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<br />2001年3月5日、モスクワからダカール行きのSU413便に乗る。<br /> 僕の指定された席は「10C」で、ボーディングパスにもはっきりと書いてあるが、現実は自由席だった。<br /><br />そのおかげで、NGOの美女の皆さんと一緒の列に座ることが出来た。<br /> NGOのみなさんは、ダカールへ何度か来たことがあるそうだ。<br /><br />隣のNGOの女性も、フランス語の会話の復習などをはじめる。<br />その合間を見て、セネガルの状況や、NGO活動などについて、話をする。<br /><br />その他、日本の教育や、ヨーロッパ旅行体験談、など話も弾む。<br />なかなか、知的で魅力的な女性だ。<br /><br />調子に乗って、僕が、彼女たちといっしょに、NGOの建物に泊まれないかと、聞いてみる。<br />しかし、彼女の組織は真面目なところなので、いろいろ制約があるらしい。<br /><br />特に「お酒が飲めませんよ」とのこと。<br />うーん、それは困る。<br /><br />困るが、無理を言えば泊めてくれそうな雰囲気だ。<br /> 彼女たちといっしょなら、確実に、安全に、今夜の宿まで確保できるわけだ。<br /><br />ダカール到着は、現地時間の午後4時ごろになる。<br /> 着いたらすぐに、入国手続きをして、空港で現地通貨を入手する。<br /><br />さらに、空港から町の中心へタクシーで移動する。<br />そうして、(もちろんホテルの予約なんかしてないわけだから、歩いてホテルを捜さなければならない。<br /><br />だんだん暗くなる時刻だ。<br />これは、酒が飲めなくても、安全性を選ぶべきかな。<br /><br />それに、NGOの建物に押しかけて泊るというのは、世界旅行者らしい話のネタにもなるしさ。<br />うーん。<br /><br />ま、ダカールに着いてから考えようっと。<br />となんでも先延ばしにして、現実にぶつかった時に慌てるのが、僕のパターンだが。<br /><br />いつものように、考えを放棄して、ぼんやりしていると、ダカールへ到着してしまった。<br /> 海側から空港へと侵入した機体が停止すると、空港のバスに乗って、ターミナルビルに到着する。<br /><br /><br />入国書類をさっさと書いて、入国審査の列に並ぶ。<br /> 入国審査では、出国航空券のチェックもなく、イエローカードも調べなかった。<br /><br />セネガルへの入国はとても簡単だったが、同じフライトの女子大生さんが、手間取っているようだ。<br /> 最初の海外旅行だというのだから、細かいところでどう記入すればいいのか、迷ったりしているのだろう。<br /><br />僕は手助けしようかと思わないこともなかったが、どう書いたところで入国に問題がないとわかっている。<br />だから、「最初の入国書類を自分で迷いながら記入するのもいい経験だ」と、敢えて手助けしなかった。<br /><br />これが本当のやさしさかな(笑)、と自己満足する。<br /> 入国審査があっけなく終了して、次はチェックインラゲッジの受け取り。<br /><br />預けた荷物が出てくるのを待ちながら、頭の中は、急速に回転している。<br /> 僕のキモチの中では、とにかく1人でダカールの街へ行かない方がいい。<br /><br />となると、NGOのみなさんと一緒か、しかし、女子大生さんといっしょに行ってもいいが…。<br />そういえばすっかり忘れていたが、成田で預けた僕のバックパックは、どうなったのだろう。<br /><br />悪い噂ばかりのモスクワを経由して、僕のバックパックは、無事に出てくるだろうか?<br /> NGOの女性の話だと、彼女も以前モスクワで荷物の中身を荒らされたことがあるとか。<br /><br />テーブルの上に飛行機からの荷物が降ろされてゆっくり近づいて来る。<br /> 僕の緑色の汚いバックパックが見える。<br /><br />が、それにはナント鮮やかな黄色のテープが巻き付けてある!<br />しまった…!<br /><br />きっとバックパックを切られるか、ファスナーを壊されるかして中身を抜かれたんだよ。<br />それでテープが巻いてあるんだ…、とあっさり諦らめる。<br /><br />しかしバックパックを手に取ってみると、全く傷がなく大丈夫なようだ。<br />いろいろ心配するほど、世の中は悪いことばかり起こるものじゃないんだよね。<br /><br />と、またすぐに気分を変える。<br /> 旅がいいのは、心配したことでも、心配は次々と結果が出ることなんだよ。<br /><br />つまり、旅先での心配は、悪い結果にしろ、いい結果にしろ、すぐに結論が出る。<br />だから、心配は長続きせず、つねに新しい気持ちでいられるってことね。<br /><br />バックパックの中身をあらされているのではないか、という心配は、これで解消した。<br /> 次の心配は、「ダカール空港からダカールの町まで、無事にたどり着けるか」ということだよ。<br /><br />無事に自分のバックパックを手にした時点で、僕の心は決まっていた。<br /> 女子大生さんといっしょに町へ行く。<br /><br />NGOのみなさんに頼るのは、安全確実で、いい考えなのは間違いない。<br />でも、それでは「ダカール空港から町まで個人で行った」という話が出来ない(別にできなくてもかまわないが…)。<br /><br />やはり失敗してもボラれても迷っても、自分でやらないとつまらない。<br /> 五体無事ならば、少々のトラブルがあったほうが、面白い。<br /><br />だいたい、ただトラブル無しに旅をするのが目的ならば、ツアーに参加すればいいんだから。<br />それと女子大生さんが入国書類を書くのに手間取っていたのを知っている。<br /><br />それを見ているのだから、最初の海外旅行の若い女の子を一人で町へやるのは無責任だよ。<br /> 「とにかく、町までは女子大生さんを、守ってあげなければ…」と、世界旅行者としての責任を感じたのだ。<br /><br />この状況だと、20歳の美人女子大生さんに、僕が声をかけて、まず間違いなく一緒に行動できる。<br /> 日本で僕が声をかけたら、無視されるに決まってるんだから(涙)。<br /><br />女子大生さんに、軽く「いっしょに町へ出よう!」と声を掛ける。<br /> 入国エリアから外に出と、とたんに外気に触れる。<br /><br />外には黒人のみなさんが、ドカーンと、集まっている。<br />アドレナリンがどっと血管に流れ、緊張感と、戦闘意欲が沸くのを感じる。<br /><br />矢でも鉄砲でも持ってこい!やったるで〜!うおー(と叫ぶ)!<br />こういうときには、頭が猛烈に働き始めるものだ。<br /><br />はじめての国に到着した時、まずやることは現地通貨を入手すること。<br />とにかく、現地のお金さえ手に入れば、何とでもなる。<br /><br />そしてお金は持っている。<br />ただそれがフランスフランとアメリカドルというだけだが。<br /><br />つまり、まずは、両替をしなければならない。<br /> 次には、タクシーを捕まえる。<br /><br />空港で客を待つタクシーの本質は、土地不案内な旅行者を騙して、あぶく銭を手に入れること。<br />そのタクシーをうまく使って、ダカールの町まで無事にたどりつくのが難題だ。<br /><br />さらには、今夜の宿を見つけなければならない。<br />その次は、食事を取ること。<br /><br />まあ1日くらい、食事をしなくても大丈夫だが。<br />でも、ビールは飲みたいものだ。<br /><br />海外個人旅行とは、ただこういうことの繰り返しだよ。<br /> 僕は、ここで西アフリカ最初のこれらの経験を詳細に紹介してみたい。<br /><br />そして、海外個人旅行を考える読者の皆さんのお役に立ちたいと思う。<br /><br /><br /><br /> <br /><br /><br /><br /><br />

『ダカールの空港で、無事に入国審査を済ませ、女子大生さんと一緒に町へ出ると決意する』@ダカール/セネガル/西アフリカ

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2001/03/04 - 2001/04/05

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みどくつ

みどくつさん


2001年3月5日、モスクワからダカール行きのSU413便に乗る。
僕の指定された席は「10C」で、ボーディングパスにもはっきりと書いてあるが、現実は自由席だった。

そのおかげで、NGOの美女の皆さんと一緒の列に座ることが出来た。
NGOのみなさんは、ダカールへ何度か来たことがあるそうだ。

隣のNGOの女性も、フランス語の会話の復習などをはじめる。
その合間を見て、セネガルの状況や、NGO活動などについて、話をする。

その他、日本の教育や、ヨーロッパ旅行体験談、など話も弾む。
なかなか、知的で魅力的な女性だ。

調子に乗って、僕が、彼女たちといっしょに、NGOの建物に泊まれないかと、聞いてみる。
しかし、彼女の組織は真面目なところなので、いろいろ制約があるらしい。

特に「お酒が飲めませんよ」とのこと。
うーん、それは困る。

困るが、無理を言えば泊めてくれそうな雰囲気だ。
彼女たちといっしょなら、確実に、安全に、今夜の宿まで確保できるわけだ。

ダカール到着は、現地時間の午後4時ごろになる。
着いたらすぐに、入国手続きをして、空港で現地通貨を入手する。

さらに、空港から町の中心へタクシーで移動する。
そうして、(もちろんホテルの予約なんかしてないわけだから、歩いてホテルを捜さなければならない。

だんだん暗くなる時刻だ。
これは、酒が飲めなくても、安全性を選ぶべきかな。

それに、NGOの建物に押しかけて泊るというのは、世界旅行者らしい話のネタにもなるしさ。
うーん。

ま、ダカールに着いてから考えようっと。
となんでも先延ばしにして、現実にぶつかった時に慌てるのが、僕のパターンだが。

いつものように、考えを放棄して、ぼんやりしていると、ダカールへ到着してしまった。
海側から空港へと侵入した機体が停止すると、空港のバスに乗って、ターミナルビルに到着する。


入国書類をさっさと書いて、入国審査の列に並ぶ。
入国審査では、出国航空券のチェックもなく、イエローカードも調べなかった。

セネガルへの入国はとても簡単だったが、同じフライトの女子大生さんが、手間取っているようだ。
最初の海外旅行だというのだから、細かいところでどう記入すればいいのか、迷ったりしているのだろう。

僕は手助けしようかと思わないこともなかったが、どう書いたところで入国に問題がないとわかっている。
だから、「最初の入国書類を自分で迷いながら記入するのもいい経験だ」と、敢えて手助けしなかった。

これが本当のやさしさかな(笑)、と自己満足する。
入国審査があっけなく終了して、次はチェックインラゲッジの受け取り。

預けた荷物が出てくるのを待ちながら、頭の中は、急速に回転している。
僕のキモチの中では、とにかく1人でダカールの街へ行かない方がいい。

となると、NGOのみなさんと一緒か、しかし、女子大生さんといっしょに行ってもいいが…。
そういえばすっかり忘れていたが、成田で預けた僕のバックパックは、どうなったのだろう。

悪い噂ばかりのモスクワを経由して、僕のバックパックは、無事に出てくるだろうか?
NGOの女性の話だと、彼女も以前モスクワで荷物の中身を荒らされたことがあるとか。

テーブルの上に飛行機からの荷物が降ろされてゆっくり近づいて来る。
僕の緑色の汚いバックパックが見える。

が、それにはナント鮮やかな黄色のテープが巻き付けてある!
しまった…!

きっとバックパックを切られるか、ファスナーを壊されるかして中身を抜かれたんだよ。
それでテープが巻いてあるんだ…、とあっさり諦らめる。

しかしバックパックを手に取ってみると、全く傷がなく大丈夫なようだ。
いろいろ心配するほど、世の中は悪いことばかり起こるものじゃないんだよね。

と、またすぐに気分を変える。
旅がいいのは、心配したことでも、心配は次々と結果が出ることなんだよ。

つまり、旅先での心配は、悪い結果にしろ、いい結果にしろ、すぐに結論が出る。
だから、心配は長続きせず、つねに新しい気持ちでいられるってことね。

バックパックの中身をあらされているのではないか、という心配は、これで解消した。
次の心配は、「ダカール空港からダカールの町まで、無事にたどり着けるか」ということだよ。

無事に自分のバックパックを手にした時点で、僕の心は決まっていた。
女子大生さんといっしょに町へ行く。

NGOのみなさんに頼るのは、安全確実で、いい考えなのは間違いない。
でも、それでは「ダカール空港から町まで個人で行った」という話が出来ない(別にできなくてもかまわないが…)。

やはり失敗してもボラれても迷っても、自分でやらないとつまらない。
五体無事ならば、少々のトラブルがあったほうが、面白い。

だいたい、ただトラブル無しに旅をするのが目的ならば、ツアーに参加すればいいんだから。
それと女子大生さんが入国書類を書くのに手間取っていたのを知っている。

それを見ているのだから、最初の海外旅行の若い女の子を一人で町へやるのは無責任だよ。
「とにかく、町までは女子大生さんを、守ってあげなければ…」と、世界旅行者としての責任を感じたのだ。

この状況だと、20歳の美人女子大生さんに、僕が声をかけて、まず間違いなく一緒に行動できる。
日本で僕が声をかけたら、無視されるに決まってるんだから(涙)。

女子大生さんに、軽く「いっしょに町へ出よう!」と声を掛ける。
入国エリアから外に出と、とたんに外気に触れる。

外には黒人のみなさんが、ドカーンと、集まっている。
アドレナリンがどっと血管に流れ、緊張感と、戦闘意欲が沸くのを感じる。

矢でも鉄砲でも持ってこい!やったるで〜!うおー(と叫ぶ)!
こういうときには、頭が猛烈に働き始めるものだ。

はじめての国に到着した時、まずやることは現地通貨を入手すること。
とにかく、現地のお金さえ手に入れば、何とでもなる。

そしてお金は持っている。
ただそれがフランスフランとアメリカドルというだけだが。

つまり、まずは、両替をしなければならない。
次には、タクシーを捕まえる。

空港で客を待つタクシーの本質は、土地不案内な旅行者を騙して、あぶく銭を手に入れること。
そのタクシーをうまく使って、ダカールの町まで無事にたどりつくのが難題だ。

さらには、今夜の宿を見つけなければならない。
その次は、食事を取ること。

まあ1日くらい、食事をしなくても大丈夫だが。
でも、ビールは飲みたいものだ。

海外個人旅行とは、ただこういうことの繰り返しだよ。
僕は、ここで西アフリカ最初のこれらの経験を詳細に紹介してみたい。

そして、海外個人旅行を考える読者の皆さんのお役に立ちたいと思う。








旅行の満足度
4.0

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