15年春節～インド南部の旅◇13 オールド・ゴアの教会群をじっくり散策

2015/02/20 - 2015/02/20

春節休みを利用して実現した初のインド旅。
南インドを中心に、ティルバナンタプーラムからスタートして、ケーララ州をじっくり回ったあと少しずつ北上、ゴア、ムンバイに寄り、最後はデリーから帰る、という行程を組みました。

３週間ほどのインド旅もいよいよ終盤。のんびり移動してきた南インドを離れて、ポルトガル時代の面影を残すゴア州へ。その後、ムンバイ、デリーへと向かいます。
その13はゴアの中心部からマンドービ川を10キロほどさかのぼったところにあり、ポルトガル時代の古い建物がたくさん残るオールド・ゴアの散策です。

オールド・ゴアにはたくさんのキリスト教系の歴史的建造物があります。それほど広い範囲ではないので、歩いて回ることができます。今回はフランシスコ・ザビエルの遺体が眠るボム・ジェズ・バシリカ大聖堂、真っ白に輝くセ・カテドラルとその隣の聖フランシスコ修道院、少し離れたところにある静かな聖カジュタン教会、これも少し離れた丘の上にある聖モニカ修道院と建造物というか遺跡となってしまった聖アウグスティヌス教会などをじっくり見てきました。

では、どうぞよろしくお願いします(^ ^)

エリア ゴア(インド)

• 旅行の満足度: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 旅行の手配内容: 個別手配

パナジ３日目のきょうは、路線バスでオールド・ゴアOld Goaへ向かいます。
オールド・ゴアへはパナジのバス・ステーションからバスが頻繁に出ています。
バス代は13ルピーでした。

オールド・ゴアのロータリーでバスを降りると、道の片側には真っ白なカテドラルが、もう一方には古びた煉瓦色のボム・ジェズ大教堂Basilica of Bom Jesusがすぐに目に入ります。
一番人の姿が多いのは、やはりボム・ジェズ大教堂のようです。まずはこちらへ。

ボム ジェズ教会 寺院・教会

さっそく中へ入ってみましょう。

白い壁に木組みの天井、長椅子が整然と並ぶ様子は渋く、落ち着いた感じですが、正面の祭壇は金色に装飾されています。

右手の奥へ進むと、豪華な祭壇の高い位置にフランシスコ・ザビエルのお棺が安置されています。十年に一回だけ公開されるとのことですが、普段でもお棺の手前側がガラス張りになっているので、よく見ると内部も少し見えます。

側面。
外から見てもあまりわかりませんが、中に入ると、上の方にあるそれほど大きくは見えない丸窓が、内部の採光にとても貢献していることがわかりました(^ ^)

道をはさんで向かい側にはこちらのセ・カテドラルSe Cathedral。
道路側から見るとこんな感じです。
白一色に塗られていますが、遠くからは直線や並行に見えている部分も、近くに寄ってよく見ると、傾いていたり、ゆがんでいたりで、古い建物の味が出ています。

セー大聖堂 (ゴア) 寺院・教会

カテドラルの正面へ向かおうとすると、これが目に入りました。
なんでそんなにまで傾くんでしょ…？

セ・カテドラルの正面。
外観はわりとシンプルな感じ。
向かって右側の鐘楼がなくなってしまったため、左右非対称になっています。

しかし中の装飾は凝っています。
巨大なシャンデリアと、その奥にはやはり金箔で飾られた祭壇が。
ほかにも木製の彫刻がたくさんありました。

そしてこちらはセ・カテドラルの隣にある、アッシジの聖フランシスコ修道院と聖堂Church and Convent of St. Francis of Assisi。
外観はセ・カテドラル同様白く塗られています。

アッシジの聖フランシス教会 寺院・教会

中央部分は補修中なのか、椅子などもなく、柵で仕切られていました。
壁は大量の彫刻や絵画で飾られていて、豪華です。

中央祭壇の脇。いろいろな場面を描いた絵が飾られています。
天井はだいぶ傷んでいますね。

聖カジェタン修道院Church of St Cajetanはセ・カテドラルから川の方へ５分くらい行ったところにあります。少し離れているせいか、訪れる方も少なく、とても静かな環境でした。
中央にこの教会の特徴であるドームが見えています。

誰もいない教会の中に入ると、大きな木造祭壇が。
この祭壇はかなり近くで見られますので、とても迫力があります。
この祭壇の上もドーム型になっていますね。

キリスト教のことはよくわからないんですが、教会にはよくおもしろい彫刻がありますね。これは天使と…鬼？

こちらが外から見えていたドームでしょうか。
派手ではないですが、細かな作りと寒色系ホワイトの色調がとても美しいです。
こちらの教会の内部はインドっぽい感じは全然ありませんでした。

聖カジェタン修道院へ行く途中にあった勝利の門Victory's Arch。
結構小さくて知らなかったら見逃してしまうかも…(^ ^)
中央上部にストーリーがありそうな小さな彫刻があります。

正面側はちょっと「勝利の門」的な感じ…？(^ ^)
この門を抜けて行くとすぐに川があり、船着場が見えました。

その船着場の様子。
地図で見ると川の対岸はディバー島Divar Islandという島のようです。
付近には橋はないみたいなので、この渡し船はとても重要なんでしょうね。

一旦ボム・ジェズ大聖堂のところまで戻り、今度はさっき行った聖カジェタン修道院と反対の方向へ歩いて行きます。
この坂道の先にあるのは聖モニカ修道院Convent of St.Monicaと、聖オーガスチン教会跡Ruins of Church of St.Augustine。聖オーガスチン教会跡はこの写真ですでに奥に見えていますね。

聖オーガスチン教会のすぐ手前で道が二つに分かれており、その右側の道を入るとすぐ、聖モニカ修道院があります。
こちらは事務所でしょうか、「観光の方はご遠慮ください」と書いてありますが…

クリスチャンアート博物館/聖モニカ教会 博物館・美術館・ギャラリー

その奥に教会の入口があり、こちらは中に入ることができました。
内部はかなり大規模な修復中で、日本だったら間違いなく立入禁止になりそうな、工事現場と化していました。
でも修復の内容を説明するパネルが置いてありましたので、修復中も参観ＯＫなんだと思います。

祭壇。
有名な教会などで行ってみたら修復中でがっかり、っていうの、けっこうありがちだけど、こんなふうに普段見られない修復中の様子が見られるのは、かえっておもしろいかも…？

聖モニカ修道院は正面がとても狭い道に面しているので、近くからはよく見えません。聖オーガスチン教会跡の広場からだと、なんとかこのくらいは見えます(^ ^)

そして、聖オーガスチン教会跡。けっこう広いです。
けっこう大きい建物だったみたいなんですが、ごく一部分だけが一番上の方まで残っているっていうのは、なんか不思議な感じ。

聖オーガスチン教会と修道院 寺院・教会

かなり遺跡っぽい感じです。

土台は結構残っていて、修復する計画はあるようですが、大きいからけっこう難しいのかも。

門も何もなくて自由に入って、中も自由に見て回ることができます。
場所を管理する人は、少なくとも現場にはいないようでした。

ひととおり建造物群を見て回ったので、中心部＝ボム・ジェズ大聖堂のあたりまで戻ってきました。観光客が多いせいか、あたりにはおみやげ屋さんがいっぱい。ショーウインドーにお酒がいっぱい(^ ^)
ゴアはカシューナッツが有名ですが、お酒もカシューナッツで作るんでしょうか…？

昼も過ぎていましたが、周りには食堂なども見当たらなかったので、先にパナジへ戻ることにします。帰りのバスの中(^ ^)

15年春節～インド南部の旅◇　もくじ
01 バンガロール経由ティルバナンタプーラムへ　http://4travel.jp/travelogue/11011712
02 インド最南端 カンニヤークマリ　http://4travel.jp/travelogue/11012285
03 崖上の散歩道 バーカラ・ビーチ　http://4travel.jp/travelogue/11013163
04 コラム マンロー島運河手漕ぎ船クルーズ　http://4travel.jp/travelogue/11014298
05 公共ボートでコッタヤムからアラップーザへ　http://4travel.jp/travelogue/11015505
06 歴史と貿易の街 フォート・コチ　http://4travel.jp/travelogue/11015557
07 蒸気機関車に押されて茶畑の間を行く ニルギリ山岳鉄道　http://4travel.jp/travelogue/11018529
08 これがインドの軽井沢？　ウーティ　http://4travel.jp/travelogue/11018603
09 マハラジャの宮殿と古びた町並み マイソール　http://4travel.jp/travelogue/11018632
10 商工業都市フブリでひと休み　http://4travel.jp/travelogue/11020703
11 インド風でもポルトガル風でもないゴア・パナジを歩く　http://4travel.jp/travelogue/11029221
12 バスツアーでノース・ゴアのビーチをめぐる　http://4travel.jp/travelogue/11029225
13 オールド・ゴアの教会群をじっくり散策
14 ムンバイ観光地編～CST駅周辺とコラバ地区　http://4travel.jp/travelogue/11034624
15 ムンバイ街並み編～古い住宅街とチョウパティ・ビーチ　http://4travel.jp/travelogue/11034773
16 路地も大通りもインドのイメージそのもののデリーの街　http://4travel.jp/travelogue/11035257
17 デリーの歴史的建造物４か所をじっくり見てみる　http://4travel.jp/travelogue/11035261

この旅行記へのコメント （2）

• M-koku1さん 2015/07/19 11:49:19

  ゴアの雰囲気がよくわかりました

  ahirutさん
  
  3週間もかけてインド旅行とはいい経験をなさいましたね。
  若いからできること、うらやましいです。
  旅猿というテレビ番組でよくインドへ行った様子を放映しているのですが、
  面白くて見ています。
  でも自分では決して行かないなあと思っています。
  
  かつてロンドンのエッジウェアというところに住んでいました。
  ここはインド村で、ロンドンとは思えないようなエリアでした。
  その時の大家さんがゴア人でした。
  彼女に言わせると、彼女たちはあくまでも「ゴア人」であり
  「インド人」じゃあないとのこと
  確かにキリスト教徒でしたが、見た目はインド人だから不思議な気がしていました。でもこの旅行記によると、街の雰囲気も違うし、宗教も違えば、一緒くたにされたくないのかもしれません。
  
  「黄金のゴア」と呼ばれて、かつて東方貿易の一大拠点だったという誇りもあるのかもしれませんね。
  
  今はリゾート地として有名なようですが、あのごった返した海岸では、ちょっとゆっくり休みたいとは・・・・　思わない　(^0^)
  
  
  でも、面白かったです。
  
  ではまた
  Mより
  

  ahirutさん からの返信 2015/07/22 11:58:54

  RE: ゴアの雰囲気がよくわかりました

  M-koku1さん、こんにちは。コメントありがとうございます。
  また、旅行記をご覧いただき、投票もいただきまして、お礼申し上げます。
  
  今の職場にインド人の同僚がいて、この人は南インド、ケーララ州の出身なんですが、この人のお薦めがなかったら、今回のインド旅は実現していなかったかもしれません。南インドの旅は想像以上にバラエティー豊かな見どころがあり、３週間という少しまとまった期間の旅にはちょうどよかったです。
  
  ゴアはポルトガル領だったこともあるのか、やはりほかの州とはカラーが違うようですね。そしてケーララ州もキリスト教徒が一番多く、ヒンドゥー語を話さない人も多いなど、インドから一般にイメージされるヒンドゥー教の世界とはまたいろいろと違いがあるようです。ケーララ人という言い方まではしないまでも、インド人である以前にケーララ州人という意識はあるのではないでしょうか。（インドは州の独立性が高いみたいなので、他の地域もみんなそうなのかもしれませんね…）
  
  ps　インドのビーチでは、のんびりするというより、インド人が遊ぶ様子を見て楽しむのが正解では…と思ったりします…笑
  
  では、失礼します。
  ahirutより