2015/06/07 - 2015/06/07
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ミズ旅撮る人さん
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ブルガリア編での旅は終わりましたが、まだまだブルガリアの魅力はこれだけではありません。
街中の遺跡があれだけあるのですから、当然遺物もあるわけで、これはもちろん博物館に収蔵されています。
首都ソフィアの中心街にも国立考古学研究所付属博物館があり、立派な収蔵品を誇っていますが、なんといっても最多の展示品は郊外ボヤナにある国立歴史博物館です。
せっかくの機会なので、地下鉄とトロリーバスを乗り継いで、行って来ました。鉄道編は次回です。
国立歴史博物館は、先史時代から民族復興期までのあらゆる展示品を扱っていますが、特に古代トラキア人の黄金文化の展示はすばらしく、金銀財宝の数々にガラスケースにかじり付きながら見入って来ました。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- 交通
- 4.0
- 一人あたり費用
- 20万円 - 25万円
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 航空会社
- ターキッシュ エアラインズ
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
- 利用旅行会社
- 阪急交通社
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-
ソフィアの中心部から2番のトロリーバスで終点まで来ました。
車内は結構混んでいましたが、ちょうど座れました。
行き先が終点なので、乗る方向さえ間違わなければ、安心です。
乗り込んだ車輌は新しくて、快適でした。
トロリーバスは、ここで大きく廻り込んで、再び中心街へと走って行きます。
ひとまず、運転手も小休止です。 -
電停から、更に進行方向に坂を上り、大きな通りを横断して目の前に広がる木立の中へと繋がっている道を辿ります。
すぐに駐車場に出たと思ったら、また車道のようで、ちょっと危ないです。
少し右手に歩くと門があり、中にこの広大な博物館の敷地が広がっています。国立歴史博物館 博物館・美術館・ギャラリー
-
なんて押し出しのいい博物館なのでしょう。
背後に2,000m級の山、手前は広大な芝生。
見渡す限り、建造物なし。 -
門から建物までの長い道沿いには、遺跡発掘品が並んでいます。
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ようやく正面玄関までやって来ました。
建物がとても大きいので、玄関がすごく小さく見えます。 -
玄関前に貼られていたポスターです。この王冠、本当に見られるのかしら?
こんなのがあったら、日本では長蛇の列です。なのに、ここには誰もいません。
そう、入口の門から博物館の前まで、只の一人にも会わないのです。開館しているのか心配になるほどです。
入館料は10L、700円です。
ガイドブックにカメラ代も同じく10Lと書かれていたので、払うつもりで、受付の人にカメラを指しながらお金を見せたのですが、まったく受け取ってくれませんでした。
では、博物館の中で払うのかな? -
玄関を入ると、すぐに大きな階段が見えます。
見取り図も何もないので、どこへ行っていいのやら。
ちょっと見て歩きます。 -
玄関の両脇には、同じような売店があります。
-
見取り図は、監視員の頭の上に貼ってあったようです。
こうして、写真を撮っていてもまったく関心なしです。
カメラ代は要らないの?言われたら払えばいいか。で、結局払わず仕舞いでした。
大きな荷物(リュックなど)は、クロークに預けます。正面の階段の左側を少し行った所にあります。 -
階段を上がると、四方に階段が繋がっています。
まるで宮殿のような贅沢で豪華な造りです。
後で調べたら、本当に迎賓館だったそうです。
開館当初は、ソフィア中心部の最高裁判所の建物だったのが、ここに移されたのだとか。 -
階段を上って、玄関を見下ろしています。なんとも凝ったエントランスです。
ここに至っても、誰もいません。
本当に入っていいんだよねえ。なんだか、抜き足差し足になってしまいます。 -
2階に上がって、正面の部屋に入ってみました。
なんと、すごい天井です。 -
さすがは迎賓館。とてもただの展示室には見えません。
しかし、その華やかな歴史は残念ながら、もうここにはないようで、たまに見掛ける監視員?ただの学芸員?しかいません。 -
こうなったら、展示物を存分に堪能させてもらいましょう。
なんだかすごいコップです。聖杯か何かでしょうか?
街中で見るキリル文字は頭痛の種ですが、こうした遺物にあると、外国の遺跡だなあと感心してしまいます。
いい加減なものです。 -
初っ端から、こんなすごい物が出て来て大丈夫なんだろうか。
妙な心配をしてしまうほど、惜しげもなく豪華です。 -
灰皿・・・なんて言ったら、叩き出されますね。
ミサなどに使うのでしょうか。 -
今の灰皿(じゃない)の拡大です。
細かい彫刻が細密に描き込まれています。 -
世界遺産ボヤナ教会のフレスコ画です。
13世紀に増築された部分に描かれている、寄進したカロヤン夫妻の肖像です。
ボヤナ教会では撮影禁止なのですが、博物館では撮ることが出来ました。レプリカだからでしょうか。
まさかここに、こんな物があるとは思いもせずに展示品を見て歩いていたら、昨日見たばかりのフレスコ画があって、びっくりしました。 -
これだけの彫刻を施すのは並大抵の技ではないでしょう。
展示品の説明書きは、とても少なく、あってもキリル文字だったりして、いつのどんなものなのか、ほとんどわかりません。
でも、見るだけでも、その価値はわかります。 -
ベルトでしょうか、見事なものです。
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古いコインがいっぱい。
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教会の模型のようで、宝石箱のようで、実は置き物?
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ガラス越しのピントが合わせにくくて、見づらいですが、非常に細かい細工であることをご覧ください。
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装身具の飾りかと思われます。
本体そのものよりも、下に映った影が面白いなと思って撮りました。 -
2階正面の部屋の展示を見終わったので、隣の展示室に向かいます。
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2階の踊り場には古代ローマの遺物が展示されています。
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次の展示室は黄金の部屋で、おそろしくまばゆい展示品に、圧倒されました。
まさに黄色い金、「黄金」です。 -
こうした不安定な形のものって、どうやって使っていたんでしょうね?いや、使わないか。
古代ギリシャなどで有名なアンフォラの壺は、底がすぼまって逆円錐形になっている物が多いです。
これは、自立させるのではなく、砂地に差して立てました。
そういう流れを汲んでいるのでしょうか? -
こちらは、水差し。
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間違えました。アンフォラ系は、こちらですね。
アンフォラの意味は、取っ手が両側に付いている容器というものです。 -
銅鑼?
でも、これだけ純度の高い金だと、叩いたりしたら変形しますよね? -
大写しにしたら、たくさんの凸凹は、すべて人の顔だと判ります。
もぐら叩きのように、ハンマーでピコピコ叩きたい・・・ -
これも動物の頭の形をした壺?です。
あの街中が遺跡の魅惑的な町、プロヴディフで見掛けた水飲み場は、これと同じような形をしていました。モデルは、これでしょうね。 -
あまりの黄金のまばゆさに、ガラスケースの天井が鏡となって、線(面)対称の状景を作っています。
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これは、扉か何かの一部だったのでしょうか。
デフォルメではないのでしょうが、左右ちぐはぐな目や、細い腕が、滑稽に見えます。 -
ライオンを手なづけているのかな?
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何をしている人なのでしょう?
オリンピック女神みたい。
トーガの上からおへそはわからないと思うんだけど・・ -
黒絵の壺。こちらは、ちゃんと底があって、自立できます。
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この洗面器で顔を洗うのだけは、イヤ。
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コイン?メダル?造りは雑だけれど、絵柄は細かいです。
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下の説明書き、ちゃんと英語の部分も撮って置けばよかったです。
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絵皿ならぬ彫刻皿?
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この小さな皿は、内側は平たいのに、外側は模様入りです。
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表情が笑えますが、土着の神様でしょか?
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とても小さな作品ですが、羽根のある天使が馬車を駆っているモチーフです。
後ろに弧を描いて伸びている吊り具で、何かにぶら下げられていたのでしょうか? -
黄金飾りのコレクションです。
これをいっぱい身に付けたら重いでしょうね。金だから。
感度を800まで上げているのですが、どうしてもブレます。 -
こういう壺を見ると、ギリシャやローマが近いのだなと実感します。
実際、ブルガリアの真下はギリシャで、古代ローマ帝国の支配下にあった歴史もあります。
だから、こんなすごい遺物がたくさんあるんですね。 -
わずか数cmの小さな作品ですが、なんだか可愛くて好きです。
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先史時代の遺跡の展示室です。ここの展示品は少ないです。
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真中の階段を上がって下を見ると、こんな人が眠っています。
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時代が時系列に並んでいませんが、次の展示室には古い書物がありました。
昔の本は、文字がとても美しく、挿絵も芸術的です。 -
本当の教会ではなかなか、おおっぴらに観察できないイコノスタス(聖障)が廊下の突き当たりに、置いてありました。
でも、ちょっとスペースが狭かったようで、正教徒が見たら猛烈に怒りそうです。
イコノスタスは、中央の王門と、左右にある北門と南門でひとつの完成形です。それが、これには、北門がありません。
上部の十字架は一見中央にあるようにしてありますが、本来は真中の王門の真上になければなりません。
仕方がなかったとは言え、ブルガリア正教の国の国立博物館で、こんなことするんですね。
私の持っているガイドブックのイコノスタスを紹介しているページには、これが載っています。
出来ることなら、こんな不完全体のイコノスタスで紹介するのはやめて欲しいと思います。 -
赤い垂れ幕が下がっている所が「門」です。この場合、右が「王門」で、左が「南門」になります。
「王門」は、奥の至聖所への入口で、もっとも重要な場所です。
王門はミサの最中や、特別な行事の時にしか開かれません。神の領域である至聖所は簡単には見られないのです。それだけに神聖さが強調されます。
イコノスタスは東を向くのが基本ですから、右が北門、左が南門になります。 -
イコノスタスの上の方は、教会では暗くて遠くて、撮りにくいのですが、ここはいいですね。
大抵の教会は撮影料を別に徴収するので、写真を撮らない方は、ここで存分に撮れますよ。 -
この世に宗教がなかったら、芸術はどんな風になったのでしょうね。
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聖人画には、多くの場合、左右の上部にその聖人を現す文字や記号が書き込まれています。
前回「リラの僧院」で、学んだイエス・キリストを表す「IC・XC」の文字は見られませんが、円の中に何か書いてあります。 -
正教会の特徴の一つに、こうして金属の彫刻を施した聖人像に顔だけ、絵を嵌め込むものがあります。
中でもこれは相当大きなもので、どんな顔が嵌め込まれていたのか興味が湧きます。
この作品を拡大してみて気付いたのですが、聖人の左足の側に置いてある器の中に、男の首が入っているのです。何ででしょう?
ヨハネの首じゃないですよね? -
言わずと知れた聖母子像です。
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これが、リラの僧院の博物館にもあった十字架です。
あちらのものは、もっと巨大で場面の数も彫り込まれた人の数も桁違いですが。 -
聖書の場面を描いた木彫が、嵌め込まれています。
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精巧な銀細工と、精密な木彫の取り合わせ。素晴らしい作品です。
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左右の老人が何かを互いに握っていて、上空から鳥が、それに向かって光線のようなものを発しています。
何かの契約でしょうか? -
博物館の玄関のポスターになっていた黄金の王冠です。
全面、黄金と宝石なので、相当重いでしょう。まさに「王冠の重み」。 -
見事な反物がありました。よく完全な形で保存されているものです。
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金糸の刺繍で盛り上がっています。
彫刻ではないのに、凹凸があるのが、すごいです。 -
教会でよく吊り下げられている香炉かな?
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また、ありました十字架。これは、10cmほどですが、リラの僧院には50cmもの大作があります。そして、木彫の細かさはそのままなのです。
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日本では小型の厨子に仏様を安置して、自宅で祈る文化がありますが、正教会でも、こうしたもので、教会の外でも神様を祀るということがあったのでしょうか。
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壁掛けです。場面は、ピエタのようです。
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見事な十字架がいっぱいあって、写真が十字架だらけになってます。
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金のたらい。縁の文字が装飾の一部になっています。
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天使の顔は今ひとつですが、デザインやイズニックタイルのような七宝のような焼きの色がとてもすてきです。
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英語の解説が一部読めます。「金メッキの福音書、14世紀と17世紀」
14世紀の福音書を保存するために、17世紀に製本しなおしたのでしょうか。 -
ちゃんと顔の嵌め込まれている聖母子像です。
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面白いものを見つけました。教会の出張かばんでしょうか。
十字架は、絵の部分を取り外して収納できるようになっているのですね。 -
どうしても人物の魅力が今ひとつなのですが、デザイン自体はすてきです。
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みごとな刺繍の帯。
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この金属のパーツは何かというと・・・
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天井から、シャンデリアなどを吊り下げる装置の一部でした。
こうして図解されていると、とてもわかりやすいです。 -
これで、ソフィアの国立歴史博物館編は終わりです。
ブルガリア最大の収蔵品を誇る歴史博物館は、その1割しか展示していません。
まだ、民主化されて国が発展する途上にあるので、博物館の運営にまで手が回っていないのが実情のようです。
どの展示品もただ置いてあるだけという感じがします。せっかくの収蔵品を生かせていないなというのが感想です。
もっと年月が経てば、世界に名を知られた博物館になれるのではないかと思います。
締めくくりには、ソフィアの顔であるアレクサンダル・ネフスキー寺院が相応しいでしょう。
光り輝く、黄金文化に幸あれ。
長かったブルガリア編も次回の鉄道編で最後です。
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