2016/11/05 - 2016/11/05
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地酒大好きさん
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今日は岐阜県揖斐川町と福井県南越前町の境にある「夜叉が池(約1100m)」と近くの「夜叉が池山(1212m」に登ってきました。池には毎年1~2回は登っています。おととい鈴鹿の山の難路を縦走したばかりで両足の大腿部の筋肉痛がひどく、歩行にも支障があるくらいでしたが、好天に恵まれた秋の一日に山に行かずにはおれませんでした。
早朝に家を出て、3時間ほどかかって登山口(添付の地図では池ノ又林道終点)に着いたのは午前9時ちょっと過ぎでした。ここまで来るのには、名神高速道路を走り、岐阜羽島ICで下りて揖斐川右岸を延々と走り、揖斐川町坂内から7km林道を走ります。車がすれ違うのが困難な細い林道を慎重に走って登山口まで行きます。自宅を出てから約110kmあります。
駐車場にはすでに各地から来た車が30台ぐらい停まっていました。もうちょっと遅く着くと駐車スペースがないくらいの人気の山です。数分で身支度をして出発です。空は真っ青でこれ以上の好天はないくらいでした。歩くたびに筋肉痛で痛くてたまりません。それをブナの黄葉で慰めながら登ります。さいわい膝は痛くなくて、これで完全復活してまた登山を楽しめます。イワカガミがたくさん群生していますが、ここでの花期の時期は山開き前でほとんどの登山者は花を見ることができません。惜しいことです。今日は花はほとんど見られなくて、山は冬支度に入りました。途中で夜叉壁がそそり立っているのが見えますが、その向こうには夜叉が池があります。あそこまで登るのですね。
最後の急斜面をロープを使って登り詰めると県境の尾根に出ますが、その向こうには神秘的な夜叉が池が青い水をたたえています。すでに多くの登山者が池の近くの木道でランチを楽しんでいます。反対側の福井県からも続々登山者が到着してきてにぎやかです。9割以上の登山者はこの池だけ見て下山します。わたしは早くランチを済ませて池の南にある「夜叉が池山」に向かいました。いつもは北にある三周ガ岳に登りますが、今日は初めて夜叉が池山に挑戦です。かつてはたいてい強風が吹いていてこの山に向かう細い登山道では吹き飛ばされそうで危険でした。ですから登ったことがなかった山です。
細くてちょっと油断すれば転落しそうな細くて急な登山道を慎重に登ります。振り返って下を見ると夜叉が池が小さく見えます。池の形がハート型だったことに初めて気が付きました。途中にある大きな岩を超えるのが危険です。岩を乗り越えるときに転落すれば絶壁を真っ逆さま。上部に差し掛かると藪漕ぎが始まります。三周ガ岳ほどひどくはありませんが藪漕ぎはいやなものです。でもササがあるから強風で吹き飛ばされそうになってもササにつかまれば安全です。頂上尾根に上がっても平坦な尾根があるだけでどこが夜叉が池山の頂上か分かりません。標識も三角点もないからです。「夜叉が池山」というのも通称で、正式な山とは認められていないようです。展望は360度利いて、岐阜県と福井県の山々が無数に見えます。2年ほど前に夜叉が池に来た時には、稜線を福井県側から岐阜県側に渡る冬鳥の大群を見たものですが、今日は見ることができませんでした。登山者がたくさんいるため、別の場所を渡っているのでしょうか。鳥の声はアオジのものしか聞けませんでした。
夜叉が池山から下山して夜叉が池を覗いてみると、まだたくさんの登山者がランチ中でした。騒々しいのがきらいなわたしは下山を開始。ブナの黄葉を眺めながら歩いていると、登り時には気が付かなかったリンドウが一輪咲いていました。今日見た花はこれだけでした。
積雪が深いこの登山道は冬に入ると早々と通行止めになり、翌年の山開き(今年は7月に入ってからでした)まで入山禁止になります。池よ、山よ、また来年の夏までさようなら。
(注:添付の地図は古いもので、町名は合併前のものです。本文の地名が現在のものです)
- 旅行の満足度
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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今日歩いた地図です。
右下の池ノ谷林道終点Ⓟにある駐車場から歩き始めます。
地図の地名は古いもので、現在は福井県南越前町と岐阜県揖斐川町坂内の境界に夜叉が池があります。 -
登山口にある駐車場は午前9時過ぎには多くの車が停まっていました。名古屋から3時間ほどもかかるので、ちょっと遅れて到着すると駐車スペースを探すのが困難になります。
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いよいよ登山道入り口です。
中央奥にちょっと尖って見える山が、夜叉壁といわれる山です。その向こう側に夜叉が池があります。
空は真っ青で今後に期待がかかります。 -
登山道に入ってすぐに谷を越えますが、谷には橋がかけられています。大雨で流されてもすぐかけ直され、登山者には大助かりです。
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しばらく進むと、夜叉壁と夜叉が池山が望まれます。
真ん中のへこんだ部分が登山道の終点です。右に尖って見えるのは夜叉壁、左の山が夜叉が池山です。 -
登山道沿いにはずっとイワカガミやイワウチワが群生しています。
ただ、春の花期にはまだ登山道は通行止めのため、これらの花を見る機会はありません。もったいないことです。それも、この辺りの積雪は多く、完全に融けるのは6月後半から7月になってからという理由からです。 -
登山道はずっとブナ林の中にあり、黄葉を楽しみながら歩くことになります。
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伝説の夜叉姫が、池に棲む竜神に嫁ぐため池に登る途中で肌を清めたという幽玄の滝です。
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高いところから滝の水が落ちてきており、滝全体を1枚の写真に収めるのが難しいため、滝の上部だけを写したものです。
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滝の横にある解説の看板です。
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さらに進むと、夜叉壁の裾から流れ落ちる「昇竜の滝」が見えてきます。写真中央部分を流れ落ちています。水量が多いと、まるで竜が昇っているように見えることから、この名前が付きました。
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最後は急な岩肌を登ります。水が流れているので滑って危険です。
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さらに急な場所にはこのようにロープが固定されていて、これを使って慎重に登り詰めます。
池に行くだけだからと軽装では危険です。登山靴の着用が必須です。 -
岩壁を登り詰めると尾根に出ます。尾根の向こうを覗いてみると、神秘的な夜叉が池が青い水をたたえています。山の上にあるにもかかわらず、池は年中同じ水位を保っています。
この池には、世界中でここだけにしか生息しないヤシャゲンゴロウがいて、保護活動が行われています。 -
登山者が池に入って水を汚染させないように柵が設けられており、歩けるのも木道の上だけとされています。
木道の先には木製の休憩場所があり、多くの登山者が休憩したり食事をしたりしています。
向こうの福井県側からも登山者が続々到着してきて、全員が「ウワ~きれい」と声を出しています。
わたしもここでランチを済ませ、騒々しいので早々に退散。夜叉が池山に向かいました。 -
夜叉が池山への急な登山道です。細くて両側が絶壁のため、強風時には危険です。
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途中にあるライブカメラです。ここから発信されるライブ画像をわたしは毎日見ています。
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途中から振り返ると夜叉が池がきれいに見えます。何となくハート形をしています。
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もうちょっと高いところからみた夜叉が池です。
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さらに高いところから振り返って見た夜叉が池です。
中央奥に尖ってみえるのが三周ヶ岳です。あの山に行くのにも、ものすごい藪漕ぎが必要です。 -
上部に入ると藪漕ぎが始まります。ササの間を縫って登ります。ササがあると強風でも飛ばされず、ササにつかまって歩けば滑ったり転倒することを防ぐことができて安全です。
ササの背丈が低いので、歩くのがあまり困難ではありません。 -
まだ藪漕ぎが続きます。
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頂上近くの稜線に出ました。ここもササが繁茂しています。さいわいシカの食害はまだ見られません。
ただ、頂上の稜線はほぼ水平でどこが夜叉が池山の頂上か不明です。 -
ササがなくちょっとした広場がありましたが、多分ここが頂上でしょう。標識も三角点もなく、頂上を示すものはありません。
展望は360度で、岐阜県・福井県の山々を望むことができます。ここまではほとんど人が来ません。 -
夜叉が池山を下ります。細い登山道です。
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帰りは池に寄らず(ものすごい数の登山者がいたため)、下山を開始しました。
ブナの黄葉を逆光で見るときれいです。 -
同じブナの黄葉を今度は順光で見てみました。やはりきれいです。
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登り時には気づかなかったリンドウらしき花が一輪つぼみ状態でした。今日見た花はこれだけです。
山は冬支度に入ろうとしています。
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