2016/04/30 - 2016/05/07
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ディアーヌさん
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ゴリのスターリン博物館は有名ですが、そのスターリンゆかりの博物館がトビリシにもあるのをご存知でしょうか。
ほとんど紹介されないこのユニークな名所をぜひ皆さんに知っていただきたいと思い、今回旅行記にまとめてみました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
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この博物館は300アラグヴェリ駅から徒歩約7分ほどの所にあります。観光客などほぼ見かけない通りを歩いて行くと、このようなレンガの外観の建物が。
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所々レンガが剥がれ落ちています。なんか余り手入れされていないような感じですが、どうやらここらしい。
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見よ、この扉。間違いありません。何だか気分が高揚してきました。
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24時間オープンとは本当でしょうか? 気合い、入ってます!
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で、左手を見るとこのような表示が。管理人のおじさんは奥の小部屋らしき所に居ます。
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おじさん管理人に英語かロシア語どちらの案内にするか聞かれます。英語と答えると、グルジア文字で書かれた英語のアンチョコを持ち出してきました。
さあ、早速中へ入りましょう!
さっきのソビエト国旗の扉の中からまずは見学スタート。中は薄暗く、電気が点いていません。おじさんがスイッチを入れて明るくしてくれます。 -
おお、早速レーニン同志が穏やかな顔してお出迎えです。
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赤だの鎖だの握り拳だの、ベタなモチーフの絵、たまりません。
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なんか、写真がゴリで見たものと一部被っているような。
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で、まず案内されたのがこの部屋。
スターリン関係資料の展示がされていて、おじさんがアンチョコ英語を読み上げてくれます。
中央にあるのはホコリっぽい休憩用のテーブルとベンチ。いや〜いつかこの部屋でお弁当広げてお結びを食べてみたい。絶対無理に決まっているでしょうけど。 -
案内のおじさんが、中央奥のこの席で写真を撮ることを勧めてきました。この方、その後も何かと気前よくカメラマン役を買って出てくれました。
同志を背景に、ベタな記念写真が撮れる、貴重なスポットです。 -
おじさんは現在もなおバリバリのコミュニストです。今日、正統なコミュニズムを継承しているものとしてこのトルコ共産党の旗を掲げていました。トルコとはちょっと意外。
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こりゃー毛主席ではないか!
ところで、おじさんは(ありがちですが)日本と中国の違いを全く理解していませんでした。何でも世界三大尊敬出来る人は、レーニン、スターリン、毛沢東なんだそうです。従って、日本人の私に毛主席礼賛、中国礼賛とハイテンションのサービスを提供してくれました。 -
グルジア文字によるアート的スターリン同志。なんとも不器用で味があります。
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この博物館では、レーニン同志もあちこちに見られます。
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ここにもレーニン。
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あそこにもレーニン♪
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なんだかもう統一感など関係ない展示。フリーダムです。
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これが、これから見に行く地下印刷所の模型。井戸の途中に横に伸びる通路があり、奥の小部屋に印刷機械があるのですね。
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それにしてもまあ、オンボロ著しい博物館だということがお分かりいただけるでしょうか。雨漏りのシミだの、壁紙の破れだの。
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角にご注目。展示品は大丈夫でしょうか?こんな箇所があちこちにあります。
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まあいいや。解説資料が展示されたこの建物を出て、これまたボロっちい木造建造物に移動します。いよいよメインです。
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ロシア語は読めません。非常に残念です!
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まず最初に、井戸のある部屋に案内されます。この井戸を降りて、スターリンたちは秘密の小部屋に行ったらしいです。深くて暗い。落ちたらどうなるんでしょうか。
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で、早速その小部屋に向かいます。おじさんの後について、後に設置されたのであろうこの
螺旋階段を下りて行きます。これまた錆だらけでボロボロです。錆粉が落ちています。 -
一段ごとに気温が下がってくるのがじわじわ感じられます。
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地下15メートル、印刷所であった隠し部屋に到着しました。
外は夏の陽気だってのに、寒い!とても冷えます。不安な方は羽織るもの等持っていくといいでしょう。
奥に見える小さな通路が井戸に繋がっています。つまり、スターリンたちは、井戸を降りて、途中横にあるこの通路から四つん這いになってこの部屋に辿りついていたわけ。 -
ドイツ製のこの印刷機械をばらして持ち込み、ここで組み立てたそうです。そして、ガンガン新聞や声明文などを印刷したのですね。実に興味深い。
なのに、これまた錆だらけ…。これ、かなり貴重な歴史的資料だと思うんですが。このままいったら、完全に朽ち果ててしまいそうです。 -
これが井戸から繋がる通路。1〜2メートルぐらいの距離でした。
しかしまあ、井戸を15メートル下りて、ジメジメと寒く、日光の当たらないこんな部屋で印刷作業とは。情熱がなければ出来ないことだったでしょうね。 -
いや、実に興味深いものを見学させていただきました。
外はフレッシュな初夏の陽気。さっきの冷え冷えとした重々しい空気が嘘のようです。 -
さらに別の部屋を案内してくれました。ここにも印刷機械が。これも確かドイツ製。
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その機械のあるこの部屋。
ピンクの壁紙が乙女心を誘うの。天井の破れなどなんのその。だって額の中は思い出のスターリンとレーニン。 -
寝室の壁紙はエメラルドグリーン。花のストライプが安らぎの中へ。
夢に誘うベッドは灰色…。これ、誰が使っていたベッドだと思います?なんとスターリンが当時使用していたものだそうです! -
ベッドの頭上には積み上げられた本。中身はもちろんメルヘンではなく、彼らの情熱を掻き立てた文章が詰まっていることでしょう。落ちてきたら痛そうです。
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今やただ積み上げられているだけの書籍に、郷愁を覚える方も多いのでは。
ここの案内のおじさんも間違いなくその一人でしょう、彼の携帯の待ち受け画像はソビエト国旗でしたから。 -
そしておじさんが敬愛してやまないレーニンとスターリン。
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フラッグは今も色褪せていません。
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たとえどんなに建物がボロっちくても、おじさんのスピリットは不滅だし、おじさんが守るうちは、この博物館も不滅です。多分。
いや、なくならないで欲しい。今や貴重な歴史的資料がトビリシに瀕死の状態でひっそりと存在しています。 -
最後に見学代として5ラリ(約250円)を請求されました。「君は中国人だからサービスだよ。普段は8ラリ取るんだ」とおじさんは言っていましたが、どうなんでしょうか!?
支払った後、おじさんはさっさと私に無関心になりました。いや〜このハッキリとした態度、感動しました!いや、嫌みじゃなくて。なぜなら、いまや貴重な本物の共産主義者のプライドが垣間見えるようだったからです。
世界に博物館は数あれど、これほど印象深い所もそうないと思いました。面白かったです!どうか皆さんも訪れてみてください。
あと、24時間オープンは信用しない方がよいかと思います。(笑)
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この旅行記へのコメント (3)
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- 山本亜希子さん 2017/08/18 17:13:45
- こんにちは
- 興味深く拝見しました。
スターリン博物館に行く時間がないので是非こちらに行きたいのですが、場所はどのあたりになりますか?
よろしくお願いいたします。
- ディアーヌさん からの返信 2017/08/19 10:11:55
- RE: こんにちは
- ご覧いただきありがとうございました。
住所は Kaspi St, 7, Tbilisi, Georgia です。
まずは地下鉄で300Aragveli駅まで行ってください。観光の中心地からさほど離れていません。
駅の改札口を出たら、すぐに大通りのKetevan Dedofali Ave.があります。それを左手に進み、Kaspi通りで曲がります。あとはまっすぐです。道は入り組んではいないので、すぐに分かると思います。
このあたりは普通の住宅街みたいな所でした。
あと、入場料ですが、あってないようなものなのではないかと思います。おじさんは相手を見て金額を言っているようなので、最初に「いくら?」とはっきり確認した方がいいかもしれません。
良くも悪くも印象的な博物館です(笑)。ぜひ訪ねてみてください!
- 山本亜希子さん からの返信 2017/11/27 00:45:08
- Re: こんにちは
- お返事ありがとうございました。
10月に行って参りました!
入場料は気持ちで!と言われました(^^;なので参考にさせていただいた金額を支払ってきました。(二人で10ラリ)おじーちゃん、ニコニコで門の外まで見送ってくれました。
とても面白い博物館だったので行けて良かったです。ほぼロシア語での説明だったので、もう少しロシア語がわかればなあと思いました。
(最初は中国人に間違われて、なんでキターイなのにロシア語を話せない?!と言われましたが、日本人だもんと言ったら許してもらえました(^^;)
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