アスワン(2)： クヌム神殿と見つけるのに苦労したナイロメータ

2015/04/10 - 2015/04/10

アスワンでの1日目，早朝に空港からイシス神殿に行き，ホテルにチェックインして小休止し，ナイル川沿いのKFCでランチを食べてから，エレファンティネ(Elephantine)島へ渡ることにした．アスワン博物館が当面の目的だったのだが，行ったらクローズだった．でも隣接のクヌム神殿(Temple of Khnum)とナイロメータ(Nilometer)が良かったので，満足でした．

Temple of Khnum: http://looklex.com/egypt/aswan02.htm
Temple of Satis (Satet): http://www.touregypt.net/featurestories/satistemple.htm
Elephantine Island総説：　https://egyptsites.wordpress.com/2009/01/31/elephantine-island/

エリア アスワン(エジプト)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• ホテル: 3.5
• 交通: 2.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 船 タクシー 徒歩
• 航空会社: エジプト航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

対岸の島の建物がアスワン博物館，その左に広がるのがクヌム(Khnum)神殿跡．

エレファンティネ島へ渡るフェリーターミナルで，ホテルから3-4分の近さ．

対岸からフェリーボートが来ました．

料金は観光客（外国人?）は往復で４ポンド(64円).　
地元民（エジプト人?）は片道0.5ポンドのようだった．

高いファルーカ（帆舟）に乗らなくても，気分を味わえる．

島のフェリーターミナルに着いて，アスワン博物館に行く途中の川辺にヤギがいた．

アスワン博物館．ところがなんと博物館はclosedとのこと．

でもクヌム神殿跡があるので入りますが，入場料はアスワン博物館に入るのも含めた３５ポンド（560円）．日本などでは考えられない料金徴収．

アスワン博物館は展示品も少なくそれ程ではないようなので，それ程おしくはなかったです．

アスワン博物館 博物館・美術館・ギャラリー

ということで，クヌム神殿跡へ．

案内マップ．番号が付されていて順路のようになっているが，紙マップをくれる訳ではなく，どのように回れば良いのか全く分からず．

クヌム神殿 城・宮殿

古王朝の川沿いの防御と住居跡．

クヌム神殿跡からナイル川を挟んでオールド・カタラクト・ホテル．

クヌム神殿遺石．

クヌムはアスワンの神で，クヌム神殿はこの地方で第12−30王朝時代と長期に亘る．ヌビア地方の王権の中心なのでしょう．

なお第30王朝はエジプトを支配したエジプト人の最後の王朝(BC343まで)．（この後のアレキサンドス大王のエジプト征服はBC332)

クヌム神殿遺石．

クヌム神殿遺石．

まずカイロメータを見たいので，川辺の方に行ってみます．

クヌム神殿テラスの欄干跡．

階段があり，何やら壁に目盛かあるよう．

目盛はあるが，こんなのでは感動しない．ナイロメータは別に違いないと思った．

川辺まで下りて行ってもナイロメータらしきものは見つからなかった．
別の場所を探す必要がある．

戻って左の方を探した．

そしたら目盛らしいものがある下降階段を発見．
見つけるのに苦労したので感激した．

ナイロメータのある階段．

ナイロメータ．この目盛でナイルの水位を計った．

水位を計ることは氾濫の時期と量を予測する上で重要だった．

ナイロメーター (アスワン) 史跡・遺跡

水面近くのナイロメータ．

下からのナイロメータですが，10ｍ以上の高さまである．
ナイル氾濫の水量はものすごかったことが分かる．（アスワンダム後は氾濫はなくなった．）

ナイロメータ階段の川への出口からみた対岸．

右にオールド・カタラクト・ホテル．

上に戻って広い遺跡を巡ります．

クヌム神殿プトレマイオス朝時代の玄関ポーチ跡．

クルム神殿の外庭広場か？

石畳の石積みはピラミッドを彷彿させる．

横から見たらこんな構造になっている．

平板石の下に基礎として置く円柱石．

レリーフ有りの石板．

門の跡か．

奥に進むと，この辺りはYabuの廃墟（Ruins of Yabu)らしい．
Yabuは６世紀からのユダヤ人植民地とのことらしいが，良く分からない．

更に奥に進むと，展望台への階段があった．

古代都市の上に作った展望台らしい．

クヌム神殿 城・宮殿

展望台よりの南側（ナイル上流）の眺望．

展望台よりの西側の眺望．

このエレファンティネ島でナイル川は分流しており，西側の流れのが幅広．

展望台よりの北東側アスワン市街方向の眺望

展望台よりの東側の眺望．中央右はオールド・カタラクト・ホテル．

入口付近に戻り，別のエリアを探訪します．

これはSatet(Satis)神殿．Satetは女性の神で，クヌム(Khnum)神の妻．神の夫婦とは珍しい．

Satet神殿は時代が異なる独立の４神殿があり，BC2800-BC150とこれも長期間に亘る．

同じくSatet神殿．プレートには第１８王朝と書いてある．

アブシンベルのラムセス２世は第１９王朝で，その前ですから古いです．

壊れていたものをドイツ・チームが再建した．

薄い石板にレリーフして貼り付けている．レリーフ石板は欠損部分がおおく，欠損部分には線画が描かれている．

こちらは色が残っている．

王と王妃は仲がよさそう．
Khnum神とSatet神の夫婦かな？

このSatet神殿には地下室がある．階段を下りて行ってみる．

地下室は施錠されていて入れなかった．
神殿の見取り図が貼ってあった．

別のSatet神殿で，第１２王朝とあるのでかなり古い．

別のSatet神殿で，第１２王朝とあるのでかなり古い．

更に別のSatet神殿で，第１１王朝と書いてあるのでもっと古い．

第１１王朝の神殿跡．

更に奥にも広がっている．

でも奥の方は未整備．

これで引き上げることにします．

なかなか興味深かったです．

島のフェリーターミナル近くのレストランは，ヤシの幹で出来ていた．

エレファンティネ島のフェリーターミナル．

フェリーで戻ります．