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 もののけが潜んでいるような、怪しいストリートを発見しました。<br /> 薄暗くて不気味な通りですが、夕方になるとそこには大衆酒場の露店が現れて、安くて優しい庶民の憩いの場に変身するのです。<br /> 通りの名にちなんで、ここはアロヨと呼ばれています。

フィリピンのイロイロはどんなところ? その4 夜のアロヨ通り

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2015/04/10 - 2015/04/24

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motogen

motogenさん

 もののけが潜んでいるような、怪しいストリートを発見しました。
 薄暗くて不気味な通りですが、夕方になるとそこには大衆酒場の露店が現れて、安くて優しい庶民の憩いの場に変身するのです。
 通りの名にちなんで、ここはアロヨと呼ばれています。

同行者
一人旅
交通手段
徒歩

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  •  イロイロシティーの繁華街中心と思われる5差路にはロータリーがあり、中心に白い塔が立っています。<br /> そこから東北に伸びる、200mにも満たない短い路地がアロヨストリート。<br /> 今回の話のメイン舞台となる通りです。<br /> 通りの先には、今のマップでは橋がありますが、当時はまだ建設途中で、交通量が少ない町裏の路地でした。

     イロイロシティーの繁華街中心と思われる5差路にはロータリーがあり、中心に白い塔が立っています。
     そこから東北に伸びる、200mにも満たない短い路地がアロヨストリート。
     今回の話のメイン舞台となる通りです。
     通りの先には、今のマップでは橋がありますが、当時はまだ建設途中で、交通量が少ない町裏の路地でした。

  •  アロヨストリートは、昼間は何の変哲もなく、誰も見向きもしない通りですが、夜になるとその姿を大きく変えるのです。<br /> 夕方の7時頃になるとどこからか人がやって来て、木の棒を立ててビニールシートの屋根を張り、粗末な椅子とテーブルを並べて、一杯飲み屋を作るのです。

     アロヨストリートは、昼間は何の変哲もなく、誰も見向きもしない通りですが、夜になるとその姿を大きく変えるのです。
     夕方の7時頃になるとどこからか人がやって来て、木の棒を立ててビニールシートの屋根を張り、粗末な椅子とテーブルを並べて、一杯飲み屋を作るのです。

  •  そんな飲み屋が数軒できると、串焼きや焼き魚の屋台がやってきて、香ばしい煙が路地に漂います。<br /> 電気が来ていないので、飲み屋には明かりはありません。<br /> 5差路中心から届く明かりだけが頼りの、一見不気味で魑魅魍魎とした、盗賊たちが俳諧するような路地ですが、入ってみると外観とはうって変わって、優しさあふれる庶民の憩いの場となっているのです。

     そんな飲み屋が数軒できると、串焼きや焼き魚の屋台がやってきて、香ばしい煙が路地に漂います。
     電気が来ていないので、飲み屋には明かりはありません。
     5差路中心から届く明かりだけが頼りの、一見不気味で魑魅魍魎とした、盗賊たちが俳諧するような路地ですが、入ってみると外観とはうって変わって、優しさあふれる庶民の憩いの場となっているのです。

  •  路地の入り口の屋台で、つまみとなる焼き鳥や焼きソーセージ、焼き魚などが売られます。<br /> その質は保障できませんか、50ペソ(120円)も買えば、もう充分な量です。

     路地の入り口の屋台で、つまみとなる焼き鳥や焼きソーセージ、焼き魚などが売られます。
     その質は保障できませんか、50ペソ(120円)も買えば、もう充分な量です。

  •  つまみを持って入っていくと、どこからか声がかかります。<br /> 声をかけてくれたビニールシートの下のテーブルに座ります。<br /> 椅子はプラスチックで、テーブルはぐらぐらし、半分壊れかけています。<br /> でもそんなことは気になりません。<br /> 明るい場所で見れば不衛生この上ないでしょうが、それがまた独特の情緒があるのです。

     つまみを持って入っていくと、どこからか声がかかります。
     声をかけてくれたビニールシートの下のテーブルに座ります。
     椅子はプラスチックで、テーブルはぐらぐらし、半分壊れかけています。
     でもそんなことは気になりません。
     明るい場所で見れば不衛生この上ないでしょうが、それがまた独特の情緒があるのです。

  •  ビールを注文すると、氷で冷やしたビール瓶を持ってきてくれます。<br /> 1本30ペソ(70円)と庶民価格。<br /> コップもなく、そのまま口にくわえてチビリチビリ・・・<br /> 買ってきたつまみをテーブルに広げて、夕食の始まりです。

     ビールを注文すると、氷で冷やしたビール瓶を持ってきてくれます。
     1本30ペソ(70円)と庶民価格。
     コップもなく、そのまま口にくわえてチビリチビリ・・・
     買ってきたつまみをテーブルに広げて、夕食の始まりです。

  •  路地のあちこちで子供が遊んでいます。<br /> 飲み屋や子供や焼き鳥屋の子供たちで、いたって元気で無邪気です。<br /> 買って来たつまみの焼き鳥やポテトを出して手招きすると、遠慮がちに手を出してきて、すぐに仲良しになってしまいます。<br /> つまみが足りなくなると、この子供たちにお金を渡して、追加で買ってきてもらいます。

     路地のあちこちで子供が遊んでいます。
     飲み屋や子供や焼き鳥屋の子供たちで、いたって元気で無邪気です。
     買って来たつまみの焼き鳥やポテトを出して手招きすると、遠慮がちに手を出してきて、すぐに仲良しになってしまいます。
     つまみが足りなくなると、この子供たちにお金を渡して、追加で買ってきてもらいます。

  •  行きつけになった飲み屋のママさんは、見かけは若いけど3人の子持ちで、歳も30は越えています。<br /> インド人風の彫の深い顔つきの美人ママですが、愛嬌があって客あしらいがうまく、私にもしきりに話しかけ、からかってくれます。<br /> 一人旅で話し相手のいない私には、一日の疲れを癒せるほっとする場所。<br /> 旦那は別の場所でCD屋台を開いていて、この店はママさんと妹たちで仕切っています。<br /> 家族そろって、逞しく、その日その日を生きています。

     行きつけになった飲み屋のママさんは、見かけは若いけど3人の子持ちで、歳も30は越えています。
     インド人風の彫の深い顔つきの美人ママですが、愛嬌があって客あしらいがうまく、私にもしきりに話しかけ、からかってくれます。
     一人旅で話し相手のいない私には、一日の疲れを癒せるほっとする場所。
     旦那は別の場所でCD屋台を開いていて、この店はママさんと妹たちで仕切っています。
     家族そろって、逞しく、その日その日を生きています。

  •  ママさんの妹です。<br /> ママさんもこの妹も英語を喋りますが、私が聞き取れる発音と少々違っていて、話の半分以上は理解できません。<br /> もちろん私の英語も、二人は理解してくれません。<br /> それでも何とかコミュニケーションはできるもので、ここにいると時間はあっという間に過ぎてしまいます。

     ママさんの妹です。
     ママさんもこの妹も英語を喋りますが、私が聞き取れる発音と少々違っていて、話の半分以上は理解できません。
     もちろん私の英語も、二人は理解してくれません。
     それでも何とかコミュニケーションはできるもので、ここにいると時間はあっという間に過ぎてしまいます。

  •  ママさんたちにはコーラをおごります。<br /> コーラは15ペソ(35円)で、ここにいるみんなにおごっても、たいした額にはなりません。<br /> 買い込んできたつまみやフルーツをみんなと一緒に食べながら、ビールを飲む。<br /> 子供たちの分を含めても、200ペソ(460円)あれば充分の、楽しい夕食タイムです。

     ママさんたちにはコーラをおごります。
     コーラは15ペソ(35円)で、ここにいるみんなにおごっても、たいした額にはなりません。
     買い込んできたつまみやフルーツをみんなと一緒に食べながら、ビールを飲む。
     子供たちの分を含めても、200ペソ(460円)あれば充分の、楽しい夕食タイムです。

  •  魚の行商人がやって来ました。<br /> 「ねえ、魚、買ってよ。今晩のおかずにするから・・・」<br /> ママさんが私にねだります。<br /> 「旦那さんも、ママさんも、働いているんだから、自分で買ったら?」<br /> と言ってやりますが、貧乏でお金がないから買えないと、だだをこねます。<br /> 魚は袋にぎっしり入っていて50ペソ(120円)と、これまた庶民価格なので、買ってあげました。<br /> 大喜びするママさん、そして行商人のおばさんです。

     魚の行商人がやって来ました。
     「ねえ、魚、買ってよ。今晩のおかずにするから・・・」
     ママさんが私にねだります。
     「旦那さんも、ママさんも、働いているんだから、自分で買ったら?」
     と言ってやりますが、貧乏でお金がないから買えないと、だだをこねます。
     魚は袋にぎっしり入っていて50ペソ(120円)と、これまた庶民価格なので、買ってあげました。
     大喜びするママさん、そして行商人のおばさんです。

  •  この少女は毎日ここにやって来ます。<br /> 豆菓子やスルメなどを売り歩いています。<br /> まだ子供なのに、男の子と違って女の子は良く働きます。

     この少女は毎日ここにやって来ます。
     豆菓子やスルメなどを売り歩いています。
     まだ子供なのに、男の子と違って女の子は良く働きます。

  •  飲み屋の子供たちが親に連れられて来ていて、店が終わるまでおとなしく待っています。<br /> この子はスマホでゲームなんてしてます。<br /> フィリピンには安いスマホが売られているのです。<br /> 安いと言っても、庶民には高値の華と思われるですが、金が入った時には明日のことは考えないで買ってしまうのでしょう。

     飲み屋の子供たちが親に連れられて来ていて、店が終わるまでおとなしく待っています。
     この子はスマホでゲームなんてしてます。
     フィリピンには安いスマホが売られているのです。
     安いと言っても、庶民には高値の華と思われるですが、金が入った時には明日のことは考えないで買ってしまうのでしょう。

  •  犬や猫も集まってきて、おこぼれを漁ります。<br /> 食べ残しをプレゼントして手なずけを図るので、私にも懐いています。

     犬や猫も集まってきて、おこぼれを漁ります。
     食べ残しをプレゼントして手なずけを図るので、私にも懐いています。

  •  色々なお客さんがやって来ます。<br /> この女性は「コリアンリー」と呼ばれていて、ちょっとばかりインテリです。<br /> きれいな英語を話し、私が周りのフィリピン人の英語が理解できない時は、易しい英語で通訳してくれます。<br /> 韓国人ですが、シンガポール生まれで、韓国には行ったことがないとのこと。

     色々なお客さんがやって来ます。
     この女性は「コリアンリー」と呼ばれていて、ちょっとばかりインテリです。
     きれいな英語を話し、私が周りのフィリピン人の英語が理解できない時は、易しい英語で通訳してくれます。
     韓国人ですが、シンガポール生まれで、韓国には行ったことがないとのこと。

  •  コリアンリーの数奇な人生物語を聞きました。<br /> 輸入雑貨を扱いながら今は一人暮らし。<br /> さみしくなるとここにやって来るのだそうです。<br /> 店の奥の暗がりでは、ちびりちびりと酒をなめながら、毎夜のように座り続けている男たちがいます。<br /> 話すでもなく、騒ぐでもなく、ぼんやりと座っています。<br /> ニッコリと笑顔を見せますが、話しかけてはきません。

     コリアンリーの数奇な人生物語を聞きました。
     輸入雑貨を扱いながら今は一人暮らし。
     さみしくなるとここにやって来るのだそうです。
     店の奥の暗がりでは、ちびりちびりと酒をなめながら、毎夜のように座り続けている男たちがいます。
     話すでもなく、騒ぐでもなく、ぼんやりと座っています。
     ニッコリと笑顔を見せますが、話しかけてはきません。

  •  路地の入り口で屋台を開くこの男性、私が日本人だと分かるとおまけしてくれます。<br /> 川崎で働いていたことがあるそうで、片言の日本語を喋りながら、忘れてかけていた日本語を懐かしんでくれます。<br /> 私も久しぶりの日本語を聞いて元気になります。<br /> ジプニーの乗り方やバスの乗り方など、わからないことはこの人に聞けば大丈夫です。

     路地の入り口で屋台を開くこの男性、私が日本人だと分かるとおまけしてくれます。
     川崎で働いていたことがあるそうで、片言の日本語を喋りながら、忘れてかけていた日本語を懐かしんでくれます。
     私も久しぶりの日本語を聞いて元気になります。
     ジプニーの乗り方やバスの乗り方など、わからないことはこの人に聞けば大丈夫です。

  •  ママさんの親戚の坊やが遊びに来ました。<br /> 14歳ですが、すらりとした長い足にキュッと上がったかっこいい腰、甘いマスク。<br /> なんとも羨ましい少年の容姿です。<br /> やんちゃなところもあって、いっぱしに煙草などをふかしていますが、話してみると純朴で照れ屋さん。<br /> 「学校は行ってるの?」<br /> 「・・・・」 含み笑いて誤魔化します。<br /> こんな坊やと話せるのもフィリピンならではか。

     ママさんの親戚の坊やが遊びに来ました。
     14歳ですが、すらりとした長い足にキュッと上がったかっこいい腰、甘いマスク。
     なんとも羨ましい少年の容姿です。
     やんちゃなところもあって、いっぱしに煙草などをふかしていますが、話してみると純朴で照れ屋さん。
     「学校は行ってるの?」
     「・・・・」 含み笑いて誤魔化します。
     こんな坊やと話せるのもフィリピンならではか。

  •  アロヨで店を仕切っているのは主に女性たちで、彼女たちは商売熱心です。<br /> 子供のめんどうをみながら、たくましく生きています。<br /> 男よりも女の方がよく働き、一家の中心です。<br /> それはタイと同じです。<br /> 男が体たらくだと、女性は力を発揮するようです。

     アロヨで店を仕切っているのは主に女性たちで、彼女たちは商売熱心です。
     子供のめんどうをみながら、たくましく生きています。
     男よりも女の方がよく働き、一家の中心です。
     それはタイと同じです。
     男が体たらくだと、女性は力を発揮するようです。

  •  イロイロの町で屋台が出るのは限られた場所。<br /> それも一日中ではなくて短時間です。<br /> 私が見かけたのは、アロヨと、市場の周辺にちらほら、そしてロビンソンの裏通り。

     イロイロの町で屋台が出るのは限られた場所。
     それも一日中ではなくて短時間です。
     私が見かけたのは、アロヨと、市場の周辺にちらほら、そしてロビンソンの裏通り。

  •  ロビンソンの裏道の屋台では、チキン揚げをよく買いました。<br /> 安いかわりに骨が多く、肉が少なくて、ちょっと残念。

     ロビンソンの裏道の屋台では、チキン揚げをよく買いました。
     安いかわりに骨が多く、肉が少なくて、ちょっと残念。

  •  私の食べ歩き行動範囲は、これっくらいです。<br /> 中心街から出れば、もっと違うイロイロがあるのかも知れません。<br /> でも夜は9時までにはホテルに帰らないと、人通りは途絶えてしまい、不気味です。

     私の食べ歩き行動範囲は、これっくらいです。
     中心街から出れば、もっと違うイロイロがあるのかも知れません。
     でも夜は9時までにはホテルに帰らないと、人通りは途絶えてしまい、不気味です。

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