2014/07/25 - 2014/07/31
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はなだいこさん
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旅行会社に予約したのは、往復の飛行機に1泊目のホテルが付いただけの「1泊7日東北フリーツアー」と名付けられたもの。
青森でホタテを釣り、
奥尻島で10年分のウニをいただき、
はるばる(帰って)来たぜ、函館。
ホテルから歩いて3分のところに函館駅があり、その函館駅のすぐ南には、函館湾に面して水産物の卸売市場が建っています。
2泊する函館で、行くことが決まっているのはその市場だけ。
最後の宿泊地、下北半島・恐山には、函館から船でマグロの大間に渡った後、バスで移動。
そして最終日(帰宅日)には、半日で4つの温泉をハシゴしてきました。
- 旅行の満足度
- 5.0
PR
-
早朝の函館。
さっそく水産物卸売市場に向かいます。
市場への通り道、函館駅のすぐ脇には「函館朝市」がありますが、市場好きの夫は、観光市場には目もくれません。 -
たどり着いたこちらが本物の市場。
「函館市水産物地方卸売市場」は、観光市場の裏手にあります。 -
途中、こんな看板を見付けた夫は、ちょっとばかりムッとした様子。
夫のことだから、こんな物言いは無視して突入してしまうんだろうと見守っていると、市場には向かわず、正門脇の警備員の所に近寄っていきます。 -
そしてもらってきたのがこの札。
「入場禁止とはどういう事か」と尋ねると、住所と名前を書き、札を身につけてくれれば見学は自由と言われたそうです。
尋ねたんじゃなくて詰め寄ったんじゃないかな~?
が、強行突破でなく話し合い突破とは、夫も大人になりました(笑)。 -
ホテルを出るのが7時近くと遅くなってしまいましたが、広い市場はまだ閑散としています。
幸い、セリはまだ始まっていない様子。
とその時、建物の外、岸壁の方から鉦の音が響いてきました。
何事か!と、音のする方に向かってみると、 -
「イカのセリが始まるぞ〜」
という合図の鉦でした。 -
鉦の前には、山と積まれた発泡スチロール入りの新鮮なイカ。
-
「セリ人」(と腕章にあり)が蓋を開けて品物を見せるとすぐに、大きな声でセリが始まります。
イカが獲れた場所と大きさと数、そして値段を言っているはずですが、ものすごい早口の念仏みたいで、何を言っているのか全く聞き取れません。
その早口念仏の最中に買受人集団の誰かから「オッ!」と言うような声が上がると、それで商談は成立。 -
ほんの数分のうちに大量のイカのセリは終わり、買い手によってあっという間に持ち去られて行きました。
出遅れたかと思いましたが、ちょうど良い時間に来たようで、嬉しい! -
建物内に戻ると、近海で獲れたあらゆる海産物があちこちに並べられていきます。
これは5kgから7kgの不ぞろいな林檎でなくブリたち。
ブリとしては小さめです。 -
冬に鍋でいただきたい巨大な鮟鱇に、
-
夫と椎名誠さんが愛してやまない、砲弾のようなカツオ。
-
これまた2人の大好物、ほや。
-
わかさぎのような可愛い「チカ」に、
-
八角に、
-
平目の親分。
大きい! -
そしてこちらは、ソウルの鷺梁津(ノリャンジン)魚市場に行くと大量に並べられているエイ。
日本でも食べる地域があるんですね~。
他にも、
マグロ
鯛
穴子
カレイ
ワタリガニ
等々が、市場中にびっしりと並べられ始めました。 -
場内放送が「○○のところで△△のセリが始まります」と告げると、そこに買受人が終結してセリが始まり、終わり、また別のところで違う魚のセリが開始されます。
早朝のさわやかな空気、心地よい磯の香り、そしてこの活気!
市場大好き夫はいつまででも見ていたい様ですが、私はおなかが空いてきました。 -
市場の中には必ず、美味しい食堂があるはず。
2階に上がると、やっぱり、在りました。 -
市場関係者が2500円の刺身定食だの3500円もする丼物だのを食べるわけはないので、ここへそういうものを食べに来る観光客がちゃんといるって事ですね。
新鮮な海のものは奥尻島で充分堪能してきたので、私は銀だらの、夫はほっけ開きの定食にしました。
共に1080円。
「本日の定食」にも500円のほっけがありますが、店員に聞いてみると「品がまったく違います」とのことでした。
メニューはこれら以外にも、ラーメン・うどん・そば、丼物にカレーにチャーハンなどが色々と用意されていましたよ。
ビールももちろんあり。 -
セリの最中(皆さんお仕事中)なので、席はガラガラ。
窓の下は海、函館港です。 -
焼く時間、煮る時間がけっこうかかりましたが、ようやく運ばれてきた第一弾がこちら。
実質重視、見た目は地味なほっけの定食です。
「派手さはないけれど、誠実で堅実な実力派の大関といった感じ」、というのが夫のお見立て。
この春亡くなった放駒親方の「魁傑」のような定食だ、と言っていました。 -
身が厚く、良く締まっていて、変な言い方ですが「ほっけ味の濃いほっけ」。
横浜でいただくものとは全く別物です。
「ほっけは函館に限る!」なんて「目黒のさんま」みたいなことを言いながら、夫は嬉しそうに完食。 -
こちらは私の銀だらです。
銀だらもまた身が厚くてホクホクで、煮付け加減がとっても上手。
ご飯がどんどんすすみます。
明日の朝もここで戴きたいところですが、残念ながら休市日でした。
日曜祝日の他、月に2回は水曜も休みなので、訪問の際はご注意を。 -
満腹状態のいい気分で、今一度市場を眺めながら帰ろうとすると、「取引室で○○の入札があります」との放送が聞こえてきました。
「取引室」が何だか判らないし、○○も聞き取れなかったけれど、人の流れが或る部屋に向かっています。
後を追って行くと、「見本取引室」の前にこんなお札がありました。
覗いてみるとあれは「ウニ」。
奥尻島の3食で10年分いただいてきたものです。 -
大勢の買受人がウニに群がり、大変な熱気でした。
さすがの夫もここには入っていけません。 -
先にも書いたように、函館で「行こう」と決めていたのは水産物市場だけで、あとは何の予定も無し。
「どこに行こう」と相談しても、「函館は市場だけで、もう充分」みたいな顔をした夫は役に立ちません。
そこで、駅まで戻って観光案内所に置いてあるパンフレットを眺め、決めたところがここ、立待岬です。 -
天気はいいけれど暑くはなく、人も少なくて快適。
絶景の岬から海を見下ろせば、
カモメもいればカラスもいて・・・。
この景色を眺めながらお弁当でも食べたら、良い気分だろうな~。 -
振り向けば、霧に霞む函館山とロープウェイ。
暗くなるのを待って、一応函館山にも登りましたが、立待岬と函館山の詳しい情報は他の方の素晴らしい旅行記を見て下さい・・・って事で。 -
その後、私は1人で五稜郭に行ってきました。
が、五稜郭情報も大勢の方が書いているでしょうから省略。
しばし一人きりのフリータイムを楽しんでホテルに戻ると、ホテルでゴロゴロしているものとばかり思っていた夫は、「乗った市電の終点が湯の川温泉だったから行ってみた」と言います。
そして、
「気をそそられる温泉があった。タオルを持っていれば入ったんだけどな~」
とも。 -
行ってきました。
またまた1人で、湯の川の街なかにある、夫が見つけた天然温泉銭湯へ。
今回の旅では、
青森・浅虫温泉の「柳の湯」
奥尻島の「神威脇温泉」
に次ぐ、3つめの温泉です。
「湯の川温泉」の電停から歩いて5分くらいかな。
裏路地も裏路地。
大きなホテルや温泉旅館が建ち並ぶ湯の川で、こんなに小さく目立たない銭湯を見付けて来るなんて。
旅先での夫の不思議な嗅覚には、しばしば驚かされます。
420円払って中に入ると、客はみな地元の人らしく、そして湯船のお湯の熱いこと!
何度もかけ湯をして体を慣らし、何とか入ってみましたが、10秒と我慢できません。
平気で入っている地元民のおば様方が、笑いながら「どんどんうめなさい」と言ってくれたので、なんとか浸かることは出来ました。
そしてしばし「どこから来たの?」などと質問攻めに。
そんな中、今度は・・・
おば様の1人が「背中を流しましょうか?」とまで言ってくださったんですよ。
驚きました。
心が一気に温かくなりました。
でも丁重にお断りしてしまいました。
背中、流してもらえば良かったかな~?
ちょっぴり後悔しています。 -
そして夜。
「海鮮気分」が戻ってきたらしい夫が、その嗅覚を働かせ、入ることに決めたのがこの店です。
「ビール命」の夫は、○ーパー○ライしか置いていないと判ると、お通しが用意されてからでも店を出てしまう事があるのですが、この日はどうにかこらえてくれました。 -
ビールは一口だけで、すぐ日本酒に代えた夫の前に出されたのは、大好物のほや。
-
「海の味」が凝縮されたような、おつゆたっぷりの岩牡蠣。
他にも、
あじ刺し
ソイの煮付け
じゃがバター
たこ刺しなど
色々美味しいものをいただきました。
何の事前情報もなく、夫の嗅覚だけを頼りに入った店ですが、つまみに関しては当たりの店でしたよ。 -
そして・・・、
店員の勧めで、こんな顔のお方の刺身も食べてみました。
何だか判る人、いるかな??
市場で焼いて食べた魚のナマのお姿。
ほっけの刺身です。
お勧めの一品でしたが・・・。
「ほっけは塩焼きに限る」 -
翌々日の朝、函館の埠頭からフェリーでマグロの大間に向かいます。
大間と函館を結ぶ船だから、名前は当然「大函丸」。
小さな客船だけれど、ビックリするくらい設備の整った、ある意味「豪華客船」でした。
それがなぜかは後ほど判明します。 -
時間が来たので乗り込んでみれば・・・。
小さな客船に、いきなりエスカレーター! -
ファーストシートがありカジュアルシートがあり(共に椅子席)、私たちが利用した写真のスタンダードシートがあり。
いずれも非常に明るく綺麗で快適なのですが、それは船が新しいなら当然。
驚いたのは、この船には -
「トラックドライバー専用」の「ドライバーズルーム」があり、
-
「赤ちゃんルーム」があり、
-
お犬様用の部屋も用意され・・・。
これら以外にも、
レディースルーム
ファミリールーム
スモーキングルーム
バリアフリールームに
広々とした「バリアフリートイレ」。 -
普通のトイレには、「気分が悪くなった人用の個室」まで有りました。
-
港に着けば、船のお尻側から乗ったはずの車が、船首の脇から出てきます。
客の少ない小さなローカル船に、これだけ立派な設備。 -
こういう訳でした。
マグロの大間は原発建設中の街でもあります。 -
船の大間着は10時40分で、
下北駅行きのバスは12時20分発。
食事の時間は充分ありそう。
大間と言えば、もちろんマグロ。
マグロと言えば、我が横浜では洪福寺松原商店街の「魚幸」ですが・・・。 -
着いたところは恐山。
大間の寿司屋は、観光バスが止まっている店を一軒見付けたのですが、そんなところに入るのもな~、と見送り。
残念ながらマグロは戴かずに大間を後にしました。 -
マグロの代わりに霊場アイスの売店写真で我慢してください。
出会えなかった大間のマグロに
「合掌」 -
恐山は大間と下北駅の間、下北寄りにあります。
けれども、下北行きのバスは恐山を避けて津軽海峡沿いの道(快適!)を走るので、恐山へ行くには、終点の下北でバスを乗り換えて戻るかたちになります。 -
函館のホテルを出たのが7時半。
タクシーに乗って船に乗ってバスを乗り継いで・・・。
恐山到着は14時50分になりました。
恐山菩提寺(と言うらしい)の総門前が、バスの終点です。 -
総門の正面は広大な駐車場。
そして、とても綺麗だけれど生き物の気配が感じられない、エメラルドグリーンの湖。
私たちは「恐湖(おそれこ)」と名付けましたが、正式名称を「宇曽利山(うそりやま)湖」という、酸性度がとても高いカルデラ湖です。 -
写真は裏手の高台から見た恐山菩提寺のほぼ全貌です。
一番手前が、明朝6時半から「朝のお勤め」に参加しなければならない地蔵殿。
その左、画面奥から手前に伸びるのは、地蔵殿への回廊。
そのまた左手の建物が今夜のお宿、境内の外に建てられた宿坊です。
地蔵殿の向こうに見える門は山門で、その向こう側に総門があり、そのまた向こうがエメラルドグリーンの「恐湖」です。 -
同じところから右に目をやると、そこに広がるのはこんな光景。
夫が遠い昔に観たという寺山修司の映画「田園に死す」の中では、とてもおどろおどろしく、まがまがしい場所として描かれていたと言います。
『亡き母の 真っ赤な櫛を埋めに行く 恐山には風吹くばかり』
だったかな~・・・、寺山の詩、
と夫。
私は全く知りません。 -
こんなところを歩きながら、
-
硫化水素で腐食した小銭の山を見たり、
-
地中から吹き出した鮮やかな黄色の硫黄を眺めたり、
-
こういう場所では毎度おなじみの「なんとか地獄」を拝見したり・・・。
けれども、このような光景は日本各地の温泉地で何度も見ているし、また、あまりにもあっけらかんと明るい陽気のせいもあって、「おどろおどろしい」とか「まがまがしい」といった雰囲気は全く感じられません。
あちこちにテント小屋かなにかを構えているのかと思っていたイタコも居ないし・・・。
が、ただ一つ、
よそでは見かけたことがないのが、 -
あちこちに立てられた色鮮やかな風車です。
お新の夫・弥七が、宙返りしながら屋根から飛び降りる時に口にくわえているアレ。
武器になったり伝言の道具になったりもする、便利な風車。
総門脇の売店で売られています。
「お花の代わりに 水子供養に」、とのこと。
400円でした。 -
ガレ場の裏手には白い砂(?)浜と恐湖が広がります。
-
境内に入るためには、宿泊客と言えども、別途500円の入山料を払わなければなりません。
総門をくぐり山門を抜けると、こんな光景が広がります。
山の手前が「朝のお勤め」の地蔵殿で、参道の左右にある「掘っ立て小屋」(という表現がピッタリなんですよ)がお風呂です。
右の「掘っ立て風呂」が男性用温泉。
左には写真に入らなかったもう1軒と会わせて、2軒の女性用「掘っ立て風呂」があります。 -
宿坊の中にはもちろん、たくさんの洗い場を備えた、
-
広々として明るい、宿泊客専用の温泉大浴場があるのですが、
-
参道脇のお風呂には、入山者なら誰でも入ることが出来ます。
ひとつ目の女性用風呂、「古滝の湯」。
このお湯に入りに行った時、窓が開いていたので「誰もいない貸し切りか」と思いましたが、先客が1人いました。
参道のすぐ脇にあるというのに、窓を開けっ放しで・・・。
もっとも、この外風呂の周囲には砂利が敷き詰めてあるので、誰かが参道を外れて近付いてくるとすぐに判ります。 -
そして中の様子がこれ。
石けん類は使えません。 -
こちらはもう一つの女性用温泉、
「冷抜(ひえぬき)の湯」です。 -
参道の反対側には一つしかない男性用温泉。
-
夫が扉を開けると低い目隠しがあるだけで、浴場も脱衣場も丸見えだったと言います。
それは女性用の方も同じ様なものでしたが・・・。
これらの「掘っ立て風呂」は、総門が閉じられる18時以降は宿泊客の貸し切り温泉になります。 -
では・・・、ということで、夜中に行ってみるとこんな按配。
この時が一番「オソレ山だった」と夫は言います。 -
ここで、お宿の紹介も簡単にしておきます。
築11年目になるらしい宿坊は、新築じゃないかと思えるくらい、隅から隅まで明るく綺麗で快適でした。 -
広々として天井も高く、落ち着いた色合いの玄関。
-
こちらもまた広くて明るいロビー。
-
チェックイン手続きというか入坊手続きというかを済ませ、部屋に向かいます。
そして立派な引き戸を開け、「宝珠の間」に入ると、 -
部屋はまだ先。
スリッパを脱いで上がった左手に、 -
明るい洗面所と、
-
綺麗なトイレ。
-
その先の部屋は、
床の間のある15畳間。
窓もとても大きくて明るいのですが、
「小さな虫が入ってきますので、(夜は)部屋の窓は開けないでください」
とのことでした。 -
そして押入れ付きの4畳半。
広くて明るくて清潔で静か。
文句の付けようがないこの部屋で、唯一残念だったのは、冷蔵庫が無いことでした。
予約前に(夫が)ネットで調べた「宿坊のきまりごと」の中に、
1.食事時の飲食(お酒等)は禁じられておりますが、お部屋での飲食は自由です。自販機は浴室ロビーにございます。
という項目があるのは知っていました。
また、実際に宿泊した人が「自販機でビールを買って飲んだ」と書いているブログも(夫が)見付けました。
ところが、チェックイン時に渡された「きまりごと」を改めて見ると、
・食事時は飲食禁止
・部屋でのお酒は自由
とはあるものの、その先の「自販機は浴室ロビーに」という部分が見当たりません。
顔を曇らせ、自販機のチェックに行く「ビール命」の夫。
「ビールが無い・・・」
肩を落として戻ってきた、と思ったら、今度は大急ぎで外へ。
ビールを抱えて帰ってきました。
風車を売っていた売店に置いてあったそうです。
よかったよかった。
時刻は5時ちょっと前で閉店直前。
危ういところでした。 -
が、今度は冷蔵庫が無い・・・。
350mlのキリンラガー5本。
今すぐ飲むしかありません。
と、今度はグラスが無い。
湯飲みで飲むしかありません。
ちなみに我が家では、背の高いタンブラーに、さらに高いところから盛大に泡を立てながらビールを注いで盛り上がった泡は捨て(この時点で泡の量はタンブラーの3分の2)、大きな泡が消えて落ち着いてきたら柔らかめに注ぎ足し、飲みます(ビール注ぎ担当は夫)。
こうやって程よく泡を抜いたさわやかなビールなら、夫は2リットルでも3リットルでも飲むんですが、缶から直接だと、エビスでもモルツでもふた口で嫌になると言います。
辛いのと、ゲップが出るのとで・・・。
だから、湯飲みと言えども泡の抜ける器があって、良かった良かった。 -
そして6時。
夕食の時間です。
ステージに演台もある、300人くらいは同時に食事が出来そうな広い食堂。
その片隅に食事が用意されていました。
家族らしい4人連れに、
1人客が2人。
そして私たち夫婦の、計8人分。
「100畳の部屋の端っこの2畳だけ使っての食事」
という感じです。 -
ご飯におみおつけに、精進方面のおかずが7品とデザート。
カメラの扱いが下手なもので、料理本来の色がちゃんと撮れていないのが残念ですが、一応載せておきますね。
蓋が開いていない器、手前の左右のふたつは、ご飯とおみおつけ。
真ん中の奥のふたつは、 -
甘味噌がのった胡麻豆腐と野菜の炊き合わせ。
これが1泊2食1万2千円、まずは「お酒禁止!」の夕食です。
どれも皆、淡い味付けの精進料理。
私は美味しくいただいたのですが、
1.地味だけれども滋味がある、
というか、
2.滋味はあるけれども、あまりにも地味、
というか。
私の意見は1.
夫の感想は2.(プラス「飲めない日本酒に良く合うおかずばかりだった」)
でした。 -
広々とした部屋でゆっくり休み、気持ちの良い快晴の朝を迎えました。
「朝のお勤め」の前に、夫が朝湯に向かいます。
境内の外、宿坊の裏手にある第4の掘っ立て温泉、「花染の湯」。 -
ここだけは混浴です。
-
扉を開けるとこんな按配。
入ってすぐ右手が目隠しも何も無しの脱衣場で、 -
左手が浴場。
恐山にある4つの「掘っ立て温泉」の浴場は総て、写真のように板の間の真ん中に浴槽があるだけで、洗い場は無し。
水道も、お湯をうめるための蛇口が一つあるだけです。
「花染の湯」は、熱いお湯が好きな夫でも入れないくらいの温度だったらしく、一番奥にある蛇口を満開にしてしばらく待ち、さらにそのまま流しっぱなしの水道の脇に、ようやく、体を沈めることが出来たと言います。
「女の人が入ってきたら面白かったのにな~。意を決して脱いだは良いけれど、熱くて入れず裸で立ち往生。何とか浸かれるのは、水道がある自分のすぐ近くだけだもんな~」とも・・・。 -
朝のお勤めは、「宿坊のきまりごと」によると、
・地蔵殿(ご祈祷)と本堂(法要等)の2カ所で執り行います
とのことでした。
お勤めのハシゴ。
長い回廊を先に進むと、撮影禁止の地蔵殿です。 -
そしてこちらが7時半からの朝食。
写真が不出来なのがまたまた残念ですが・・・。
食事を終えて荷物をまとめ、売店で職場へのおみやげを買い、10時発の下北駅行きのバスに乗ります。
この旅の初めの青森で、早速おみやげの事を気にし始めた私に、夫は、
「いま買ったら邪魔なだけだから、最後の恐山で『恐山せんべい』でも買えばいいよ」
と、半ば冗談で言ったのですが、本当にありました、『恐山せんべい』。
ちなみに、売店の脇には「お食事処」もあるので、お宿は下北でもっとお安い所を確保し、恐山は観光と昼食だけで日帰り、という楽しみ方も出来ますよ。
そうそう。
恐山の最後に大事な(!)情報を付け加えておくと・・・。
宿坊には一応、アルコールも用意してあるようですよ。
帰り際に聞いてみたら、「観光旅館ではないので飲酒はご遠慮願いたいのですが、『どうしても!』と言うのであれば、ビールなどもお出しします」、との事でした。
もしかしたらこの旅行記で一番大事な情報かもしれませんね〜。 -
その後、私は下北バスターミナルで途中下車し、タクシーでむつグランドホテルの「斗南温泉 美人の湯」を目指しました。
入浴料は520円。
ホテルの施設だけあって、とても明るく綺麗な温泉でしたが、う~ん・・・。
浅虫温泉の「柳の湯」
奥尻島の神威脇温泉
湯の川温泉の街なかの温泉銭湯
そして恐山の掘っ立て温泉と、
味わい深い温泉ばかりを楽しんできた後では、「綺麗なだけのホテルの温泉」は物足りません。 -
そこで急遽、ホテルからさほど遠くないところにある矢立温泉に移動しました。
入浴料は420円。 -
来てよかった~!
年季の入った、ローカル感たっぷりの温泉。
近隣の住人の銭湯でもあるようです。
良いお湯を見付けました、
旅の最後に・・・と、 -
良い気分で、夫との待ち合わせ場所「三沢駅」に向かう途中、駅に先着していた夫から
「駅のすぐ近くに良い雰囲気の温泉があった」
とのメールが届きました。
何もない駅近辺をうろうろしていたら偶然出っくわした、との事でした。
さすがの嗅覚。
もちろん入ってきました。
ここがこの旅の本当に最後の温泉。
料金はたったの310円。
先に温泉を出た夫は、やはりうろうろの最中に見付けた食堂で、ビールを飲んでいるようです。
あ~、私も早くビールが飲みたい!
名前に反して北海道滞在時間の方が長かった今回の「1泊7日東北フリーツアー」。
楽しい旅の仕上げになりました。
間を5日おいて、来週から8日間の九州旅に出ます。
こちらも楽しい旅になるといいな~。
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