いの家もあります。

こんな家が不思議と街並みに溶け込んでいるのです。

まさにおもちゃ箱のようです。

バラティージョ広場からサンホセ小道に入ったあたり。

Plaza Del Baratillo 広場・公園

ラコンパニーア教会の横手に出てきました。

もう一度大学の前を通って‥

プエブロ美術館を通り過ぎ‥

プエブロ博物館 博物館・美術館・ギャラリー

ディエゴ・リベラの生家。

いずれも中には入らず。

ディエゴ リベラ博物館 博物館・美術館・ギャラリー

修復中の教会は、サンロケ教会。

横の入口から中へ。

淡いピンクと淡いイエローで、とてもかわいらしい教会でした。

教会の前の家。

ブーゲンビレアが家の色合いとマッチしています。

フアレス通りからもピピラ像が見えました。

このあたりはよく整備されていますね。

道の途中にトンネルへの道。

トンネルの中を車が通っているのも見えました。

さあ、夕暮れのグアナファトを眺めに、またケーブルカーに乗り込みます。

日が陰ると一気に寒くなってくるので、このカフェに入ることにしました。

といっても、外に張り出したテラスなので、寒いことには変わりませんが。
座ってドリンクを飲みながら景色を眺められるのはラッキーです。

イダルゴ市場の方向。

すでに中心部は陰になってきました。アロディンガに夕日があたっています。

テラスの人々。

カフェからのパノラマ。

夕日に照らされて、輝く街並み。

銀鉱山のあたりも夕日に照らされています。

サンバレンシアーナ教会も。

灯りがつき始めました。

イダルゴ市場も。

黄昏の時間。

街が少しずつ闇に溶け込んでいきます。

大学も。

中心部はすっかり暗くなりました。

西の方、山際には暁の淡い光。

ピピラ像もライトアップされています。

今回の旅、最後のディナーは、政府高官も利用するという高級レストラン、La Virgen de la Cuevaへ。

http://www.restaurantelavirgendelacueva.com/

内装もたしかにゴージャスな感じ。

お料理は二人で一皿をシェアしながら、前菜とメインを注文することにしました。

前菜のケサディーヤ。
かぼちゃの花とキノコの２種の具が入っています。

かぼちゃの花のアップ。

こちらはキノコの方。

メインはサーモン。これを二人で分けました。

付け合せにいちごがついてくるのがメキシコらしい。添えられていたソースもいちごでした。

グアナファトの近郊に、いちごの有名な産地があるのだそう。

ダイジェスティブにテキーラクリーム。

デザートは、メキシコらしいドクロをあしらったもの。

翌朝、グアナファトを後にします。