2014/04/03 - 2014/04/11
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Salaamさん
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遠い昔、環境問題がようやく脚光を浴び始めた1980年代後半、世界で一番必要な国はどこか?と言う質問をされた事があります。
答えはブラジル。詳しいデータは覚えていませんが、理由としてアマゾンのジャングルがなければ現代の地球はたちまち酸欠になってしまい、動物は生息できなくなるからだそうです。
私の記憶にある最初のアマゾンとの出会いはそんなお話し。当時、子供だったので光合成だとかそんな話しはイマイチ解らなかったのですが、ジャングルってどんな所なんだろう?と興味を持ったのは、うっすらと覚えております。
そして私も老いて実際にジャングルへやって来る事になりました。パプアやサントメのマイナーなジャングルへ行った事はありますが、あくまでもトレッキングとも言えない散歩に毛が生えた程度。道なき道を行く、所謂藤岡ひろし、ばりの熱帯雨林は初めてです。
残念ながら私は藤岡ひろし、ではないので、アマゾンのジャングル観光は個人では不可能につき現地の旅行会社を経由して全ての手配を行います。
パッケージに含まれているのは空港からジャングル内のロッジまでの往復、ロッジ2泊、3食付き、各種エクスカージョン全部込みのトータルで1,200レアル。5万円オーバーのキツい出費です。でも実際に現地で支払いの話になったらこっちから一言も値下げのお願いをしていないのに700レアル程まで値下げをして下さいました。
ちなみに旅行会社はAmazon Geroと言う会社で日本語こそ通じませんが英語はばっちり、フレンドリーでこっちの無茶な要望も最大限聞いてくれます。後で見てみるとトリップアドバイザーでも好評価を得ているみたいですね。
http://www.amazongerotours.com/
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 3.5
- 交通
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 船
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行なし)
PR
-
ジャングルへは空港から市内を経由してアマゾン川北岸のセアーサ港へ。ここから南岸までスピードボートに乗り、また車に乗り換えてジャングル内の支流近くまで。さらにそこからボートに再び乗り換えてジャングルの中のロッジへ行きます。全部すんなり行けば3時間ですが、天候や様々なトラブル次第では神のみぞ知る、です。
セアーサ港に着くまでの間、日系企業も含む工業団地を通過します。その中にはSONYのプレイステーション4を作っている工場もあり、運転手さんが「ここで生産しているのにここで買うと1,400ドルもするんだぜ!」とぼやいてました。 -
セアーサ港から対岸まではスピードボートに乗って渡ります。どうやら通常のツアーは午前中にマナウスを出発するらしく、私はマナウスに到着したのがそもそもお昼過ぎだったので完全プライベート仕様。船長(とは名ばっかりの、そこいらにいそうなおっちゃん)と二人っきり。おっちゃんはポルトガル語オンリーだけど、ブラジル人特有の陽気さで直ぐに打ち解けます。
スピードボートの速度、結構なものです。よく海とかで乗れるバナナボート位の速度が出ます。しかし船の作りはシンプルな物で船底はペコペコのアルミ板一枚だけ。すごい勢いで当たるアマゾンの川面で穴が開いてしまわないか少しヒヤヒヤ(笑) -
アマゾン川はジャングルの中のハイウェイ。どっかで聞いた言葉ですが、本当にその通りだなぁと思う光景。大型船がひっきりなしに航行しています。
実はマナウスはブラジルきってのフリートレードゾーンで税制で極めて優遇されています。外洋から1700km程離れている内陸に巨大な生産地点を建設し成功している例は世界的にも稀なのではないでしょうか。
それもこれもアマゾン川のおかげでしょうね…。 -
マナウス観光の大きなポイントと言えばEncontro das Águas、アマゾン川に大きな支流であるネグロ川が交わる地点です。
アマゾン川主流が黄土色に近いのに対しネグロ(黒)川は名前の通り黒に近い色で、ここではその境目がくっきり見えるので有名。
丁度北岸と南岸の中間くらいに位置しています。 -
イチオシ
あまり写真がうまくないのと、船の高さが低いのでうまく表現できていませんが、それでも違いはくっきり解ります…よね?
どうも水温、水流の速度、水の密度(成分?)の関係でこうもはっきりと境界線が現れるとか。ネグロ川の方が古い川で長年微生物が沈殿してその影響がなんとかでなんとかかんとか、だから黒いそうです。
生物や化学の理系分野は高校の時から苦手なんだよ、おっちゃん…。それをいきなりポルトガル語で説明されても解れって方が無理な相談だ! -
びょんびょん水面を跳ねながら船は南岸を目指します。川岸の家々を眺めながらおっちゃんの軽快な船さばきは続きます。ヤシの木に牛の角がくくりつけられていたけど、何かのおまじないでしょうか?
-
それにしても暑い!雨季とは言え、照りつける太陽の下では雨季も乾季も関係ありません。地元の皆さんは暑くないのかな?おっちゃんはわずかにも汗を掻いていないし…と思いきややはり地元のか方々も暑いんでしょうね。水浴びをしておりました。その横をびゅーーっと通り過ぎるとみんな手を振ってくれます。
それにしてもおっちゃん、なんで汗を掻かないんだ? -
南岸の港に到着しました。セアーサ港よりはるかに地元感あふれ、酒場なのか食堂なのかあやふやなお店で昼間っからのんびりとビールをあおる上半身裸のこんがり日焼けした紳士達が集います。
言葉が通じれば一杯引っ掛けて行きたいところですが先を急ぎましょう。 -
熱帯雨林と呼ばれるだけあってここの降雨量はなかなかのものです。水位も雨季と乾季では10数メートルも変動するし、湿度もかなり高い。だからかどうかは解りませんが高床式の家が目立ちます。生活の知恵は世界のどこでも一緒ですね。
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周囲はまるで湿地帯。馬も牛も膝丈まで水につかりながらウロウロしています。水面は静かでまるで鏡の合間から草木が生えているようです。
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トランス・アマゾニカ・ハイウェイ、319号線を1時間ほど飛ばした後に右折するとそこはぬかるみ。それまでは快適でうとうとするような道のりでしたが、ここからはラリーの開始!
ワーゲン・ヴァンの中期タイプ2がうなりを上げます。そして運転しているこれまた陽気なのにポルトガル語しか話さないドライバーさんのテンションもうなりをあげて上がります。 -
低速ラリーを終えた後には民家の軒先に車を停めて裏庭に進みます。
おお!こんなところまで河が広がってきているじゃないですか!どうやらここから先は小船に乗ってジャングルを進みます。 -
出発して後ろを振り向くと先ほどのところで子供たちが遊んでいます。
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イチオシ
基本的にブラジル人は陽気な方々なので不思議じゃないのですが、ここのボートのおっちゃんも陽気。
それとは間逆に水面は平静。本当にかがみのようです。平静すぎてどこからどこまでが水面上か水面下からまでも解らないくらいに平静な水面。あちこちで水面から鳥が飛び立つも、水面が揺れているのは小船の航跡だけ。全く不思議な限り。 -
どなたかの裏庭から今晩のロッジまでの船長はのりのり。小さな船で水面を飛ばしイエーイ!とポーズまで取ってサービス精神旺盛。そしてここでも同様ですが、おっちゃんはポルトガル語だけ…。しかも今までの中で一番会話が成立しない…。
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ボートが進むと途中で別なボートとすれ違います。やはりこの水路は地元の皆さんの生活道路なんですね。しかし数年前の大洪水にはかなわないにしろ、今はちょうど水位が一番高い頃。乾季ではこの水路がどうなるのか気になります。
こちらのボートには日傘を差してちょっと洒落込んだお嬢さん。何か船長と会話しているなぁ、知り合いかなぁ、と思っていたらお嬢さんがこちらの船に乗り換えます。どうも同じ方向に向かって行くので乗り換えた様子。しかもその後全く無言なのを見るとどうも大して知り合いじゃないのかな。 -
途中で一休みして雑貨屋とガソリンスタンドが一緒になったお店によります。船でしか寄る事ができないサービスステーションとはなかなか洒落ていますね。
オーナーのお母様でしょうか、足元が少々おぼつかない足取りの初老の淑女がよろよろと姿を現し、ニコニコと笑みを送って下さいます。小船の陽気な船長は何を買うでもなく、ガソリンを補給するでもなく、店の奥へ入って行ったきり戻っていらっしゃいません。
水面と同じくらいおだやかな時間だけが、のんびりと過ぎていきます。 -
小一時間ほどかかって今晩のロッジに到着。雨季とは思えない快晴に恵まれ、少々肌もヒリヒリしながら迎える夕暮れには心地よい微風が吹いています。夕暮れになると蒸し暑いジャングルも過ごしやすいですね。
ロッジにお泊りの皆様は何かしらアクティビティに出かけていらっしゃるのでしょうか、料理の準備をしているスタッフ数名の方以外、ほとんど誰もいない状態です。 -
夕食で腹ごしらえをした後の夜半、小型のワニ、カイマンを探しに船で繰り出します。水面ギリギリの所を懐中電灯で照らすと、水面上に飛び出しているワニの眼に反射してオレンジ色に怪しく光るので、それを頼りに見つけ出す。なかなか根気のいる作業ですね。
目ぼしいポイント近くに行くとエンジンを切り探し、見つけるとオールで近寄ります。そして電光石火のスピードでガイドさんが水中に手を突っ込みます。
なんと素手でワニを捕まえる男! -
素手でガイドがワニを捕まえている姿を見て驚愕するも、カイマンは小型のワニ。ガイドさんが捕まえたワニを持ってみたい人に持たせてくれます。意外にもおとなしく、お腹の白い部分は結構柔らか。なんとなく親近感が沸いてしまった理由は未だもって解りかねます。
なんとなく解ったかも…と言う方からの推理結果も不要です。 -
イチオシ
ワニと言うと共謀な悪党面を想像しますが、小型だからでしょうか、結構カワイイ顔つき。今にも「なんだよ、まったく」と言いたそうな目線。この後水に離した後、一目散に逃げ去っていきました。
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まだ時間があるからもう一匹ワニを探しに行こう!と引き続き水上を進みます。
エンジンを止めて再びオールで茂みに近寄ると、今度はなんと素手で鳥を捕まえるではないか!なかなかワイルドなガイドさんです。マッチョだし。
ガイドはしきりにフクロウだと説明していましたが、こんな顔つきのフクロウっているのかな? -
ロッジに戻ってくると皆さん各々の時間を過ごして夜更かしを致します。
周囲にはほとんど民家もないので星空が美しく、静かな川面にも星空が反射して幻想的な雰囲気。うまく写真で表せないのが残念。遠くの雲の中で雷が光っているのが見えますが、雷鳴はここまでは届かず、静かに点滅だけが見えています。
虫の鳴き声以外は音もない星の瞬きと時折思い出したかのように点滅する遠くの雷雲だけ。虫の鳴き声は様々で、全部同時の泣き声の合唱となるとかなりの大きな音ですが、不思議と静けさを感じる周囲。
夜も更けたので、今晩はここいらでおやすみなさい。
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