2015/12/05 - 2015/12/06
3位(同エリア329件中)
旅猫さん
いつの間にか紅葉の季節が過ぎ、木枯らしが吹く季節に。
二十四節気では小雪。
北国からは雪の便りが届き、街では落ち葉が舞い散る頃。
こうなると恋しくなるのが温泉。
そこで、12月最初の週末、ふらりと近間の温泉へ。
今回訪れたのは、硫黄成分の含有量が日本一という万座温泉。
以前、一度だけ、友人たちと日帰りで訪れたことがあったが、泊まるのは初めて。
宿は、万座名物空吹が目の前に見える万座ホテル聚楽にした。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 3.5
- 交通
- 3.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- JR特急 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
今回は、地元の駅から熊谷駅へと出て、10:52発の特急『草津1号』で出発。
車内は満員で、自由席は立っている人もたくさんいた。
こちらは指定席を取っていたのでよかったが、すでに怪気炎を上げているおじさんたちの団体が。
完全に酔っぱらっていて、煩いのなのって。。。
渋川駅を過ぎると、景色は急に穏やかに。
やっぱり、青空はいいものだ。 -
ダムに沈む吾妻渓谷は、新線のトンネルで今は見えず。
今回、旅のお供は、若山牧水の『新編 みなかみ紀行』。
その中に収められている『吾妻の渓より六里が原へ』を読めば、その渓谷の素晴らしい情景が鮮明に浮かび上がってくる。
そんな名勝も、すでに何のために造るのかわからないダムのために永遠に失われてしまう。
この渓を愛でた先人たちや、観ることができない未来の人たちに申し訳ないような。
そんなことを考えているうちに、草津温泉の玄関口、長野原草津口駅に到着した。
すると、満員だった車内が嘘のようにガラガラに。
残ったのは、結局私だけだった。長野原草津口駅 駅
-
ようやく静かになり、旅気分を味わえる雰囲気に。
駅を出ると、すぐ右手に鉄橋が。
廃線となった吾妻線の支線のものだそうだ。
この渓を遡っていくと、旧六合村となり、重伝建の赤岩集落や花敷温泉、山上の楽園野反湖がある。 -
熊谷駅から1時間50分ほど、少々遅れて終点の万座・鹿沢口駅に到着した。
降り立った人は疎らだった。
改札を出ると、今宵の宿の方が待っていた。
軽井沢からくる送迎バスが10分ほど遅れているとのことだった。万座・鹿沢口駅 駅
-
しばらく待つと、25人乗りの結構立派なバスがやってきた。
すでに、車内はかなりの人で混み合い、何とか席に座れるぐらいだった。
こんな中途半端な季節に、こんなにたくさんの人が来るとは。
送迎バスは、駅近くの集落を離れ、どんどん山を登っていく。
しばらく走ると、路肩に雪が見え始め、標高が上がるにつれて雪深くなっていく。
そして、50分ほどで宿に到着した。万座ホテルジュラク 宿・ホテル
-
ロビーで館内の説明などを聴いた後、順番に呼ばれて部屋へ。
運良く、一番最初に呼ばれたのだが、鍵を渡されただけで、あとはご自分でと言うスタイル。
まあ、個人的には気楽でいいのだが。
部屋は、1階だったが空吹和室と呼ばれる、万座温泉名物空吹が目の前に見える部屋だった。 -
窓から外を眺めれば、薄ら雪化粧した山の景色が。
冬枯れの木々と青空と。
いい景色だな。 -
空吹は、この時期、あまり蒸気は上がっていなかった。
この空吹は、昔の噴火口だそうだ。
今は、地下水などが蒸気となって硫化水素ガスと一緒に噴き出しているらしい。万座空吹 自然・景勝地
-
混む前にと、まずは自慢の温泉へ。
万座温泉は、日本一の硫黄成分濃度を誇る温泉。
ただ、硫化水素ガスが多いため、浴室は大型換気扇が6つもあり、思ったよりも硫黄臭は強くは無かったが、それでもかなりのものだった。
この日は風が強く、露天風呂はかなり寒かったが、絶妙な湯加減の温泉と抜けるような青空、そして初冬の雪景色に幸せな気分になれた。
久しぶりに氷柱も観れたし。 -
温泉を堪能した後、天気が良いので宿の近くを散策。
とは言え、足元は凍ってつるつるだし、寒風が吹きすさび、長居はできそうにない。
でも、気持ちの良い景色を目の前にしては、すぐ戻る気にもなれず。
強い風に乗り、次々と現れては消えて行く雲を見ているのも楽しいしな。 -
霧氷で覆われているのだろうか、ひと際輝いている山が見えた。
もしかしたら、本白根山(2,171m)かもしれない。
万座温泉が標高1,800mなので、方角的に見てもそうかもしれないな。 -
空吹の方を見れば、太陽が輝き、これまた美しい。
雲があるから、空がとても印象的だ。 -
雲があると空って、本当に面白い。
刻一刻と姿が変わり、一時として同じ眺めは無い。
この星の、大きな自然の息吹が感じられ、何とも嬉しくなる。
空が見えるだけで、とても幸せな気分になる。
日常では、ビルの谷間から見る、切り取られた空ばかりだからな。 -
山襞のずっと先で、雲が沸き上がっている。
強い風に、煙が流されていくような感じだ。
あの雲の下では、青空は見えていないのだろうか。
そう思うと、尚更、この景色に出会えたのは幸せだな。 -
部屋へ戻り、冷えた体を温めるために、もう一度温泉へ。
先ほどよりも人が増えてゆったりは出来なかったが、やはりいい湯だった。
その後、部屋で本を読みながらまったり。
気が付けば、いつしか部屋の中は薄暗くなり、窓の外は、もう夕暮れだった。 -
17時半より夕食。
バイキングだったので、あまり期待はしていなかったが、これまでの中では、中の中といったところか。
牛肉と豚肉のしゃぶしゃぶがあったのは、面白かった。 -
お酒は、地元群馬県倉渕の牧野酒造が醸す『馥露酣(ふくろかん)特別純米 火入れ壱回処理』。
ふくよかな味わいの大人の日本酒。
これには、やはり和食が合うな。
とは言え、ビーフシチューも美味しかったのだが。 -
何と、〆のラーメンまであった。
自分で湯がいて盛り付けるのだが、初めての体験だった。 -
ミニミニサイズながら、ネギ、メンマ、海苔までトッピングできる本格的な見た目。
でも、味は。。。だった。 -
そして、最後はデザートを。
休暇村に泊まった時以外は食べないのだが、美味しそうだったので思わず手が。
でも、これはこれで悪くは無かったな。
夕食後、しばらく部屋で寛ぐ、もう一度温泉へ。
露天風呂に入ると、粉雪が舞って行った。
今年初めての雪だ。 -
翌朝、外は曇り空。
昨日の青空が懐かしい。
朝風呂に入り、露天風呂の縁に積もったさらさらの雪の感触を楽しむ。 -
朝食の後、最後にもう一度湯に浸かり、幸せな気分を満喫。
そして、いよいよ宿を離れることに。
帰りも送迎車で送ってもらうことにした。
ロービーで待っていると、雲がどんどん流れて行き、ついに青空が。
青空を見ると、良い日になるような気がするな。 -
帰りは、軽井沢組と万座鹿沢口組とに分かれ、こちらはワンボックス。
9時40分に宿を離れ、昨日登って来た道を、今度は下っていく。
万座・鹿沢口駅からは、10:50発の特急『草津2号』に乗車。
車内はガラガラだったが、やはり長野原草津口駅からたくさん乗ってきた。 -
長野原草津口駅を出ると、すぐに旧線と別れる。
少し前まで、向こう側の長閑な線路を辿っていたのに。。。 -
橙色の柿の実が目立つ晩秋の風景の中を走り抜け、渋川駅の手前で上越線に合流。
車窓左手には、上州の名峰赤城山が、その特異な山容を見せていた。
万座の湯に浸かりに行くだけの旅。
ふるさと割で、二食付き6,800円とお得に泊まれたし、良かったなと。
万座の湯に久しぶりに浸かり、その良さを改めて実感したので、また季節を変えて訪れたいと思う。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
この旅行記へのコメント (6)
-
- hot chocolateさん 2016/02/05 07:38:12
- 白濁の湯♪
- 旅猫さま
おはようございます。
寒い日が続きますね。
こんな寒い日は炬燵に入って丸くなっていたいにゃぁ〜。
それでも、節分とか立春とかと聞くと、暖かい春ももうすぐって思います。
寒い日は温泉でほっこりが一番!
それも白濁の湯♪
万座は日本一の硫黄含有の温泉なんですね。
万座は白根に行った時だったかな、車で通ったのですが、道路わきの山肌の地面から硫化水素ガスが噴き出ていて、車を止めないようにという看板が立っていました。
白根山も山頂付近は立ち入り禁止ですね。
寒いので温泉に入りたくなりました。
hot choco
- 旅猫さん からの返信 2016/02/11 07:32:17
- RE: 白濁の湯♪
- hot chocoさん、おはようございます。
いつもありがとうございます。
仕事の山が過ぎ、ようやくのんびりしています。
関東では、立春を過ぎると一番寒くなるみたいですが、
この冬も、急に北風が強くなり身を切るような寒さです。
こう寒くなると、やっぱり温泉ですよね♪
万座はこの冬最初の温泉でしたが、
12月だというのにスキー場が悲鳴を上げるほど雪が少なかったです。
でも、ここの硫黄成分たっぷりな白濁湯は良かったです
換気扇のパワーが凄くて寒かったですけど(^^;
白根の弓池のあたりは大好きなのですが。
火山には勝てませんからね。
旅猫
-
- 前日光さん 2016/01/06 22:51:20
- 今年もよろしくお願いします<(_ _)>
- 旅猫さん、こんばんは&新年おめでとうございます!
昨年は度々のご訪問やコメント等々、ありがとうございましたm(_ _)m
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
さて、万座温泉ですか。
伊香保温泉には行っているのに、草津温泉やこの万座温泉にもまだ行ったことがありません。
硫黄の含有率が日本一!
白濁硫黄泉が大好きな私です。
これは行かなくては。
温泉も良さそうですが、空行く雲の変容、見ているだけで楽しくなりますよね。
雲にも意志があって、その時々の気分で姿を変えているんじゃないだろうか?なんて思えてきます。
強そうな風に煽られる雲、一時も同じ顔を見せてくれず、高く遠い所でそれぞれの思いで生きている。
そんな感じがします。
旅猫さんは、一年の締めくくりに書かれた旅行記かも知れませんが、年の初めに良い絵を見せていただきました。
今年もさらに良い旅をされますように。
前日光
- 旅猫さん からの返信 2016/01/07 17:27:46
- RE: 今年もよろしくお願いします<(_ _)>
- 前日光さん、こんにちは。
こちらこそ、ありがとうございました。
今年も、どうぞよろしくお願いいたします!
前日光さんが、草津温泉や万座温泉に行ったことが無いとは意外でした。
草津は、白濁の湯は一部だけですが、万座はすべてが白濁硫黄泉ですよ!
それも、硫黄成分の含有率は日本一!
ぜひ、訪れてみてください。
宿も、プリンスホテルから民宿まで、各種揃っています。
雲の移り変わりは面白いですよね。
飽きませんよね。
ほんと、心があって、いろいろ変化するのかもしれませんね!
今年は、まだ初旅をしていません。。。
三連休も、青森行きが中止になってしまいました。
温泉でも行こうかな。
旅猫
-
- rupannさん 2015/12/31 23:36:46
- 青空と雪景色と温泉と
- 雪景色の中の温泉〜よいですねぇ
旅猫さん、こんばんわ〜
ふるさと割りでまったりされたようで〜
青空と雪景色 表情を変える雲 ず〜〜〜〜〜〜っと
眺めていたいですよねぇ
>浴室は大型換気扇が6つもあり、思ったよりも硫黄臭は強くは無かったが、それでもかなりのものだった。
かなり強烈なんですね
それって 気分は悪くならないのかしらん
写真の整理がどっさり残ったまま年を越す私です。
良いお年をお迎えくださいませ<m(__)m>
by rupann♪
- 旅猫さん からの返信 2015/12/31 23:44:13
- RE: 青空と雪景色と温泉と
- rupannさん、こんばんは。
年越し前にありがとうございます!
ふるさと割、結構使いましたよ。
まだ、3つくらい残っていますが、使おうか迷っています。
雲って面白いですよね。
ずっと眺めていても飽きませんよね。
> それって 気分は悪くならないのかしらん
物凄いパワーなので、硫黄の香りがあまりしなくて寂しいくらいですよ(笑)
硫化水素は怖いですからね。
露天風呂のほうが、硫黄泉らしさが感じられました。
今年もあと少しですね。
良いお年を。
旅猫
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
この旅行で行ったホテル
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
旅行記グループ 【上野国】万座温泉
6
25