2016/08/16 - 2016/08/16
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j-ryuさん
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☆涼風爽やか会津下郷・観音川渓谷の滝めぐりで幻の“三輪滝”を見た後は
観音川本流に戻り、合流地点からさらに上流にある“大滑滝”と下流にある“釜滝&群青釜”を堪能しました。
“大滑滝”は落差こそ40mもありますが水量が少なく迫力はイマイチかな、
逆に下流の“釜滝&群青釜”は落差こそ4mくらいしかありませんが、
神秘的な群青色の滝壺(=釜)がとても魅力的です。
訪れた8/16は一般的には盆休みなので甲子街道(国道289号)はけっこうな交通量でしたが、観音川渓谷で遭遇したのはカモシカくらいで誰にも遭うことはありませんでした。
秘境渓谷の面目躍如ですが、万が一滑落したり、熊に襲われ怪我でもしたら大変です。
尾根筋の道路なら携帯はなんとか通じるでしょうが、谷間に降りたらまずつながりません。
私は単独行動が多いのでせめて行き先だけは家族に知らせておかなくてはと、猛省です。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通
- 2.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
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-
☆三輪滝&釜滝へのルートマップ(拡大版)。
※地理院地図に加筆
http://maps.gsi.go.jp/?z=16#15/37.192869/139.971571 -
☆観音川 三輪滝&釜滝と本流の分岐点。(写真上方向が下流) ※2015/10/17撮影
三輪滝を堪能した後は来たときと同じ支流のルートを本流との合流地点まで戻り、本流の上流を目指します。 -
☆観音川本流
こちらのルートも道はまったく無いので歩き易い場所を見つけながら
沢登りをしていきます。 -
☆観音川の方状節理
この周辺はいたる所に方状節理の岩盤が露出しています。
節理(せつり)とは
※日本大百科全書より抜粋
岩石体に広く群をなして発達している割れ目のことで、それを境に両側がずれ動いていないものをいう。
火成岩(溶岩)が冷却して収縮するときや地殻変動を受けたときなどに、岩体内部に応力が働き、その結果生じた割れ目である。
地下深部の岩体が隆起して地表へ上昇してくると、圧力が解放されるため、岩体に割れ目が発達すると考えられている。不規則なものや規則正しい配列をしているものがある。規則正しいものでも、割れ目の間隔は数センチメートルから数メートルのものなどいろいろである。
配列の形から、柱状節理、板状節理、放射状節理、方状節理、球状節理などとよばれる。 -
☆観音川本流
三輪滝のある支流から本流を少し遡ると周辺の匂いが微妙に変化します。
ほんのわずかですが温泉のような匂いです。
支流は温泉のような匂いは全く感じません。
さらに日蔭だった水面に木漏れ日が射すと透明に見えていた水がなにやら
乳白色に乱反射しています。
一見、無色透明の水が光を浴びると乱反射が起きるといいう事は
やはり川の水に温泉成分か火山性成分が溶け込んでいるのでしょう。 -
☆観音川本流の方状節理の釜。
支流との合流地点から緩やかな滑滝を登ってくると
方状節理で出来た半洞窟状の岩盤と青い釜(=滝壺)が見えてきます。
この日の釜は日蔭だったので群青色に見えますが、
昨年10月は燦々と日が射していたので青く見えていました。 -
☆観音川本流の方状節理の釜。 2015年10/17撮影。
昨年の秋も同じ釜を撮影していますが、陽射しの加減で色がかなり違って見えます。 -
☆観音川本流の方状節理の釜。2015年10/17撮影。
水は青くほぼ透明なんですが、微妙に乱反射してオパールのような青に見えます。 -
☆観音川本流の方状節理の釜。
釜(=滝壺)を上から蓋うように方状節理の岩盤がせり出し、
岩盤の隙間からポトリ、ポトリと水が滴り落ちています。
もしかしたらこの方状節理の岩盤から染み出す水に
火山性成分か温泉成分が含まれているかも。 -
☆観音川本流の方状節理の釜。
上記の写真より少し高い位置から撮影しただけで
水の青さが違います。
光の当たり具合、角度、立つ位置など、ほんの少しの違いで
青色が微妙に変化して見えてきます。 -
☆観音川本流の方状節理の釜。
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☆観音川本流の方状節理の釜と滑滝。
方状節理の釜に流れ落ちる落差7mほどの滑滝。 -
☆観音川本流の方状節理の釜と滑滝。
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☆観音川本流の方状節理の釜と滑滝。
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☆観音川本流の方状節理の釜と滑滝。
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☆観音川本流の大滑滝。
節理状の岩盤を3段になって流れ落ちる落差40mほどの大滑滝。 -
☆観音川本流の大滑滝。
空梅雨だったこともあり水量は少なめですが
落差的にはかなり大きな滝です。
でもこの滝も国土地理院の地図に滝の標しも名前もありません。
大滑滝は便宜上の名前です。 -
☆観音川本流の大滑滝。
洗濯板のような節理状岩盤を流れ落ちています。 -
☆観音川本流の大滑滝の最上段。
前回は下から眺めただけでしたが
今回は登れる所まで登ってみました。 -
☆観音川本流の大滑滝の最上段。
一般人が来られるのはここまで、
この先はシャワークライミング(Canyoneering)の装備が無いと無理だと思います。 -
☆イワギボウシ(岩擬宝珠/ユリ科ギボシシ属)?
大滑滝周辺の岩壁でイワギウシらしきものを見つけました。
自生している場所や葉の形からイワギボシではないかと思い
とりあえず写真に収め帰宅後に調べてみました。
イワギボウシは主に関東以西〜東海に自生し、
葉柄に暗褐色の斑があることや、花の苞が開花時に落ちてないこと、
花ビラに明確な筋がないことなどのようですが
そのような特徴だとは知らず葉柄を注視しなかったし
花も咲いていないし、花が終わった様子もなくこの写真だけでは判別できませんでした。
福島県でも矢祭山周辺に自生しているので可能性はありますが
暖地系のイワギボシが標高1100m辺りに自生するものなのか・・・・
再訪する機会があればよく調べてみたいと思います。 -
☆イワシャジン(岩沙参/キキョウ科ツリガネニンジン属)?
大滑滝周辺の崖ではイワシャジンのような植物が・・・
イワシャジン(岩沙参/キキョウ科ツリガネニンジン属)は主に関東西部と中部の西南部に分布。山地の多湿な岩場などに自生するキキョウ科ツリガネニンジン属多年草です。
図鑑や山野草店では見たことはありますが、福島県では自生例は聞いたことがなく、もちろん見たこともありません。
草丈は長さ30〜70?で、茎は細く垂れさがり、花は総状花序につき、長い花柄があり、葉は互生し線形なのが特徴です。
写真で見る限り特徴はよくふまえていますが、もし福島県で自生しているとしたら大発見ですが・・・・
ま、そんな宝くじに当たったような美味しい発見はないような気がします(^_^;)。
果たして真相は・・・・ -
☆釜滝&群青釜
三輪滝のある支流と大滑滝のある本流の合流地点のすぐ下流に砂防ダムがあり、
その砂防ダムのすぐ下にあるのが釜滝&群青釜です。
砂防ダムを高巻きにし少し下ると群青色した釜(=滝壺)が見えてきます。 -
☆釜滝&群青釜
日蔭部分は濃い群青色に、
陽が当たっている部分は瑠璃色に見えています。 -
☆釜滝&群青釜
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☆釜滝&群青釜
滝そのものは落差4mくらいしかないので
群青釜の添え物って感じ。 -
☆釜滝&群青釜
滝の撮影に晴天は不向きですが、群青釜に関しては陽が射していた方が青くみえるので、結果オーライの天気でした。 -
☆釜滝&群青釜
右岸真横から。 -
☆釜滝&群青釜
観音川の水はとても澄み切っているのですが
釜滝の滝壺(釜)の水は透明度はさほど高くありません。
本流の“方状節理の釜”が青みががかっていたように
おそらくその成分がこの群青釜に蓄積されているのではと推察します。 -
☆釜滝&群青釜
裏磐梯五色沼の弁天沼や青沼が鮮やかなターコイズブルーに見えるのは水中にアロフェンが多く含まれ浮遊&堆積しているからで、水深や光、水中の植物が複雑に関連して他の沼よりより鮮やかなんだそうな。
アロフェンとは火山灰土壌中に広く存在する特有の粘土鉱物で,ケイ素とアルミニウムが不完全ながら一定の結合をした準晶質ともいうべきものだそうです(^_^;)。
群青釜の青さの秘密はなんでしょうかね? -
☆釜滝&群青釜
コバルトブルーの池と言えばもう一つ北海道美瑛の青い池が有名ですよね。
美瑛町の観光情報によれば
※https://www.biei-hokkaido.jp/search/sightseeing/viewspot/000035.html
青い池の水が青い理由、白金温泉街にございます『白ひげの滝』などから、アルミニウムを含んだ水が流れでている。(滝は崖の途中から地下水が湧き出ている潜流瀑。)この滝が美瑛川の水と混ざると目に見えないコロイド状という粒子が生成され、それが太陽の光をまんべんなく散乱させている。(美瑛川⇒滝の下から!別名:ブルーリバーとも呼ばれている。)波長の短い青い光が散乱されやすいため、その光が目に届き青く見える。※陸上から見ると水は青く見えますが、水そのものに色は見られません。※コロイドとは、ある物質の粒子が他の物質の中に分散している状態を言います。さらに!!滝の横から掛け流しております白金温泉水が、光の散乱を助けるイオウ・石灰成分などが、川底の石・岩を白くし、水の青さをよりいっそう引き立てているようです。
群青釜の青の秘密は専門家の調査が必要ですが、
陽射しが当たると乳白色に乱反射すので
何らかの火山関連成分が溶け込んでいるのではないでしょうか。 -
☆釜滝&群青釜
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☆釜滝&群青釜
釜の縁から縦位置で見ると楕円形の釜が丸く見えます。 -
☆釜滝&群青釜
落差4mほどの釜滝の奥に見えているのは砂防ダムから流れ落ちている水です。
砂防ダムと釜滝の間にも小さな釜があります。
でも落差4mほどしかない釜滝なのに釜(滝壺)がどうしてこんなに深いのか不思議です。 -
☆釜滝&群青釜
砂防ダムができる以前から滝壺はあるわけで
砂防ダムがあるにしても滝壺が土砂で埋まらないは不思議です。 -
☆群青釜
この位置からだとけっこうな深さがあるのが分かります。 -
☆群青釜
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☆釜滝&群青釜
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☆釜滝&群青釜
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☆釜滝&群青釜
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☆釜滝の下滝
釜滝&群青釜のすぐ下にも小滝と細長い釜があります。 -
☆釜滝の下滝&釜
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☆釜滝の下滝&釜
群青釜ほどの青さはありません。 -
☆釜滝&群青釜
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☆釜滝&群青釜
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☆群青釜
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☆釜滝&群青釜
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☆釜滝&群青釜
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☆釜滝&群青釜
陽が射すと何らかの成分が乱反射しまるで水面のオーロラのようです。 -
☆クサボタン(草牡丹/キンポウゲ科センニンソウ属) 雌株雌花
観音川渓谷を堪能したあとは来たときと同じ旧・甲子街道を
路傍の山野草を撮影しながら帰途につきました。 -
☆クサボタン(草牡丹/キンポウゲ科センニンソウ属) 雄株雄花
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☆テンニンソウ(天人草/シソ科テンニンソウ属)
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☆クサギ(臭木/シソ科クサギ属)
日当たりのよい原野などによく見られるシソ科の落葉小高木。葉に悪臭がある事からこの名がある。日本全国のほか朝鮮、中国に分布する。以前はクマツヅラ科に入れられてきたが、現在はシソ科に移されている。
あまりシソ科には見えませんが、遺伝子検査でもしたんでしょうかね。
2回に渡って紹介した『会津下郷・観音川渓谷の滝めぐり』はこれで完結です。
観音川渓谷は手軽な観光地ではありません。
もし行かれる方は安全には十分配慮し、なるべく単独は避けてくださいね。
いつも最後までご覧下さりありがとうございます。
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