2014/09/19 - 2014/09/21
39位(同エリア222件中)
玄白さん
親戚に不幸があり、通夜、葬儀のため郷里の焼津市に急遽帰省することになりました。何かとあわただしい実家での3日間でしたが、朝のウォーキングは欠かしません。帰省したときのウォーキングコースの防潮堤が東南海大地震に備えて嵩上げ工事中で一部通れないため、いつもとは違う浜の黒松の松原の中を散策。普段は殺風景な黒松林ですが、松の根元にひっそり咲いているヒガンバナを発見。さっそくウォーキングがてらのヒガンバナ撮影です。
21日は彼岸の墓参りを済ませてから、以前から予定していた友人のロッジ滞在のため、山中湖に向かいます。せっかくなので、移動途中、裾野市十里木の畑で蕎麦の花祭りをやっているということを地元ローカル紙で知り、立寄ることにしました。狙いは満開の蕎麦の花と富士山を組み合わせた風景を撮影することでしたが・・・・
- 旅行の満足度
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 自家用車
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あわただしく、葬儀参列と山中湖ロッジ滞在の準備を整え、9月19日午前10時過ぎに自宅を出発。
途中、首都高の渋滞が予想されるので、少し早いが東北自動車道羽生PAで昼食を摂ることにした。いつもは蓮田SAを利用することが多いのだが、羽生PAが昨年12月にリニューアルされ江戸の町並みが再現されているというので、多少の興味もあり立寄った次第である。 -
ここのコンセプトは、鬼平犯科帳に絡めた江戸の風情の再現。鬼平犯科帳の作者、池波正太郎の著作権管理会社「オフィス池波」とのコラボによる企画だという。
2013年が故池波正太郎生誕90周年に当たること、羽生PAの近くの栗橋に関所があり、江戸に入る旅人の検問にあたっていたので、羽生PAを江戸改め東京に入る入口に見立てたという2つの理由で、こんな企画になったという。
(鬼平江戸処HPによる) -
大店が立ち並ぶ江戸の日本橋の町並みを再現しているという。
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小説鬼平犯科帳の中で盗賊に押し入られた大店、酢醤油問屋「野田屋卯兵衛」まである。なかなか凝っている。
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さながら、ちょっとしたミニ江戸テーマパークといった趣きである。鬼平犯科帳ファンにはたまらない場所なのかも知れない。
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時代劇の江戸の風景に必ず登場する防火用水。
江戸は当時、世界一の大都会で木造家屋が密集していたため、たびたび大火に見舞われていた。そのため、延焼を防止するための広小路、辻々に設置された防火用水などのインフラが整備されていた。 -
江戸の庶民の娯楽だった見世物小屋まである。ただし外観だけのイミテーションで、中に入ることはできない。
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軒先には干し大根がつるしてある。なかなか芸が細かい。
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中に入ってみよう。
小説の中で主人公、火付盗賊改方鬼平こと長谷川平蔵が歩いた両国広小路の屋台連をイメージしたみやげ物屋。もちろん商品は江戸のテイストたっぷりの品物ばかり。『ちくま味噌』の大江戸甘みそや、『やげん堀中島商店』の七味唐辛子など、老舗の食品や和雑貨、和菓子類など・・・ -
小説の中で鬼平こと長谷川平蔵が歩いた本所深川をイメージした食事処。
8軒ほどの店が入っている。 -
通りの屋根は15分おきに夕焼け、夜、朝焼けと景色が変化する仕掛けになっている。
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めし屋の万七。「鬼平犯科帳」に登場する、うさぎの吸い物が名物の料理屋。この店の吸い物や鍋は、鬼平の大好物ということになっている。
店の実体は、東京・大塚の老舗江戸前料理店『なべ家』主人で、江戸料理研究家の福田氏が監修している「江戸めし」の店である。とろろ飯や鉄火丼が主なメニュー -
うなぎ屋忠八。
「鬼平犯科帳」に登場する辻売りのうなぎ屋。そのうなぎは、本所深川の町人に親しまれ、評判の味だったと小説の中で描かれている。
店の実体は1897年(明治30年)創業の川魚一筋に商ってきたさいたまの卸問屋「鯉平」が経営している。人気店で混雑しているときは30分待ちもざらにあるらしいが、今日の待ち時間は5分。
よし、今日の昼食はここにしよう! -
注文したうな丼 ¥1,380 随分安い!
店の人に中国産?と聞いたら、紙を渡された。読んでみると、「当店のうなぎは、いろいろな取引先からそのときどきの品質、価格を勘案して最適なうなぎを調達しているので一概に産地はどことはいえない。場合によっては、ひとつの丼に複数の仕入先のうなぎがのっていることもある。うなぎを細かく切っているのはそのためである」と書いてある。中国産かどうかの答えは聞けなかった。
産地の詮議はともかく、備長炭で焼き上げた味はふっくらとしていて、美味であった。
昼食後、一路焼津に向けて、東北道、首都高、東名をひた走る。都内の渋滞に巻き込まれ、到着したのは5時過ぎ。かろうじて通夜に間に合った。 -
翌日は葬儀。出棺の時間まで間があるので早起きして、いつもの朝のウォーキング。
海岸沿いの黒松の防潮林の中を歩いていると、ところどころ松の根元で曼珠沙華がひっそりと咲いているのを発見。
この日はカメラを携行していなかったので、翌日にはカメラを持ち出し、朝の撮影タイム。
以下、9月21日の撮影 -
花の数は曼珠沙華の名所と言われるところと比べれば圧倒的に少なく、わざわざ、こんなところに曼珠沙華を見に来る観光客はいない。地元の人でさえ、めったに入ることがない松林の中である。
こんな誰も訪れることがない田舎の松林の中で曼珠沙華がひっそりと咲いている様は、観光地とは違った風情があってなかなかよろしい。 -
この松林は玄白が子供の頃、夏休みに毎日のように海に泳ぎに行ったとき、通り抜けた防潮林である。当時は、大人の背丈くらいの黒松の幼木が、半世紀経った今では幹回り1m近い大木に育っている。
その海も今では防潮堤が築かれ、テトラポッドが敷き詰められた殺風景な海に変わってしまった。もちろん、遊泳禁止になっている。 -
イチオシ
この週末には、自宅がある栃木県のどこかに曼珠沙華の撮影に出かけるつもりでいたが、突然の親戚の不幸で予定が狂ってしまった。しかし、思いがけず、郷里の実家近くで、曼珠沙華を撮影する機会に恵まれたのは良かった。
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玄白が子供の頃は、この防潮林は一種の里山入会地のようになっていて、村の人達は松の落ち葉を掻き集めて、炊事や風呂の燃料として利用していた。そのため、松林の中には下草が生えることもなく、きれいな砂地が広がっていて、雨が降ったあとには松露というキノコが生え、それを採集するのも子供の仕事だった。塩を降りかけて焼いて食べるととても美味だったと記憶している。
今では、松林の管理が行き届かず、下草が生えてしまって松露が採れることもなくなってしまった。現在では松露は高級料亭でもめったに味わえない超高級食材になっているのではないだろうか。トリュフを上回る希少価値のキノコなのである。
当時は貧しい田舎であったが、今にして思えば、こんな豊かな側面があったのである。 -
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イチオシ
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めったに人が入ることもない松林なので、至る所クモの巣がある。こんなクモが生息している。
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イチオシ
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よく見ると、曼珠沙華だけでなく、露草も咲いている。
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しばし、子供の頃の松林の様子を思い出しながら撮影を楽しんだ。
朝食後、彼岸の墓参りをしてから、友人の山中湖ロッジに向けて出発。 -
地元のローカル紙、静岡新聞に、裾野市十里木で「そばの花祭り」というイベントが開催されているという記事があったので、山中湖に移動途中で立寄ってみることにした。
一昨年から耕作放棄地を蕎麦畑に変えた農家が、蕎麦の花が咲く時期だけ、地元農協とタイアップして一般解放して広く蕎麦の花を楽しんでもらおうという企画のようだ。 -
裾野市の農協主催で蕎麦畑の中で地元特産の「愛鷹(あしたか)山麓裾野そば」や愛鷹牛を使った「あしたか牛カレー」を提供している。
祭りと言っても、このそばとカレーを食べることと、蕎麦の花を楽しむだけのイベントである。 -
わざわざ、ここに立寄ったのは、白い花を付けた一面の蕎麦畑と富士山の組み合わせの風景を撮影したかったためである。
ところが、富士山は雲の中に隠れてしまっている。富士山が見えていれば、良い絵になっていたのだが・・・ウ〜ン、残念! -
イチオシ
富士山方向以外は、こんなに良い天気なのだが・・・・
独立峰の富士山の回りは気流の関係で雲が発生しやすく、春、夏は、なかなか姿を拝むことができないのである。 -
農協の人の話では、ここの蕎麦畑は昨年鹿の食害に会い、ほとんど全滅してしまったそうである。そのため、今年は電気柵を張り巡らしたので、花もきれいに咲き収穫も期待できるとのこと。
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この蕎麦畑は、裾野市立富士山資料館の東隣りに位置している。
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蕎麦畑のそばに養蜂業者の蜜蜂の箱がおいてある。蕎麦の花の蜜はどんな味と香りがするのだろうか?
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イチオシ
蕎麦の花は地味だが、なかなか可憐で清楚な花である。一ヶ月後には実が熟し、おいしい蕎麦の収穫期を迎える。
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背後の山が富士山だったらな〜。 未練がましいが、残念!残念!
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蕎麦はすでに売り切れ! あしたか牛カレーでランチの後、山中湖ロッジへ向かう。
以下、山中湖ロッジ滞在記に続く。
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この旅行記へのコメント (2)
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- こあひるさん 2014/09/26 10:46:34
- 昔を想いながら・・・
- 師匠、こんにちは!
松林の下でひっそりと咲く彼岸花・・・自然でとってもいい光景ですね。
ご実家のそばだということで、昔を思い出しながら・・・っていうのも、なんか風情があります。こんな自然が残っている一方で、海岸の形状も森林も、年月とともに変わって味気ないものになっているのがちょっと寂しい。
そば畑の真っ白い絨毯は、ほんとに可憐で美しいです。こんなにお天気がいいのに、富士山が見えなかったのはほんとに残念ですが、一杯に広がるそば畑は爽やかで秋の風を感じます。
羽生PAの江戸の町並みはすごいですね〜。車を使わないので、こういうところに無縁なのですが・・・ずいぶん人気があるPAなのでしょうね。
こあひる
- 玄白さん からの返信 2014/09/26 23:16:44
- RE: 昔を想いながら・・・
- こあひるさん、こんばんは
羽生PAの鬼平江戸処は、オープンしてまだ一年たっていないので、ものめずらしさもあって、けっこう立寄る車が多いようです。最近、あちこちの高速道路のSAやPAがリニューアルされていますが、ここはコンセプトが明快で面白いです。
東京行きの夜行バスは、ここでトイレ休憩するようなので、もしかしたら、車に乗らないこあひるさんも訪れるチャンスがあるかもしれませんね。こあひるさんは夜行バスなんか使いませんかね(^ ^);
蕎麦畑では富士山が雲に隠れてしまい、目論みが外れてしまいました。子供の頃は実家の庭先から富士山が見えているのが当たり前だったので、特別な思い入れはありませんでした。しかし、実家を離れ富士山が見えないところで生活しているうちに、多くの日本人が抱く富士山への特別な想いを抱くようになってきました。玄白も普通の日本人になったということでしょうか(^ ^)
玄白
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