雪の世界遺産平泉（１）−毛越寺他−

2016/01/24 - 2016/01/24

前日に一関駅前のホテルに泊まり、翌日曜日、世界遺産「平泉−仏国土（浄土）を表す建築・考古学的遺跡群−」を見学してきた。折しも、この日は西日本に大雪警報が出ていて、この平泉も雪が舞いかなり積もっていたが、平泉駅前から徒歩とバスで、観自在王院跡−毛越寺（もうつうじ）−平泉文化遺産センター−中尊寺−無量光院跡（金鶏山）の５つの構成資産全部を巡ってきた。雪の平泉は、日頃雪を見慣れない者にとっては、殊のほか趣のある世界遺産訪問となった。

今回は、その前篇。

エリア 平泉(岩手)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5

朝９時過ぎに、ＪＲ平泉駅に到着。雪が舞っており、かなりの積雪だ。ただ、この地方ではごく普通の雪の日という感覚だろう。

駅前のロータリー。車も普通に走っている。世界遺産を巡る循環バスがあるが、30分近く待つことになるため、徒歩10分と聞いた毛越寺まで歩くことに。

駅前の、観光案内で概略のルートを確認。

歩道と車道の区別がつかないが、車も多くないので歩きやすい路面を選んで、進む。方向も間違っていない！

駅から行くと、毛越寺の手前に観自在王院跡がある。道路から、案内板を見つけて、敷地内に入って行く。

世界遺産マークも見てとれる案内板。なるほど、手前の草地の向こうに池があるのだと思いながら、振り返って見渡すと、びっくりポンだ！

一面の雪で、何があるのか全く判別出来ない。手前の小さな木が案内板に示す池の手前のもので、遠くの茂みが池の向こうの植込みかなと想像するが、不明。この頃は、かなり吹雪いているし、池に近づいて境目が判らないままに池にはまるのはご免だ。

結局、怖気づいて一歩も進めず。

観自在王院跡は諦めて、隣の毛越寺へ。「世界遺産毛越寺」と「世界遺産毛越寺庭園」の大きな標識がある。

門には、世界遺産の看板に加えて、特別名勝「毛越寺庭園」と特別史跡「毛越寺境内」の看板が架かっている。後で、ガイドさんに聞いた話では、この特別名勝と特別史跡の両方の肩書のある施設は、日本に数個所しかないとのこと。

拝観料800円を払って門を潜ると、本堂が向こうに見えている。

朝早いことと雪のせいで、本堂前も人は少ない。

ちょっと失礼して、ご本尊様も撮影。

本堂の右側に広がる、浄土庭園の案内看板。

看板の横を通って、池の畔らしき所に立ってみるが、先程の観自在王院跡と同じで、池とその周りの堤の境が判別できない。かろうじて判ったのが、やや低くなっている部分が池ということ。池の真ん中に突き立つ石の存在が、目印になっている。

浄土庭園の周りは一周することが出来る。

移動しながら、撮影。

松林の向こうにお堂が見える。

開山堂。

開山堂に近づいてみる。

斜めから見る開山堂。

ここでも、外から撮影。開山の慈覚大師が祀られており、藤原三衡公の画像もある。

しばらく進んで行くと、池に繋がっている「遣水（やりみず）」が出現。水が流れているので雪が融けているが、その水も半分凍っていた。

その昔、ここで曲水の宴を行ったのだろうか。

「浄土庭園大泉が池」まで続いている。

この辺りは、最初に浄土庭園を見た所から丁度反対側になっている。

常行堂。

常行堂の縁側から、右側の景観。

常行堂の縁側から、左側の景観。こちら側だけ氷柱（つらら）がある。

池の畔の鐘楼。

少し離れて見る開山堂。

浄土庭園一周も、そろそろ終盤となる。

池の中の突き立った石が、近くに見える。

昔の遺構跡は雪のために全く見えなかったが、１時間余の雪に煙る毛越寺のお堂と浄土庭園を堪能して、巡回バスで次の目的地平泉文化遺産センターに向かった。

巡回バスでは、台湾から来たという若い男女４名が一緒だったが、平泉文化遺産センターで降りたのは一人だけ。中に入ると、モダンアート的なディスプレーのロビーが迎えてくれた。

平泉の世界遺産の概略が掲示されている。

天井からは色鮮やかな幟がさがっていた。

世界遺産の認定書コピーも展示されている。

レゴで作られた中尊寺金色堂も展示されていた。ここロビーだけが撮影可能で、残念ながら中の資料や遺品の展示場は撮影禁止。

30分ごとの巡回バスに合わせて外に出てみると、雪は止んで晴れてきていた。外で待つ間に撮ったセンター。

道路の状況はこんな感じ。この時点で、11時前。

（続く）

次回は−中尊寺他−