【海外で遠足】デンマークの城を訪ねて

2015/08/13 - 2015/08/14

8/14　デンマークでの観光正味1日。
今回は、シェラン島内　24時間周遊切符を買ったため、
「遠足」をしてヒレロズやヘルシンオアなどを巡った。
その後、コペンハーゲンに戻り少しだけ観る。

エリア コペンハーゲン(デンマーク)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• 交通: 3.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 鉄道 徒歩
• 航空会社: ノルウェー・エアシャトル
• 旅行の手配内容: 個別手配

8/13　夕方
ノルウェー・オスロよりデンマーク・コペンハーゲン　カストロップ空港に着く。
この空港は、飛行機の到着者は、これから搭乗口に向かう乗客が同じ通路を使うため、写真のように行き交う形になり、ややうっとしい。

空港からは、電車で市内に向かうが、

＞24時間
＞コペンハーゲン近辺　全ゾーン有効
のチケットを購入。
これで、明日8/14　18：30まで
シェラン島（コペンハーゲンがある島）を周遊し放題になる。
後述の、ヘルシンオアもカバーする。

8/14
前掲の24時間チケットを使って、まずはコペンハーゲンからヒレロズへ向かう。
10：30　ヒレロズにあるフレデリクスボー（城）に着く。

湖畔に浮かぶフレデリクスボー（城）は、湖面に浮かぶ水鳥のようだ。

フレデリクスボー（城）に入る。
この城は、もともとフレデリック2世が狩猟用に入手した小さいな城であった。フレデリック2世の子、クリスチャン4世は、デンマークの「暴れん坊将軍」ともいうべき自尊心の強い人物と言えるが、
「俺様の住む城としてはしょぼい。俺様にふさわしく大改修じゃ〜。」ということで、このような形になったとのこと。

フレデリクスボー（城）は、レンタルの日本語音声ガイドを借りてまわった。
写真は王のためのチャペル。

この城を狩猟用に入手した
フレデリック2世。
フレデリクスボー（城）の名前の由来になった。

フレデリック2世の子で、デンマークの「暴れん坊将軍」
クリスチャン4世。
負けん気の強そうなご尊顔でしょう。
治世は60年以上にわたり、デンマーク史で欠かせない人物である。

治世60年以上のためか、結婚を数度行い、結果沢山の子を儲ける。
女子には有力貴族と政略結婚をさせるが、裏目にでることもある。

写真は娘レオノーラだが、有力貴族コルフィッツ・ウルフェルトに嫁ぐ。ウルフェルトと王との争いのため、レオノーラは長い間この城に幽閉されてしまう…。　

晩年のクリスチャン4世。
上記の国内貴族たちとの争いや対外戦争に疲れたといったかんじでしょうか。
晩年の肖像画は、左を向いているが、これは王が戦争で右目を失明したためと言われている。
左耳に細い三つ編みがあるが、これは王の「おしゃれ」でしょう。

王室の食堂。

大広間。
王の戴冠式なども行われた。

大広間にかけられていた、現女王　マルグレーテ2世の若き日の肖像画。

フレデリクスボー（城）は、歴史博物館もかねていて、
デンマーク史の重要な場面の絵がかけられている。
1848年にフランスで二月革命が起こり、それが欧州各国に影響を与えた。
デンマークでは、憲法制定議会が組織され、立憲君主制に移行する。

デンマーク人で最も有名であろう
アンデルセンの肖像画

シュレースヴィヒ＝ホルスタインを巡って、
両地方を狙うプロイセンと誘われたオーストリア帝国との摩擦が生じる。
いわゆる、シュレースヴィヒ＝ホルスタイン戦争（デンマーク戦争）である。ほとんどの戦闘でプロイセン・オーストリア連合軍の勝利で、結果シュレースヴィヒ＝ホルスタインはプロイセンに割譲され、以後デンマークはドイツ地方への足掛かりを失い、「北欧」に押し込められることになる。
だが、この城には、デンマークがオーストリアに勝った時の絵しか掲げられていない…。勇ましい絵だが、オーストリアを破ってウリナラマンセーということか。

シュレースヴィヒ＝ホルスタイン戦争に敗れて、「北欧」に押し込められたデンマークはその後精彩を欠くが、デンマーク国民うぃ奮い立たせるために、このフレデリクスボー（城）を国民に開放してデンマーク人としてのアイデンティティを確立しようという動きが生まれ、しばらく放置されていたこの城の復旧、国民への開放の動きが加速する。
　その中で、ビールメーカー　カールスバーグ創設者JCヤコブセン（肖像画の人物）により資金が提供され、フレデリクスボー（城）が国立歴史博物館へと整備されていく。

以上簡単に、フレデリクスボー（城）に概要を紹介したが、クリスチャン4世の居城からデンマーク国民のための歴史博物館へという、デンマークの近世（ヨーロッパ史にはこの表現はないがあえて使う）から近代の歴史が凝縮された城だと思いました。

ローカル鉄道で、
ヒレロズからヘルシンオアへ向かう。
シェラン島はほんとうに平らな島である。

ヘルシンオアにつき、「ハムレット」の舞台になったと言われる
クロンボー（城）へ。
ただし、時間の関係上、内覧はせず、城の裏手の海岸へ行く。

クロンボー（城）の裏手の海岸を歩く。
対岸は、スウェーデンの「ヘルシンボリ」
5ｋｍ先はスウェーデンである。
クロンボー（城）は、この5ｋｍの海峡を通る船を監視する役割もあったのでしょう。

ヘルシンオアの聖オーライ教会。

ヘルシンオアから鉄道に乗って、コペンハーゲンへ戻る。

コペンハーゲンに戻り、人魚の銅像を見る。
この角度から撮ると、人魚のひれが露見して、人魚がうつむいているようでよいですね。

カストレット要塞を横の通って市街へ向かう。
写真ではわからないが、この要塞は五稜郭になっていた。
コペンハーゲン最後の砦？

アメリエンボー宮殿を通り過ぎる。

アメリンボー、あかいな、あ・い・う・え・お。

最後の目的地　ニューハウンに到着。水路の両岸にあふれんばかりの人出である。

今回のデンマーク観光は、「遠足」にして城めぐりをして、それはよかったが、コペンハーゲンはほとんど観ていないため、こんどはコペンハーゲンをじっくり観たい。