2015/08/23 - 2015/08/24
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pedaruさん
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ルクソール、サグラダ・ファミリア、フォロ・ロマーノ、・・・数々の世界遺産の中で、この高山社は目が点になるほどの地味なものである。しかし、富岡製糸場とともにユネスコから認定されたこの施設は世界を席捲した上質な絹の産地としての基礎を築いた拠点としての重要さはゆるぎのないものである。
高山社の建物だけを見れば、どこにでもある農家の佇まいで、栃木の私の母の実家に似た作りであった。母の実家は玄関を入ると、三和土(たたき)と言われる固い土でできた広い土間になっていて暗い奥の方から夏でも冷気が吹いてくるようだった。
高山社は、三和土はなかったが、上り框をまたぐと、黒光りする板の間になっていて、その先が衾を開けると畳が敷き詰められていた。急ごしらえと思われる展示がなされ絹の研究に関するパネルなどもあった。いかに上質で量産できるかの研究がなされ、志高き若者が集い、なかには中国朝鮮などからの青年も混じっていたという。
以下高山社のパンフレットからの概要・・・・
高山社の創始者高山長五郎が養蚕法の改良を行ったところである。長五郎は先祖伝来の屋敷を壊して蚕室を建てて研究を行い、「清温育」という優れた養蚕飼育法を確立した。この飼育法を多くの人に指導し、優秀な者を全国に養蚕指導員として派遣して清温法を広めた。
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- 家族旅行
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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娘の一言で急遽決まった温泉行き、朝の9時の思いつきで午前10時には出発です。
ここは三芳パーキングエリアです。 -
目だけが食べたいソフトクリーム、結局食べ残した大部分は
おじいちゃんが食べました。 -
運転を交代してさあ、出発。
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高速を降りて田舎道を走ります。
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赤い看板の上に小さく「世界遺産 高山社跡 7km」とありました。
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美しい山を正面に走ります。
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風情のある町並みを通って・・
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静かな通りを行くと・・・やがて・・・
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石垣が杉綾模様になっている高山社に着きました。
入り口の長屋門が見えます。 -
門を通して母屋が見えます。高山社とはどんなところかな?
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門の下に写真や資料が展示されています。
係の人が、饒舌ではないが淡々とした口調で説明してくれます。
短すぎず、長すぎず、気持ちのよい説明です。 -
どこにも券売所が見当たりません。 入場無料です。
ありがたいことです・・・ -
柱に注目、風雨にさらされた木の肌ですね。
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正面に建物はありました。
夏休みに親戚の家を訪ねるような雰囲気です。 -
既にガラス戸はアルミサッシに変えられて近年まで人が住んでいたのを
窺わせます。 -
玄関にはよく学校などにあるのと同じようなスリッパが揃えてあります。
なんとなく庶民的な世界遺産です。 -
部屋に通される雰囲気で親戚のおばさんが迎えてくれるようです。
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「世界の宝 4資産」とかいたパネルが有ります。
富岡製糸場 高山社跡 田島弥平旧宅 荒船風穴 これらを
総合して世界遺産に選ばれました。 -
室内には生糸関連の道具などの展示があります。
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これは木製の糸巻きです。
横にギアがついていてハンドルを回すと高速で糸を巻き取るように
なっています。 -
親戚の家にもありました。
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綺麗に並べた繭玉とその見本。
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囲炉裏?と言うより炬燵かな?
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天井を見ると透かしになっていて2階が見えます。
空気の流通のためのものでしょうか。 -
昔はどこの家にもあった神棚です。
やや小さめな神棚 だな。 -
「最近3年間飼育中内外気温湿度 比較一覧表」
明治35年から37年の研究表です。 -
天蚕の緑色の繭とプラチナブロンド色の繭
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この部屋で大勢の若者が学びました。
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暖房も冷房もままならぬこの家で志高く学んだのですね。
そして日本の絹は世界を席捲したのです。 -
衾には堂々たる書が書かれています。
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部屋の片隅にあった机、表面に布が貼ってあります。この上で繭も
扱ったのでしょう。 -
縁側から庭に出るときの踏み台、さすが産地に近いので、三波石を
使っています。 -
二階に上がってきました。
二階は蚕を飼うところでした。 -
板の間に下からの空気が上がって来る構造になっています。
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竹で編んだ棚が何段にもなっていてこの上で蚕を飼っていました。
pedaruも母の実家の二階で見たことありますが、この棚の上に摘んできた桑の葉を敷き詰めてその上で蚕が葉を食んでいました。
「ねえ、おばさん、蚕は桑しか食べないの?」それが子供の頃の私には不思議でした。 -
部屋の床に順路を示す白いテープが貼ってありましたが、少人数の見学しか出来ない広さです。
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桑の葉はこの紙の上に敷き詰められていました。
近隣の畑は桑の木がたくさん植わっていました。「くわんご」と呼んでいた桑の実がドドメ色になると、私達子供はよく摘んで食べたものです。口いっぱいに広がる甘さに口の周りが真っ赤になるほど食べたものです。 -
二階の天井裏まで蚕室になっていたのですね。こころもたないハシゴです。
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天井裏が見えます。
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南側の廊下ですが、手すりも無く不安です。ここから下に落ちた人はいなかったのでしょうか。
今は赤いテープが張ってあります。子供には危険すぎます。 -
金〇〇円などと書かれた和紙が張ってあります。使い回しの大福帳でしょうか。
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こちらは新聞紙が張ってあります。
胃腸薬の宣伝広告があります。良く見ると加東大介さんです。・・古いなぁ・・
それを知っている私も古い・・・「七人の侍」に出てましたね。 -
この隙間から下が見えます。
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急ごしらえの竹の手すりが痛々しい・・・
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高山社の模型です。
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当時の学び舎を背景に男女の学生、先生たち・・
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見学が終わりました。長屋門では係員がポツンと見学者を待っていました。
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柱に出来た割れ目が面白い形をしています。
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銅板でできた金具は緑青色になっています。
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高山社の前には清流がありました。良い環境です。
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駐車場には私の車だけがありました。
まだ3時前です。これから三波石峡にでも行ってみようかな。
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この旅行記へのコメント (8)
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- youさん 2015/09/09 22:17:30
- 桑の実、食べていました。
- pedaruさん、こんばんは
pedaruさんのお母様のご実家もカイコを飼われていたのですか。
youの母の実家(信州の伊那谷)でも、かってカイコを飼っておりまして、youもはるか昔にカイコ棚に桑の葉を敷き詰める手伝いをしたことを思い出しました。
桑の実も、繭から出た 例の「蛹」も良く食べたものです。桑の実はおやつとして、蛹は貴重なたんぱく源として好物でしたョ。今はなかなか手に入らないので長い間食していませんが、また食べてみたくなりました。
地味な世界遺産の旅行記、昔を思い出して懐かしくなりました。有難うござました。
- pedaruさん からの返信 2015/09/11 06:53:39
- RE: 桑の実、食べていました。
youさん お早うございます。
桑の実を食べたことがある人がまだ他にいた事を知り、驚いています、しかも、それがyouさんだったとは・・・
桑の実の味を知る人は今や絶滅危惧種になっていると思っていました。
え〜っ 蛹を食べたことがあるのですか? 私の上を行く絶滅危惧・・・
昔聞いたことはありましたが、未経験です。蜂の子のような味がするかとおもいますが、いかがでしょうか、子供の頃アシナガバチの巣から採って食べたことがあります。イナゴはよく食べました。
今の子にその話をすると、え〜っと 驚きますね。牛を殺して食べるより、罪が重くなくて済むような気もしますがね・・・
pedaru
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- 備前屋ねこさん 2015/09/09 21:11:57
- 地味〜な世界遺産
- pedaruさん、こんばんは♪
前回のグンマー旅行記の前編がこれだったんですね〜
前回の旅行記だと宿に到着したのが真っ暗な中だったのでてっきり夜の10時から出かけたものだと思ってしまいました。
こんな地味な世界遺産もあるんですねぇ。
アルミサッシで世界遺産の認定が通る事に驚きでした。
富士山のゴミよりもこの世界遺産のアルミサッシの方が問題ありそうな気がするのですが・・・^^;
床や天井が格子状で夏は風通し良さそうだけれど冬は寒そうに見えます。
あの格子の床を歩くのはちょっと怖そう。
上の階で何か落としてしまったら下の階にいる人の上に物が落ちてくるのですね〜
お孫ちゃん、今回ははっきりとかわいいお顔が写ってますね。
pedaruさんにも似ているのかな?
「目だけが食べたいソフトクリーム」、あぁ、私も小さな子供の頃によく同じ事をして祖母や両親がプリプリ文句を言いながら私の食べ残しのソフトクリームを食べていたのを思い出しました(笑)
お子様はきっとあの形が見たくて食べたくなるんですよね〜
備前屋ねこ
- pedaruさん からの返信 2015/09/11 05:44:53
- RE: 地味〜な世界遺産
備前屋ねこさん お早うございます。
世界遺産の認定基準がどこにあるのかわかりませんが、あのショボい高山社が認定されて、鎌倉が認められないとは、不思議です。
世界に冠たる日本の絹遺産関連だからでしょうね。全く無欲の高山社に比べたら、鎌倉の寺院の拝観料と称する拝金主義は世界遺産の趣旨に反するものなのかも知れませんね〜 拝観料と言わず入場料と言えばその正直さに免じて世界遺産の認定を得るかも知れません・・・
格子になっている床は決して踏んではいけないと思いました。見るからに作りが甘そうです。柵のない二階の掃出しといい階段の手摺といい危険がいっぱいの世界遺産です♪
pedaru
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- 前日光さん 2015/09/09 10:58:17
- これぞ正しい世界遺産の在り方!
- pedaruさん、こんにちは〜
富岡製糸場は知っていましたが、荒船風穴も知っていましたが、この「高山社」は全く存知あげませんでした(^^;)
最後の、駐車場にpedaruさんの高級車だけが駐まっているという風景に「あらまほしき世界遺産」の姿を見たような気がします。
行列もせず、ゆっくりじっくり養蚕の過程が見学出来るのは、とても良いと思います。
昔理科の先生が、教室で蚕を飼って飼育するというのは、理科の授業として最高にいいのだとおっしゃっていました。
pedaruさんのお母様のご実家は、栃木のどの辺りなのでしょうか?
足利、佐野、栃木近辺ですか?
以前にも増して、親近感を覚えます。
それにしても機会があったら、この高山社、訪れてみたいですね(^_^)v
前日光
- pedaruさん からの返信 2015/09/11 05:26:25
- RE: これぞ正しい世界遺産の在り方!
前日光さん お早うございます。
自信を持っておすすめできるか、満足していただけるか、甚だ疑問の残る高山社です。これがあらまほしき姿かどうかは浦安のテーマパークが嫌いだと仰る前日光さんにはピッタリかも知れません。
母の実家は佐野の在です。車のなかった時代には交通不便なところでした。
前日光さんの洞察力には恐れいりました。栃木には他に沢山町があるのに・・・
pedaru
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- norisaさん 2015/09/09 10:53:01
- 確かにーー
- pedaruさん
こんにちは。
世界遺産といえば大概は遠くて高い。
混雑もかなりのもの。
だからと言って素晴らしいものばかりでなしーー。
そこにいくとこの無料の世界遺産、タダですがなかなかですね。
過去の熱心な人々の熱気がまだ残っているのか。
(窓がアルミサッシは少々残念ですがーー)
ところでカワイイお孫さんと高級BMB。
どちらも地味でなく、世界遺産に負けていませんね(笑)
お孫さんに囲まれpedaruさんも世界遺産、いや世界に遺産を残していただける大富豪と確信しました(爆)
norisa
- pedaruさん からの返信 2015/09/10 07:08:43
- RE: 確かにーー
norisaさん お早うございます。
最初から富岡製糸場に行かず高山社を選んだのは、世の中斜めから見る素直でないpedaru流です。
あまり高山社を褒めても現実的には見学者が増えるとは思えないくらいのショボさです。叱られるかも知れませんがそれが現実です。絹遺産の一環として意味をなしているのですが、・・・
norisaさんならどのような解説がなされるでしょうか?高山社跡の格が上がること間違いなしでしょうね。
pedaru
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