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年の瀬も押し迫る師走のある日、予てより仲良くして頂いている4traアミーゴのMauricioさんのお誘いに乗って〝厄除け祈願〟へのお誘いを頂きました。今年一年を振り返ってみると、前半はいつもの〝沖縄通い〟を続け、後半は〝資格試験〟にチャレンジし、それなりの結果を残せてはいるものの、職場絡みの人間関係は最悪で夏頃より始まった不眠の影響で体重が10kg近く落ちてしまい、不治の病じゃないかと茶化されているのか本心で心配してくれているのかすらわからない日々が続いていました。そんな背景もあり、マジで厄を今年中に払ってしまいたく、ご一緒させて頂くことにしました。<br /><br />参加者はMauricioさんご夫妻と友人の女性、それに私の初対面の面子です。同じように取り巻く環境に左右された一年だったMauricioさんとも〝目的の合致〟ということでオフ会兼short tripとなりました。目的地は〝日本最古の厄除け寺〟と言われる奈良県大和郡山市の〝松尾山松尾寺〟。厄除けを謳っている寺院は多く見受けられますが、知る人ぞ知る〝隠れた名跡〟ということでお話を頂きました。本来なら私の場合南淡海の自宅からは大和郡山へ直行した方が近いのですが、せっかくなので友人と待ち合わせをされる大阪駅で落ち合い、そのまま連れて行って頂く行程を選択することにしました。<br /><br />当日は珍しく快晴だった南淡海の国の空、なんか良いことありそうな感じがします。最寄り駅から新快速に乗車し、僅か43分で浪速国大阪駅へと到着します。待ち合わせはホテルグランヴィア大阪のエレベーター前。とは言え初対面なのでわかるかどうか不安もありました。ただ結局取り越し苦労に終わり、一見したらすぐにわかりました。会ったことがないのになんとなく知っていた気がする…Déjà Vuのように思えてしまうのは私の数少ない本当の友人たちの共通点でもあります♪<br /><br />そして無事合流し、Mauricioさんの運転で出発します。後部座席のシートベルト、今は義務化されていますが、そもそも後部座席に座ることがないのでちょっと違和感もありました。勿論ドライバーとして人の命を預かる立場になれば当たり前のことなんですけどね。<br /><br />田舎者にとっては大阪の道はとにかく理解に苦しむものです。でもさすがジモティMauricioさん、大阪駅前を出たと思うとすぐに阪神高速に入り、近畿道・西名阪を経由し、本日の目的地である松尾寺まで約1時間。道中喋りたくっていたらすぐでした♪<br /><br />まず今回の目的地である松尾山松尾寺と所縁のある人物について…<br />奈良県大和郡山市にあり日本最古の厄除け霊場とされています。創建は養老2年(718)天武天皇の第六皇子である舎人親王(とねりしんのう)が勅命による日本書紀編纂の際にちょうど42歳の厄年を迎えていたこともあり、自身の厄除けと日本書紀の無事完成の願をかけて建立された由緒ある寺院であり、親王が松尾山に参詣修行し、ご祈願の養老2(718)年2月初めの午の日、東の山に紫の雲がたなびき(瑞雲)、千手千眼観世音菩薩が天降りご出現なされたという〝松尾山縁起〟により、国運隆昌・国体安穏を祈祷申し上げる勅願寺として、歴代皇室の御叡信厚く、後に後水尾天皇も御持仏の如意輪観音を下されたという歴史が寺伝に残されているそうです。<br /><br />舎人親王…第40代天武天皇(大海人皇子)の第六皇子。第47代淳仁(じゅんにん)天皇(淡路廃帝(あわじはいたい))の父。<br />後水尾天皇…江戸時代初期の天皇。第107代後陽成天皇の第三皇子で、後に第108代天皇となる。<br /><br />松尾山に建つ松尾寺は、駐車場から歩くのも〝坂〟と〝石段〟の連続です。まあ坂は何とかなるにしても巨漢のMauricioさん、膝の具合が悪いそうでパッパカパッパカ進むこともできません。最近息切れをよく感じる私ですが、先行のお二人のご婦人ほどのピッチではいかないものの取り敢えずは登り切ることができました。そうすると急におめでたくなる私は上から目線(笑)になって、石段を上って来られるMauricioさんをカメラに収めて待っています。『頑張って~』って。<br /><br />石段を登り切ると厄除けを行う本堂、鐘楼があり、そこからもう一段上がったところにご祈祷の受付を行う本坊や大黒天を祀る七福神堂などがあります。鐘突きは祈祷後にするとしてまずは受付をします。しか~しここで私の〝大ボケ〟が発覚します。お布施を入れた袋の糊付けをしていた方に(お金が)入っている筈なのですが、目の前で確認をして貰ったところまさかの〝空封筒〟。受付のおばちゃんは『開けたらダメだったのですね』なんてフォローしてくれたものの、同行者3名は唖然としています。予備の封筒を勘違いしたのですが、慌てることなくすぐに差し出したため完全に〝ネタ〟になってしまいました(汗)。勿論厄除け祈願に来ている者にそんな余裕等ある訳ないので…チーン…。<br /><br />というすったもんだはありましたが、無事受付を済ませ、ご祈祷場の本堂へと向かいます。総勢6名の厄除け祈願は厳か感すら覚える空気の中進んで行きます。二人のお坊さまの澄んだ声に読み上げられて行く祈願者の住所・名前・年齢が厄除けのご利益そのものに直接繋がっているように聞こえたのは私だけではないと思います。<br /><br />ご祈祷が終わり退出しますが、ここでまた大ボケをこきました。カバンを持たずして退出しようとし、同行の女性に呼び止められます。う~ん、、、厄除けのご利益が早速出てきたのでしょうか?なんでもかんでも置いてきてしまうのは…。ついでに厄も置いてきたと言うことにしておきましょう(笑)。<br /><br />ご祈祷が終わって境内の散策となりますが、Mauricioさんはどうやら膝の調子が思わしくないようで、頂上までは登らないとのこと。ならばと言うことで声を掛けられたのは当然私であって、松尾山の頂上へと向かいます。山道を歩くこと数分、松尾山頂上の松尾山神社へと到着します。お寺でもあり神社でもある松尾山、山頂部付近から眺めることのできる奈良盆地は冬の澄んだ空気の中で映えています。よどんだ気持ちを置き去って、新たな気持ちで前向きに進んでいれば結果は自ずと出てくる筈。そんな気持ちになれた瞬間です♪<br /><br />松尾山神社で参拝し参道を下りて行きます。途中三重塔を拝観した後本堂横の広場まで戻って来ました。そして最後に鐘楼で〝厄除けの鐘〟を突いて本日の松尾寺厄除け祈願参拝は終了します。<br /><br />行きとは違う参道を利用して駐車場へと向かいます。108段の石段…おのずと知れた〝人間の煩悩の数〟ですが、上りであれば結構しんどいものだったろうと思いますが、下りだとへっちゃらって感じです。途中〝松尾寺霊泉〟と銘打った閼伽井屋がありました。本来ならここで〝お清め〟をしてから参拝するのが順路かと思うのですが、帰りなので仕方がありません。でも効能に肖ろうと手を清めて再び石段を歩いて行きます。そして行きに見た〝北惣門〟を出たところで先に下りて行かれたMauricioさん達と合流し、帰路に着くことになります。<br /><br />今日の予定は〝厄除け祈願〟だったので、その後はその時次第と聞いていました。途中で同行の女性がポツリと言った〝法隆寺〟へ行きたいというリクエストから、急遽立ち寄りが決定します。元々法隆寺と松尾寺には何らかの関係があるようで、距離もさほど離れている訳ではなくすぐに到着します。そして法隆寺南大門へと到着しますが、仕事や付き合いで何度も来ているMauricioさんご夫妻は車に残り、私と同行の女性で行くことになりました。<br /><br />私自身も法隆寺は何回来ているのかはわかりません。プライベートは勿論若かりし頃に東北の高校の修学旅行の添乗をしていた際にも来ています。ただ結構な期間来ていないのは確かなので、ひとりで行くことに躊躇いを感じていたお姉さんをエスコートし、一緒に参拝することにします。<br /><br />南大門から入って参道を歩くと、なにやら大そうな工事をされている景色が目につきます。法隆寺中門、飛鳥時代の建立で二体の金剛力士像で有名な建物ですが、明治36(1902)年以来110年ぶりの修復工事が行われており、平成30年までは見ることはできません。古の建造物の保存ゆえ仕方がありません…。元々法隆寺は中門からは入れず、廻廊左手に拝観受付があります。ここでちょっとびっくりしたことが…、現在法隆寺の拝観料は1,500円になっていました。以前はいくら位だった覚えていませんが結構良い金額です。世界遺産に登録されたことも理由ではあるのかも知れませんが仕方がありません。ただ時間的に〝夢殿〟には入れないため、300円引となっており1,200円にはなっていましたが…。<br /><br />五重塔・金堂・大講堂をはじめとする西院伽藍エリア。この五重塔の前で写真を撮るのは定番中の定番ではあるものの、さすがに平日の夕方では参拝客も疎らです。そして東室聖霊院、法隆寺に住む僧が住んでいた場所ですが、鎌倉時代に聖徳太子信仰の高揚にともない、聖徳太子の尊像(平安末期)を安置するために、東室の南端部を改造したものだそうです。その奥には大宝蔵院があり平成10(1998)年に完成した法隆寺の貴重な寺宝の数々を展示されていました。聖徳太子に歴史を発すと言われる法隆寺、実在の人物かどうかは諸説あるものの、そんなことはどうでも良いようにも思います。飛鳥・奈良時代のものとされる品々をはじめとする国宝を構成するすべてのパーツが、1,000数百年の歴史を訪れる観光客一人一人に訴え掛けている…そう思えてなりませんでした。時間のこともありゆっくりはできませんでしたが、また時期を改めて訪れたいと思います。<br /><br />参拝を終え今来た参道を戻って行きます。そして車で待つMauricioさんご夫妻と合流し、いよいよ大阪へと戻ります。Mauricioさんはトンネルが苦手とのことで、行きと同様西名阪自動車道法隆寺インターを利用します。行きと同じ道のりですが、田舎者にとってはどこをどう通っているかすらわかりません…。<br /><br />小一時間程走り、気がつくとどうやら大阪の福島のようです。多分この界隈は、平成25(2013)年6月9日にGARNET CROWのFINALLIVEで堂島リバーフォーラムに行って以来・・・、実に3年半ぶりになります。<br /><br />車を降りてMauricioさんについて歩いて行きます。そして行きついた先は一軒のイタリア料理店、Taverana Coccorana(タベルナコッコラーナ)、Mauricioさんの愛弟子さんのお店です。よくblog upされているので雰囲気でわかりましたが、まさかの18:00オープンに1時間前の乱入(笑)。勿論それが〝信用の上〟での成り立ちに気付かない訳はありません。同行のお姉さんの貝類の〝放射能アレルギー〟を外した〝お任せメニュー〟を卒なくこなす…。やはり立派な師匠ありきの愛弟子さんのお店だと感じます。食べ慣れないものを食べるとすぐお腹が膨れてしまう自称〝グルメでない〟たかティムですがどの料理もイケてさすが~と心底思いました。本当においしかったです♪<br /><br />楽しい時間はすぐ過ぎるもの、食事を終えて外に出ます。ここで〝撮影タ~イム〟!Mauricioさんのblogをよく飾っている写真〝そのもの〟の様子が目の前にありました。写真では伝わらないことでも、その場にいれば絶対にわかること。皆さんの屈託のない笑顔は〝決して作られたもの〟ではないことを改めて実感しました。<br /><br />そして車へと戻り大阪駅へと送って貰います。半日ではありましたが、初対面であるにもかかわらず厄除け祈願の手筈から現地までの送迎などMauricioさんには大変お世話になりました。淡海の国でお待ちしています♪とお礼を言って別れます。そして同行の女性は兵庫方面へと帰られるということで、大阪駅入口で別れます。私は大阪駅前で京都までのチケットを購入してから帰ります。大阪駅前地下通路ディアモール大阪を経由し、駅前第二ビルのチケットショップの自動販売機で購入します。JR定価より70円お得になります。<br /><br />そして用事を済ませるとまた今来た道を戻ります。クリスマスまで1週間を切ったこともあり、どこもかしこも〝Merry Christmas〟一色になっています。ちなみに一人が好きなたかティムさんは、見栄を張って毎年イブは希望休を入れています。勿論なにをする訳ではありません(笑)。ネタすら持っていないので悪しからず♪<br /><br />クリスマスデコが並ぶディアモールの景色を眺めながら大阪駅へと戻り、中央南口から駅構内へと進みます。ふと時刻表を見上げるとちょうど21:00に新快速米原行きが9番線から出発するようです。次の快速を待って座って帰ろうかとも思いましたが、接続のバスの時間の関係で珍しく新快速に乗ることを決め、階段を駆け上がります。今日は月曜日ゆえ仕事を終えて帰る人がたくさんおられます。私は通勤15分、それもバス1本です。そのような者から見ると、よくこんな満員電車に乗れるわね…って感心してしまいます。多分私の方が特殊な部類に入るのでしょうが(笑)…。<br /><br />電車に乗ってしまえばあっという間です。大阪駅から44分で県境をふたつ越えて南淡海の首都Stone Mountainへと到着します。そして馴染みのファミマでタバコを購入し、田舎の赤バスを待ちます。これまた15分でDoinaka- Bus Stopに到着。22:16に無事南淡海の自宅に帰り着きました。<br /><br />今回の旅はホントMauricioさんのお陰で実現したものです。同じ場所に一緒にいても捉え方が違う〝面白さ〟も実感しました。本当にお世話になりました。また誘ってやって下さいまし。この場をお借りしてお礼申し上げます。<br /><br />今回の旅路はMauricioさんの〝ブラジルに居る時から会いたかった人に出会えました〟<br />http://4travel.jp/travelogue/11198844に書かれていますので是非ご覧になって下さい♪<br /><br /><br />これで〝≪2016.Dec≫あみんちゅ師走の大和路を巡る旅 With amgos♪~松尾寺・法隆寺~〟は終わります。<br /><br /><br />【あとがき】<br />今年一年良い年だった方、そうでなかった方両方いらっしゃると思います。厄除けというともっぱら〝自分自身〟と思われがちですが、そのような狭義のものではないように思います。勿論世界中のすべての幸せを願うなどという大それた理想論は一人のちっぽけな人間が言うことではありません。しかしなんらかのきっかけで〝お知り合い〟になれた数少ない方々には、少なくとも去年よりもは良い年になりますように!という気持ちを持っても大それたことではないように思います。<br /><br />本年も長文の拙い文章を読んで頂きまして誠にありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願い致します。<br /><br />Merry Christmas &amp; A Happy New Year 2017!!<br /><br />By たかちゃんティムちゃんはるおちゃん・ついでにおまけのまゆみはん。

≪2016.Dec≫あみんちゅ師走の大和路を巡る旅 With amigos♪~松尾寺・法隆寺~

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2016/12/19 - 2016/12/19

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たかちゃんティムちゃんはるおちゃん・ついでにおまけのまゆみはん。

たかちゃんティムちゃんはるおちゃん・ついでにおまけのまゆみはん。さん

年の瀬も押し迫る師走のある日、予てより仲良くして頂いている4traアミーゴのMauricioさんのお誘いに乗って〝厄除け祈願〟へのお誘いを頂きました。今年一年を振り返ってみると、前半はいつもの〝沖縄通い〟を続け、後半は〝資格試験〟にチャレンジし、それなりの結果を残せてはいるものの、職場絡みの人間関係は最悪で夏頃より始まった不眠の影響で体重が10kg近く落ちてしまい、不治の病じゃないかと茶化されているのか本心で心配してくれているのかすらわからない日々が続いていました。そんな背景もあり、マジで厄を今年中に払ってしまいたく、ご一緒させて頂くことにしました。

参加者はMauricioさんご夫妻と友人の女性、それに私の初対面の面子です。同じように取り巻く環境に左右された一年だったMauricioさんとも〝目的の合致〟ということでオフ会兼short tripとなりました。目的地は〝日本最古の厄除け寺〟と言われる奈良県大和郡山市の〝松尾山松尾寺〟。厄除けを謳っている寺院は多く見受けられますが、知る人ぞ知る〝隠れた名跡〟ということでお話を頂きました。本来なら私の場合南淡海の自宅からは大和郡山へ直行した方が近いのですが、せっかくなので友人と待ち合わせをされる大阪駅で落ち合い、そのまま連れて行って頂く行程を選択することにしました。

当日は珍しく快晴だった南淡海の国の空、なんか良いことありそうな感じがします。最寄り駅から新快速に乗車し、僅か43分で浪速国大阪駅へと到着します。待ち合わせはホテルグランヴィア大阪のエレベーター前。とは言え初対面なのでわかるかどうか不安もありました。ただ結局取り越し苦労に終わり、一見したらすぐにわかりました。会ったことがないのになんとなく知っていた気がする…Déjà Vuのように思えてしまうのは私の数少ない本当の友人たちの共通点でもあります♪

そして無事合流し、Mauricioさんの運転で出発します。後部座席のシートベルト、今は義務化されていますが、そもそも後部座席に座ることがないのでちょっと違和感もありました。勿論ドライバーとして人の命を預かる立場になれば当たり前のことなんですけどね。

田舎者にとっては大阪の道はとにかく理解に苦しむものです。でもさすがジモティMauricioさん、大阪駅前を出たと思うとすぐに阪神高速に入り、近畿道・西名阪を経由し、本日の目的地である松尾寺まで約1時間。道中喋りたくっていたらすぐでした♪

まず今回の目的地である松尾山松尾寺と所縁のある人物について…
奈良県大和郡山市にあり日本最古の厄除け霊場とされています。創建は養老2年(718)天武天皇の第六皇子である舎人親王(とねりしんのう)が勅命による日本書紀編纂の際にちょうど42歳の厄年を迎えていたこともあり、自身の厄除けと日本書紀の無事完成の願をかけて建立された由緒ある寺院であり、親王が松尾山に参詣修行し、ご祈願の養老2(718)年2月初めの午の日、東の山に紫の雲がたなびき(瑞雲)、千手千眼観世音菩薩が天降りご出現なされたという〝松尾山縁起〟により、国運隆昌・国体安穏を祈祷申し上げる勅願寺として、歴代皇室の御叡信厚く、後に後水尾天皇も御持仏の如意輪観音を下されたという歴史が寺伝に残されているそうです。

舎人親王…第40代天武天皇(大海人皇子)の第六皇子。第47代淳仁(じゅんにん)天皇(淡路廃帝(あわじはいたい))の父。
後水尾天皇…江戸時代初期の天皇。第107代後陽成天皇の第三皇子で、後に第108代天皇となる。

松尾山に建つ松尾寺は、駐車場から歩くのも〝坂〟と〝石段〟の連続です。まあ坂は何とかなるにしても巨漢のMauricioさん、膝の具合が悪いそうでパッパカパッパカ進むこともできません。最近息切れをよく感じる私ですが、先行のお二人のご婦人ほどのピッチではいかないものの取り敢えずは登り切ることができました。そうすると急におめでたくなる私は上から目線(笑)になって、石段を上って来られるMauricioさんをカメラに収めて待っています。『頑張って~』って。

石段を登り切ると厄除けを行う本堂、鐘楼があり、そこからもう一段上がったところにご祈祷の受付を行う本坊や大黒天を祀る七福神堂などがあります。鐘突きは祈祷後にするとしてまずは受付をします。しか~しここで私の〝大ボケ〟が発覚します。お布施を入れた袋の糊付けをしていた方に(お金が)入っている筈なのですが、目の前で確認をして貰ったところまさかの〝空封筒〟。受付のおばちゃんは『開けたらダメだったのですね』なんてフォローしてくれたものの、同行者3名は唖然としています。予備の封筒を勘違いしたのですが、慌てることなくすぐに差し出したため完全に〝ネタ〟になってしまいました(汗)。勿論厄除け祈願に来ている者にそんな余裕等ある訳ないので…チーン…。

というすったもんだはありましたが、無事受付を済ませ、ご祈祷場の本堂へと向かいます。総勢6名の厄除け祈願は厳か感すら覚える空気の中進んで行きます。二人のお坊さまの澄んだ声に読み上げられて行く祈願者の住所・名前・年齢が厄除けのご利益そのものに直接繋がっているように聞こえたのは私だけではないと思います。

ご祈祷が終わり退出しますが、ここでまた大ボケをこきました。カバンを持たずして退出しようとし、同行の女性に呼び止められます。う~ん、、、厄除けのご利益が早速出てきたのでしょうか?なんでもかんでも置いてきてしまうのは…。ついでに厄も置いてきたと言うことにしておきましょう(笑)。

ご祈祷が終わって境内の散策となりますが、Mauricioさんはどうやら膝の調子が思わしくないようで、頂上までは登らないとのこと。ならばと言うことで声を掛けられたのは当然私であって、松尾山の頂上へと向かいます。山道を歩くこと数分、松尾山頂上の松尾山神社へと到着します。お寺でもあり神社でもある松尾山、山頂部付近から眺めることのできる奈良盆地は冬の澄んだ空気の中で映えています。よどんだ気持ちを置き去って、新たな気持ちで前向きに進んでいれば結果は自ずと出てくる筈。そんな気持ちになれた瞬間です♪

松尾山神社で参拝し参道を下りて行きます。途中三重塔を拝観した後本堂横の広場まで戻って来ました。そして最後に鐘楼で〝厄除けの鐘〟を突いて本日の松尾寺厄除け祈願参拝は終了します。

行きとは違う参道を利用して駐車場へと向かいます。108段の石段…おのずと知れた〝人間の煩悩の数〟ですが、上りであれば結構しんどいものだったろうと思いますが、下りだとへっちゃらって感じです。途中〝松尾寺霊泉〟と銘打った閼伽井屋がありました。本来ならここで〝お清め〟をしてから参拝するのが順路かと思うのですが、帰りなので仕方がありません。でも効能に肖ろうと手を清めて再び石段を歩いて行きます。そして行きに見た〝北惣門〟を出たところで先に下りて行かれたMauricioさん達と合流し、帰路に着くことになります。

今日の予定は〝厄除け祈願〟だったので、その後はその時次第と聞いていました。途中で同行の女性がポツリと言った〝法隆寺〟へ行きたいというリクエストから、急遽立ち寄りが決定します。元々法隆寺と松尾寺には何らかの関係があるようで、距離もさほど離れている訳ではなくすぐに到着します。そして法隆寺南大門へと到着しますが、仕事や付き合いで何度も来ているMauricioさんご夫妻は車に残り、私と同行の女性で行くことになりました。

私自身も法隆寺は何回来ているのかはわかりません。プライベートは勿論若かりし頃に東北の高校の修学旅行の添乗をしていた際にも来ています。ただ結構な期間来ていないのは確かなので、ひとりで行くことに躊躇いを感じていたお姉さんをエスコートし、一緒に参拝することにします。

南大門から入って参道を歩くと、なにやら大そうな工事をされている景色が目につきます。法隆寺中門、飛鳥時代の建立で二体の金剛力士像で有名な建物ですが、明治36(1902)年以来110年ぶりの修復工事が行われており、平成30年までは見ることはできません。古の建造物の保存ゆえ仕方がありません…。元々法隆寺は中門からは入れず、廻廊左手に拝観受付があります。ここでちょっとびっくりしたことが…、現在法隆寺の拝観料は1,500円になっていました。以前はいくら位だった覚えていませんが結構良い金額です。世界遺産に登録されたことも理由ではあるのかも知れませんが仕方がありません。ただ時間的に〝夢殿〟には入れないため、300円引となっており1,200円にはなっていましたが…。

五重塔・金堂・大講堂をはじめとする西院伽藍エリア。この五重塔の前で写真を撮るのは定番中の定番ではあるものの、さすがに平日の夕方では参拝客も疎らです。そして東室聖霊院、法隆寺に住む僧が住んでいた場所ですが、鎌倉時代に聖徳太子信仰の高揚にともない、聖徳太子の尊像(平安末期)を安置するために、東室の南端部を改造したものだそうです。その奥には大宝蔵院があり平成10(1998)年に完成した法隆寺の貴重な寺宝の数々を展示されていました。聖徳太子に歴史を発すと言われる法隆寺、実在の人物かどうかは諸説あるものの、そんなことはどうでも良いようにも思います。飛鳥・奈良時代のものとされる品々をはじめとする国宝を構成するすべてのパーツが、1,000数百年の歴史を訪れる観光客一人一人に訴え掛けている…そう思えてなりませんでした。時間のこともありゆっくりはできませんでしたが、また時期を改めて訪れたいと思います。

参拝を終え今来た参道を戻って行きます。そして車で待つMauricioさんご夫妻と合流し、いよいよ大阪へと戻ります。Mauricioさんはトンネルが苦手とのことで、行きと同様西名阪自動車道法隆寺インターを利用します。行きと同じ道のりですが、田舎者にとってはどこをどう通っているかすらわかりません…。

小一時間程走り、気がつくとどうやら大阪の福島のようです。多分この界隈は、平成25(2013)年6月9日にGARNET CROWのFINALLIVEで堂島リバーフォーラムに行って以来・・・、実に3年半ぶりになります。

車を降りてMauricioさんについて歩いて行きます。そして行きついた先は一軒のイタリア料理店、Taverana Coccorana(タベルナコッコラーナ)、Mauricioさんの愛弟子さんのお店です。よくblog upされているので雰囲気でわかりましたが、まさかの18:00オープンに1時間前の乱入(笑)。勿論それが〝信用の上〟での成り立ちに気付かない訳はありません。同行のお姉さんの貝類の〝放射能アレルギー〟を外した〝お任せメニュー〟を卒なくこなす…。やはり立派な師匠ありきの愛弟子さんのお店だと感じます。食べ慣れないものを食べるとすぐお腹が膨れてしまう自称〝グルメでない〟たかティムですがどの料理もイケてさすが~と心底思いました。本当においしかったです♪

楽しい時間はすぐ過ぎるもの、食事を終えて外に出ます。ここで〝撮影タ~イム〟!Mauricioさんのblogをよく飾っている写真〝そのもの〟の様子が目の前にありました。写真では伝わらないことでも、その場にいれば絶対にわかること。皆さんの屈託のない笑顔は〝決して作られたもの〟ではないことを改めて実感しました。

そして車へと戻り大阪駅へと送って貰います。半日ではありましたが、初対面であるにもかかわらず厄除け祈願の手筈から現地までの送迎などMauricioさんには大変お世話になりました。淡海の国でお待ちしています♪とお礼を言って別れます。そして同行の女性は兵庫方面へと帰られるということで、大阪駅入口で別れます。私は大阪駅前で京都までのチケットを購入してから帰ります。大阪駅前地下通路ディアモール大阪を経由し、駅前第二ビルのチケットショップの自動販売機で購入します。JR定価より70円お得になります。

そして用事を済ませるとまた今来た道を戻ります。クリスマスまで1週間を切ったこともあり、どこもかしこも〝Merry Christmas〟一色になっています。ちなみに一人が好きなたかティムさんは、見栄を張って毎年イブは希望休を入れています。勿論なにをする訳ではありません(笑)。ネタすら持っていないので悪しからず♪

クリスマスデコが並ぶディアモールの景色を眺めながら大阪駅へと戻り、中央南口から駅構内へと進みます。ふと時刻表を見上げるとちょうど21:00に新快速米原行きが9番線から出発するようです。次の快速を待って座って帰ろうかとも思いましたが、接続のバスの時間の関係で珍しく新快速に乗ることを決め、階段を駆け上がります。今日は月曜日ゆえ仕事を終えて帰る人がたくさんおられます。私は通勤15分、それもバス1本です。そのような者から見ると、よくこんな満員電車に乗れるわね…って感心してしまいます。多分私の方が特殊な部類に入るのでしょうが(笑)…。

電車に乗ってしまえばあっという間です。大阪駅から44分で県境をふたつ越えて南淡海の首都Stone Mountainへと到着します。そして馴染みのファミマでタバコを購入し、田舎の赤バスを待ちます。これまた15分でDoinaka- Bus Stopに到着。22:16に無事南淡海の自宅に帰り着きました。

今回の旅はホントMauricioさんのお陰で実現したものです。同じ場所に一緒にいても捉え方が違う〝面白さ〟も実感しました。本当にお世話になりました。また誘ってやって下さいまし。この場をお借りしてお礼申し上げます。

今回の旅路はMauricioさんの〝ブラジルに居る時から会いたかった人に出会えました〟
http://4travel.jp/travelogue/11198844に書かれていますので是非ご覧になって下さい♪


これで〝≪2016.Dec≫あみんちゅ師走の大和路を巡る旅 With amgos♪~松尾寺・法隆寺~〟は終わります。


【あとがき】
今年一年良い年だった方、そうでなかった方両方いらっしゃると思います。厄除けというともっぱら〝自分自身〟と思われがちですが、そのような狭義のものではないように思います。勿論世界中のすべての幸せを願うなどという大それた理想論は一人のちっぽけな人間が言うことではありません。しかしなんらかのきっかけで〝お知り合い〟になれた数少ない方々には、少なくとも去年よりもは良い年になりますように!という気持ちを持っても大それたことではないように思います。

本年も長文の拙い文章を読んで頂きまして誠にありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願い致します。

Merry Christmas & A Happy New Year 2017!!

By たかちゃんティムちゃんはるおちゃん・ついでにおまけのまゆみはん。

旅行の満足度
5.0
観光
5.0
グルメ
5.0
交通
5.0
同行者
友人
一人あたり費用
1万円未満
交通手段
高速・路線バス JRローカル 自家用車 徒歩
旅行の手配内容
個別手配

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  • Mauricioさん 2016/12/25 19:58:22
    お疲れさま〜
    たかティムさん、まいど〜

    大阪から1時間で厄とはオサラバな場所が在るなんて便利やね。
    2016年のお荷物を振り落として、2017年は御利益てんこ盛りで行きまひょか。

    奈良まで行った〜!、という感覚は全然無くて、ブラジルの隣街感覚です。
    まさにスグソコな感じで地獄な日々の解放寺かな〜?
    もっと解放したければ、毎日行ったらええねんし・・(笑)

    まあ、サプライズは1回じゃ終わらないんやし
    2回目、3回目と攻撃されて、人生は楽しむ為に在ると覚悟するのよね。

    これからも宜しく〜!(笑)


       Mauricio

  • ガブリエラさん 2016/12/25 17:18:51
    メリークリスマスですヽ(^o^)丿
    たかティムさん☆

    こんにちは♪

    そして、メリークリスマスです!!!

    奈良にいらしてたんですね(*^_^*)
    昨日、丁度車で、松尾寺のすぐ近くを通りました!
    私の家は、大和郡山ではないのですが、4年前、大和郡山で働いてたので、とても懐かしいです♪

    法隆寺にも、行かれたのですね。
    去年は行けなかったので、また来年行きたくなりました(^O^)

    不眠の方は、大丈夫ですか?
    眠れないって、辛いですものね・・・。
    早く、治られることを祈ってます。

    素敵なクリスマスを、お過ごしくださいね!

    ガブ(^_^)v

たかちゃんティムちゃんはるおちゃん・ついでにおまけのまゆみはん。さんのトラベラーページ

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