2015/04/10 - 2015/04/24
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motogenさん
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イロイロの町の南側はイロイロ海峡です。
その対岸に浮かぶのはギマラス島。
ギマラス島は、長径40km、短径20km、人口は14万人の小さな島です。
海峡の幅は3〜4kmしかありません。
ギマラスに渡る波止場には常に何艘もの船が停泊し、朝から晩まで人やバイクや荷物を運んでいます。
ギマラス島にはビーチリゾートがあると聞きます。
どんなものかと見に行くことにしました。
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ホテルの窓から南を見ると、すぐそばにギマラス島が横たわっています。
こんもりした森に覆われていて、無人島のように見えますが、住民がいて、砂浜にはリゾート施設があり、避暑地となっているようです。 -
太陽が燦燦と輝く暑い日に、海は涼しいのではないかと、島に出かけてみることにしました。
波止場はホテルから3km弱の距離。
でもタクシーなどには頼らずに、自分の足で歩きます。
頭がジリジリと焼かれますが、30分も歩くと船着場に着きました。 -
チケット売り場がありますが、まずは海峡とボートを見ることにします。
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思ったよりもたくさんの船が停泊しています。
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沖合からボートが近づいてきています。
アメンボみたい。
左右にフロートが付いている船で、そのフロートが竹の束でできているのが原始的で、楽しくなります。
このフロートはアウトリガーと呼ばれるらしく、横波で転覆するのを防ぎます。 -
エンジンが止まり、棒やロープを操って惰性で着岸します。
見れば見るほどこのアウトリガー付きのボートはかっこいい。 -
波止場の先まで行って、振り返れは、海のど真ん中にたたずんでいるような錯覚を覚えます。
町の中から突然別世界! -
海の中には子供たちが群れています。
キャーキャー、バタバタ
男の子も女の子も、それはそれは元気でたくましい。 -
なかには真っ裸の子も混ざっていますが、恥ずかしさなどとは無縁の子供たち。
大きい子も小さい子も、みんな一緒くたになって、危険と隣り合わせの海の中で、海そのものになっています。
少子化の進む我が日本では、こんな光景は遠い過去の遺物になってしまいました。 -
さっそくチケットを買います。
片道14ペソ(33円)。
何と安いこと! -
乗船する前に名簿(紙切れ)に名前や住所を書いておきます。
ボートが沈没して死者が出た場合、これが報道されるのでしょう。
住所はJAPANと書いておきます。 -
書き終えたら、前の人について行き、ボートに乗り込みます。
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大きな荷物やバイクが積み込まれ、エンジンがうなって出発です。
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潮の香りを含んだ風の、何と気持ちの良いこと!
海は穏やかですが、途中から潮の流れが速くなって、アウトリガーが立てる波しぶきが、後方に飛んでいきます。
ガツンガツンと小刻みなショックが船底から突き上がります。 -
細かなしぶきも飛んできて、口の周りが塩辛くなってきます。
海上に出ると、船は玩具のように小さくなりますが、その頼りない船が戦艦のようにまっしぐらに突き進んでいきます。
これなら太平洋横断だって、できるのでは・・・? -
イロイロの町が後方に遠ざかります。
遠い遠い昔、この島に移り渡って来た海の民の姿が、頭に浮かびます。
アウトリガーの小さな木の船で、荒海をかき分けかき分け勇敢に、この島々に辿り着いたイロンゴの祖先たち・・・
船を棲家とし、海を我がものとし、時に海賊となり、時に敵と戦い、家族一族の生命を最優先し、知恵と体力と海の勇者としての誇りをかけて生きていた人たち・・・ -
しかし今、その末裔たちは西洋文化に侵略され、貨幣社会の中で欲望に翻弄されて生きています。
かっての栄華はどうなったのか!
それでいいのか、イロンゴたち!
海上を疾走しながら、そんな気持ちが充満してきました。
今の私は心は海賊です。 -
そんな妄想にふけっているうちに、ギマラス島の船着場がすぐそこです。
15分の短い冒険が終わります。 -
ボートが滑り込んだのは、小さな入り江にあるジョーダン波止場。
乗客は大きな荷物を抱えてどっと降りていきます。
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周りを見れば、漁船や渡し舟が数艘停泊しているだけの、小さな入り江です。
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入り江の出入り口には、コンクリの塊ががらくたのように沈められていて、波消しブロックの役割を果たしています。
ここが海賊のアジトと思えば、それらしい趣があると言えます。 -
沖合いに目を凝らせば、イロイロの町のビルや塔が見えています。
ここから見れば、イロイロは海上に浮かぶ蜃気楼の都会です。 -
さて、この後どうしようか・・・?
イメージしていたものとは違っていて、何をしてよいか分からない。
とにかく島内を散策だ。 -
降ろされた場所のすぐ近くで、ボートのチケット売り場を発見。
帰りのボートはここで買えばよし。 -
波止場の外に出てみます。
いつの間にか、一緒に乗って来た人たちは消え去っています。
みんなどうしたんだろう? -
港付近にいるのは積荷を運ぶ男たち。
船で運ばれてきた物資をトライシクルやバイクに乗せ変え、走り去っていきます。
島の内部はどうなっているのか?
Gマップを見ようとスマホのスイッチを入れても、地図が表示されません。
進行マークがモタモタして動いていないも同然。
3Gアンテナマークはしっかりと立っているのに、どうしたわけだ? -
ジプニーが停まっていました。
リゾートビーチに行くには、これに乗れば良いのだが、どこに行くジプニーなのか分かりません。
運転手は私を無視するかのように、そっぽを向いて、営業の言葉もカケラもありません。 -
地図もなく、困った困ったと歩きます。
歩いていれば何か見つかるだろう。 -
見つかったのは魚釣りの少年。
-
そして島の奥へと続く1本道。
小さな島なんだから、この道を歩いて行けば、きっとリゾートビーチが現れるはずだ。 -
炎天下を歩く人の姿はどこにもなし。
後からサイドカーとジプニーがやって来て、土ぼこりを残して走り去っていきました。
地元民がぎっしりと詰まっています。
多分次の船便に乗って来た人たちです。 -
商店街が並んでいました。
といっても数件の店しかなく、それも売り物の品数は少ないですが、水や食料は買えます。
輸送料が含まれているためか、値段はイロイロより1割は高い。 -
市場もありす。
野菜が主流で、魚肉、雑貨がちらほら。
でもこの時間、客の姿はなくて、屋根の下にいるのは私一人。
ちょっと不気味です。 -
留守番さえいません。
泥棒もいない正直者だけの島? -
市場の先には道路に沿って住宅が並んでいました。
かなり立派な建物です。
家だけ見れば、貧困島ではありません。 -
それにしても暑い。
木陰をあったのでその下で休憩。 -
立ち食い食堂です。
子供たちは裸足ではなく、しっかりサンダルを履いて、身奇麗な服装をしています。
幼児に声をかけると、もじもじと恥ずかしそうに俯いて、離れてしまいました。 -
瓶詰めのガソリンではなく、正規のガソリンスタンドがあるではありませんか。
道はここで二手に分かれています。 -
左に折れる道路の先は、山の中に続いています。
日陰でバイクに寄りかかって休んでいる若者たちがいて、こっちを見ています。
不良ヤンキー集団?
まずい場所に来てしまったかとびくついていると、バイクに乗らないかと声がかかりました。
バイタクの若者で、ほっとしました。 -
まっすぐの道は、これまた山奥に登っていく坂道です。
左右どららに進んでも、しばらくは人家はなさそう。
ユーターンして、港に帰ることにします。
こうなったのも、Gマップが使えないのが最大の誤算。
私のスマホ設定に欠陥があるのか、フィリピンの3G通信が遅すぎるのか・・・ -
ボートに乗って帰ります。
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ジョウダン港が遠ざかっていきます。
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海の上に出ると、雑念や不安など何もかも消え失せ、髪や腕をなでていく潮風の心地良さだけを感じます。
至福のひととき。
この船で一日中、行ったり来たりしててもいいなぁ・・・
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この旅行記へのコメント (4)
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- agaさん 2016/06/20 12:18:12
- こんちわぁ・・
- イロイロの旅行記って少ないのでいつも見てます
ギマラス島 参考にしようと思いましたが
もう帰っちゃいました・・・
あれ? 他にないですか?・・・・
- motogenさん からの返信 2016/06/20 12:25:45
- RE: こんちわぁ・・
- ギマラスですが、この2日後に再挑戦することができました。
今度はイロンゴ喋れる地元の通訳付きでしたので、リゾートビーチまで行くことができました。
次の次に書きますので、また見てください。
-
- trat baldさん 2016/06/20 12:04:21
- もう一回挑戦して欲しい、次号に期待!
- ギマラスの東部&南部は今でもキレイな海だと思う。
赤道直下の3Kmはキツイっしょ、前号でも闘い抜いてたけど、、、、
船着場に有ったのは昔の岸壁でしょう手入れしないし台風で壊れたかな。
GPSが味方してくれてるのは分かるけど歩きはヤバいって!マグサイサイに着いたのかリザルに上陸したのかどっちかな?
あっ、リザルだったのねレンタルバイクをイロイロでゲットしとけば半日で制覇出来たかも。
自転車でも周遊できそうだけど水と暑さ対策が要るね。
- motogenさん からの返信 2016/06/20 12:47:23
- RE: もう一回挑戦して欲しい、次号に期待!
- 時間と体力さえあれば、旅は歩きが一番だと、近年分かってきました。
2番目は自転車、3番目はバイクかな。
味気ないのはトゥクトゥクやバイタクで連れて行かれること(案内されること)。
自分の頭脳をフル動員して自由気ままに行きつ戻りつしないと、後で何が何だったのか、さっぱり記憶に残りません。
長(中)距離移動では、1番がソンテオ、2番がローカルバス、3番がVIPバスかな。
飛行機は時間がない時の移動手段で、これは旅ではありません。
これから挑戦したいのは、鉄道と船です。
イロイロは外国人観光客がほとんど0といった町、いたとしても単に通過するだけで、観光客用のツールがありません。
レンタルバイクや自転車、洗濯屋、長期滞在型のゲストハウス、観光業者・・・なし。
両替所はほんのわずかありましたが、出稼ぎ先から郵送されたきた外国の金を、ペソに換える人のためにあるようでした。
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