2016/07/06 - 2016/07/21
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motogenさん
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かってこの地域はフランスの植民地だった。
フランスは、インドシナ半島内陸部および中国大陸と、南シナ海との間の輸送路を、、メコンに頼ろうとしたが、一箇所だけ船が通過できない急流(滝)があった。
それがここシーパンドン南部だ。
そこでコン島とデット島に鉄道を引き、ここだけ陸路にしようと企画したのだった。
デット島やコン島にはその残骸が残っていて、鉄道ファンや歴史ファンの夢をかきたてる。
というのに、私が見たものはそれとは大きくかけ離れていて、あったのは粗末な機関車と陸揚げ装置の残骸だけだ。
こんなものではないだろう。
あらためてアリヤンさんの旅行記を読むと、コン島の南端にも機関車があるらしい。
再度コン島を目指すことにした。
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Gマップでコン島を見ると、南端に行く道は1本しかない。
島の中央にも道があるが、途中で切れてしまっている。
アリヤンさんはその中央道を、歩いて行ったようだ。
自転車では走れない道だ。
そこで私は黄色の点を打った道を行くことにする。 -
ソンパミットの滝への標識がある。
今日は曲がらずにまっすぐに行く。
晴れ間から太陽が顔を出し、ジリジリと肌を焼くが、自転車で走れば風を浴び、それほど暑さは感じない。 -
林の日陰に入れば涼しささえ感じられる。
材木を積んだトラクターとすれ違った。
島民のエネルギーはたきぎに頼っている。
この材木はたきぎとなるんだろう。 -
水溜りだらけの場所もある。
水の底が固ければ良いが、泥沼だと大変なことになる。
いちかばちかで突入する。
しかし何の問題もなかっか。
デット島の基盤は粘土質だが、この島の基盤は硬い砂と砂利でできている。 -
ほとんど人に出会わなくなった。
そんな時に出会うトラクターが頼もしい。
中古部品を寄せ集めて作った万能荷車で、大きな袋を積んでいた。 -
道のほとんどが下り坂だ。
しかしこの下り傾斜は、デット島やチャンパサックとはあきらかに違う。
その2倍、3倍の傾きがありそうで、行きはよいよい、帰りは怖いだ。 -
山林の中に、時にこんな田畑が見える。
田畑のできそうな土地に、苦労して作った田畑なんだろう。
コン島はデット島と違って、ほとんどが森林だ。
硬い砂利と砂、勾配がきつい・・
滝ができる要因は、地質構造線が走り、ここだけ硬い岩盤があるということか・・? -
かなりの距離を走っているのに、南端はまだ見えてこない。
気持ちが縮こまってくる。
自転車なので走れているが、アリヤンさんは奥さんを連れて、もっと険しい山の中を歩いたと言う。
凄いことだと脱帽する。
体力と根性、それに勇気を兼ね備えていなければできないことだ。 -
森林の切れ目の中から集落が現れた。
やった〜!! -
集落の入り口に立つ『バン・ハンコン』の看板。
遠くに人の姿も見える。 -
集落の南端は崖になっていて、下は滝が合流したメコンが流れている。
広場があり、機関車も見える。
機関車は屋根の下に展示されていた。 -
欧米人女性の二人が先客としてこの景色を楽しんでいた。
乗って来たのは変速機付きのかっこいいマウンテンバイクだ。
こんな自転車は島にはなかったはずだが・・・
聞いてみると、自国から持参してきたもので、ベトナム・カンボジア・ラオスと自転車で回っているそうだ。
女性ながら、日本人の感覚では考えられない超人が、世界にはいる。
わくわくするではないか! -
滝を越えたきたメコンは、この付近で元の静かな姿に戻り、悠々と流れている。
ラオス領シーパンドンはここで終わる。
あの先に見える陸地はもうカンボジアだ。
国境付近のメコンには、川イルカが住んでいると女性たちが教えてくれた。 -
対岸はカンボジアだ。
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崖の下にはボートが停泊している。
イルカ見学ツアーのボートなのかも知れない。 -
川の中から顔を出すのは樹木や草の先で、雨季の満水時でなければ、ここには砂州が現れているのだろう。
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機関車を見に行く。
島の北端にあったのとほとんど同じだった。 -
山の中で朽ち果てていたものを、ここまで運んできたのだろうか。
そのまま放置して置けば、ますます痛んでしまうであろうが、この展示方法は過去の面影をなくし、ガラクタに見えてしまう。 -
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当時の写真が、現在のものと並べられて展示されていた。
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展示はありがたいが、説明がよくわからない。
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鉄道が島のどこを、どのように走っていたかの説明が欲しいが、それはない。
歴史的にはつい最近のことなのだから、資料は残っているはずなのに。 -
機関車の置かれている場所は広場になっていて・・
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子供たちが遊んでいた。
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ビー玉を器用に指ではじいてホールに入れるミニゴルフだ。
仲間のビー玉に当てれば、それは分捕り品となる。
指が折れそうになるまでしなる。
毎日遊んでいるらしく、実にうまいものだった。 -
近くには学校のような建物があって・・
住民が教室に廃材を運び入れていた。 -
集落は川に沿って作られていて・・
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家々が散らばっている。
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可愛らしい子供たちが顔に日焼け止めの白い粉を塗って
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小さな声で私を迎えてくれる。
小雨がぱらついてきた。 -
集落の先は東に続いているが、雨が本降りとなる前に帰ることにする。
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やって来た道を戻る。
集落を出た所に、右に向けて分かれ道がある。
その道を進んで帰ろうかと思ったが、途中で道がなくなるはずだと思い直してやめた。
それで良かったのだろうか。
少なからず後悔が残る。
この道が、在りし日の鉄道が走っていた跡なのだと、後日気がついた。
アリヤンさんはここを通ってやって来たはずだ。 -
鉄道遺跡を見たという感覚もないまま、デット島に帰ってきてしまった。
デット島には田んぼが広がり、土地の勾配も緩やかだ。
この島は肥沃な土が堆積する場所にあるのだ。 -
ゲストハウスに戻ってくると、隣の棟にも客が入り、別の棟にも客が見える。
それらの棟の部屋にはトイレやシャワーは付いていない。
床も壁もはがれかかっている。 -
そんな部屋なのに、こんな綺麗な娘さんが入っている。
なんて逞しく、野生的な欧米人女性たちであろうか。
彼女達を見ていると、人生観が変わり、楽しくなってくる。 -
お母さんイヌも、毎日たくましく生活し・・
-
メコンにはボートが浮かび・・・
-
今日も静かに日が暮れていく。
その後、コン島を自転車で一周したという、taroukbさんの旅行記を発見しました。
島の東側にも、自転車で走れる道が南端にまで続いていて、アリヤンさんの歩いた中央の道も、途中で途切れることなく地図に描かれています。
Gマップは優れた地図だけど、万能ではないのだと気づきました。
特に人の訪れことが少ない場所については、不完全なのです。
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この旅行記へのコメント (1)
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- trat baldさん 2016/08/28 18:56:20
- 欧米のバックパッカーは筋金入りだからね、、、、、
- 女性の場合はより以上の注意と防御が必要だけど非常の際の外交力が冒険を支えているのかしら。
それよりもどう考えても現役世代が無制限に旅を楽しめる時間を持っている事が不思議!
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