2016/11/11 - 2016/11/13
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三峯霧美さん
秋の京都の旅、最終日は二日目の夜から合流した連れと京都御所とその周辺の神社をまわりました。
数十年前の記憶もあいまいな修学旅行では二条城の見学はしましたが、連れも私も御所の見学は初めて。
雰囲気は大人の修学旅行といった感じでした。
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前夜コンビニで調達した朝食を食べて、宿をチェックアウト。
京都駅の手荷物預かりに大きな荷物を預けて地下鉄に乗って丸太町駅へ。
地上に出たところが京都御苑の南西の角です。 -
10:00 間ノ町口から御苑に入ります。
今は公園ですが明治以前は公家屋敷が並んでいたそうです。 -
入ってすぐ右側にある旧九条家茶室「拾翠亭」(しゅうすいてい)があります。
土曜は参観ができるそうです。京都御苑 公園・植物園
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間ノ町口をまっすぐ進むと宗像神社
祭神 宗像三女神
創建は795年、藤原冬嗣が桓武天皇の勅命により皇居鎮護の神として筑前の宗像神を勧請し自邸の東京第に祀りました。宗像神社 (京都御苑内) 寺・神社・教会
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850年清和天皇が東京弟で誕生し(生母は冬嗣の孫の明子)、花山天皇の御代には内裏を一時移して花山院殿と呼ばれるなど、皇室との関係が深いのですが、延喜式神名帳には載っていません。
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境内社 花山稲荷社
境内には昭和に入って建立された京都観光神社もあります。
この日は造園業者さんと神職さんが打ち合わせをしていたようで、社務所に戻ったところを見計らい、御朱印のお願いをしました。 -
日曜でしたが、参拝する方はいらっしゃらず。
京都御所の紫宸殿の鬼門を守る神社として、公家や武家の新築の際の地鎮祭、上棟式、竣工式を行ってきたと、神職さんが折りたたんで御朱印帳に挟んでくれた由緒書きにありました。 -
宗像神社の鳥居を背に左手前方に厳島神社の参道入り口があります。神社は九条池の中ノ島にあります。
厳島神社 (京都御苑内) 寺・神社・教会
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厳島神社
祭神 宗像三女神
池の弁天さんと呼ばれているそうです。
鳥居は唐破風鳥居といい、京都三珍鳥居の一つ。 -
池の左手には高倉橋。
神社の創建は、平清盛が兵庫築島に安芸の厳島神社を勧請し、時期は不明ですが、その神社をこの地に遍座したと言われています。
唐破風鳥居も兵庫から移築したそうです。 -
右手は先ほど前を通った拾翠亭。
鎮座地は後に九条家の邸宅に取り込まれ、九条家の鎮守になり、明治に入って九条家が東京に移っても神社はこのまま残されました。 -
御朱印はこの後に参拝した菅原院天満宮神社の社務所で頂きました。
三つ押す印が二つしかないとおっしゃっていましたが、問題なし。 -
10:30 一度御苑から出て、烏丸通の向かい側にある 菅原院天満宮神社へ
烏丸の天神さん
ときどきギフトで頂く播磨屋という煎餅屋の本店の隣でした。いや、びっくり。
菅原道真の生誕地と伝えられています・・・他にも生誕地がいろいろありますが・・・。
道真親子三代の邸宅地でした。菅原院天満宮神社 寺・神社・教会
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手水は牛の口から。道真が丑年生まれ、大宰府へ左遷されるときに牛が道真を泣いて見送った、道真は牛に乗り大宰府へ下った、牛が刺客から道真を守った等、牛にまつわる伝承がたくさんあり、天神様の神使とされています。
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祭神 菅原道真、是善(父)、清公(祖父)
創建は不明
小さな境内です。 -
境内には戸隠社と九頭龍社もありました。
戸隠大神は歯痛止めと口腔関係の病の除去、九頭龍大神は良縁と雨乞いにご利益があるんだそうです。 -
梅丸大明神 癌封じと腫物などの病にご利益があるそうです。
左隣には、道真公が好きだったという燈篭があります。 -
道真公が産湯に使った井戸
一時枯れていたそうですが、復活して、そのまま飲料することができます。
社務所の前に蛇口があるので、ペットボトルに詰めて持ち帰りました。 -
天神様なので、学業向上のお守りが数種類並んでいました。
そして梅丸大明神の癌封じ守 この日もひとつ持ち帰った方がいるようです。病が快癒することをお祈りします。 -
御朱印を頂きました。牛と梅の意匠の印が押されています。
同じく烏丸通り沿いにある護王神社へ向かいます。 -
10:50 護王神社
烏丸通り、蛤御門の前に鎮座しています。
創建は不明で、元は高尾山神護寺に和気清麻呂の霊を祀った護法善神堂を明治に現在地に遷座しました。護王神社 寺・神社・教会
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祭神の和気清麻呂公命にまつわる伝説から狛猪です。
769年に天皇の寵愛を受けていた道鏡を皇位に着かせれば天下太平になると、宇佐八幡神の神託が天皇に奏上されます。
称徳天皇は側近の和気広虫の弟である和気清麻呂に神託を確認するよう命じます。
清麻呂が宇佐八幡宮で訊いた神託はそれを否定するものでした。 -
その報告を受けた称徳天皇は怒り清麻呂と姉の広虫を流罪としますが、翌年称徳天皇が崩御し道鏡も失脚すると、光仁天皇により復位し、平安遷都の建設などに尽力します。
皇統の断絶の危機を救った人物として、明治期に歴史的なヒーローと称えられました。
こちらは拝殿。
拝殿の隣では、野菜や手作り品を売る市が開催されていました。 -
こちらは先ほど結婚式に参列された方々。
和気清麻呂は忠臣として戦前の10円札に肖像や護王神社、イノシシなどが描かれました。 -
清麻呂は道鏡によって、足の腱を切られて大隅国(鹿児島県)へ流されます。立つこともできなくなった清麻呂は、途中、宇佐八幡へ立ち寄る道で、道鏡が差し向けた刺客に襲われそうになりますが、どこからともなく300頭もの猪が現れ、清麻呂の乗った輿の周りを取り囲み、刺客から守り宇佐八幡へ案内しました。
宇佐八幡の参拝が終わると、猪はどこかに去っていき、清麻呂は歩けるようになっていました。 -
というわけで、狛猪、手水舎も猪です。
特に本殿脇の手水舎の近くには、足形があり、そこに立つと足腰の健康や病気回復のご利益があるそうで、観光バスで来た人たちが行列つくって足形に立ってました。
ちなみに、その足形、両手でしっかり握れる手すり付きです。 -
授与所には足腰のお守りがありました。今回の旅では二日間とも2万5千歩以上も歩いてるんで、御守りはまだ必要ないかな。
御朱印を頂きました。
通りの向かい側の蛤御門から、京都御苑に戻ります。 -
11:05 蛤御門 つい150年前は内戦状態だった日本です。
先ほど護王神社で挙式した新郎新婦が人力車に乗って、記念撮影していました。京都御苑 公園・植物園
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門の扉には銃弾のあとが残っています。
門は当時この場所ではなく、30m東側だったそうです。 -
再び京都御苑の中に入ります。広いです。東京なら皇居前広場といったところか、そういえば、あそこも砂利敷きです。
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11:14 白雲神社 しらくもじんじゃ
旧西園寺家の鎮守社
1224年に西園寺公経が北山殿造営に際して建立した妙音堂が由来。白雲神社 (京都御苑内) 寺・神社・教会
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1769年に西園寺邸と共にこの場所に移動しました。明治に入って西園寺家が東京に移り白雲神社と称されるようになったそうです。
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祭神 市杵島姫命
妙音弁財天と言い、西園寺家が琵琶の宗家なので音楽の神様だそうです。 -
白雲は過去の鎮座地名だそうです。
西園寺公望はここに私塾「立命館」を開きます。白雲神社の扁額は西園寺公望の筆。 -
御朱印を頂きました。琵琶が素敵です。
御苑内を北上し、御所へ向かいます。 -
御所の角には大きなケヤキ
御所は築地塀で囲まれています。 -
御所の南側、中央に見えるのが建礼門 現在も天皇皇后、外国元首のみが通ることができる最も格式の高い門とされています。
御所には堀がありません、これは天皇と国民が対立関係にない証拠と云えます。
高松宮様が皇族は国民に守ってもらっているので過剰な警備は必要ない、堀や城壁を巡らして警備しなければならないような皇室なら何百年も前に滅んでいるとおっしゃったそうです。 -
11:27 清所門 京都御所の見学はここから入ります。
門をくぐると荷物検査があり、バックの中を見せて、番号札を首から下げて、後は順路に従って見学です。京都御所 名所・史跡
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諸大夫の間 参内した者の控えの間で、身分の高い順に虎の間、鶴の間、桜の間に並んでいます。これは鶴の間。
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朱色の承明門 朱色の柱でとても目を引きます、門の正面が紫宸殿なので、撮影スポットです。
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奥に紫宸殿 中国の影響を感じる造りです。奈良時代伝来の唐の建築様式を源流としながら、日本人のシンプルで淡白な美を愛でる感性に合わせた様式になっています。
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皆さん承明門を撮影していますが、門としてはこちらの方が重要な建礼門。
先ほど外側から眺めた門で、御所の正面にあたる門。
天皇皇后とそれに並ぶ外国の国家元首レベルにならないとこの門は通れません。 -
紫宸殿 内裏の正殿 公式行事はここで行われました。間口33m奥行き23m
江戸時代末期の再建で、平安時代の寝殿造りを基調とした造りです。
内部はほとんど仕切りがなく、床は畳を敷かず拭板敷、天井も板を張らず、化粧屋根裏となっています。
残念ながら正面からの拝観はできず、高御座があったかどうか、よくわかりません。
今回右近の橘は何やら小屋が建てられていました。 -
清涼殿 平安時代は天皇の住居でしたが、天正期に御常御殿が作られてから執務と儀式の場となりました。京都の夏を涼しく過ごすために東向きに建てられているそうです。
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天皇の休息の場だった
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庭園が造られたのは1600年代後半で、小御所の前の庭は御池庭と呼ばれています。どの木も姿が素晴らしく、手入れが行き届いてるのは当たり前ですね。
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御常御殿 天皇の生活の場で書院造。内部は15の部屋に仕切られています。
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障壁画はどれも素晴らしいものです。覗き込むことしかできないですが。
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ゆっくり回って所要時間は40分。清所門の近くに休憩所とトイレがあります。
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休憩所の売店で、御所オリジナルの一筆箋を衝動買いしてしまいました。
菊の紋章入りのお菓子などの販売もあります。
祖父が叙勲されたときに、天皇から下賜された恩賜の煙草を頂いて来ました。
16辺の金色の菊のご紋入りの紙巻きたばこで、祖父から見せてもらいました。
父は一本もらって吸ってました、懐かしい思い出です。恩賜の煙草は2006年に廃止になり、今はボンボニエールに入った金平糖なんだそうです。 -
御所から出て北上すると一條邸跡の大イチョウが鮮やかな黄色に色づいていました。
京都御苑の中は、他に見どころがあるのですが、今回はここまで。
迎賓館も見学してみたいです。 -
御所の北側の今出川御門 ここから相国寺に向かいます。
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