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<br /><br />タクシーに置き去りにされた僕は、ふと我に返って、目の前の建物をよく観察した。<br />コンクリート作りの2階建ての普通の家にみえる。<br />しかし、正面の壁に剥げかけたペイントで『TRAVELLERS INN HOTEL』と確かに書いてある。<br /><br />そこで僕は「すみませーん、誰かいませんかー」と日本語で大声をだした。<br />まあ、誰かの注意を引けばいいだけの話なので、英語で叫んでも意味がないからだ。 <br /><br />ここで、旅行するのにいいアドバイスをしておいてあげるね。<br /><br />海外に出たからといって、わざわざなんでも英語で話す必要はないんだよ。<br /><br />僕が昔TVで見たのだが、いわゆるレポーターとかいう、なんの知識も能力もなく、ただ何にでも簡単にびっくりさえ出来ればいいという変わった職業の女の子が、スペインで「オー、ベリーグッド」と現地の農家の人にしゃべっていたことがある。<br /><br />スペインの農民は(言っちゃなんだが)スペイン語しかしゃべらない(なかにはバスク語とかカタロニア語をしゃべる人もいるけれど)。<br />だったらむりやりに英語で感心する必要はないはずだ。<br /><br />日本語で「わー、とってもすてき!」と言えばいいのだ。<br /><br /> <br /><br />ひとつの興味深い例では、英語と言えば「サンキュー」しか知らない日本人が、アメリカで強盗にあって、抵抗してナイフで腹を刺されて、「たすけてくれー」と言いたかったが、ここはアメリカで日本語は通じないと「サンキュー、サンキュー!」と叫んだと言う有名な話がある。<br /><br />僕自身もチュニジアのジェルバ島のホテルで、モーニングコールとタクシーを頼んでおいたのになにもしてくれず、「この嘘つき!」と言おうとして、まてまてこいつらはフランス語しかわからないと思い直し、&quot;Attendez!&quot;(待ってね)と言って、ポケットからCOLLINS GEM の小型の英仏辞書を取り出し『嘘つき』を引いて &quot;Tu es menteur!&quot; (てめえは嘘つきだ!)とフランス語で言ったことがある。<br /><br />しかし冷静に辞書を引いてしまったので、しゃべるころには怒りが納まっていた。<br /><br />この時も最初から「このうそつき野郎、バカヤロー!てめえなんか、へそかんで死ね!」と日本語で言ってしまえば、相手は理解出来たはずだとあとで反省した。<br /><br />だいたい言葉などというものは、相手がなにをいっているのかは、言葉ではなくて、雰囲気と状況でわかるものなので、世界中どこでも、日本語でだいたい通用するものだ。<br /><br />そこで、僕もこの時に「ホテルの人いませんかー」と、大声で日本語を叫んだのだ。<br /><br />さっきちょっと顔をのぞかせた黒人の女の子よりすこし年上の17才ぐらいの女の子が建物の陰から出て、僕をじろっと見てなにも言わず、階段を駆け上がっていった。<br /><br /> <br /><br />10分ぐらいして、赤いベレー帽風のものをかぶってがっしりした体格の黒人が階段を降りてきた。<br />これが、オーナーらしい。<br /><br />部屋を見せてもらうとトイレとシャワー付きの部屋が20ドル、付いてないのが15ドルだという。<br /> 他に誰も宿泊客はいないようで、ツィンの部屋を一人で使って20ドル。<br /><br />部屋を見ると、ベッドはスプリングのないスポンジマットが木の骨組みの上に敷いてあるだけで、普通の家庭用の扇風機の首が取れてぶらぶらしているのを窓枠に取りつけてある。<br /><br />バルバドスのきちんとしたアラベルホテルに比べると完全にランクが落ちるが、これから別のホテルを当たるのも面倒なので、20ドルの部屋に泊まることにした。<br /><br />ホテルのオーナーは悪い人間ではないし、愛想もないわけではない。<br /><br />「昼寝してたんだよ」ときまり悪そうだ。<br /> 「午後3時になれば町に行くから、車で送ってあげるよ」とも言う。<br /><br />ビールを飲みたいと言うと、「最近客がいないのでビールがないけど、これから町で買って冷やしておいてあげる」との話。<br /> 「日本人か、キングスタウンにはリトル東京があるよ。行ってみたらいい」と教えてくれる(こんなところに本当にリトル東京があるかしらん?)。<br /><br />オーナーが町へ連れていってくれるという3時まですこし時間があるので、ちょっとビーチを見に行くことにした。<br /><br />このホテルは高台の別荘地(それでここをビラと言うらしい)にあって、民家の間を抜けて細い道を左へ下るとすぐにビーチがあった。<br /> 砂浜の幅はそれほど広くはなく、ぎりぎりまでちょっと感じのいいホテルの敷地が迫っている。<br /><br />少し沖には小さな島があり、そこにコテッジ風の建物が何軒もあるのを見ると、やはり別荘地かホテルなのだろう。<br /><br />その島とビーチの間の波の静かな海面には20隻ほどのヨットが停泊している。<br />このセントビンセントというところは、バルバドスが「観光地」なのに比べて、個人の「別荘地」の感覚なのだろうと想像する。<br /><br />海岸沿いに並ぶホテルも2階建てで、建物も古く、それほど高級には見えない。<br /> 一番手前のホテルの敷地に入って、プールの脇を通り、階段を上ってロビーを通り、受付で値段を聞いてみた(安ければ明日泊まろうと考えたのだ)。<br />なんとシングルでU$90だとさ(これはオフシーズン料金で、シーズンだとU$115だという)。<br />これでは泊まれないね。<br /><br />3時すこし前にホテルへ戻ると、いかにも信頼出来る感じの赤帽子のオーナーは、僕を置いてきぼりにして、とっくに町へと出発していた。<br /><br /> <br /><br />僕は一人で、バスで町へと向かった(料金1EC、1ECは35円程度)。<br />ミニバスは、ホテルの前で僕を拾うと、空港を通り過ぎて急な坂を上りきった。<br />そこからセントビンセントの首都キングスタウンの全景が眺められる。<br /><br />バルバドスの首都との比較からも、キングスタウンは非常に小さい街だろうと思う。<br />だから、坂を下りて町へ入るとすぐにミニバスを降りて、歩き出すことにした。<br /><br />端から歩いた方が町の全体がわかるからだ。<br /> 町は碁盤の目状の細い道で区切られていて、非常に分かりやすく、また小さい。<br /><br />ここでまず、捜すのが中華料理店。<br /> 朝から昨夜の残りのピザをかじっただけなのだ。<br /><br />世界中のどの町にも必ず中華料理店があるもので、旅で疲れた時には焼きそばとスープを食べるのを僕の主義にしている。<br />ただ、残念なことに、ここにある中華料理店の中華料理は、全く中華料理の味がしなかった。<br />しかし野菜炒めライスとスープとビールを2本とって、29EC。<br /><br />いつものとおり教会を捜し、ST.MARY&#39;S CATHOLIC CATHEDRALで祈る。<br /> 街角の酒屋でトリニダードトバゴ製のラム酒とミネラルウォーター買って、郵便局と旅行代理店の場所を確認する。<br /><br />ところで赤帽のオーナーが言っていた『リトル東京』は確かに存在した。<br />しかし、単にミニバスの集まるごみごみしたバスターミナルの名前だった。<br /> 以前、日本の建設会社が港湾工事をした時に、ついでにバスターミナル(というか、ただの広場)の整備をしたらしく、それで名前が付いたのだそうだ。<br /><br />むっとする暑さのなかをたくさんの人をかき分け、さんざん捜してビラへ戻るバスを見つけたが、バスから降りる場所をすこし間違えて、歩いてホテルへ戻るとベッドにばたりと倒れ込んだまま、眠り込んだ。<br /><br />目が覚めると窓の外は真っ暗だ。<br /><br />時計をチェックすると夜の7時。<br /><br />下へ降りてみると、事務所の前に例の赤帽のオーナーと黒人の20歳前後の女の子が2人、それに40歳程度の白人男性がいた。<br /><br /> <br /><br />オーナーに「冷えたビールをください」というと「ビールを買ってくるのを忘れた。だからビールはない」との理屈の通った話。<br /><br />文句を言うと、白人が手に持った袋からビールを出して「飲みな」と渡してくれた。<br /><br />オーナーの言うとおりに10EC出すと、女の子が近くの民家へ走り、生温いビールを4本持って戻ってきた。<br />オーナーはそれを氷をいれたバケツにいれて、「こうしておけばすぐに冷えるから」と保証する。<br /><br />女の子たちは「ビールが飲みたいなら一緒にジョージタウンへ行こうよ!楽しいよ!」と誘う。<br />ジョージタウンはとっても楽しいところなのだそうだが、まだ東京を出て以来の時差ぼけが直らないので断る。<br /><br />2階のベランダで白人(カナダ人の技術者)と9時頃までビールを飲んで話していた。<br /> 白人はここで日本の建設会社と一緒に仕事をしたのだそうだ。<br /><br />「あなたの英語は非常にいい(extremely good)」というので、いつものように自動的に「お世辞が上手ですね(Oh, you are flattering!) 」と返事をする。<br /><br />彼はセントルシアが本拠地で「セントルシアはここよりもずっと都会だが、僕は自動車が多くて好きではないな」とのこと。<br /><br />僕はどうもこの島が好きになれないので、「それではとっととセントルシアへ行こう」と心の底で考える。<br /><br />部屋に戻って、LAから持ってきたビーフジャーキーとさっき買ったラム酒の水割りで飲み直した。<br /><br /> <br /><br />とにかく明日はすることをすましてしまおう。<br /><br />つまり、泳ぐこと、絵ハガキを出すこと、そしてこの島から直接セントルシアへ飛ぶ手を考えること。<br /><br />とっとと島を渡り歩いて、バルバドスへと戻り、清潔なホテルに泊まり、白い砂のビーチでゆっくりしたい気分だ。<br /><br />夜は蒸し暑く、本を読みながら、寝たり起きたりして過ごした。<br /><br /> <br /><br />ベッドで寝返りを打ちながら、この島はハズレだと思う。<br /><br />でも、この寝苦しい夜でさえも、いつかきっと懐かしく思い出す日が来る。<br /><br />だから、僕がこの島へ来たのは、本当は正解なのだと、僕は知っている。 <br /><br /> <br /><br /> <br /><br /> <br /><br /><br /><br /> <br />

西インド諸島にもリトル東京があった@セントビンセント・グレナディーン/カリブ海

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1995/04/14 - 1995/04/30

3位(同エリア3件中)

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みどくつ

みどくつさん



タクシーに置き去りにされた僕は、ふと我に返って、目の前の建物をよく観察した。
コンクリート作りの2階建ての普通の家にみえる。
しかし、正面の壁に剥げかけたペイントで『TRAVELLERS INN HOTEL』と確かに書いてある。

そこで僕は「すみませーん、誰かいませんかー」と日本語で大声をだした。
まあ、誰かの注意を引けばいいだけの話なので、英語で叫んでも意味がないからだ。 

ここで、旅行するのにいいアドバイスをしておいてあげるね。

海外に出たからといって、わざわざなんでも英語で話す必要はないんだよ。

僕が昔TVで見たのだが、いわゆるレポーターとかいう、なんの知識も能力もなく、ただ何にでも簡単にびっくりさえ出来ればいいという変わった職業の女の子が、スペインで「オー、ベリーグッド」と現地の農家の人にしゃべっていたことがある。

スペインの農民は(言っちゃなんだが)スペイン語しかしゃべらない(なかにはバスク語とかカタロニア語をしゃべる人もいるけれど)。
だったらむりやりに英語で感心する必要はないはずだ。

日本語で「わー、とってもすてき!」と言えばいいのだ。

 

ひとつの興味深い例では、英語と言えば「サンキュー」しか知らない日本人が、アメリカで強盗にあって、抵抗してナイフで腹を刺されて、「たすけてくれー」と言いたかったが、ここはアメリカで日本語は通じないと「サンキュー、サンキュー!」と叫んだと言う有名な話がある。

僕自身もチュニジアのジェルバ島のホテルで、モーニングコールとタクシーを頼んでおいたのになにもしてくれず、「この嘘つき!」と言おうとして、まてまてこいつらはフランス語しかわからないと思い直し、"Attendez!"(待ってね)と言って、ポケットからCOLLINS GEM の小型の英仏辞書を取り出し『嘘つき』を引いて "Tu es menteur!" (てめえは嘘つきだ!)とフランス語で言ったことがある。

しかし冷静に辞書を引いてしまったので、しゃべるころには怒りが納まっていた。

この時も最初から「このうそつき野郎、バカヤロー!てめえなんか、へそかんで死ね!」と日本語で言ってしまえば、相手は理解出来たはずだとあとで反省した。

だいたい言葉などというものは、相手がなにをいっているのかは、言葉ではなくて、雰囲気と状況でわかるものなので、世界中どこでも、日本語でだいたい通用するものだ。

そこで、僕もこの時に「ホテルの人いませんかー」と、大声で日本語を叫んだのだ。

さっきちょっと顔をのぞかせた黒人の女の子よりすこし年上の17才ぐらいの女の子が建物の陰から出て、僕をじろっと見てなにも言わず、階段を駆け上がっていった。

 

10分ぐらいして、赤いベレー帽風のものをかぶってがっしりした体格の黒人が階段を降りてきた。
これが、オーナーらしい。

部屋を見せてもらうとトイレとシャワー付きの部屋が20ドル、付いてないのが15ドルだという。
他に誰も宿泊客はいないようで、ツィンの部屋を一人で使って20ドル。

部屋を見ると、ベッドはスプリングのないスポンジマットが木の骨組みの上に敷いてあるだけで、普通の家庭用の扇風機の首が取れてぶらぶらしているのを窓枠に取りつけてある。

バルバドスのきちんとしたアラベルホテルに比べると完全にランクが落ちるが、これから別のホテルを当たるのも面倒なので、20ドルの部屋に泊まることにした。

ホテルのオーナーは悪い人間ではないし、愛想もないわけではない。

「昼寝してたんだよ」ときまり悪そうだ。
「午後3時になれば町に行くから、車で送ってあげるよ」とも言う。

ビールを飲みたいと言うと、「最近客がいないのでビールがないけど、これから町で買って冷やしておいてあげる」との話。
「日本人か、キングスタウンにはリトル東京があるよ。行ってみたらいい」と教えてくれる(こんなところに本当にリトル東京があるかしらん?)。

オーナーが町へ連れていってくれるという3時まですこし時間があるので、ちょっとビーチを見に行くことにした。

このホテルは高台の別荘地(それでここをビラと言うらしい)にあって、民家の間を抜けて細い道を左へ下るとすぐにビーチがあった。
砂浜の幅はそれほど広くはなく、ぎりぎりまでちょっと感じのいいホテルの敷地が迫っている。

少し沖には小さな島があり、そこにコテッジ風の建物が何軒もあるのを見ると、やはり別荘地かホテルなのだろう。

その島とビーチの間の波の静かな海面には20隻ほどのヨットが停泊している。
このセントビンセントというところは、バルバドスが「観光地」なのに比べて、個人の「別荘地」の感覚なのだろうと想像する。

海岸沿いに並ぶホテルも2階建てで、建物も古く、それほど高級には見えない。
一番手前のホテルの敷地に入って、プールの脇を通り、階段を上ってロビーを通り、受付で値段を聞いてみた(安ければ明日泊まろうと考えたのだ)。
なんとシングルでU$90だとさ(これはオフシーズン料金で、シーズンだとU$115だという)。
これでは泊まれないね。

3時すこし前にホテルへ戻ると、いかにも信頼出来る感じの赤帽子のオーナーは、僕を置いてきぼりにして、とっくに町へと出発していた。

 

僕は一人で、バスで町へと向かった(料金1EC、1ECは35円程度)。
ミニバスは、ホテルの前で僕を拾うと、空港を通り過ぎて急な坂を上りきった。
そこからセントビンセントの首都キングスタウンの全景が眺められる。

バルバドスの首都との比較からも、キングスタウンは非常に小さい街だろうと思う。
だから、坂を下りて町へ入るとすぐにミニバスを降りて、歩き出すことにした。

端から歩いた方が町の全体がわかるからだ。
町は碁盤の目状の細い道で区切られていて、非常に分かりやすく、また小さい。

ここでまず、捜すのが中華料理店。
朝から昨夜の残りのピザをかじっただけなのだ。

世界中のどの町にも必ず中華料理店があるもので、旅で疲れた時には焼きそばとスープを食べるのを僕の主義にしている。
ただ、残念なことに、ここにある中華料理店の中華料理は、全く中華料理の味がしなかった。
しかし野菜炒めライスとスープとビールを2本とって、29EC。

いつものとおり教会を捜し、ST.MARY'S CATHOLIC CATHEDRALで祈る。
街角の酒屋でトリニダードトバゴ製のラム酒とミネラルウォーター買って、郵便局と旅行代理店の場所を確認する。

ところで赤帽のオーナーが言っていた『リトル東京』は確かに存在した。
しかし、単にミニバスの集まるごみごみしたバスターミナルの名前だった。
以前、日本の建設会社が港湾工事をした時に、ついでにバスターミナル(というか、ただの広場)の整備をしたらしく、それで名前が付いたのだそうだ。

むっとする暑さのなかをたくさんの人をかき分け、さんざん捜してビラへ戻るバスを見つけたが、バスから降りる場所をすこし間違えて、歩いてホテルへ戻るとベッドにばたりと倒れ込んだまま、眠り込んだ。

目が覚めると窓の外は真っ暗だ。

時計をチェックすると夜の7時。

下へ降りてみると、事務所の前に例の赤帽のオーナーと黒人の20歳前後の女の子が2人、それに40歳程度の白人男性がいた。

 

オーナーに「冷えたビールをください」というと「ビールを買ってくるのを忘れた。だからビールはない」との理屈の通った話。

文句を言うと、白人が手に持った袋からビールを出して「飲みな」と渡してくれた。

オーナーの言うとおりに10EC出すと、女の子が近くの民家へ走り、生温いビールを4本持って戻ってきた。
オーナーはそれを氷をいれたバケツにいれて、「こうしておけばすぐに冷えるから」と保証する。

女の子たちは「ビールが飲みたいなら一緒にジョージタウンへ行こうよ!楽しいよ!」と誘う。
ジョージタウンはとっても楽しいところなのだそうだが、まだ東京を出て以来の時差ぼけが直らないので断る。

2階のベランダで白人(カナダ人の技術者)と9時頃までビールを飲んで話していた。
白人はここで日本の建設会社と一緒に仕事をしたのだそうだ。

「あなたの英語は非常にいい(extremely good)」というので、いつものように自動的に「お世辞が上手ですね(Oh, you are flattering!) 」と返事をする。

彼はセントルシアが本拠地で「セントルシアはここよりもずっと都会だが、僕は自動車が多くて好きではないな」とのこと。

僕はどうもこの島が好きになれないので、「それではとっととセントルシアへ行こう」と心の底で考える。

部屋に戻って、LAから持ってきたビーフジャーキーとさっき買ったラム酒の水割りで飲み直した。

 

とにかく明日はすることをすましてしまおう。

つまり、泳ぐこと、絵ハガキを出すこと、そしてこの島から直接セントルシアへ飛ぶ手を考えること。

とっとと島を渡り歩いて、バルバドスへと戻り、清潔なホテルに泊まり、白い砂のビーチでゆっくりしたい気分だ。

夜は蒸し暑く、本を読みながら、寝たり起きたりして過ごした。

 

ベッドで寝返りを打ちながら、この島はハズレだと思う。

でも、この寝苦しい夜でさえも、いつかきっと懐かしく思い出す日が来る。

だから、僕がこの島へ来たのは、本当は正解なのだと、僕は知っている。





 



 

旅行の満足度
3.0

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