少しだけラツィオ州の旅　スビアコのサン・ベネディクト修道院（Monastero di San Benedetto Subiaco)

2015/10/31 - 2015/11/08

2015年の秋、アブルッツォ州を中心にレンタカーで周遊した。

アブルッツォの旅を終え、ローマ近郊に移動する。スビアコはノルチアの聖ベネディクト（Benedetto da Norcia）が最初に修道生活を送った修道院として知られる聖域だ。

エリア イタリア

• 旅行の満足度: 5.0

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 交通手段: レンタカー
• 航空会社: ANA
• 旅行の手配内容: 個別手配

当初の予定では、サン・ドミニコが院長を務めたソーラ（Sora）の修道院に寄るつもりであったが、妻の希望で予定を変更してスビアコに向かう事とした。

コクッロ（Cocullo）を出た時は晴れていたが、途中から霧になった。
ラツィオ州に入ると霧も晴れ、晴天となる。

スビアコ（Subiaco）の町中に入る。ここでは、渋滞にはまって思うように進まなかった。

スビアコ郊外の山の中にあるサン・ベネディクト修道院（Monastero di San Benedetto)。手前の駐車場から門をくぐった所で撮影した。

修道院改革者として知られてノルチアのサン・ベネディクト（Benedetto da Norcia）が最初に隠遁生活を行った場所といわれ、中部イタリアでは重要な宗教施設のひとつとなっている。

遊歩道は２つに分かれていた。修道院に直接向かう道と、見晴らしの良い展望台を経由する道になる。

右折せずに真っすぐ進んだが、勾配はこの方がきつい。遠回りにはなるが、体力に自信がない場合は展望台経由の方が楽かもしれない。

サン・ベネディクト修道院は、断崖に貼りつくように建っている。

樹木は多いので怖さが感じられないかも知れないが、急斜面である事がおわかりいただけるかと思う。

最も古い部分で８世紀。基幹部分で13世紀。多くの主要な建物が14,5世紀の建造となる。

修道院への入り口にあたる門。

下部に菜園が見える。

堂内な撮影禁止と聞いていたが、団体旅行の観光客が多く、みな自由に写真を撮っていた。ガイドも何も言わないので、最初は遠慮していたが大丈夫と判断して少しだけ撮らせてもらった。

これは聖グレゴリウスの肖像。ローマ教皇のグレゴリウス１世の事である。

院内では最下部の階にある後陣のニッチ。磔刑と聖母、洗礼者ヨハネ等が描かれている。13世紀の物だといわれている。

上部にある六翼の天使。

聖フランチェスコの像。これも13世紀の物だ。

コズマ装飾の床。

聖母にまつわる絵が描かれている。写真中央の絵柄は「荘厳の聖母」。

この礼拝室を外部から撮影。ロマネスク様式でこの寺院の中でも古い部分になる。

室外の岩盤に描かれているフレスコ画は、より古いもので中世初期の時代までさかのぼるといわれている。

聖母子などが描かれているが、写真でははっきりしない。

これは有名なイノセント３世のフレスコ画になる。

13世紀の説教壇がある。

薔薇文様と書台の鷲の彫刻が見事であった。

見学を終えて外に。

帰り道は、展望台を回って帰る。

展望台からの眺め。下に見えるのは、セント・スコラスティカの修道院（Monastero S. Scolastica）。ベネディクトとは双子の妹といわれるスコラスティカの名を冠した修道院であるが、２つで一緒の修道院複合体となっている。

時間があれば、下の修道院も見たかったが都合で断念した。

こちらはスビアコの町の眺め。

スビアコもなかなか綺麗な町なので見ても良さそうな町ではある。

昼食は、アルテーナ（Artena）近郊のヴァルモントーネ（Valmontone）にあるリストランテ・ラ・ヴァレッタ（Ristorante La Valletta）という店で食べた。

庭に大きな池があり、魚介等の食材はここで賄っているようだ。

私が食べたツナのニョッキ。

妻はペスカトーレ。これまで肉ばかりだったので、少し新鮮だった。

この旅行記へのコメント （2）

• shinkaiさん 2016/03/13 15:19:01

  こんにちは！

  漸くに会員登録を済ませ、初コメントです。
  
  ここまでのリライト、ご苦労様でした！！
  
  前回のがどこまでだったのかはっきり覚えておりませんで、ははは、済みません、でもスビアーコのこの修道院はやはり一度行って見たいので、じっくり拝見しました。
  スビアーコを提案された奥様にも感謝！
  
  それにしてももう少し厚みがあるのかと思っておりましたが、まさに岩に張り付く感じで、余り幅を感じませんが、そうですか？
  内部の部屋の感じはどんな？
  高さはかなりの様子で、という事は内部は階段を行ったり来たりですか？
  
  ナポレオンがイタリアにやってきた時、あちこちの修道院がやはり破壊解放されたという事ですが、ここは無事だったのでしょうかね、古い壁画がかなり残っている様子ですが。
  
  
  では前のも確認しつつ、拝見させて頂きま〜す。
  

  クリスさん からの返信 2016/03/14 20:35:09

  RE: こんにちは！

  sinkaiさん、いらっしゃいませ！！
  わざわざ登録までしたいただいて恐縮です。
  
  まるまる新しいのはコクッロからですね。スビアーコは当初最初の日に寄る計画だったのですが、レンタカーの手続きに手間取って、時間的に難しいからと止めていたのです。最後の日の行程で、寄る事が可能なのでリクエストを聞いたら見たいというので、寄らせてもらいました。その後のルートは少し遠くなるので、スコラティスカの修道院は省いたのですが、行かれるのでしたら、スビアーコの街と合わせて見られると良いですね。
  
  この修道院はナポレオンの破壊記録は見当たらないですね。下の階が一番古く上にいくほど新しいのですが、保存状態は良好ですね。ただ、階段が多いのでご注意ください。