2015年3月　昭和の横浜のシンボル「横浜三塔」を観る旅　

2015/03/17 - 2015/03/21

横浜のシンボルといえばランドマークタワーですが、昭和初期の横浜では、入港するときに見える「神奈川県庁本庁舎の塔屋」、「横浜税関本関の塔屋」、「開港記念会館の塔屋」がそれぞれ、キング、クイーン、ジャックという愛称で呼ばれ、横浜のシンボルとなっていたそうです。

これら３つの塔は、「横浜三塔」と総称され、今でも丁寧に維持管理されながら利用されています。

神奈川県庁本庁舎は、平日は自由に内覧させてもらえますし、横浜税関本関は１階が資料展示室です。

また、開港記念会館はではボランティアガイドにより建物だけでなく、横浜開港に関する歴史も詳しく説明してもらえます。

「横浜三塔」訪問の旅、お薦めします！

（訪問日は３月１７日ですが、一部３月２１日に撮影した写真も合わせて掲載しています）

エリア 横浜(神奈川)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 船 JRローカル 徒歩

いつも見過ごしていた横浜駅東口地下街エントランスにあるこのガラスモニュメント。

「ＰОＲＴＡ横濱三塔物語」です。

中区が横浜の玄関に相応しいモチーフとして横浜三塔を選んだらしいです。

みなとみらい線日本大通り駅のコンコース「三塔広場」にも胸版レリーフで「横浜三塔」が。

原画は、船の画家として知られる柳原良平さん。

横浜三塔は、みなとみらい線日本大通り駅の１番出口周辺にあります。

（交差点だと県庁前周辺です）

今日は天気もいいので横浜駅東口からシーバスで山下公園まで行き、中華街でランチをしてから日本大通りに向かいます。

横浜駅東口のベイクオーター前。

１２：１５発のシーバスでみなとみらいを海上から見学しながら山下公園まで向かいます。

シーバス 乗り物

みなとみらいが良く見えます。

きっと夜景が素晴らしいと思う。

シーバスは約３５分で山下公園の氷川丸の横に到着。

ここで下船。料金は７００円。

徒歩５分で中華街です。

以前から気になっていた台南小路のニーハオでランチ。

ニーハオ グルメ・レストラン

ランチは１品５００円。

今日はパイコー麺とえびカシューナッツ炒めの定食の２つを頼んで、これで１０００円。

完食しました〜。

ニーハオ グルメ・レストラン

本町通りを関内方面に約１０分で「神奈川県庁本庁舎」に到着。

現在の神奈川県庁本庁舎は四代目。三代目庁舎が関東大震災（１９２３年）で焼失したあと、震災からの復興のシンボルとして昭和３年（１９２８年）に建設されました。

神奈川県庁本庁舎 名所・史跡

正面の塔がキングの塔です。高さが４８．６ｍあります。

旧帝国ホテルを設計したフランクロイドライトの手法の建築様式らしい。

タイルのスクラッチや、銅版の緑青が正に「ザ・昭和の建物」。

神奈川県庁本庁舎 名所・史跡

１階の玄関ホール。

床は一部テラゾーも使っているので昭和の雰囲気がよく伝わる。

神奈川県庁本庁舎 名所・史跡

装飾灯には極楽浄土に咲く幻の花「宝相華」（ほうそうげ）のデザイン。

宇治平等院のものによく似ているらしい。

神奈川県庁本庁舎 名所・史跡

階段のグリルにも宝相華のモチーフ。

神奈川県庁本庁舎 名所・史跡

階段の感じ。

神奈川県庁本庁舎 名所・史跡

最上階には建築当時の階段がそのままに。

今は利用されていません。

屋上に出ると大桟橋もこんなに良くみえます。

横浜港大さん橋国際客船ターミナル 名所・史跡

キングの塔。

神奈川県庁本庁舎 名所・史跡

キングの塔を下から見上げてみました。

神奈川県庁本庁舎 名所・史跡

お隣の「ジャックの塔」（開港記念会館）や････

横浜市開港記念会館 名所・史跡

「クイーンの塔」（横浜税関本関）もこんなに良く見えます。

この神奈川県庁本庁舎は、天気が良ければ良い撮影ポイントです。

横浜税関本関庁舎 名所・史跡

現在三代目になる横浜税関本関は、関東大震災の横浜港復興の象徴として昭和９年（１９３４年）に完成しました

塔屋は、イスラム風建築様式を取り入れています。

これが「クイーンの塔」です。

横浜税関本関庁舎 名所・史跡

正面のビルに映ったクイーンの塔。

横浜税関本関庁舎 名所・史跡

１階は資料展示室。

外国で売られているホンダのバイクのそっくりさんが展示されていました。

横浜税関資料展示室クイーンのひろば 美術館・博物館

徒歩で３分。

開港記念会館に向かいます。

大正６年（１９１７年）に竣工した開港記念会館は関東大震災によって、外壁と塔屋を除き壊滅的な被害を受けましたが、横浜市が中心となって昭和２年（１９２７年）復旧されました。

この建物は、煉瓦の「赤」と花崗岩の「白」の外壁、時計塔、塔屋などをデザインの中心にした辰野式。

この時代はこういう建物が多い。台湾の建物は勿論すごく多いし、日本でも少なくなったけど東京駅なんかもバロックの辰野式建築。

横浜市開港記念会館 名所・史跡

開港記念会館は、中区の公会堂として市民が利用できますが、このような歴史的建築物が現役で市民に利用されているケースは少ないようです。

特に講堂は昭和初期の雰囲気をそのまま残しているので、観覧したかったのですが特定日（だいたい月１回）しか公開されていませんので、今回は断念！

横浜市開港記念会館 名所・史跡

ジャックの塔は、３６ｍです。

横浜市開港記念会館 名所・史跡

ジャックの塔に上がるための階段。
復旧時の建築のため特定の場合以外は利用されていないとのこと。

横浜市開港記念会館 名所・史跡

ステンドグラス。

左右は横浜開港当時の交通の様子について表現したもので、関東大震災で壊れてしまいましたが、当時のデザインを尊重し復旧されました。

横浜市開港記念会館 名所・史跡

左は、呉越同舟。

横浜市開港記念会館 名所・史跡

右は、箱根越え。

横浜市開港記念会館 名所・史跡

中央は、鳳凰ですが、デザインを変えて復旧されました。

真ん中には横浜市の市章「ハマ菱」が。

横浜市開港記念会館 名所・史跡

更に、奥にはペリーが日本に再来した時に乗船してきた黒船「ポーハタン号」のステンドグラスもありました。

横浜市開港記念会館 名所・史跡

こちらは、開港記念会館の裏側の入口。

以前は横浜商工会議所の入口だったらしいです。

横浜市開港記念会館 名所・史跡

「横浜三塔」の旅にお付き合い頂きまして有難うございました。

横浜の観光地って漠然としていますけど、こんな風にテーマを絞れば結構いいかもです。

最後に、横浜駅東口地下街エントランスにあるこのガラスモニュメント、「ＰОＲＴＡ横濱三塔物語」は夜も結構綺麗でした･･･

おしまい･･