2016/06/24 - 2016/06/25
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Takashiさん
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サグラダファミリアを見るためにバルセロナに向かった。聖堂の内部は森をモチーフにしたというだけあって、柔らかな光が支配し、安らぎに満ちていた。そして、すっきりとしたステンドグラスが華やぎを加えていた。古典を越えたガウディの力に感動した。
生誕のファサードも評判通りのものだった。とても詳しく彫刻されていて、受胎告知やマリアの戴冠は後で写真を調べて位置が分かったほどだった。そして塔に登るとガウディ特有のモチーフを近くで眺めることができた。ガウディを理解しようと、グエル邸、カサ・バトリョ、カサ・ミラも巡った。
ガウディと同時代の著名な建築家であるモンタネールの手になるカタルーニャ音楽堂も訪ねた。2階の天井から垂れ下がったステンドグラスの装飾が見事だった。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 鉄道 タクシー
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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6月24日、朝7時28分発の列車でバルセロナへ。到着は午後1時20分。料金は早割の1等で、1人当たり50ユーロ。タクシーで宿のエルパレス・バルセロナへ。料金は10ユーロほど。
立派な門構えのホテルである。料金は朝食付きで1泊、約550ユーロ(税金込)。今回の旅で最も高いホテルである。観光に便利な場所にあることを重視した。エル パレス バルセロナ ホテル
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ロビーが豪華。確かに宮殿のようだ。
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部屋には絵が飾ってある。
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早速観光に出かけた。まずグエル邸である。サグラダファミリアで著名なガウディの初期の作品である。ガウディのよき理解者であったグエル氏の要請に答えて、ガウディが1886年に完成させた。
あらかじめ切符はネットで購入していた。3時15分からの予約である。料金は1人12ユーロ。まだ市内の様子が分からないのでタクシーで行った。今回、バルセロナ市内で使ったタクシー料金はいずれも10ユーロ前後で助かった。
写真は建物の吹き抜け部分。クラシックな技法で美しい。グエル邸 現代・近代建築
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天井部分。
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装飾。
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ガウディが、当然のことだが、古典的手法を主体としても見事な建物を作ることが分かった。屋上に出ると、煙突の装飾は一気にモダンなものになった。
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次はカサ・バトリョ。ガウディが1904−1906年にかけて改修した邸宅である。5時から5時半の時間帯で切符を事前購入していた。一人当たり約28ユーロ。
地下鉄利用で、パセ・ダ・グラシアで降りた。素直に出口を出ればよかったのだが、地下通路を歩いてしまい、行きつ戻りつになった。そのため、ちょうどいい時間に到着することになった。
外観からして変わっている。カサ バトリョ 現代・近代建築
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人気の高い建物だ。若い観客が多い。
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照明と螺旋形の背景。
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色々な装飾がある。
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通路。全体に青色の装飾が多く、海の底をモチーフにしているといわれている。
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イチオシ
吹き抜け。
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屋外の部分。
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屋上にはいかにもガウディらしいオブジェが。
全体として、斬新な試みが多い。しかし、一部は奇をてらっているという気がしないでもない。 -
次にカサ・ミラ。簡単に歩いていける。1906ー1910年にガウディが個人の邸宅として建築した。波打つような外観も特徴的だ。いつでも入場できる切符を事前購入していた。料金は27ユーロ。
カサ ミラ 現代・近代建築
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中も曲線に満ちている。
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通路。
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そして屋上の有名なオブジェは煙突であろう。
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こうして、ガウディについて、あわただしく予備知識を仕入れた。明日は、いよいよサグラダファミリアである。
ホテルまでは歩いて帰った。途中、飛び込みで夕食にパエリャを食べた。ご飯が固く、期待はずれであった。ホテルのレストランは有名であるが、ここをはずしたのは胃袋と財布の両面からバランスを取る必要があったからだ。 -
6月25日。豪華ホテルだけあって朝食ビュッフェも充実している。
エル パレス バルセロナ ホテル
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美味しそうなものを選んだ。
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タクシーでサグラダファミリアを目指した。9時からの入場券を事前購入していた(http://www.sagradafamilia.org/en/tickets/)。塔へ登ることができるチケットで1人あたり29ユーロ。
8時45分ごろについてみると既に黒山の人であった。切符を買いに来た人も多いらしい。事前購入しておかないと場合によっては入場することも難しいという情報があったが、確かにと思われる状況である。
まだまだ工事中で、今のところ、一番高い塔は90メートル程度。完成時にはこの約2倍の塔が建つらしい。
建築途上といっても立派な外観である。塔は直線ではなく、丸みを帯びた線で空へ伸びている。ガウディらしく、そして森をモチーフにしたというプランにも合っている。頂上にあるのは花だろうか実だろうか。
ガウディは1883年からサグラダファミリアの建設の指揮を執り、晩年にはこのプロジェクトに全精力を傾けた。ガウディは1926年にこの世を去ったが、プロジェクトは継続された。
事前購入の切符を持った人の入場は生誕のファサードからだ。生誕のファサードはガウディの生前にほぼ完成していて、サグラダファミリアの目玉とされている。入門を待つ間に鑑賞しようとしたが予習不足で良くわからなかった。後で写真を詳しく見て理解できたことも多い。
生誕のファサードは3つに分かれているが、最も重要なのは真ん中の部分である。ほぼ中央の高さの所に被昇天後のマリアの戴冠がある。サグラダ ファミリア 現代・近代建築
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マリアの戴冠の部分を拡大した。マリアは凛としている。
サグラダ ファミリア 現代・近代建築
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9時。入場だ。生誕のファサードを通って行く。ゆっくり見たいところだが、静かなうちに内部を見る必要があるので、少しだけ眺めて写真を撮った。喜びに満ちた人々のような姿が印象的だ。
内部を見終わってから、また生誕のファサードを見て写真を撮った。そして良くわからない所は帰国してから調べて知識を補完した。まとめて記しておく。
マリアの戴冠の下に広がるくぼみにイエスの誕生がまとめられている。一番上は受胎告知。下部の中央がイエス、マリア、ヨセフ。その左は救い主の誕生を喜んで礼拝に来た東方3博士。右は空にイエスの誕生を報せる星を見る羊飼いの少年たち。
それ以外はイエスの誕生を喜ぶ天使たちだ。
各部分を示そう。 -
受胎告知。
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イチオシ
イエスを中心とした聖家族。
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イエスの誕生を告げる星を見つめる羊飼いたち。
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歌う天使たち。
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笛を吹く天使たち。
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ハープを弾く天使。
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左右のウィングにはエピソードなどが彫られている。まず左側。
これはイエスを恐れた嬰児虐殺を逃れる聖家族。 -
嬰児虐殺。
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右のウィング。天使が吹くラッパが突き出してるのがカサ・バトリョの外観に似ている。
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イチオシ
ヨセフの大工仕事を手伝うイエス。やさしい情景だ。右のウィングの右下にある。
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門扉の一部。蝶(あるいは蛾)とセミの幼虫がいる。森の入り口だ。
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中へ入ると壮大な空間だ。森の中から空を見上げる感覚を抱かせようという意図だろう。
枝分かれした列柱が上を目指し、安らかな雰囲気があたりを覆っている。
カサ・バトリョなどで感じた違和感は何もなかった。
新しい手法で聖なる空間を生み出したガウディに感動した。 -
イチオシ
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イチオシ
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ステンドグラスは抽象的だが色鮮やかで、この場の雰囲気にマッチしている。そしてステンドグラスを通った光が柱を様々に彩っていた。
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内部は本当に素晴らしい。内部の工事がほとんど終わって、落ち着いて鑑賞できる環境で、しかも朝早く訪問できたのは幸運だ。
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受難のファサード。一気に現代的になる。これでいいのだと思う。
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エレベーターで生誕のファサードの塔に登った。塔へ上がる時間を指定する時、良くわからず9時15分としてしまった。後で間違いに気付いたが、9時半までにエレベーターに乗ればいいので、ぎりぎりまで内部を見て塔に向かった。そして塔を降りてからまた内部を見ている。
塔からはバルセロナ市内の眺めがよく、また塔の先端などに付いたガウディらしいオブジェがはっきり分かった。 -
下りは螺旋階段を下りる。
ゆっくりとサグラダファミリアを見て心から満足した。森の雰囲気が見事に聖堂とマッチしていた。生き物を鋭く観察したガウディだからできたのだろう。
この後、グエル公園の見学を予定していたが、熱波の中での行動は取りやめた。多分アンチクライマックスになると考えたのである。 -
ホテルに帰ってアイスクリームを食べてしばらく寛いだ。
エル パレス バルセロナ ホテル
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次の目的地はカタルーニャ音楽堂。午後3時からの切符を買っていた。1人約14ユーロ。ホテルから歩いていける距離にある。門番に教わって歩き始めたが少し迷ってしまった。
カタルーニャ音楽堂は1900年代の初めにモンタネールらによって作られた。ガウディと同時代の作品であるが、ガウディの作品群とは独立に世界遺産に登録されている。
入り口は現代風である。カタルーニャ音楽堂 建造物
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中は凝ったデザインの装飾で飾られている。
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ステージを飾る絵は踊り子たち。
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拡大してみた。
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一番の見ものは2階の天井から垂れ下がるステンドグラスの装飾だ。
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イチオシ
望遠で撮った。オリジナリティーが高くしかも美しい。
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円柱も凝っている。
ガウディの時代はモデルニスモと呼ばれている。バルセロナを中心とした、革新的芸術が沸き起こったのである。
あわただしい訪問であったが、ガウディとその時代を知り、共感を抱くことができた。 -
音楽堂を出て少し歩き、カテドラルを訪ねた。13−15世紀に造られた。
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内部。
サンタ エウラリア大聖堂 寺院・教会
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見物が終わってもまだ午後5時。夕食は海辺のシーフッドレストラン、エル・カングレホ・ロコで摂る積りで予約を入れていた。予約時間は7時だったが、たぶん大丈夫だろうとタクシーで向かった。まだ混み合う時間ではなく、快く席に案内してくれた。
オードブルにはマテガイの焼き物。美味しかった。エル カングレホ ロコ 地元の料理
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そしてパエリャ。今度は期待は満たされた。
ワインを飲んで1人45ユーロほど。 -
外の景色も良く寛げた。
少し歩いてタクシー乗り場に行き、タクシーでホテルに帰った。
明日はマドリードへ移動である。
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この旅行記へのコメント (2)
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- cheriko330さん 2016/09/05 16:15:12
- ガウディの作品巡り
- Takashiさん、こんにちは(*^^)v
マドリードも完成ですね。ティッセン・ボルネミッサ美術館は、初めて知りました。
錚錚たる画家たちですね。プラドばかりが有名ですが、こちらも必見ですね。
有名どころの ボティンも抑えられて、さすがです。
再度、バルセロナも拝見させて頂きました。こちらのホテル、エル・パレスホテルも
素晴らしいですね。泊まりたいホテルのリストに入れさせて頂きます。
2026年のサクラダファミリアの完成時に訪れたいと思ってますが、、、
きっと寄り付けない事でしょう( ;∀;)
ファサードの詳しい説明も大変勉強になりました。ありがとうございます。
初めてバルセロナへ行った時は、何となくガウディの雰囲気に慣れずに、
再訪したいとは思わなかったのですが、テレビや4トラで詳しく見るに付け、
ゆっくり見に行きたいと思うようになりました。カタルーニャ音楽堂も色合いや、
凝った装飾、ステンドグラスが素敵ですね。
またまた、次も期待のドロミテ☆ 楽しみにしています。
cheriko330
- Takashiさん からの返信 2016/09/05 20:43:05
- RE: ガウディの作品巡り
- cheriko330 さん
こんばんは
お便り大変ありがとうございます。また、旅行記を詳しく読んでくださり、ご投票くださり、ありがとうございます。書き甲斐がでてきます。
マドリードは一度行ったところと、はじめは観光を予定していなかったのですが、時間があるとプラニングし、予想以上に良かったです。奥が深いですね。ティッセン・ボルネミッサ美術館は私も今回初めて知りました。全く混んでいなくて、ダリの絵でも、見物客は私を含めて1人か2人ですから。写真を撮れるので、印象が後まで残って楽しめるのもいいです。
サグラダファミリアの生誕のファサードは、行けば分かるであろうと気楽に思っていましたが、想像以上の大きさ複雑さですね。本当はしっかり予習すべきなのに、いつもぶっつけ本番です(笑)。
カタルーニャ音楽堂の天井のステンドグラスには驚きました。1階から見ると平面なのです。2階に行ってはじめて水滴のような姿が分かります。そのころのバルセロナの熱気たるやものすごかったろうと想像します。
スペインは時を経て再訪すると、まったく別の感動を得ることができる、面白い所と思います。サグラダファミリアの完成の時のご再訪、すばらしいでしょうね。
Takashi
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