2014/05/17 - 2014/05/17
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Tam-Kさん
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2014年のNHKの大河ドラマ「軍師 官兵衛」にちなみ、秀吉軍の水攻で有名な岡山の備中高松城と、この高松城攻めの際、毛利方の守りの要となった備前と備中の国境に南北に並ぶ境目七城の最南端の城、庭瀬城を訪ねてました。
写真は、境目七城のひとつ庭瀬城跡本丸の八幡宮です。
第一編 広峯神社と御師屋敷跡
http://4travel.jp/travelogue/10845071
第二編 加古川(正室 光(てる)姫(幸圓)の故郷)
http://4travel.jp/travelogue/10852251
第三編 英賀(毛利水軍との合戦の地)&亀山本坊本徳寺
http://4travel.jp/travelogue/10865294
第四編 姫路文学館「播磨灘物語」展と姫路城
http://4travel.jp/travelogue/10866914
第五編 西播磨 佐用の三城(上月城、福原城、利神城)と飛龍の滝
http://4travel.jp/travelogue/10871054
第六編 書写山 圓教寺
http://4travel.jp/travelogue/10878436
第七編 妻鹿 国府山城、御着(姫路埋蔵文化財センター)
http://4travel.jp/travelogue/10867385
第八編 三木城址と秀吉本陣、平井山付城跡
http://4travel.jp/travelogue/10879951
第九編 備中高松城と庭瀬城(境目七城)
http://4travel.jp/travelogue/10888291
第十編 黒田家中興の地、備前福岡
http://4travel.jp/travelogue/10891040
第十一編 北近江 長浜
http://4travel.jp/travelogue/10904386
備中高松城は、岡山市の西北部に位置し、備中と備前の国境を流れる足守川沿いに南北に並んだいわゆる境目七城、この要となる城でした。秀吉の織田方による備中への進行に対し、毛利方はこの境目七城を防衛線と定め、主城である備中高松城主清水宗治以下により防備が固められていました。これら備中の諸城は概ね平地に位置し、周囲を深田や沼などの湿地で囲まれた、いわゆる沼城であったようです。このため、城へは田のなかをはしる細い道以外は深い泥沼地帯であり、大量の兵を入れたとしても動きが止り、絶好の的となるばかり、少勢の守城側にとって非常に守りやすい城であり、攻め側としては大いに攻めあぐねたであろうことが考ええられます。。これに対し、官兵衛の奇想天外ともいうべき献策、水攻、これこそ攻め側としては兵力の損耗を最小限に抑え、有効に敵城を窮地へ持っていけるものでした。この策の実行にあたっては扇状に開けた地の真ん中に高松城が位置することを官兵衛が見抜き、城の両側の山間部を結ぶように堤を巡らせ、そこへ足守川の水を導くことで城もろとも水没させるというものでした。
現在備中高松城そのものは、遺構などほとんど残ってはいません。ですが地元の方々の努力により史実に沿ったかたちで本丸、二の丸、三ノ丸などの城地を復元し、城址公園として整備されいました。また、高松城の支城、境目七城のひとつ、庭瀬城、ここは江戸時代以降も陣屋として使われていたということもあってのことでしょう、地図で見ると当時を忍ばせる堀や運河が比較的整然と残ってます。境目七城の支城のひとつとして今回、ここも訪れてみました。
- 旅行の満足度
- 3.5
- 観光
- 3.5
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JR岡山駅、この日は朝早く姫路駅発三原行きの黄色い車体の列車で岡山を経てその先の庭瀬を目指しました。
JR神戸線でいつも見慣れた快速や新快速とはまた雰囲気の違う黄色い列車、姫路より東、神戸方面ではまったくお目にかかることのない車両です。何となく不思議な感じを覚えながら乗車、すると意外にも満員!なぜ姫路から辺鄙な西へ向かう列車がこんなに混んでいるのだろう〜???
答えはすぐに判明しました。乗客のほとんどが高校生、相生やさらには県堺を超え岡山の高校へ通う生徒さんたち、そしてこの車両、たった6両しかありません。神戸線を走る12両編成の新快速と違い、半分の長さ、道理で人口密度が高いわけです。 -
列車に揺られること1時間半、岡山駅をすぎ一気に庭瀬駅に到着しました。
ここで改札を出ようとICOCAをかざすとブザーが、、、すると横に立っていた駅員さん「あっ、ICOCAですか、ちょっと確認します。」ということで見てもらった結果、岡山より西の小さな駅ではICOCAが使えなところが多いそうです。特に無人駅などあるので、切符を買ってもらっ方が確実ですとのこと。 -
駅前のまっすぐ伸びる道を北に向かい、最初に交差する道の交差点に案内がありました。ここを左折し、路地を進みます。この先に庭瀬城があるようです。
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駅から約10分程度で庭瀬城本丸べり堀に到着しました。
ここ庭瀬城は、関ヶ原後の江戸時代において陣屋として使われたと共に、東西を走る西国街道と瀬戸内海への水路となる足守川との交わる地であり、城の周囲には多くの運河が整備されたようであり、この堀はその運河はその一つのようです。
ここは、毛利方の境目七城と呼ばれた頃は、隣接する撫川城とともにひとつの城であったようです。 -
イチオシ
本丸北側の出丸のような曲輪に建つ八幡宮
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八幡宮、
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本丸側から見た八幡宮、石橋で堀(運河)を挟んで繋がっています。
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現在では本丸側に清山神社があります。
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八幡宮北西側の堀には大賀はすが植えられてあるようです。
ここは大賀博士の生誕の地に近いそうです。 -
八幡宮の北側の堀伝いににしに進み、住宅外の中を進むと再び堀があります。住宅地となっていますら、ここが恐らく本丸の西側を形成したと思われます。この先、更に西に住宅街を進むと撫川城の周壕へと至ります。
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撫川城の周壕へ到達しました。
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この城というか曲輪は、80m×50m長方形で周囲を約15mの周壕で囲まれた形となっています。
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曲輪南側中央の門が設えてありました。この門は江戸時代の撫川知行所の総門をここへ移築されたものだそうです。
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曲輪中央に三神社の祠があります。
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曲輪全体は平坦な長方形で、周囲に土盛がなされ、西側に僅かに野面積みの石積みが残っていました。
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次に本丸北側に再び戻り、本丸北側の道を少し東に向かったところに大乗院、正善院、不変院の三つが集まる曲輪があります。
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不変院の北側の問から堀を越えていきます・
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本町常夜灯、
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ここは、庭瀬の港、つまり運河の港となっていたところだそうです。
今回庭瀬城、撫川城を巡ってみたところ、ここは平地で周囲を深田など泥沼地に囲まれた地に、堀と言うより運河を巡らせていくつかの曲輪というか、砦のようなものが集まって形成されていた城、規模的にやはり砦というのが適切ではないかという気がしました。 -
イチオシ
再びJRで岡山へ戻り、吉備線に乗り換えて備中高松へ向かいます。
吉備線は電化されておらず、気動車が走っていました。今回偶然にも軍師官兵衛のラッピングカーに乗車できました。 -
気動車の二両編成のラッピングカーなんて珍しいんじゃないでしょうか。
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岡山から約20分で備中高松駅に到着しました。
岡山からの距離は庭瀬とあまり変わらないのですが、電車と気動車の違い、更にとちゅうの駅の数が多い上に単線で、対向列車とすれ違ったため、岡山−庭瀬の倍以上の時間がかかっています。 -
備中高松駅から少し東に線路沿いに進み、左折すると最上稲荷の巨大な鳥居がそびえ立っていました。この鳥居を抜け、その先右側の山の麓に水攻めの堤防の一部が残っています。
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麓に高松城水攻め築堤跡である蛙が鼻築堤跡です。
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水攻めの際に築かれた堤防跡がその付け根である山の麓で唯一残っていたようです。堤防の高さ8m、基底部幅24m、上部の幅12mで、高松城の南側を囲むように約3kmにわたって築かれあそうです。
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築堤跡の石碑
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築堤上部
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イチオシ
蛙が鼻築堤跡を後にし、高松城へ向かいます。開けた田んぼの真ん中に数本の木の集まり、こうやぶの木とその右が城主、清水宗治公自刀の地である星友寺です。この辺りはかっての三ノ丸にあたる場所です。
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三の丸の入口であった堀に船を浮かべ橋としていたと伝わる、舟橋跡です。
ここから高松城となります。 -
星友寺にある清水宗治公自刀の地に建つ石塔です。
明智光秀の謀反による信長の死、その知らせを受けて進退極まった感のあった秀吉陣、されど官兵衛の知略によって城主、宗治公一人の命と引き換えに城兵の命を安堵する当条件で毛利側との和睦を導いた、このような大きな事を非常に差し迫った状況で冷静に行える怜悧さ、全くもって感心するところです。 -
高松城も本丸方面を望みます。
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イチオシ
二の丸の辺りには高松城の資料館があります。
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蓮が茂る本丸の堀、
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高松城本丸
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本丸、
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高松城から東に連なる山の中腹、この城全体を見下ろすような位置に秀吉の本陣が置かれていました。中腹に旗が舞っています。
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本丸の東側に家臣屋敷など三の丸から連なる曲輪が形成されていたようです。その位置にある甘味処、清鏡庵、
ここは和菓子屋さんで、お店の中に椅子があり、まんじゅうを頂きながらしばし休憩することができました。お店の方も親切で、高松城のことも丁寧に教えて頂けました。薄皮で餡を包んだ水攻め饅頭、とても美味しかったです。
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