2015/01/21 - 2015/01/21
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ちびのぱぱさん
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平等院鳳凰堂の前で十円玉を掲げるようなマネは、絶対しないつもりでしたが、この衝動は抑えがたく……
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 私鉄 徒歩
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時刻は、午後7時を少し廻ったところ。
大阪、中之島にある大型シティーホテル。
対応もしっかりしている。
嫌みがない。 -
旅におけるホテルの位置……
「いやー、新今宮も良いけど、リーガいいね、リーガ。」
相方が上機嫌で言います。
「リーガロイヤルホテル大阪、だよ。」
「ちょっと長い名前だね。」
80年の歴史がある老舗名門ホテルですが、格式張っていなくて好感を持ちました。
長い名前には、それなりの理由(わけ)があるようです。
まあ、わたしは寝心地の良いベッドがあれば満足ですが。 -
エコノミーな「ウエストウイング」ですが、いたずら書きのように、さりげなくアートしている遊び心。
悪くないと思います。 -
贅沢は麻薬……
窓から堂島川に掛かる堂島大橋を望む。
都会の夜景というのはきれいです。
上機嫌の相方を横目で見つつ、旅の日課の小遣い帳を付ける。
好んでというわけではないのですが、節約旅行を旨とするこの旅、後半どうも財布の紐がゆるんでいる。
初心に返るべきではないか。
赤貧の 洗うがごとき 旅なりしかな
のみしらみ うまのしとする ねどこかな
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思い出して、今朝神戸の「にしむら珈琲」で買ったドリップコーヒー(150円)を淹れてみました。
歩数計は、今日一日で21,854歩。
ふくらはぎをもみもみコーヒーを口に含むと、上品な焙煎の香りとライトな味わいが、今朝の思い出を蘇らせました。
「にしむら珈琲」のモーニング、えかったなあ。
ああ、眠い。
ホテルなんて寝るだけと割り切っていますが、払った値段に応じた眠りが約束されているものらしい。 -
翌朝……
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宇治・伏見1dayチケット
京阪中之島駅の改札で、「宇治・伏見1dayチケット」というのを900円で購入。
宇治〜中書島〜伏見稲荷は一日乗り降り自由という往復切符です。
若い優しそうな駅員さんは、ニコニコしながら切符の説明を始めましたが、
ちらりとボードを見ると、8時20分の電車がまもなく出発しそう。
「あのうすみません、電車が出そうなんです。」
「あっ、失礼しました。行ってらっしゃい。」
ちょっと赤くなって切符とパンフレットを渡してくれました。
あの親切な駅員に悪いことをしたなあと、電車の中でじくじく考えている内に、特急に乗り換える駅を間違えてしまいました。
今日は午後16時の便で、関空から飛び立つことになっていて、予定がタイト。
しかもチェックインの時間にシビアなLCC。
ああ、フライトが控えている日というのは、せわしなくていやです。
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宇治川
9時48分、京阪の宇治駅を降りると目の前は宇治川です。
予定より21分遅れたことを悔やんでいます。
秀吉はこの少し下流の伏見城からこの宇治川にお茶の水を汲みに来させたらしい。
宇治橋は日本三古橋と言われる歴史のある橋なんだそうで、橋の真ん中にある「でっぱり」から川の水を汲んだといいます。
そう言われてよく見ると橋の中程、上流に向かって良い具合にバルコニーふうに突き出ています。
しかしこの「でっぱり」は太閤さんの趣味のために作られたものではなくて、もともと守り神の橋姫を祭るためのものだそうで「三の間」と呼ばれています。
いったん橋を渡っちゃってから「三の間」について知ったのですが、今更引き返してみる程のこともないと無精する。
京阪宇治駅とJR宇治駅
大阪駅からJRでJR宇治駅に行くと970円。
所要時間は50分前後でいくらか速いのだけど、京阪の1dayきっぷなら900円で往復と乗り放題が付くから、相当なお得感があります。
行ってないから分からないですが、JR宇治駅前にはまたそれなりの見所があるらしい。
京阪とJRの各宇治駅は、平等院を挟んで1.5キロ程の隔たりがあります。
行きと帰りで使う駅を変えるのも一考の価値有りと思いますが、その場合は1dayきっぷは使えない。
大都市圏の交通というのはいろいろな選択肢があってパズルのよう。
偏執狂的に調べ続けると、意外な経路が見つかったりしてやめられません。 -
写真を少し拡大。
けっこう平等院側にあります。 -
宇治橋で宇治川を渡ると、紫式部の像。
宇治というと、教養のない私が思い浮かべるのがまずお茶か、10円玉の鳳凰堂のどっちか。
古典文学に造詣の深い方は源氏物語宇治十帖、ということになるのでしょうか。
ずいぶん立派な大理石の像です。
紫式部
それにしても、この紫式部が若い。
ギャルと言っても良いかも知れません。
ざっと調べたところ、宇治十帖は源氏物語最後の10章で、書いたのは紫式部ではないだろうと言われています。
紫式部の娘じゃないか、という説もあるそうです。
ということは、この像は娘と言うことだろうか。
しかし台座にはしっかりと紫式部と記してあります。
もしかしたら、紫式部がペンネームとして、娘が二代目紫式部を襲名したという設定かも。
あの引田天功だって先代は男でしたからね。
50代くらいの人は覚えているかも知れない。
話はそれますが、先代の引田天功が人気絶頂の頃、彼の兄弟弟子だったという人と知り合いになりました。
志茂田かげきさんみたいなかっこうして、山手線の中でパフォーマンスみたいな事をしていました。
かなり突き抜けている奇行の人だったけど、なんか見せてください、というと、
いいよ、といって、十円玉を使って手品をしてくださいました。
消したり出したりするのだけど、こっちも何とか種を見破ってやろうと思って目を皿のようにしてみている。
そのうち見破ったと思って、そこを押さえると、実はぜんぜんタネじゃないんですね。
やっぱりプロだった人は、全然違うなあ、と思ったものです。
けっきょく鳴かず飛ばずだったけど。 -
宇治十帖
ええと、宇治十帖の話はこの宇治が舞台ですが、ようは恋愛ドラマではないのか。
ウィキペディアで宇治十帖のあらすじを見ていたら、新聞のトレンディドラマ(今はなんていうのでしょう)解説欄を読んでいるみたい。
主人公の薫(かおる)くんとライバルの匂(におう)くんの恋のさや当てごっこといったらだれかに怒られるにちがありません。
しかし、「かおる」と「におう」とは、なにやら作者がにやにやしながら名前を付けているところを想像してしまう。
人間というのはなんにも変わっていないんだなあ。
不朽の名作に対して何を言っているんだろう。
その超がつく人気恋愛小説の舞台が宇治ですから、ファンにとってはたまらないでしょう。
ファンじゃない人には関係ないけど。 -
宇治といえばやっぱりお茶でしょう。
鎌倉時代からお茶が生産されるようになったらしいですから、源氏物語に比べれば、まだ新しい?
宇治茶の歴史が、実はそれほど古くないわけです。
日本では、一時期お茶の習慣が廃れていたんですね(諸説有り)。 -
織田信長や豊臣秀吉、そして千利休といった安土桃山時代の偉人たちによって宇治茶は大いに庇護されたといいます。
味の素?
しかしこの宇治茶、むかし修学旅行の高校生がおみやげに買って帰ったお茶に、化学調味料が入っていたとかいないとかで大騒ぎになったのを覚えています。
調べてみたら、確かに使っていて、宇治茶特有といわれている「うまみ」を強調するために「どこでも使っている」みたいな話になっちゃった。
ついでに着色料も使っているケースがあったりで、ずいぶん宇治茶に対するイメージが変わってしまいました。
先日、お茶のみ友達の元大学教授のところで、頂き物という高価な宇治茶を出されました。
その先生は、
「私は静岡茶が好きなんですが……。」
といって、わたしの反応を見守っている。
自慢ではないですが鼻だけは犬並みに利いて、通常の人間の千倍くらいの嗅覚があるのではないかと思っています。
その昔、深夜のコンビニのバイトをしているとき、仲間がバックルームで呼ぶので行ってみると、ジョージアの缶コーヒー6種類が置いてあって、その前に紙コップに入ったコーヒーが並べられている。
よし分かった、一つ当ててやろうじゃないかと言うことで本気になってききコーヒーをしました。
そしてすべてのコーヒーを正しく缶の前に並べることが出来たので、すげー、犬みたいだということになったわけです。
飲んだことのないのもありましたが、てきとーに置いたらそれも当たっちゃいました。
そんなわけで鼻と舌には自信があったので、先生の出したお茶について、ずいぶん旨みが強くて舌に残りますねと素直に感想を言わせていただきました。
ただ、ちょっと旨みに不自然さを感じたことまでは言い出せませんでした。
手渡された茶袋の裏をなにげなく見ると、なんとグルタミン酸ナトリウムの文字が。
あの噂は本当だったのかと、心中びっくりしたものです。 -
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平等院
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鳳凰堂
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平成大修理
もとは平安貴族の別荘が営まれていたと言います。
源氏物語の主人公、光源氏のモデルといわれる源 融(みなもとのとおる)の別荘だったものがいくつかの手を経て、藤原道長の別荘宇治院となり、その子藤原頼通が寺院に変えたとか。
修理を終えたばかりで、朱が眩しいくらいです。
仏教伝来と共に始まったという寺社の朱塗り。
いつのころかこの朱がはがれて渋い古色になるわけですが、どちらかというと丹塗りの落ちた古木のような風合いが好きだという人も多いかと。 -
この「鳳凰」も、金ぴかになっています。
併設されている博物館には1000年の時を経たオリジナルも展示されています。 -
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丹塗りにも種類があって、研究によって明らかになった本来の丹土塗りによる復元だと言います。
好き嫌いはさておき、こうしてみていると、藤原頼通が思い描いていた「極楽」というものが、見事に蘇ったのかとも思えてきます。
となりで大声で解説している人がいました。
「まあ、念仏さえ唱えれば、後はなにしたって極楽へ行けるってゆうわけですから、極楽というよりご気楽って感じですよ。」 -
無料の宇治茶?
平等院の裏から抜けて、宇治川沿いに出ます。
途中ビジターセンターがあって、給湯器から無料のお茶を飲ませてくれます。
「やったあ、無料で宇治茶が飲める。」
と、相方は手放しで喜んでいました。
お茶は、日帰り温泉の休憩室に置いてあるようなごく普通の番茶でした。
でも、冷えた身体を温めてくれる。
もてなしの味がしました。
茶で暖まり、あじろぎの道。 -
宇治川の鵜飼い
NHKで、美しすぎる女鵜飼いを題材にした宇治のドラマをつくっていました。
宇治川に全国で三番目の女性鵜匠が誕生したのは2002年のことといいますから、すでに中堅クラスになられるでしょうか。
女性と言うことで注目を浴びるのは、本人としては好奇の的になったようで不快かも知れませんが、写真で見ると凛とした立ち姿は絵になります。
今は鵜飼いも鵜も、出番を待ってしばしの休憩中……かと思うと、6月からの鵜飼いショーに向けてのトレーニングや鵜たちの世話が大変らしい。
生き物っていうのは、機械のようで機械ではない。 -
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朝霧橋で浮島へ。
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船の方は完全休業?
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浮島十三重の石塔。
鎌倉時代建立の重要文化財。 -
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琵琶湖より流れいずる豊かな水。
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この水は流れ下って淀川に注ぎます。
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宇治神社側に渡るとモニュメント。
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小舟に乗った匂宮と浮舟。
薫くんと匂くんの二人の間で揺れ動く、美人の浮舟ちゃん。
がんばってください。 -
水は蕩々と流れます。
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お茶の老舗「通園」でいっぷく。
場所は、出発点の京阪宇治駅前。 -
通園
創業1160年だそうです。
初代の通園は、もともと源頼政の家来で、この宇治川で行われた源平の戦いでも活躍しているそう。
上記の年にこの宇治橋のたもとに庵を結び、以来代々橋守としてここに住んでいると言うことです。
秀吉がお茶したときは、すでに老舗ということか……。
家康さんも、ここで一服したらしい。
しかし、いったん廃れていたお茶が、ふたたび飲まれるようになったのが鎌倉時代初期といいますから、初めのうちは何を出していたのかなあ。
1月の平日昼前とあって、店内にはもう一組若いカップルがお茶しているのみ。
その一組も向こうの陰の席にいますから、自分たちしかいないみたい。
窓の外に、宇治川が蕩々と流れ宇治橋の橋げたを洗っています。
店の帳場には火鉢が置かれ、その上の茶釜から湯気が立ち上っている。
吉川英治の「宮本武蔵」では、武蔵と城太郎が休み、その後運命のいたずらでお通さんもお茶を飲む。
ああ、すれ違い。
うちの夫婦も、待ち合わせをするといつもすれ違いだから、ケータイが出来て本当に良かった。
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この建物は江戸時代の遺構を残しているそうで、間口が広く客を迎え入れる構造になっている。
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宇治抹茶ぜんざい。
「宇治・伏見1dayきっぷ」と一緒にもらったパンフレットに、クーポンが付いているのを相方がめざとくチェックしていた。 -
おいしいと思います。
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茶店の創業者「通園」の人形。
一休さんの作とか。
七代目の通園が一休和尚と親交があったのだそうです。
歴史上の著名人がなにげに登場します。
狂言通園
狂言の「通園」は、通園がお茶の点て死にをする話で、なかなか馬鹿げています。
能の「頼政」のパロディーだといいます。
能楽「頼政」は、源頼政の幽霊が出てきて、自分が宇治川の戦いで300騎の平家あいてに奮闘むなしく討ち死にした話をする。
「通園」の方は、通園の幽霊が出てきて、旅の坊主が300人も押し寄せてきたので必死に茶を点て、ついに点て死にをする「武勇伝」を語る。
どうも、最後に勝つのはユーモアのような気がしました。 -
通園の目の前にある宇治駅から伏見稲荷に足を伸ばしました。
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関空からの飛行機の時間が気になり、駆け足です。
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参道は実に独特の雰囲気。
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ウズラだの、スズメだののヤキトリ。
スズメは、五穀豊穣の敵だからどんどん食べちゃえっていうことらしいです。 -
関空ちかトクきっぷ
大丈夫だと思いますが、京阪伏見稲荷駅を12:39に出て関空に向かうとき気が急く。
京阪淀屋橋で、地下鉄に乗り換え。
乗り換えでもたつかないか、これまた心配。
相方のiPadで調べると、じつに親切な説明をしておられる方がいて、深く感謝。
電車は先頭から「2番目」の車両に乗れと言う指示。
なぜ2番目かというと、1番目は混みすぎるからだそう。
調べた道順を口の中で「一番奥の出口を……」とぶつぶつ復唱しつつ急ぐ。
何が何だか分からない相方も、尋常でない連れの焦りに同調して急ぐ。
地下鉄の駅で「関空ちかトクきっぷ」なるセット券(1000円)を購入するつもりが、自動販売機の操作が分からない。
恰幅の良い駅員さんに二度、三度と聞きに行くと、
「ちぇっ。」
と小さく舌打ちして自販機まで来てくれて
「いいですか……」
と、おこられおこられようやく「関空……」を買うことが出来ました。
おめでとう!
途中なんば駅で南海に乗り継ぎます。
ここもiPadで調べておく。
こんどは先頭車両のしかも一番先頭の出口から降りろとの指令。
なんだか、電車男みたいな気分を味わいつつ言われたとおり先頭車両に移動。
南海への乗り継ぎは結構複雑でしたが、おかげで関空には14:37に到着。
ちょうど二時間で着きました。
おみやげを買う時間があって良かった。
関空のエアロプラザ二階にあるおみやげ屋さんは、第二ターミナルに行く途中にあって手頃で気の利いたおみやげがあります。
和歌山のお酒(300ml)や生茶漬け(5袋入り)、4個入りの干し柿などが喜ばれました。 -
昨日は、北海道は大雪で空のダイアも大混乱だったとか。
今日は一転、穏やかな天気らしい。
さて、雪中北海道に帰るとしますか。
7日間の合計歩数106,364歩
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