目から鱗が落ちました～祖国解放戦争勝利記念館～

2015/08/15 - 2015/08/18

朝鮮戦争についての博物館。日本で聞いていたこととまるで違う説明がなされ、北朝鮮では朝鮮戦争がこう捉えられているのか、と目からうろこが落ちる思いだった。日本人＆アメリカ人観光客にとっては必訪だと思う。

戦争まわりの北朝鮮の主張は、どこに行っても一貫して下記。
・朝鮮戦争では、偉大な金日成主席の指導のもと、共和国（北朝鮮のこと）が大勝利を収めた。
・アメリカ、日本はひどい侵略をした。南朝鮮（国として認めていないため、韓国とは呼ばない）はアメリカの回し者。
・アメリカが自らの侵略欲のため、南北統一を阻んでいる。統一は我々の悲願である。
・共和国の軍の強さを、誇大なものも含め誇示（共和国軍がアメリカ軍を打ち破った、強いアメリカにとってこんな屈辱的なことは初めてというくだりが多い）

歴史の授業では朝鮮戦争と言えば特需景気と習った。子供だった私は物事を一面的にしか捉えられなかったせいで、教わるがままに日本の景気が回復した素晴らしいものだというイメージを持っていた。だがこうして戦争という残酷なものを見せつけられると、これを「特需景気」といって、まるで良いものであることのように片づけるのは、なんとエゴに満ちて残酷なことだろうと感じた。

エリア ピョンヤン(北朝鮮)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5

• 一人あたり費用: 25万円 - 30万円
• 航空会社: 高麗航空
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）

記念館入って左には、アメリカの武器63点を展示。アメリカの敗北を示している写真も並ぶ。

この画像は、北朝鮮が打ち砕いた跡を示している。

全体的に、北朝鮮の軍事力の強さを誇示する傾向。

朝鮮革命博物館 博物館・美術館・ギャラリー

中央奥にある大きな黒い像。金正日が、この像はどこから見ても、見れば見るほど立派な作品だと絶賛したそう。
他にも金正日が作品絶賛（生々しくえぐいものも含め）というくだりを、本記念館では数度聞いた。北朝鮮の強さを誇示し、アメリカを○辱するこの記念館がお気に入りだったようだ（たとえ嘘や誇張が含まれているとしても）。

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奥に見える建物が、メインホールである記念館。

内部は宮殿のように豪華。撮影禁止。
広い館内に人なんて10人もいない様子なのに、寒くなるくらいきんきんに冷房が効いている。北朝鮮は高麗ホテルも含めどこも冷房があまり効いていないのに。
それだけ、ここは重要なスポットだという証なのか。

まず入り口の豪華な階段の上にはカラフルな若いころの金日成の絵。ガイドさんに促されるままに一礼した。はっきり言って気持ち悪い絵。

その他印象的だったのが下記。
・ビデオを見せられた。南北分断はアメリカの侵略が原因だとする主張。日本の歴史で学んだこととまったく異なり、目からうろこが落ちる。
・朝鮮戦争における北朝鮮の勝利を記念して、各国から送られた旗が展示されていた。日本では朝鮮戦争は北朝鮮の勝利ではなく、停戦だったと聞いていた。それが真実だとしたら、この旗はいったい？
・テジュンという、北朝鮮が戦中攻め込んだ最も南の都市での戦争の様子を描いた大パノラマのみが展示されている部屋に最後訪れた。作品の素晴らしさから金日成が人民賞という最高の賞を授与したそう。たしかに作品としては傑作だと思う。壁には絵、床には立体模型を並べ、ものすごい迫力がある。

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プエブロ号
1960年代のアメリカのスパイ船、北朝鮮が乗組員を捕虜にしたという説明を受けた。
説明のビデオを見せられた。アメリカがいかに卑劣だったかという内容。

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手前が一般兵士（と聞いたような）の食堂。奥が手術台。

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スパイとしての情報収集の部屋だそう。

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